506 ： ◆YSURRq7QiM ： 2017/03/22(Wed) 00:09:13 ID:???

なにかとグダグダで申し訳ないです…
また遅れてしまいましたが、できる夫のやらかしたことのマトメを置いておきます
超長い文章による設定の開示はココで終わりになります

あとは皆さんのレスに対して、ポツポツと返信していきたいと思います

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507 ： ◆YSURRq7QiM ： 2017/03/22(Wed) 00:09:59 ID:???

●できる夫がやらかしたことの流れ

ニャル子さんにそそのかされてやった悪行は、簡潔に述べると３点

１．ヤタガラスによるターミナルの解析情報をメシア教団に流す
２．葛葉の同胞のうち、自分と同じ不服と野望を胸に秘める者どもを密かにまとめあげ、
　　北海道戦争の混乱のさなか、戦争終盤でクーデターを起こす。
３．政府が葛葉に警護を依頼していた核ミサイル基地を制圧し、カテドラルに向けて撃つ。

まず、ヤタガラスのターミナルの解析情報をメシア教団に流したことによって、
【天使】などを人間界に降臨させる技術の開発が進み、メシア教団がもともと分析していたデータと合わさって、
教団が人間界に【唯一神ＹＨＶＨ】を降臨させることに成功してしまう。
【唯一神】の力によりカテドラルが建設され、さらにそれが移動要塞として、北海道へと転移して侵攻してくる。
カテドラルには【唯一神】によって強力な結界が張られており、内部への攻撃は核ミサイルでも通用せず、白兵戦を強いられるため、
自衛隊による長距離攻撃や航空戦力が中核だった日本の部隊に、第二次北海道戦争の勝ち目がなくなってしまう。

ガイア系勢力は本来、穏健派の【魔王ルシファー】の説得によって、第二次北海道戦争は日本の勝利に収まるように
部隊を動かし、悪魔召喚師大国日本との関係改善のため、北海道からは手を引くつもりであった。
元はと言えば北海道を制圧しているのも、２５年前の大混乱の際、【魔王ベルゼブブ】を筆頭とする過激派が先走ったため。
ガイア穏健派の面々は、これを良しとしていなかったので、メシア教団の進撃は、将来の日本との戦争を回避するチャンスであった。
しかし日本に勝ち目がなくなったことで計算が狂い、このままでは北海道がメシア教団の手に堕ち、
旧ソ連方面に本部を構える自分たち悪魔が次に狙われることになってしまう。
これを受けて、ガイア教団穏健派のトップである【魔王ルシファー】はやむなく、大戦力を北海道へと派遣することを認める。
このままではカテドラルで、日本・ガイア教団・メシア教団、そのすべての膨大な戦力がぶつかり合う全面戦争になってしまう。
これは全て、ニャル子とできる夫の思惑通りのことであった。
ただし、カテドラルに核ミサイルが防がれるほどの結界が張られたのは、計算違いだったらしい。

北海道戦争が勃発する以前、政府高官がギレンとの交渉のために葛葉の里に出向いてきていた。
政府はいつか来るべき北海道奪還戦争に備えて、数年前に核ミサイルを２０発ほど製造し、極秘で配備していたのだという。
むろん、積極的に使用するものではなく、メシア教団に領土が掌握された時などの、最終手段としてのものである。
政府は、ムスカの手回しで増長している、ヤタガラスの兵藤がこれを握ることを恐れているため、
核ミサイル基地の警護で国家召喚師機関に頼るわけにはいかず、決して日本国を裏切らない、葛葉に白羽の矢が立ったのである。
ギレンはこの依頼を快諾し、実娘のキシリアとその配下の部隊に対し、戦争中の核ミサイル基地の警護を命ずる。
しかしキシリアはできる夫と結託してクーデター部隊を編成しており、
できない夫やニュートラライズの活躍でメシア系勢力のトップたちが打ち倒され、結界が弱まった瞬間を狙い、
クーデターを起こしてミサイル基地と政府中枢を一時的に掌握し、北海道へと核ミサイルを次々に放つ。
これにより、カテドラル内部やその付近に展開していた、
メシア教団、ガイア教団、ヤタガラス、自衛隊、そのすべての大戦力が壊滅することになる。

ヤタガラスと自衛隊が大半の戦力を失ったことで、戦後の日本を武力で治める決定的な勢力がいなくなる。
ギレンは【天津神アマテラスＬｖ．９５（ルシール）】と共にできる夫を抹殺せんと奮闘するも、
年老いたギレンに彼を止められるだけの力は残っておらず、ギレンは殺害されてしまう。

こうして、事態はできる夫の望むままに運び、日本は葛葉のクーデター部隊に支配されるかと思われた。
無論、謀反を起こさなかった葛葉の面々がすぐに駆けつけてきて、できる夫の野望を阻止しようとする。
できる夫は強力な悪魔であるニャル子と共に、ライドウとゲイリンの二人、そして葛葉の召喚師部隊を一網打尽にしようとした。
しかしここで、突然ニャル子ができる夫を裏切り、至近距離から強力な魔法の一撃を浴びせかける。
彼女の目的はできる夫に協力することなどではなく、ただ単に世界の秩序全てを崩壊させることだったのだ。
メシア教団とガイア教団の双方が壊滅に追い込まれれば、世界全体の在り方が混乱の底に叩き落される。
そしてそこから新たな秩序が生まれていく過程を見て楽しむのが、彼女の望みだった。
どのような世界が作られていくのか、まったくそれが予測できないほうが、とても楽しい。
日本を握りかけたできる夫は、このままの勢いで世界全体に大きな影響を与えかねず、
彼一人の力で世界の混乱のピークがある程度収まってしまう。
用済みと言うよりも、むしろ邪魔な存在になったので、裏切ってしまったのである。
一流の悪魔召喚師ではあったが、悪魔の甘言に踊らされていた時点で、
悪魔使いとしては三流だと嘲笑しながら、ニャル子はいずこかへと消えていく。
ギレンとの激しい戦いもあり、ニャル子から痛手を負ったできる夫は、怨嗟の叫びを上げながらライドウとゲイリンに始末される。
できる夫が死んだことでクーデター部隊も統率を失い、やがて彼らの暴動は、
本土に残留していたヤタガラスの一般部隊を含む、各種霊的国防組織の連合軍によって鎮圧された。

なおニャル子にしてみれば、ニュートラライズが精鋭の少数部隊のみをカテドラルに派遣したことは、つまらなかったらしい。
ニュートラライズにも大戦力を送り込んできて、壊滅して欲しかったようである。

あとの世界の動きは、戦力を温存していたニュートラライズと、彼らに働きかけたできない夫によって定められていく。
ニャル子にとっては、スティーブンの介入により、時代を動かす【英雄】である
できない夫が核ミサイルで死ななかったことが、最も大きな誤算だろうか。

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508 ： ◆YSURRq7QiM ： 2017/03/22(Wed) 00:12:59 ID:???

なんだか長くなり過ぎた感はあります、ごめんなさい。

ここまでのプロットをきちんとした物語でお届けできればよかったのでしょうけど、
一回休止してしまったのが致命的でしたね、本当になんと謝ったらいいのか分かりません。
これを糧にして、３０話を大きく超えるような話はもう書かないと心に決めました。
長いことやってると、リアルで何か大きな出来事に遭遇する可能性がどうしても上がりますので……。

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509 ： ◆YSURRq7QiM ： 2017/03/22(Wed) 00:38:31 ID:???

>>489
やらない夫と黒姉さんに関しては、明るくない未来が待ってる感じです。
やらない夫は北海道に放たれた核によって、他のヤタガラス部隊もろとも消し飛んでしまいます。

黒姉さんは、できない夫・みなみちゃん・やらない夫の三人が都内の異界のターミナルから北海道へ転移する際に、
装置を稼働させる役目を負うのですが、以前より強い中立の霊性を持つできない夫を警戒していた【魔王】たちが、
彼らの行動を阻止しようと異界へと湧き出してきてしまいます。
転移の途中に動くと予定外の座標や異空間へと飛ばされてしまうので、戦えない３人を庇うため、
持参していた「ＧＡＵ－８ アヴェンジャー（【超人】用携行武器として改造済み）」を構え、
仲魔たちと共に突っ込んでいき、散華するような展開です。
３人は転移には成功しますが、黒姉さんが命を捨てても、【魔王】たちの猛攻を完全に防ぐことはできず、
やらない夫だけ装置の異常で別の座標に飛ばされてしまい、北海道に侵攻を始めていたヤタガラス部隊とのちに合流します。

>>490
戦後、葛葉は完全に組織としては潰えてしまいました。
もともとの評判に加えて、三分の一ほどがクーデターを起こしてしまったのが原因ですね。
元葛葉の優秀な悪魔召喚師たちは、個人単位で活動を続けることになります。

>>491
できない夫は悪魔との共存を諦めましたが、それは、魔界・人間界・天界のバランスが崩れている限り、
つまり大きなゲートが開いて人間界に悪魔が頻出し続けている限り、
人間と悪魔と天使のすべてが幸福になることはできないという結論に至ったからです。
悪魔が天使との戦いを避けようとしても、天使はそれを許してくれませんし、
悪魔も天使もターミナルの影響で開いたゲートで湧き放題な現状なので、
どちらかが本拠地のゲートまで敵の侵攻を許し、魔界か天界を侵略されて概念情報から滅ぼされないことには、
決して人間界での戦いが止まることはありません。
だからできない夫は、スティーブンからもらったプログラムによりターミナルを停止させることで、
悪魔と天使たちを人間界から退去させ、東京事変前の世界を取り戻そうとするわけです。

ニュートラライズと違うのは、悪魔と天使に対する「憎しみ」ではなく、
「哀れみや愛情」でもって、彼らを人間界からなるべく平和的に追い出そうとする点です。
人間と悪魔と天使がそれぞれ、己らの世界で幸福に生きる、そのバランスを蘇らせたいだけなのです。

>>493
流石に限界レベルが３０そこそこの、豊かな才能に恵まれただけの一般人では、どうにもできないですね。
レベル３０までいっちゃう時点で充分に強者なんですけどね、設定的には、いちおう……。
レベル５０が水準の【国防隊】だって、作中では数多くの召喚師が出てきましたが、ごくごくごく一握りのエリートばかりですから。

>>504
時代を動かす【英雄】の息子であり、なおかつ自分自身も【英雄】の素質を秘める者だったから、としか言いようがありません。
人間界のＬＡＷとＣＨＡＯＳのバランスが崩れるとき、人類全体の中立を求める意志が生み出す、世界の調停者。
そういうオカルトチックな存在が当作品の【英雄】なわけなんです。
そして【英雄】は例外なく、規格外の悪魔使いとして覚醒してしまう運命を背負っているのです。

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510 ： 普通のやる夫さん ： 2017/03/22(Wed) 01:03:44 ID:5becf822

乙乙
でっきーやらかした分その最期が悲惨なのはいいね
やらない夫と黒姉の最期はちょっと残念
できない夫とみなみちゃんにはその分幸せになってもらいたいね

511 ： 普通のやる夫さん ： 2017/03/22(Wed) 01:42:11 ID:f05ddeb6

これをまともにAAで表現してたら中断なくても10年はかかってただろ
エタってプロット公開にしたのはあらゆる意味で正解だと思う
非常に賢明な判断、乙でした

512 ： ◆YSURRq7QiM ： 2017/03/22(Wed) 02:03:21 ID:???

今更ですが、悪魔王ルシファーが穏健派ってどういうこっちゃ、と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
本作のルシファー様のＣＨＡＯＳ思想はちょっと特殊な一面がありまして、ものすごく雑に述べますと、
このような感じになります。

「世界全体が混沌と自由に溢れるのがＣＨＡＯＳの真骨頂とか過激派は抜かしてるけど、
それって世界全体が一様に『無秩序』って概念に支配されてるだけの、すっごくつまらない状態じゃね？」
「それに引き換え、いまの人間界どうよ？メシアンもガイアーズも、フツーの人間も、
ニュートラライズみたいなキチガイ過激派も世界中そこらに溢れてて、ムチャクチャ多様性あるじゃん！」
「しかも人間たちは、どんな組織やスタンスも選べる自由があるんだぜ？むっちゃ自由じゃん人間！
悪魔たちも人間と手を組むか、対立するか、不干渉か、身の振り方考える知能があれば自由自在よ？
生き方を好き勝手に選べるのすっげぇ楽しいよ？」
「この人間界のちゃんぽん状態こそがＣＨＡＯＳの絶頂でしょ！」
「だから悪魔のみんな、組織間の小競り合いを楽しむのはいいけど、徹底的には潰し合わないで、
いまのこのゴチャマゼな楽しい世界を維持していこーぜ！」

単なる自由・混沌というところだけにＣＨＡＯＳを求めるのではなく、
世界そのものの多様性がＣＨＡＯＳであるとするのが、本作のルシファー様です。
世界の多様性が衰えるような、敵対組織を滅亡させてしまう選択はなるべく取らない、だから穏健派なのです。
北海道から手を引いて日本と敵対しないというのも、日本のような人間と悪魔の付き合い方をしている社会が、
無為に失われてしまうのは、ＣＨＡＯＳな世界を維持するために惜しいと判断してのことです。
もちろん悪魔の身が一番大事なので、状況次第ではガンガン武力行使しますが。


>>510
転移するのを二人だけにして、やらない夫と黒姉さんの両方が装置を守る役目になれば、たぶん生存は可能です
実際に書いていたとしたら、自分の気分次第でそっちの描写を採用していたかもしれません
ワープする直前のできない夫視点で描けば、二人の生死を不明にして、
のちのちボロボロで異界から脱出させる展開とかできたでしょうし

>>511
１０年は言い過ぎだと思いますが、どれだけ短くてもあと２年は掛かったでしょうね
たぶん来年の今頃にはスレ作れない環境になって、引退してる未来が見えてきたので、
悲しいですが、どちらにせよ最後まで作るのは難しかったのかもしれません

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