やらない夫は

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なようです

　　　　　　　　　　　　【九六】「呉軍は楚王を追うようです」

【略年表（作中）】※史実とは時期が異なる事柄や史実にはない事柄も含みます

前530　　 　 　 （楚）公子子干・子皙・弃疾が叛乱を起こし都を占領 楚王囲は自死（霊王） 弃疾が王となる
前527　　 　 　 （呉）呉王余昧死去・余昧の息子僚即位
前523　　 　 　 （楚）楚王弃疾 太子建の為に秦公女を娶るが 費無忌 秦女を弃疾に献ずる
　　　　　　　　　　 　 太子建 城父へと派遣される
前522　　 　 　 （楚）費無忌 太子建を弾劾 太子建は宋へ亡命 太傅伍奢・伍尚父子処刑 次男の伍子胥は逃亡
　　　　　　　　　（宋）華氏の乱 建と伍子胥は乱を避け鄭に亡命
前520　　 　 　 （鄭）建と晋の謀議発覚 建は処刑される 伍子胥は公子勝を連れ呉へ逃亡
　　　　　　　　　（呉）伍子胥 呉に亡命するが 楚を討つ策を退けられ下野する
前519　　 　 　 （呉・楚）呉が州来へ侵攻 迎え撃つ楚と諸侯の連合軍を雞父において撃ち破る
　　　　　　　　　（呉）公子光が蔡から太子建の母と宝器を奪う
　　　　　　　　　（楚）令尹 子常が郢に城壁を築く
前518　　 　 　 （呉・楚）楚王 水軍を率い巣に到り 楚軍の撤退後 呉は巣と鐘離を攻め陥れる
　　　　　　　　　（呉）公子光 健康を理由に職を辞す
前517　　 　 　 （楚）范蠡と文種が出会う
　　　　　　　　　（呉）専諸が公子光の招きを受ける
前516　　 　 　 （楚）楚王弃疾死去 平王と諡される
　　　　　　　　　　 　 范蠡と文種 楚を離れる
　　　　　　　　　（呉）孫武 斉に赴く
前515　　 　 　 （呉）掩余と燭庸に率いられた呉軍が楚に侵攻 潜を囲む
　　　　　　　　　（楚）沈尹戌と郤宛が呉軍を挟撃し 呉軍の退路を断つ
　　　　　　　　　（呉）公子光 刺客専諸を用いて王僚を弑逆し 自ら立ち闔閭と称し 伍子胥を行人に任ずる
　　　　　　　　　（越）范蠡と文種 越に仕える
　　　　　　　　　（楚）子常の命により郤宛が攻め殺され これに対する批判を逸らすため 子常が費無忌を殺す
前514　　 　 　 （呉）僚の子慶忌 父の仇を討つために呉に攻め入るが 要離に暗殺される
　　　　　　　　　　 　 伍子胥 孫武より預かった兵法書を闔閭に勧める
　　　　　　　　　　 　 斉の公女 呉の公子波に嫁し 越から剣が贈られる
　　　　　　　　　　 　 孫武 呉王闔閭の前で女官を使った練兵を披瀝し 呉に用いられる
前513　　 　 　 （呉）闔閭 姑蘇の城壁を築く
前512　　 　 　 （呉）孫武 将軍に任ぜられる 冬 鐘吾・徐を討つ
　　　　　　　　　（晋）6月 晋公去疾死去 8月 葬儀が行われる
前511　　 　 　 （呉・楚）呉が楚に攻め入り 夷を討ち 潜・六・弦を攻める
　　　　　　　　　（楚）子常が将軍に任ぜられる
前510　　 　 　 （呉）夏 越を攻める
前509　　 　 　 （楚）子常 蔡昭侯と唐成公に貢ぎ物を要求するが断られたためこれを三年の間抑留する
前508　　 　 　 （楚）子常 豫章で呉軍に敗れ 巣を守る公子繁が捕えられる
　　　　　　　　　（楚・越）越王 允常の孫（勾践の娘）と楚王 軫との婚約が取り交わされる
前507　　 　 　 （楚）蔡昭侯と唐成公が釈放されるが 楚に恨みを抱き呉に接近する
前506　　 　 　 （呉）冬 呉が楚を攻め 柏挙の戦いで楚軍を大いに破り 楚都を陥落させる
　　　　　　　　　　 　 伍子胥 平王の墓を暴き屍を鞭打つ
　　　　　　　　　　 　 沈尹戌 雍澨において呉軍に敗れ 戦死
　　　　　　　　　　 　 楚王 軫は都を脱出し 雲夢から鄖 随へと逃亡する

───呉人從之、謂隨人曰、
　 　 　 周之子孫、在漢川者、楚實盡之、
　 　 　 天誘其衷、致罰於楚、而君又竄之、
　 　 　 周室何罪、君若顧報周室、施及寡人、以獎天衷、君之惠也、
　 　 　 漢陽之田、君實有之、
　 　 　 楚子在公宮之北、呉人在其南、
　 　 　 子期似王、逃王、而己為王、曰、以我與之、王必免、
　 　 　 隨人卜與之、不吉、乃辭呉曰、以隨之辟小、而密邇於楚、楚實存之、世有盟誓、至于今未改、
　 　 　 若難而棄之、何以事君、執事之患、不唯一人、若鳩楚竟、敢不聽命、
　 　 　 呉人乃退

　 　 　 呉人之に從い 隨人に謂いて曰く
　 　 　 周の子孫 漢川に在るは 楚實に之を盡くす
　 　 　 天其を衷（ただ）すを誘（すす）め 楚を罰するに致る 而して君又之を竄（かく）す
　 　 　 周室何の罪あるや 君若（も）し顧（かえりみ）て周室に報じ 寡人に及ぼし
　 　 　 以て天の衷すを獎（な）さば 君の惠みなり
　 　 　 漢陽の田 君實に之有り
　 　 　 楚子公宮の北に在り 呉人其の南に在り
　 　 　 子期王に似る 王を逃し 而して己を王と為し 曰く 我を以て之に與（あた）えれば 王必ず免ず
　 　 　 隨人之を與えるを卜し 不吉なり 乃ち呉に辭して曰く
　 　 　 隨の辟小にして 而して楚に密邇するを以って 楚實に之を存して 世に盟誓有りて 今に至って未だ改めず
　 　 　 若し難ありて而して之を棄てれば 何を以って君に事（つか）えん
　 　 　 執事の患いは 唯一人ならず 若し楚の竟を鳩（あつ）めば 敢えて命を聽かず
　 　 　 呉人乃（すなわ）ち退く

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（春秋左氏伝 定公四年）

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　　　　　　　　　　　　　　　【呉（ご）王 闔閭（こうりょ）】

───雍澨（ようぜい）で勝利した呉軍の次の次なる目標は
　 　 　 楚（そ）都 郢（えい）を脱出した楚王 軫（しん）の身柄の確保である


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　葉　　　　｀}_　　 }　　　 　 ＿_／
　　　　　　　　　　　　　　　堂谿○　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ｰ-{ 　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀ｰr‐'￣
　　　 ○宛　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ○蔡　　　　　　　　　 r―'´○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 沂○　　　　　　　　 ,.----'´￣　　 　豫章
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ○息 　 　 _/
　　 　 　 　 　 　 　 ｀ー――､＿＿/￣￣￣￣￣￣￣


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ｰv'￣　　　 ／
　　ヽ　　　 　 　 　 唐○i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 r―'￣
　 　 ￣￣|　　　　　随◎｀ヽ　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 }
　 　 　 　 |　　 　 　 　 　 　 'ｰ,○鄖　 　 　 　 　 　○柏挙　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r'
　 　 　 　 |　　　　　　 　 　 　 ヽ_,_　　　　　　　　　 ▲小別山　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノ
　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 　 ヽ　乂雍澨　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r―'
　 　 　 　 |＿_　　　　　　　　　　　　｀ー-,　　　　　　　▲大別山　　　　　　　　　　_,.-‐'
.　　　　　　 　 |　 　　　　　　＿＿＿＿＿＞-―‐､　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
　　　　　　　　 ヽ_■雲夢　 |　　　　　　　| 　 　 　 ＼_　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
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　　　　 ヽ_ ◎郢　　　　　　　　　　／
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　　　　　'ー'´￣　 |　　　 ／
　　　　　　 　 　 　 ｀ヽ　r'
　　　　　　　　　　　　 ＞'

　 　 　 その楚王は現在 漢水を遡った随（ずい）の邑に逃げ込んでいた

　 　 　 楚王の行方に関する大まかな情報は 呉軍にも伝わっていた というのも──

　　　　　　　　　　　　_,. ｨｪ=====＝＝＝= ､
　　　　 　 　 　 ,ｨ≦:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
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　 　 　 /:.:.:.:.:.:.／ _ｨ ≦≧‐ 三三　｀ ≦ ､:.:.:ヽ〉
　　　　{:.:.:.:.:./ ／くィー―-ｯ==､==-　.,__三＼/
　　　　 ヽ:.:.f /／彡　　 f´ﾟ 　 i　　　 ｲﾆ､ﾞ=r､＼
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-､　｀く￣r -､ヽ ﾞ''　　　　　　　´　　　}ｰ'　,′　　　　 　 楚王は鄖（うん）に逃げ込んだのちに
ヽヽ!　} ﾙ ﾑ }　!　　　　　　　　 く　７/　　 !
ﾊ　i　ﾘ 」ヽ く}　　　　　　 　 　 　 ｀´　　　,'　　　　　　　 また他へ逃れた という話が伝わって来ています
ﾘ　ﾉ´:.:.:.:.:.:.＞ｰ-....､　　　 　-=ﾆ二7 　 /
レ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞..､　　　　　　 /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ　　　　,´｀ヽ
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:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /　　{:.:.:.ヽ　j
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}　}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{＿＿ﾉ:.:.:.:.:.'く
【孫武（そん・ぶ）】
呉の将軍


　　　　　　　　　　　　　　_,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',　　　　　　何でだ？
　　　　　/:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',
　　　　　i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',
　　　　　l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_::＞
　　　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　 辻ヾ〉　＼:::ヾ）::::＞
　　　　　i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　 ゞ-′　　ラ∨/"´
　　 　 　 l:::i　l:::|::::lヾ､ 弋i;） ヽ　 ＼ 　 　　　┌::ソﾉ
　　　　 　∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/
　　　　　　　 　＼|＼!＼　　′　　　　　　 　 　∨
　　　　　　　　　　ヾ ヾ　､　　　　‐-　　　　,　　　ゝ､
　　　　　　　　　　　　　　｀　 ､　　　　　 , ′　 ／ 　＼＿
　　　　　　　　　　　　　　 　　　｀ ｰ　＜　 ／´ 　　　／:::::￣｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _ノ´∧_∧　　　　／::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::´￣／ /〈::ヾ∧ 　　 /:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::::／　 / ﾉ::::〈　ヽ 　/::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　鄖公は楚王を迎え入れたらしいのですが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　その弟が父を平（へい）王に殺された怨みから
　　　 .／三／三三三ヨ／ 　　／ ／三三三三三≧'"　 ヽ　　　 　 楚王を害しようとしたとか何とか…
　　.／ヨ／三三三三／　　 ／ ／三三三三≧'./ ・', 　 　 ﾍ､
　 /ヨ／三三三三／　　 ／ ／三三＞-'"　　 /　　 ',　　 　　' ---ﾍ
, /ﾖ/三三三三:／　　／ .／()／::::::',　　 　 　 'ヽ､,____i,　　　　 　 　 ﾊ
.ﾍ:/三三三ヨ:/　　.／　　 ／:::::::::::::〃　　　　　　　　　　,,-　　　　, -7:',
　.i三三三ヨ:/　 ／　　 ／:--､:::::::::〃;　　　　 　　　　　　　　,　--‐‐ ¨ヽ
　 ﾍ三三ヨ:/　/　　 ／:／,---､＼-;;y/　　　　　　 , -'"　￣　　 　 　 ＞ ＼
　　　`‐‐‐‐､./ 　 ／:::::i　i 〃=､ﾔ　i　　　　　　　　 ﾔ',__, ,,.....--'￣￣｀',''ｰ'"ﾍ
　　　　　　　　＼’:::::::::::',　ヽi　ヽ､　　　　　　　　　　　-／　　　　　　　i　 ヽ　ﾍ



　　　　　　　　　ヽ丶ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`丶
　　　　　　.　-－- γ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ
　　　　／::::::::::::::::::::::`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、
　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ　　　　　　　どんだけ怨み買ってんだ…
.　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|＼ｨ:::: ﾒ::::::::::::::::::::::＼ィ
.　ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ｌ:::::::::::::::＼::::::: 〆 ＼::::|＼::::::::::::::::::::::_＞
　ｌ::::::/:::::::::::::::::::::::::::::ｌ　＼:::::::::::::|.＼　 ,,,;;ｨ=≦≠＼》::::ｌミヽ::::＼___
　ｌ::::/|:::::::::::::::::::::‐‐-ｌ─X´＼:::::::|　　≧'´　　　　　　|＼}　 } <／
　ｌ/　|::::::::::::::::::::::ﾊ::::|　,,,ｨ≦　＼.|　　　　　　　　。　 j∧　 ﾉ　 ＼
　|　　|::::::::::::::::::/　 {ｌｨゞ"　　　　　　　　　　　　　u　 }ゝィ／　￣￣
　　　　ｌ::::ﾊ│::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ´'
　　　　ヽｌ　ｌｌゝ::|ヽ　u　　　　　　　ｌ~｀丶 　　 　　 /
　　　　　　　ｌV_ 人　　　　　　　　　＾　　　　　　ｲ
　　　　　　　　　　　丶､　　　　　　　　　　　,♂
　　　　　　　　　　　　　　´　ゝｰ一　七ゞ´　ｌ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　/´|/　　＿　 　ﾍ/　/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　八　|＼〔三　〕/ ./　/:::::::＼



　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　／　　 ⌒　　＼
　　　　　|　　ﾐｨ赱､i .i_r赱　　　　　残念でもないし当然
.　　　　　|　::::::⌒ （__人__）
.　　　　　|　　 　　ﾄｴｴｴｲ
.　　　　　ヽ　　 　　｀""´}
　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　/　　　 く
【伍子胥（ご・ししょ）】
諱は員（うん） 呉の行人（こうじん，外交官）
楚の平王に父と兄を殺され復讐を誓い亡命

　　 　 　 　 　 　 　 r ＞::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.　　　　　　 　 　 ／イ:::::::::::::::__＞‐─'￣￣￣｀ｧﾍ_:;::::::::::::ﾍ
　　　　 　 　 　 /':::::::::::::＞‐'¨　-─ ニ　──-廴ﾉ-＼:::::::: '.
.　　　　　　 　 ,' ::::::::::／　-'　,ィチ´イ三三三三冫爻x ヾ:::::::〉
　　　　　　　　{ ::::::::/ ／　{彡/⌒＞匕三三ミ三≧､ 气>}:／
　　 　 　 　 　 ｀ｰﾍr'´,ｨチ::::/　 ' ,xく＿。_{｀　 u ＞=弌ヾﾑ,　　　　（どの口が…）
.　　　　　 　 　 　 /⌒ヾ,:::::/　u ./ xx ⌒ｰ-ﾝ　　ト､｡ ) }‐→
　　　　　　 　　__人(⌒j_ Y　u　_,=イ￣ﾉ)　　　　 )ｰ｀ '{ｽ
.　　　　 　 ,ィ劣　 ⌒メ>t　　　/　ルィ／　　／ﾌj　 u j) }
　　 　 ＿彡───- ､,`ﾄ､'x'´＿x─┴=＝ﾆ￣ヽ-､ ﾉく
　　　/　 イ─ｭ f才卞､＼ ｲ／/　 　 　 ──--乂_ｸ　气＿
　 辷彡／　　 )_}ー-､_＞ﾁ´　　　　ｰ .;'　　＿＿T￣)　 ﾘ／ヽ,
／＞匕rへ,＿_　　 ／　Y　/　　　,,.,,...　　　　 〉 ￣_ﾉ _／　 　 Y
／￣　　　　　 ／ス　 ;':;{　;'　　　　,ィ　　r─ナﾅ'´_／r─匕 ﾉ人,
　 　　 　 ＿／／:::::}　　 ゞ、　　　　＿＿＿_厂,／ィ´＿彡　fへ、＼
　　　　　　　 /:::::::::人　　　 ＞‐-==イ　 ＼_,／／￣　　＿_ﾉ　　ヾ,　ヽ
　　 　 　 　 /:::::::::::::::::＼　'' 　 　 ,,,　厂ヽ, Zｘ<ェ┴─＜＿＿ヽ　 }　　＼


　 　 　 鄖での騒動はまたたく間に広がっていたため
　 　 　 楚王の大まかな足取りは呉軍にまで伝わっていた

　 　 　 呉軍はそのあとを追うように漢水を遡る


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 }￣ｰ'￣}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ｰv'￣　　　 ／
　　ヽ　　　 　 　 　 唐○i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 r―'￣
　 　 ￣￣|　　　　　随◎｀ヽ　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 }
　 　 　 　 | 　 　 　 　 　 .↑.'ｰ,◎鄖　 　 　 　 　 　○柏挙　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r'
　 　 　 　 |　　　　　　　　└┐ヽ_,_　　　　　　 　 　 ▲小別山　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノ
　 　 　 　 |　 　 　 　 .呉軍 └─ ヽ　乂雍澨　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r―'
　 　 　 　 |＿_　　　　　　　　　　　　｀ー-,　　　　　　　▲大別山　　　　　　　　　　_,.-‐'
.　　　　　　 　 |　 　　　　　　＿＿＿＿＿＞-―‐､　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
　　　　　　　　 ヽ_■雲夢　 |　　　　　　　| 　 　 　 ＼_　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
.　　　　　 　 　 　 ￣￣ヽ＿ﾉ　　　　　 　 |　　　　　　　￣|　　　　　　　　　　 ＿r‐'´
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　　　　 ヽ_ ◎郢　　　　　　　　　　／
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　　　　　'ー'´￣　 |　　　 ／
　　　　　　 　 　 　 ｀ヽ　r'
　　　　　　　　　　　　 ＞'

　 　 　 そうしていま──


　　　 　 　 . ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ　　　　　　　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ　　　　　　　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ　　　　　　　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ
　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'　　　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'　　　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'　　　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'
　　 　 ヽ=, ,.--., .二7　 　 　 　 　 　 ヽ=, ,.--., .二7　 　 　 　 　 　 ヽ=, ,.--., .二7　 　 　 　 　 　 ヽ=, ,.--., .二7
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　 　 　 |V...矛＞　　　 　 　 矛＞.　　　/:::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ...　　矛＞　　　 　 　 矛＞　　 　　 　 矛＞
　 　 ∧ ∧.||　 　　　 ∧ ∧.||.　 　 　 /:::::::::::::::::::::::ｲ::::::::::: 丶::::::::::::::::::::::::', ∧.||　 　　　 ∧ ∧.||　　　 　 ∧ ∧.||...||
　　 (ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)||　　 　 /::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l...ﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)||　　　　 (ﾟДﾟ　)||
　 　 {XXX'○　　　　 {XXX'○.　 　 i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!....X'○　　　　 {XXX'○　　　　 {XXX'○
　 　 |V...矛＞　　　 　 　 矛＞　　　|:: /:::::: /::: |ィ云∨ |V::::| ィﾃﾍヽ::::::::!イ.....＞　　　 　 　 矛＞　　 　　 　 矛＞
　 ∧ ∧.||　 　　　 ∧ ∧.||. 　 　 　 |:/ |::: /::ﾊ::| 迂:ﾘ V|　ヾ! 迂:ﾘハ::ﾄ::::::＞　　　 　 ∧ ∧.||　　　 　 ∧ ∧.||...||
　(ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)||　　　　(ﾟ.|′|::/|:::|ﾈﾍ ｀ｰ´　ヽ　　 ｀ｰ´　ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ.　 　 　 (ﾟДﾟ　)||　　　　 (ﾟДﾟ　)||
　 {XXX'○　　　　 {XXX'○　　　　{XX.i/　V､_ﾍ 　 　 　 !　　　　　ﾑﾘ′X'○　　　　 {XXX'○　　　　 {XXX'○
　 |VVV|.|| 　 　 　 |VVV|.||　 　 　 |VV.′　　　 ヽ、　　- -　　　, ′|VVV|.|| 　 　 　 |VVV|.|| 　 　 　 |VVV|.||
　 |r'⌒J.|| 　 　 　 |r'⌒J.||　 　 　 |r'⌒J.||　　　　 |ヽ　　　　イ/.　　|r'⌒J.|| 　 　 　 |r'⌒J.|| 　 　 　 |r'⌒J.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.ｲ 　 ｀　´　 ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.イ:!　 ＼　　 ／　 ヽ..､、
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,...::::´/::::::l　　 /;⌒;ﾍ　 　 j:::::ﾍ:｀:::....、
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,...::::´::::::::::/:::::::::l､　∧;;;;;;;;;∧　/:l:::::::: ﾍ:::::::::::｀:::....、


　 　 　 遂に呉軍は楚王が匿われる随へと至ったのである

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋　¨╋╋¨
　　　　　　　　　　　　 　､＿＿＿＿_ 　 　 　 　 　 　 　 　 ┛ツ　　┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ
　　　　　　　　　　　　　　＼::::::::::::::::::::｀ミ､=-‐::::::.....
　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀ｰ ｧ:::::::::::::: ,/;:::::;:;:;:;:;:;:;:;::...
　　　　　　　　　　　　　　　...ィ´:: ｒ､,/l,.:'/ ミ三ニミ､　, .､ﾐ､　　　　　　 　 おーおー 来やがったぜ
　　　　 　 　 　 　 ､_,.....'::´::::::::∧ヽ／::/　　 ﾐr'､ヽ彡'´:ヽ＼
　　　　　 　 　　 　 　￣ﾌ:::::::,ﾍ ∧l_／ 　 .:::' 〉ﾉ/､ミ　 ∧: :.＼　　　　　　記憶に新しい音だ
　 　 　 　 　 　 　 　 ／::::::: /:::,ノﾞ ヽ　,　 .:::::::l! ::. 　 ミﾐl .{ : : : ＼
　　　　　　　　　　／::::::::: イ::::: ﾞ'ｱ ／　 .::::::::ﾉ:::::..　　　｀/: : : : : : ＼
　　　　　　　　 ー― ' ´　 /　／｀ｯ　　..:: イ´::::::l! 　 ::. /': : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　　 　 /／　／i! 　／ .　　 　i! 　 　 {.: : : : : : : : : イ´
　　　　　　　　　　　　 　'´　／: : :.ﾞ"´￣ ヽ　　 ｌ, 　　　|.: : : : : : : : : └―-――へ
　　　　　　　　　　 　.　イ ´:.: : : : : : : : : : :.｀Y ,/　 　 　} ,-､ : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ
　　　　　　　　, . イ　＿＿_､: : : : : : : : : : : : i! | /　　　 〉ゞ' ___: : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ ー 、..　.　ノ　l　 __イ´ノ { (ゝ }: : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　__,r' ,. ィ'´ﾍ>ｲ'彡'´　 ／／ヾミ､.: : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ 　／ . ＿／／　　.／／´｀ヽ,、へ､_＿＿＿＿__ : : : :
　　　　　　　　　　　　　　 　/: :〈φニﾆ― 'i!　　 ／／　　　　｀ﾞﾐ>、,/､ 　 　 　　￣￣:
　　　　　　　　　　　　　　　 〉 ,.､ﾒ:--―――‐‐'ﾞ／　　　｀ﾞ'　　,}/∧: : ｀ー--､,/　　＞
　　　　　　　 　 　 　 　 　 /: :ゞ';ﾅ''￣￣￣￣ﾞ´::::::................,.ｨ;彡ﾍﾍﾍ;､｀//>'ヾ／'ﾞﾞ//
　　　　　　　　　　　　 　 r'､ノ ,/....:::::, ´ﾞﾞﾞ　i!　 　 　 　　、　　　　..:::'ヾ///:::::;-‐､////
　　　　　　【子期（しき）】
　　　　　　公子 結（けつ） 楚王の異母兄


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋　¨╋╋¨
　　　　　　　　　　　 ＞　　　　　　　　　　　＼　 l　　　 ＼　　 ┛ツ　　┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ
　　　　　　　　　_∠´　　　　　　　　　　　　＞Nﾚ'　　　　　ヽ_
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 1‐-
　　　　　　　　 /.:::　 ..:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　/::::.:　.:/　　　...::　 ..:/　　　　l:　l:.　　　　　　　　ﾍ､
　　　　　　　 /ｲ:::: .::/　　 ..::::/　／l　　　　/　ﾉ ＼ヽ::..:. :.　:. l:. l`ヽ
　　　　　　　　　l.::イ　　.:::::::/:／　 ﾚi　　 /:: /_.. -ｰ＼‐､l:: l:. ∧!
　　　　　　　　　j:::::l .:: .::://ﾅこニ;ミl:: /:/l::/7Z=サﾅ‐ｬ.〉l:: |:ﾘ　' 　 　 　 あまり思い出したくはないがね
　　　　　　　　 ﾉ:::::|.::ﾘ l.::/＜'ﾍ::ﾘ..`,l:/l´ l/　 " ヾ-' " /f`|! |'
　　　　　　　／-イl::i:l´ﾘl/X　　￣　/　　　　　　　　　/)ｿ:l::ﾘ
　　　　　　　　　　l:/::|::::|､Kﾍ 　　　　　〈L　　　　　　/-'/|/
　　　　　　　　　 /´l/ヽ:l::::::::::＼ 　　ｰ- - -一'　　, '::／
　　　　　　　　　　　　　ﾉノl/V|::::`-､,.　 　　　　／l |/′
　　　　　　　　　　　　　　　　　l´　 |:::`' -､_,／　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::.　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　_-ｰ」:::..　　　　　　 ト､__
　　　　　　　　　　　　　　　　/i7:::::ﾉ::::::..　　　　　　',l　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　|::: ｀ｰ､_::::::..　　　 ..::r'´　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　_/´ﾚ::: /｀ｰ`):::-､:.　-‐十⌒〉 ＼｀ｰ､
　　　　　　　　　　　　／∠´-ｰ┘::::「{...＿___.. -‐|!　く.__＿＼　｀ヽ、
　　　　　　【子西（しせい）】
　　　　　　公子 申（しん） 楚王の異母兄 子期よりも年長

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋¨　╋╋　¨╋╋¨
　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿　　　　　　 ┛ツ　　┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ 　 ┛ツ
　　　 　 　 　 ／:;:;:;:;:;:;:;:;:i:;:;:;:;:;:;:;:＼
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　　　　　　 　|;:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;;:__:;:_;|
　 　 　 　 　 |＿＿＿＿_|＿＿＿＿|
　　　　　　 /: : : : : イ:T ¨ri:l;; .. :: ::¨ヽ
　　 　 }.　 j: : :イ斗‐!: |　 |:l:|-:､T ｫ:　::!　　　　　　　あっあっ…あの足音が来るでおじゃ
　　　　；.　|: .: :.|: |r‐i､ l 　|:l:|r‐ ､: |: 　}　；
　　　　　　ﾚ:.:.:|:!:ｲ　ヽ:| 　ヽl　　∨:i: ﾚ　{　　　　　　嫌でおじゃ嫌でおじゃ…
　　 　,;　　|: |（|: :.|　○　　　　○ |:.:|）|
　　　　　　lN:. |: :.|　 ||. ､_,､_,　||　il.:|: |　；
　　　　 }. 　 |:.:|:. :|ヽ /⌒!__}　 ｲ:/⌒i|
　 　 　 ； 　 Nl!: :.|ｲ/　 /ァ ≦j/　 /j　;
　　　　　　　　ヽ:.l ,ﾍ__∧ l_／ﾍ､__∧　;
　　　【楚王 軫（しん）】
　　　このとき15～6歳


　 ／.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
／.:.:.:／.:.／.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:∠;;;;;;,;:.:.:.:.:.:|
-‐''７:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.／!:.:.:.:./　　 ≦:.:.:.:.:.:!
　 /.:.:.//.:.:.:.:.:.／　.|:.:.:./　 , -‐＼:.:.:.:.:|
. /:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:./.＼　|:.:./_／‐-　 〈:.:.:.:.:.Ζ　　　　　　…さて どうすっかね
/:.:.;ｲ:.:.:|.:.:.:./弋ラ>|.:/"､弋ラ`,　|r´｀l:.:.:.>
／　|:.:.:.|:.:./ ー ´　|/　　｀ー　　　>　|／ 　 　 　 　 残るか 逃げるか
　　 |:.:.:.∨:|　　　〈 ､　　 　 　 　 / ／
　　 |:.:/|:.:./l 　 　 　 　 　 　 　 /ィ
　　 |/　|/　ヽ　　´￣ `　　　／　|
　　　　　　　　＼　　　　　／　 　 ＼
　　　,,... --‐''''"´＼＿_／　 /　　 　 ＼
-‐''"シ 〃　/l/ 　＼　　 　/　　　　　 　ヽ
二彡'''"　　|l/‐-､　 ヽ　　/　　　　 　ノ三|l､

　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 ｀ ーzノ!
　　　　　　　　　∧|V　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 く
　　　　　　　 　 L　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ハ　　　　　　情けない話だが 随は小国
　　　　　　　 ∠,　　　　　　　　　　　　　　　　､　 　 　 〈
　　　　　　　　/　　　　　　　　　 　 　 ＼ト､　　＼ｌ　i 　 ゞ　　　　　あの呉の精兵を撃ち破ることは難しい
　　　 　 　 　 {　　　　　　　　{＼ 　 ＼ーヽ　￣￣ V　　}
　　　　　　　　}　　　　 ､ﾊ{`ー`　￣￣　　　　 　 　 |i ﾊﾉ
　　　　　　　 / 　 　 　 {　　 ＿　 　 　 米 　 　 - 　|ﾊ 　 　　_
　　　　 　 　 {　__ 　 　 ′　＿__　　　　 　 　 ,. ‐く .ﾊ.},.． '"´
　　　 　 　 　 ｝|　V　 /　 〈　　　`t:ト､ﾉ├riﾁ　　ﾉ | || ｀
　　　　　　　 { i| ＾ｉV il　 　 ＞── '´　 l ｀ー＜ 　|ノ
　　　　　　　∧ ＼. Ｖ|　 　 　 　 　 　 　 i　　 　 　 |
　　_,.． -‐ /　 〉ｨ ｀Tﾐ　　　　 　 　 　 r__〉 　 　 　 !
'"´　 　 　 　 　 　 Y{∧　　　　　　 ＿＿＿　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 i!　∧　　　　　〈二ﾆ=-┘　　　/
　　 　 　 　 　 　 　 i!　　＼　 　 　 　´￣`
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'　　 　 丶､　　 　 　 　 ,.イ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ ｰ─‐＜／　　　　　／
　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　 　 　 　 ＼/　　　　　／
【随公】
諱は不詳 史料から姫（き）姓であることは伝わっている


　　　　　　　　　　　　__　-‐::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ-‐-､
　　　　　 　 　 　 ＜＿::::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　￣ 7::::::::::::／::::::::::::::::/::::::::::ﾑ;;:::::::::::::::::::::l
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:::::::::／::/::::::::::;／|:::::::::/　　"''ヾ､::::::::::|　　　　　　（ま そりゃそうだ）
　　　　　　　　　　　　　 /::::::／:::::/::::::::::/ 　.|::::::/ 　 ＿　　 ≧:::::l､
　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::ム‐::7|:::::::::/＼,,,,|:::/､ ''" 　 ＼　i::::::::::::ﾆ=‐
　　　　　　　 　 　 　 /::::_ -‐　7/|::::::/‐弋ラ|/ 　 ､弋ラ丶　ト､::ﾄ､|
　　　　　　　　　　　/／　　　/:::l |::;ｲ ｀ ー ´ 　 　 ｀ ─　´<＼|'
　　　 　 　 　 　 　 ′　　 　 |:::::>ﾚ'ﾞ| 　 　 　 ﾉ　　　　r-'ニ､─i`i
　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　'l::|／　 ｀|　　　　 ｀´　　　 ｀‐┐ |　 | ト..､
　　　　　　　　　　, -‐'i´|　 ｌ:::::l　　　＼　　-─‐-､ 　 _／　 '　/ l|:::::l丶､
　 　 　 　 　 　 /:::/　/:/　　l::::::l　　　　＼ 　　 , -‐ ´　　　　 ／ |:::::| |:::|｀`r..､
　　　　　　　　/:::/　/:/　　　ヽ:::ヽ　　 ＼ ＼_/　　　　　　 ／　 /::::/　|:::|　 l::::ヽ
　 　 　 　 　 /:::/　/:/ 　 　 　 ヽ:::ヽ　　 　 l´　-‐─‐r‐　´　　/::::/　　|:::|　 ヽ::::l
　　　　　　　l／　/:/‐-　　　　　ゝ:::ヽ＿ 　 |　　　-‐ |　＿　 /::::/ ／　ヽ:ヽ　 ＼|
　 　 　 　 　 l ／／　　　　　／::::::::／￣　　| ／　＿ |￣＼｀'::::/　　 |＼ ＼＼ /
　　　　　　　 ヽ´　　　　　　｀ヽ､::／　　　 　 |￣　　　 |　　 ＼/　　 　＼:＼ ゝ/

　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　 , '　　　　　　　　　　　　　　 ｀､　　　　　　　とは言え これ以上の逃避行も問題がある
　 　 ,ｨ'ｨ' , '　　　 ,　　　 ヽ　 　 ､　　 '.ヽ
　 - '´/./　　　　 l　　　　 |､ '､　 '.　 ､ '. 　 　 　 　 更に北に向かうとなれば鄭（てい）を頼らざるを得ない
　　　 {/　　/　/ ,| ,i　　//| ヽ､'､　'.　 ｀iヽ
　 　 /　i　/i　 !/ |i.|　//,.iｒ‐_.エ_､ | '.　. l ｀
　　/.ｨ　|　/! /|_.⊥| ri|´ｨｆ´弋ｿ｀i !i|ﾍ | !
　ィ´ |　 ! { | 「ﾚ' 'i,ｿ/ ヽ　　 　 　 lﾚﾘ !.|
　　　| /|i| i l∧　´　| l　_　　　　　,レ' |ﾘ　　　　　　　　ｒ ､
　　　V ハ.ﾄ |. ﾍ　　　｀_...　-　　/!　ﾄ{　　　　　t' ｰ- .._ヽ ｀､
　 　 　 　 ﾘ .}l ,ﾍゝ.　´　　　　 /|ﾘ|iﾄ.|　　　　　　｀ ヽ､_ '. '.　'.
　　　　　 　 /ﾍ!　V ｀ ,.､ 　 ／. ﾄ{ﾉ ﾊ　　 t_ー-- ､　 .!　| |　| ,ｨ
　　　　　　　　　　ﾚ」/_| ｀ ´　.'　!‐ ､　　　　 ｀ 丶. ＼ |　ヽ　'.l　'.
　　　　　　 　 ,. ‐'´　　|　　　.'　 ,>' ヽ､　　 _＿＿_｀> ｀ ､　!　|)　〉
　　　　 　 　 /ヽ　　 ,ｒ'　　 /　/￣!　/ー ､'ｰ-　..__ ‐､　 '.　'. !　/
　 　 　 　 　 !　 ゝ､ .L ､_　ｒ‐/､　∧ |ノ　 ｀　､　　ヽ　　　　 !　/
　　　　　, ィ }　　_ノ/__　　__/.／ '　ヽ!　　　　　｀ヽ､ '.　　　　　|
　　 , ィ´　　'　 く　 |‐-｀´／ｲ／　　　　　　　　 ,　'　!ﾍ　　　　 |
　　/　　　　　 　 '.　!　 / ´ ´　　　　　　　　　　　　　'. ヽ　　　 |


　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヽ､　|ヽ
　　　　　　　　　　　　,,_,,-'^`"´`‐'　 ヾ i　}　,,／
　　　　　　　,,,_____,,､-'‐''"　　ﾆ=ー',,,　ﾐ!　ﾚ'/
　　､､　　,,,,_＞　　　　　　　　''""´´　-‐ヾ／~'ﾆﾐ、
　　 ＼`‐---‐'"　　　　　　　　　　"´ ,,，　ﾆﾐ＼
　　　　＼__ﾆﾆﾆﾆ／　 ..　彡 　/　 ／'! 　 i, iﾄﾐヽ,,
　　　　､,,_／,,-＝彡　 ,イ　, 　　-/‐‐ﾒ!　 i! llヾ＼!
　､_____,,>, 　　 　　 彡'ﾆﾐ!/;;/／/`￣li'|　ﾉ!ﾉ| ,|　 `
　 `ヽ--,,,__,,　　ｦ" ,〈 |6,i//ｿ〃:　　　/ 入'' !,/
　 　..彡／／　"　〃ヽﾆｷ/: : : : : 　　7'´　＞　　　　　　長年にわたり 我が楚と晋（しん）との間で
　　 .〃|／//'"/　/! /'' ~ilヽ: : : : :　　-‐,'´　　　　 　 　 抑圧されていたであろう鄭が
　　　,,,．-‐'ﾆ=ヾ/'　!!: : : : : :`: : : : : 　 i’
　,／;;;;;;;;;;;;/ : : : : : : : : : : : :_,,‐--，,,__ﾉ　　　 　 　 　 　 この楚の危機でどう動くかと考えると…ね
r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| : : : : : i l : ,, ‐'´
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;_ : : : | r 'l;;;;ヽ、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼`‐-､.j: :ﾄ ;;;;;;ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;´＼, : :/: :i;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;7/-‐ ';;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~;;;;;;;;;;;;;;;/
;;;;;;;;;;;;;;;;;;ii;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;i

>>28
殆ど残ってないですがお好きにどうぞｗ

　 ／.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
／.:.:.:／.:.／.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:∠;;;;;;,;:.:.:.:.:.:|　　　　　　逃げるとしたら北以外
-‐''７:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.／!:.:.:.:./　　 ≦:.:.:.:.:.:!
　 /.:.:.//.:.:.:.:.:.／　.|:.:.:./　 , -‐＼:.:.:.:.:|　　　　 　 だが南から来る呉から逃げ切れるかってーと…
. /:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:./.＼　|:.:./_／‐-　 〈:.:.:.:.:.Ζ
/:.:.;ｲ:.:.:|.:.:.:./弋ラ>|.:/"､弋ラ`,　|r´｀l:.:.:.>
／　|:.:.:.|:.:./ ー ´　|/　　｀ー　　　>　|／
　　 |:.:.:.∨:|　　　〈 ､　　 　 　 　 / ／
　　 |:.:/|:.:./l 　 　 　 　 　 　 　 /ィ
　　 |/　|/　ヽ　　´￣ `　　　／　|
　　　　　　　　＼　　　　　／　 　 ＼
　　　,,... --‐''''"´＼＿_／　 /　　 　 ＼
-‐''"シ 〃　/l/ 　＼　　 　/　　　　　 　ヽ
二彡'''"　　|l/‐-､　 ヽ　　/　　　　 　ノ三|l､


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｲー -
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /│　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　.|　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＞ ´￣￣　　 ｰ- .　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /肉　　　　　　　　　 ＼　 ﾑ
　　　　難しいだろうな　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 八_ ｡ ⌒ヽ　　　　　　　　V　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾑ　 ヽ. __ ノ　 　 　 　 　 　 '.　 !
　　　　向こうはそれこそ草の根を分けてでも . 　 　 （　っ＿　　　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　王を探し出す構えだろう？　　　　　　　　　 　 Ｙ　　　 　 ｀ヽ　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　´ ￣｀ 　　}　　　　　 　 .. .イ|.八 _ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 八　　　　 　 ﾉ　　　　　 イ: : : :ﾘ 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＞===＜＿_ ｡ｬ≦: : : ≦=ｲ|　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : : : : : : : : : : : : :／　　　│　 　,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 弋::⌒: : ー: : : : : イ 　　　　八 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ー---─=彡' 　/　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ´￣￣￣￣￣ ｀ヽ＞' ´　 |八　　　/　　.／　　　　｀ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　 Y　　　 　 ,　　　´￣￣￣｀ヽ.　/　 ／　　　　　　　 }　　　＼
　　　　　　　　　-=ﾆ二二ﾆ=ｰ-　　　{　　　 ／　　　　　　　　　　 V斗 ≦ ￣￣￣｀ ＞=ﾆ二二ﾆ==ｰく
　　　　　　／　__,∠　　　　彡'⌒　｀ヽ.　 ／　　　　　　 　 　 ⌒V ＿＿
　　　　 ／　 ´　　　　 　 ¨¨ミヽ.　　 　∨　　　　　　　　　　　／´　　　　　　¨ミ寸 　 ／
　 　 ／ (　　　　　　　　　　　　 ＼　　/　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　Y
　　　/　　ー--─=ﾆﾆ二¨¨´　　　＼.{　　　　　　　　⌒V⌒　　　　　　　　　　　　寸 　 ／
　././　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　｀Y　　　　　　　　　　　　　　　j/／
..ﾑ八　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＞＜　　　　 {　　　　　　 　 　 　 　 　 ＞'二ﾆ=ミ
.{　　 ヽ 　 ー=ﾆﾆ==─-　　　 　 　 　 　 　 　 ミ=ｧミ寸　　　　　　　　　　......／　　　　　　　｀Y
. V　　 `ー--=ﾆ¨¨　　　　-=ﾆ　　　　　　　　　　/ /　　＞==く　　.........:::::::: '　　　　　　　　　} ﾚ ´￣｀
　 寸　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､　　　　　　 /　　 　 　 ／二'＜　　　./　　　　　　　　 ／
　 　 ｀ヽ ≧=ｰ--　　　　　　　　　　　　￣￣ミﾑ　　　　 ./　　　　　　＞/-─=彡　　 　 /
【闘辛（とう・しん）】
鄖公 一度は楚王を匿ったが 弟が楚王の命を狙ったため楚王とともに逃亡

　　　　　　　　　　-ー―ー-ー'へーー,┐）　）
　　　　　　　　　,,..＞　　　　　　　　　　　''ﾞlノﾉノi
　　　　　　　,r'"　　 ,z-'''　／　　　　　　　 ,,ト､ Ｋ
　　　　　 ,r'″::Ｚ;;／　　／　　　　..:::/ .:　 ::ヽy　ﾞﾐ,,ヽ
　　　　 /Z∠ﾞ／／...::::/″__..:::::::／/..:::　::::::...:ヽ　　N
　__∠"//／7／　....:/:／7__,,.ﾆ-==7:::::..::::.;;;ﾊ;;::::l::::::ﾞl,
　　 ,l ,,//,/::::::....::／// x'''"V::::ﾘ/>"/ﾘ/:::ｲ/-ﾘ､li::::::::::':,
　　/,:i'//i/:::::/／/ﾞ !″　　　　￣ 7/::∠/Ｋ::ｴ_'yl::l::::::ハ
　 {:::::;,i///::::iK::〈:::::.......　　　　　　/／　　７/ﾞ　{:::ﾘ::::::ﾊl　 　 　 そうだね
　 l/l::i/::::i:::/:<:::li､::::::::::::::::::　　　 ――--　　　 l:::::::/l/
　　 l:::::::::r'Kヽyﾞl::::::::::::::::::::::::　 　 　 　 　 ｀　　j:::l:/　　　　　　　呉も僕らの逃亡は十二分に考慮に入れているだろう
　　ム::::'《;'ｖ,└ｉ,::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　/ﾍl/
　　　 ﾌ::::~`::=､-rへ::::::::::::::::::::::　　　　　　／ 　 　 　 　 　 　 　 闇雲に逃げ出したとしても 捕捉される公算が高い
　　　　li::::::::::::::::::ﾍ::::::ヽ:::::::::::::::::::...　　　 /
　　　　l,i:::::::::::::::::ト:::::::::::::::::::::::::::::::::::...　/
　　　　 l:::::/!,il,i,ﾚl::::::::::::::::::::::::::::::::::/￣
　　　　 l／ l/ llﾍ:l::::::::::::::::::::::::::::::/ﾞ'l
　　　　　　　　　　l::::::::::::::::::::::::::/.　 ｌ
　　　　　　　　　　.l::::::::　　　 r'"　　 l
　　　　　　　　　　 l::::::　　　:::::_____,,,,,ｌ,,,,........,,__
　　　　　　　　　　 l:: _,,ｚー''"　　　　　　　　　,l
　　　　　　　..r''''",,ﾚ'"　　　　　　　 __,.,::....,,,,,〈
　　　　 _,.-'':::::r‐､　　.......:::::　　,'"￣二ーー''''l,______


　　　　　　　　　　　　__　-‐::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ-‐-､
　　　　　 　 　 　 ＜＿::::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　￣ 7::::::::::::／::::::::::::::::/::::::::::ﾑ;;:::::::::::::::::::::l
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:::::::::／::/::::::::::;／|:::::::::/　　"''ヾ､::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　 /::::::／:::::/::::::::::/ 　.|::::::/ 　 ＿　　 ≧:::::l､
　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::ム‐::7|:::::::::/＼,,,,|:::/､ ''" 　 ＼　i::::::::::::ﾆ=‐
　　　　　　　 　 　 　 /::::_ -‐　7/|::::::/‐弋ラ|/ 　 ､弋ラ丶　ト､::ﾄ､|　　　　　　んー…じゃあよ
　　　　　　　　　　　/／　　　/:::l |::;ｲ ｀ ー ´ 　 　 ｀ ─　´<＼|'
　　　 　 　 　 　 　 ′　　 　 |:::::>ﾚ'ﾞ| 　 　 　 ﾉ　　　　r-'ニ､─i`i
　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　'l::|／　 ｀|　　　　 ｀´　　　 ｀‐┐ |　 | ト..､
　　　　　　　　　　, -‐'i´|　 ｌ:::::l　　　＼　　-─‐-､ 　 _／　 '　/ l|:::::l丶､
　 　 　 　 　 　 /:::/　/:/　　l::::::l　　　　＼ 　　 , -‐ ´　　　　 ／ |:::::| |:::|｀`r..､
　　　　　　　　/:::/　/:/　　　ヽ:::ヽ　　 ＼ ＼_/　　　　　　 ／　 /::::/　|:::|　 l::::ヽ
　 　 　 　 　 /:::/　/:/ 　 　 　 ヽ:::ヽ　　 　 l´　-‐─‐r‐　´　　/::::/　　|:::|　 ヽ::::l
　　　　　　　l／　/:/‐-　　　　　ゝ:::ヽ＿ 　 |　　　-‐ |　＿　 /::::/ ／　ヽ:ヽ　 ＼|
　 　 　 　 　 l ／／　　　　　／::::::::／￣　　| ／　＿ |￣＼｀'::::/　　 |＼ ＼＼ /
　　　　　　　 ヽ´　　　　　　｀ヽ､::／　　　 　 |￣　　　 |　　 ＼/　　 　＼:＼ ゝ/

　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ､
　　　　　　　　　　　　　　＿＿_＼`ー‐. ..､i＼
　　　　　　　　　　　　　　＞: : : : :_＼: : : : }: : iVi
　　　　　　　　 　 　 　 ￣￣ﾌ´: : : : : : : : : : : : : :-:､
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : : |: : : :{VZ=-: : : .　　　　　　俺が身代わりになるってのはどうだ？
　　　　　　　　　　　　　　〃: : l: : i: ∧ : : {　__㍉≧=ミ__
　　　　　　　 　 　 　 ／ /: : : :i: : i/-､': : :|´　 ｀ }≧=ミ{
　　　　　　　　　　　　　/ｲ: :i:八 : !<_fﾂ＼{ ￣｀　Y^Y⌒
　　　 　 　 　 　 　 　 /　j:ノi: {｀ヽ{　　　 ､,　　 　 i /
　　　　 　 　 　 　 　 　 /　八ﾊ小,　　__　-‐__7　,小
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾙﾍ　ﾏ_r'￣_ノ　/ iﾊ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼｀¨¨　　 /　{_
　　　　　　　　　　　　　＿　　　＿∧　`ー一彳　i| ｀ヽ
　　　　　　　　　　／: : : : : /｀く: /　‘，　 }　　i 　 |　　　` ｰ――,―. . ､
　　　　　　　　　/: : : :_:彡'　　　ヽ　　_}_　　　　　＿__　 __ﾉ: :}|::| {: : : : : :ヽ
　　 　 　 　 　_厶--　　　　　　　　　　　｀ヽ 　 _　　 .く:_:_:彡' |::| ‘: : : : : : :
　　　　　　／---､__ ノ}　　　　　　　　　　　　 ﾉ }　　 　 　 　 乂　 ＼ : : : :|
　　　　　/:_:_:_: : : : : :く　／　　　　 　 　 　 ／￣_二i　　　　　　ヽヽ　`ー‐:.
　　　 ／ ＿＿__}:_:_:_:_i/　　　　　　　_ -‐'　 ---　＿〉　　　＼　 　`ー==＝ヽ
　　 /　 ´　　　 }: : :}　　}￣}￣￣}￣}　　　　--　､　 }　　　 　 ＼　　　　 ／: :＼
　　　　 　 　 　 |: : :|　　|　 |　 　 |　 |　　　　 ＿_　Yﾘ　　 　 　 ノ{　　 ／: : : : : :
　　　　 　 　 　 |: : :|　　|　 |　 　 i_,ノ---､__∠二ン　　　　　／: :.! ／: : : : :／
　　　　 　 　 　 |: : :i＿,ﾉ--'￣￣　　　　　　　　　　　○　／: : :}:∧: : : : ／





　 　 　 　 　 　 ,. ‐'´　　　　　　`‐､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　.|　　＼
　　　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　 |　　　　ヽ.
　　　　　　/　　　　　へ　∧ 　∧　　.ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┴ 　┴　　　　　',
　　　　　　i. 　　 ／　　|/　 |/ 　ヽ∧　|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　肉　　　　　＼ 　|
　　　　　　,!ヘ. /　　　　　 　＊　　　|/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / .へ　　　　　　　　　　V
.　　　　　 |〃､!ﾐ:　　 -─ゝ、　 　 ＿_ l　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / /　　V　　　　　　　　 　',
　　　　　　!_ﾋ;　　　 ､_・＿ﾉ`ｰ'"〈 ・_,`/　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　､ 　･/ `┬'´ ￣`ヽ　　　ｌ
　　　　　　/｀ﾞi　u 　 　 　 ´　　　 ヽ　 !　　　　　　　は？　　　　　　　　　　　ｌ　　　ソ 　　､ ･ 　　/ 　　　|/|
　　　　_／:::::::!　　　　　　 　 　 　 ,,..ゝ.!　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　（ ＿ ｎ 　￣￣　　U //　|
_,,. -‐ﾍ::::::::::::::ヽ、　　　　iニニつ　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿_| ／ ￣￣￣ ＼ 　　　　// 　.!
　!　 　 ＼::::::::::::::ヽ　　　ヽニニ) ／　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ 　　||　　/ ￣ ＼　　',　　／/| 　/
　i､　　 　 ＼:::::::::::::::..､　　~"　／　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／ﾊ　　ゝ＿＿ ） 　| ／ / ハ/
　.! ＼　　 　 `‐､.　 　 `ｰ;-　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 イ　/　＼ ＿＿＿＿ノ　／ / 　＼

　　 　 　 　 　 　 ／: : : : : : : : : : : : : :＼: : :／::／　　　/
　　　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : |｀ヾ＿＿／　　　　/: ＼　　　　　　　 こん中で一番王に年格好の近い俺を
　　　 　 ト､／: : : : : / : : : : : : i : : |￣　　／ 　 　 　 /: : : : ヽ
　　　 　 ,＼ ｀　､: : /: : : : : : :∧:: ::|　　／　　 　 　 /: : : : : : : ',　　　　　 王の身代わりにして呉に引き渡すんだ
　　　／＿__＼　　/: :ｲ: :: :: :/　l: : | ／　 　 　 　 ,ｲ : : : : : : : : ',
　 ／￣　　　 j＼ l／｜: : :/ ￣!: ::|　　　　　　／　ヽ: : : : : : : : :',
　　　　 　 　 / : : ＼ ｜: :/ ノヽ!: ::|　　　　 ／　　　 ヽ: : : : : : : ::ヽ
.　　 　 　 　/: :: :: :: :ヽ| ./く　　 l: :/＼　 ／　　　　　　 V⌒ヽ:: : : : ＞
　　　　　　/: : : :／ｌ: : V Y' ヽ ‐V 　 　 ／/ヽ　　　　　　 く　ヽ:: : : ＞
　　　　　 /: : ／ 　|: : : : :|　　 ＿ -‐''´,-v 　 |　 　 　 　 )ヽ　ﾉ: :／
　　　　　/／ 　 　 |: : : :∧　ヽ vｰ‐'´／⌒⌒ｊ　　　　　/ ノ /: :/
　　　　 /　　　　　 l: : ::/　 ',　 |　＿/-――ノ　　　　　 ＿,/: :/
　　　　　　　　　　　ヽ/　 　 ',　ヽー―― '´　　　　　 ノ::::::::＼ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ 　　　　　　　　　　　／::::　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　 　 ／::::::::　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　 　 　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣｀ｊ::::::::::::::::::::::::::　 　 　 　 　 　 ｌ





　　　　　　　　　　　　　　　　　气三三三三三.::|　　　＼ …- 　 __　　ｒ -　　　　　　　　　　　_,ｨ=ｬ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 ｀ ーｧ'三三.::::|　　/ ￣ヽ　　 　　 ￣¨　ｰ　、　　　　　　／.三三恥.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /三三:ヽ.:::| 　 ﾙ'´迅!＼　　　　　　　　　ヽ　,．--.､ｲ　ﾆ三三三ト､ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .f三::/l:::.:.l:｀∧ /　;´￣ヽ　＼　　　　,zﾆ三三三三／ !　Ｙ二二_ﾐﾆＹ 三ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三7　Ｖ::.|､迅!＼　　ノ¨ヽ　　ヽ　　　　　三三三:/　i l＼　　　　　 ﾉ 三ﾆﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/´ 　　V小. z ､　／／ _,ﾑ.　　∨　＿＿,三三∠　ノ ヽ. ｀ ーｒ .壬三三/{_
　　　その隙に王を逃がす！　　　　　 　 ヽﾄ∧　 んｲﾉ　　　i 　　ﾚ´ 　　　　　　　　　　　 ＼　 {/　.::ﾆ三ﾑ三｀Ｙ
　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿,.　-‐ 壬 　＼ ｀　、／/　／ ゝ .._　　　,　--＜＿ ,z=ﾆ三,ｲ　､ .ﾆ三|三ﾆハ
　　　これでどうだ！　　　　　三三三三三三三三 .＼　` ´ ／{ ,ィ } 　 /三//7ｰｫ　　 ￣￣／ 　ヽ.＼ﾆ/三:/三ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ三三三三三三三　.三＼..ｨ　　｀! /-ｫ'三／l! {{　 ヽ、　 　, ′　　　　_ノ.ﾆ三|三:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ＜三三三三　　　　三ﾆ|　　ｨｧ'　/ ﾆ/　 l! {{　　　｀ ｰ/　　　　 ／　　　ﾆ/三ﾉ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀　ー‐‐ ､　　三／´ナ／/{-彡　/　ヽ.l! {{　　　　 ゝ'ニ …く ､_,． ¨´ヽﾆ/　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. z＝!.　/´ 　　／／ /　　 /- ､　i ＼＼　　　　 ーァ ´ ￣ ｀￣ ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／三,ィ=V/. 　 ／／　 ∧＿/ ヽ.:.:ヽ! - ヽ.≧z--イ　ヽ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 /三ﾆ/　ﾉﾍ!＞ '.／　 ／　　　　　 V.:.:|:＼　_ _ ___,.り　　 ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 　　 /三ﾆ/ヌ ヽ._ , イ　 ／　　 　, -┐　ハ､.:.:.:.:.:.:.:.:.:／/　　　　ヽ ＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●


　　　　　　　　　／ 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 　 　 ト､　　　　　　　　　 　 ＼
　　　　 　 　 　 |　ﾍ　 　 　 　 ＿　　　　ﾊ
　　　　 　 　 　 |　　ﾍ 　／　　　　　｀ヽ　ﾊ
　　　　　 　 ／ l ______∨　　　 　 　 　 　 ハ　∧　　　　　　　　…などと言っておったが随公よ どう思う？
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 `、ｖ　ﾍ
　　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　 !
　　　　　　　 　 i 大ヽ　　　　　 　 　 　 　 　 ﾄ､__,　__
　　 　 ,ｲ　　 　 | 人 |　　　　__　　　　　　　　i　　　　 ｀ヽ _
　　／　　　i'´＼ __　　 　／ﾋｿ ｀Y　　　　　　ﾄ　　　　　 //
, ィ　　　 ', ﾊ　　ﾋｿi　-イ　　　　/　　　　　　 i! ＼　 　 //:::
　　　 　 ハ 　､＿,.ｲ 　 ｀　---ｲ　　 　 u. 　 ,'　　 ＼ //:::::
　 　　, '　　 　 　 / 　　 ｲ　　 　 　 　 　 　 ハ　　　 //::::::::
　 　 ｲ　　　｀､　 ゝ -‐´ ｀ ￣｀ヽ 　 　 　 /　 ',　　 //::::::::/
.　´　　　　　　＼i　　ー― ､ 　　',　　 , イ 　　 ',　//:::::::://
　　　　　　　　//:ヽ､　ヽ _,ノ　 　 !／ ／　　 -‐ //:::::::://
--イ -‐　´　//:::://＼ _____　, イ　／　　. : ´　//:::::::://
　　　　　　 //:::://　　 ＼　　　 ／ -- イ　　 //:::::::://
　　rく Y　//:::://　　　　　｀￣´　　　　　　　//:::::::://



　 　 　 　 　 　 ,. ‐'´　　　　　　`‐､
　　　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　　/　　　　　へ　∧ 　∧　　.ヽ
　　　　　　i. 　　 ／　　|/　 |/ 　ヽ∧　|
　　　　　　,!ヘ. /　　　　　 　＊　　　|/
.　　　　　 |〃､!ﾐ:　　 -─ゝ、　 　 ＿_ l　　　　　いやどうって…無茶な話だろう
　　　　　　!_ﾋ;　　　 ､_・＿ﾉ`ｰ'"〈 ・_,`/
　　　　　　/｀ﾞi　u 　 　 　 ´　　　 ヽ　 !　　　　　呉の軍中には伍子胥はじめ公子を見知っている者もいる
　　　　_／:::::::!　　　　　　 　 　 　 ,,..ゝ.!
_,,. -‐ﾍ::::::::::::::ヽ、　　　　iニニつ　 ／
　!　 　 ＼::::::::::::::ヽ　　　ヽニニ) ／
　i､　　 　 ＼:::::::::::::::..､　　~"　／
　.! ＼　　 　 `‐､.　 　 `ｰ;-

　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　, ┴‐'― ､ 　|　　　　　　　　うむ
　　　　　　　　　　　　　　　 _/V･__}　　　',　|
　　　　　　　　　　　　　　　（__ｎ_　　　　　l　し1　　　　　　 公子の侠気は見上げたものだし
　　　　　　　　　　　　　　　（ ‐‐ ） 　　／|.　　|　　 　 　 　 呉がその侠気を酌んで見逃すということも
　　　　　　　　　　　　　　　　{⌒‐‐‐'　/丁　/　　　　 　 　 考えられないことではない…が
　　　　　　　　　　＿＿＿ ノ ト――イ　/Vﾊ
　 　　　　＿＿/ 　{　　,　　￣ V´￣￣` ‐‐┴‐:､_
　 　　／ ‐‐‐‐＜ 　V´　 　　V 　　　　､　　　　　　ヽ
　 　/ /　　　　　＼{ 　　　｀/　　　　　 }　　　　　　　',
　　ｌ ｌ　　　　　　　　`‐‐､_ /　　　　　／⌒ヽ　　　　　}
　　| | --'￣￣` 　　　　/　`‐┬:､ イ 　　／ 　⌒ヽノ
　　`‐‐､_　　　　　　　　|　　∠／￣￣ 　{ 　　　　|　|
　 　　　　`‐┬‐┬‐┬┴'´　　　　　　　ノ 　　　ノ　ﾉ
　　　　　　　 ￣`|＿ﾉ 　　　　　―　-イ 　　　/　／


　　　　＿＿＿
　 　　|＼　　　　＼　　　　　　　　　　　それもあの子胥がおる以上 期待は出来ん
　 　　| 　ヽ＿＿＿＼
　 　　|／_,_　　　　　￣ ＼　　　　　 　 あの男の執念 我が弟の比ではないぞ
　. 　/ :| 人 |　　　　　　　ヽ.
　　/ 　| 人 |　　　＿　　　　|
　　| 　　　　､_､‐'´ ﾟ ﾉ 　　　|＿ノ＼
　　| ┌‐ ｡/　` ‐‐‐' 　　　/|＼ 　　ヽ
　　|　`‐‐（ ＿_（ﾉ　　　　/　! 　＼　　|
　 　',　　　　/ ￣`ヽ　　/　/ 　　　＼ﾉ
　　　ヽ　　　| 　ﾟ　　|　/　/ 　　　　　￣￣￣ ＼
　 　　　＼ 　` ―‐ ' /　/ ／ ￣　　　　　　　　　＼
　　　　　　￣｀‐‐{⌒ ／ /　　　　　　　　　　　　　　ヽ.

　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 ｀ ーzノ!
　　　　　　　　　∧|V　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 く
　　　　　　　 　 L　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ハ
　　　　　　　 ∠,　　　　　　　　　　　　　　　　､　 　 　 〈　　 　 　 　 そういえば聞いたことがある
　　　　　　　　/　　　　　　　　　 　 　 ＼ト､　　＼ｌ　i 　 ゞ
　　　 　 　 　 {　　　　　　　　{＼ 　 ＼ーヽ　￣￣ V　　} 　 　 　 　 何年か前に腰斬に処された
　　　　　　　　}　　　　 ､ﾊ{`ー`　￣￣　　　　 　 　 |i ﾊﾉ　　　 　 　 太傅（たいふ，太子の教育係）と堂（どう）公が
　　　　　　　 / 　 　 　 {　　 ＿　 　 　 米 　 　 - 　|ﾊ 　 　　_　　　 子胥の父と兄だとな
　　　　 　 　 {　__ 　 　 ′　＿__　　　　 　 　 ,. ‐く .ﾊ.},.． '"´
　　　 　 　 　 ｝|　V　 /　 〈　　　`t:ト､ﾉ├riﾁ　　ﾉ | || ｀
　　　　　　　 { i| ＾ｉV il　 　 ＞── '´　 l ｀ー＜ 　|ノ
　　　　　　　∧ ＼. Ｖ|　 　 　 　 　 　 　 i　　 　 　 |
　　_,.． -‐ /　 〉ｨ ｀Tﾐ　　　　 　 　 　 r__〉 　 　 　 !
'"´　 　 　 　 　 　 Y{∧　　　　　　 ＿＿＿　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 i!　∧　　　　　〈二ﾆ=-┘　　　/
　　 　 　 　 　 　 　 i!　　＼　 　 　 　´￣`
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'　　 　 丶､　　 　 　 　 ,.イ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ ｰ─‐＜／　　　　　／
　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　 　 　 　 ＼/　　　　　／


　　　　　　　　　　/ 　　|　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　|＿_　|／ 　￣＼　│
　　　　　　 　／ ＿ｌ＿　　　　　　　＼|　／
　　　　　　/ 　　||_人_||　　　　　　　　V
　　　　　/　 　　||_人_||　　　　　　　　　V　　　　　　 　 しかも発端は費無忌（ひ・むき）の佞言と平王の好色で
　 　　　ｌ 　―:､」　{　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 伍奢（ご・しゃ，子胥の父）は無実の罪じゃ
　 　　　|　{　　･| 　ゝ_ィ ･￣￣`ヽ
　 　　　|　ゝ　　|　 　　|　　　　　 }　　　　　　　　　　 　 私の父の場合とは事情が異なる
　 　　　|　　　／　 　　ヽ――‐ノ　　　　　　　　　 　 　 子胥の怨みは深いぞ
　 　／│　　{ ＿＿ン　　　　　　　　　　∠
　／　　| 　/ 　　　　￣￣ ＼　　　　/ /　|
　 　　　|　|　　 ゝニﾆヽ　　　|　　　/ / 　:|
　　　　八 |　　　　　　　　　　| 　／／
　　　/ 　　＼　　　　　　　　/／／|

　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,, 　_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 . : ´　　　　｀ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 Y 　ヽ　＼　＼ ハ　　　　　　　じゃあ話は簡単だ
　　　　　　　　　　　　　　 　 / ﾉ人j从乂ト､　　ゝ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 {,r 　 　 米　　}　 人 　 　 　 　 子期どのに思いとどまってもらえばいい
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ( i　<赱ﾘ (､＿,｀Y )
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀!　　 　 |〉　 　 ｊﾉ
　　　　　　　　　　　 　 　 _　ｲl　　　`ｰ'　　 ∧　_
　　 　 　 　 　 　 ,　＜ 　 　 :| ＼　´ ￣ ｀ ｲ　　　 ＞　,
　　　　　　　　／ 　　 .＼　 .:l　　｀　ー　´ ﾊ　　 　 　 ＿i｀ヽ
. 　 　 　 . : ´￣￣ ＼￣￣ ｀ヽ　　 ＼/　　　',／￣　 ＼::::::::::＼
.　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::＼.　　 　＼　　　 　 ／　　＿＿　 ￣l::::::::＼
.　　/￣￣￣＼ :: |＼:::: i:　　　 　 ＼ 　 　 ｀ ／ 　 　　 ＼ :l／ ＼}
　　{. 　 　 　 　 ＼! 　＼l　　 　 　 　 ＼　　/　 　 　 　 　 }＼　　　i
　　i／ ￣￣￣　 ヽ　Y´　　　　　　　　　Y´　　　 　 　 　 ﾊ　:＼　 l
　　l　　　　 　 　 　 ＼!　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　 ト､　.:＼!
　 /　　　　　　　 　 　 l:　　　 　 　 　 　 人　　　　　　　　　!　',　　人
　,'　　　　　　　　　　.:人 _＿＿＿_　_／____＼_＿＿＿_ _ /　　ヽ　　:}


　　　　　　　.　　　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　┴┴　､
　　　　　　　　　　／　　 肉　　　ヽ.　　　　　　随公よ ひとつ言っておくが
　　　　　　　　　/　＿＿,.､＿＿　　ｌ
　　　　　　　　　ｌ　 ゝ__ﾟノ　ゝﾟ__ノ　.|
　　　　　　　　　|　　　　ﾄ.__ｲ　　　　|
　　　　　　　　　ｌ 　　　f　｡　Y　　　.ｌ
　　　.　　　　　　ﾍ　　　ゝ___ノ　　 .ｲ
　　　　　　　　　　ｌ＼　,. ‐‐‐ 、／ |
　　　　　　 _..､‐''"ﾄ､　` ‐‐‐‐ ′　|_
‐‐-､‐‐く　　　　}　ヽ.　 ＼　ｌ|　　　` ‐ ､
　　　ヽ　　} ￣￣'''''''‐-....._/　　....-‐'''' ￣`Y´ ￣　＼
　　 ` ‐ ､　 | |　　　　　　　　Y´　 ‐- ...._　　＼　　　　}
　　　　　 >､ｌ　/ｌ　　　　　　＼}　　　　　　　　､__>､_　ｲ
　　　＿../　 ￣`ヽ.　　　　　',/　　　　　　　　　　/_　　|
　　　　　　　　　　　ｌ-‐''''"￣￣ﾌ――'''''"￣￣ `ヽ.　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｲー -
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /│　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　.|　　　　　　 ＼
　　　　　　　　 ｱ ﾚ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＞ ´￣￣　　 ｰ- .　　 ＼
　　　　　　　　子期も相当意固地だ　　 　 　 　 　 　 　 　 /肉　　　　　　　　　 ＼　 ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 八_ ｡ ⌒ヽ　　　　　　　　V　ﾊ
　　　　　　　　下手に止めたら最悪血を見る　　　　 　 ﾑ　 ヽ. __ ノ　 　 　 　 　 　 '.　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （　っ＿　　　　　 u　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 Ｙ　　　 　 ｀ヽ　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　´ ￣｀ 　　}　　　　　 　 .. .イ|.八 _ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 八　　　　 　 ﾉ　　　　　 イ: : : :ﾘ 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＞===＜＿_ ｡ｬ≦: : : ≦=ｲ|　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : : : : : : : : : : : : :／　　　│　 　,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 弋::⌒: : ー: : : : : イ 　　　　八 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ー---─=彡' 　/　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ´￣￣￣￣￣ ｀ヽ＞' ´　 |八　　　/　　.／　　　　｀ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　 Y　　　 　 ,　　　´￣￣￣｀ヽ.　/　 ／　　　　　　　 }　　　＼
　　　　　　　　　-=ﾆ二二ﾆ=ｰ-　　　{　　　 ／　　　　　　　　　　 V斗 ≦ ￣￣￣｀ ＞=ﾆ二二ﾆ==ｰく
　　　　　　／　__,∠　　　　彡'⌒　｀ヽ.　 ／　　　　　　 　 　 ⌒V ＿＿
　　　　 ／　 ´　　　　 　 ¨¨ミヽ.　　 　∨　　　　　　　　　　　／´　　　　　　¨ミ寸 　 ／
　 　 ／ (　　　　　　　　　　　　 ＼　　/　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　Y


　 　 　 　 　 　 ,. ‐'´　　　　　　`‐､
　　　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　　/　　　　　へ　∧ 　∧　　.ヽ
　　　　　　i. 　　 ／　　|/　 |/ 　ヽ∧　|
　　　　　　,!ヘ. /　　　　　 　＊　　　|/ 　 　 　 そういえば聞いたことがある
.　　　　　 |〃､!ﾐ:　　 -─ゝ、　 　 ＿_ l
　　　　　　!_ﾋ;　　　 ､_・＿ﾉ`ｰ'"〈 ・_,`/　　　　 楚人ってそんな奴ばっかりだってな
　　　　　　/｀ﾞi　u 　 　 　 ´　　　 ヽ　 !
　　　　_／:::::::!　　　　　　 　 　 　 ,,..ゝ.!
_,,. -‐ﾍ::::::::::::::ヽ、　　　　iニニつ　 ／
　!　 　 ＼::::::::::::::ヽ　　　ヽニニ) ／
　i､　　 　 ＼:::::::::::::::..､　　~"　／
　.! ＼　　 　 `‐､.　 　 `ｰ;-

　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 ｀ ーzノ!
　　　　　　　　　∧|V　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 く
　　　　　　　 　 L　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ハ
　　　　　　　 ∠,　　　　　　　　　　　　　　　　､　 　 　 〈　　　　　　　じゃあどうやって止めればいいんだ？
　　　　　　　　/　　　　　　　　　 　 　 ＼ト､　　＼ｌ　i 　 ゞ
　　　 　 　 　 {　　　　　　　　{＼ 　 ＼ーヽ　￣￣ V　　}
　　　　　　　　}　　　　 ､ﾊ{`ー`　￣￣　　　　 　 　 |i ﾊﾉ
　　　　　　　 / 　 　 　 {　　 ＿　 　 　 米 　 　 - 　|ﾊ 　 　　_
　　　　 　 　 {　__ 　 　 ′　＿__　　　　 　 　 ,. ‐く .ﾊ.},.． '"´
　　　 　 　 　 ｝|　V　 /　 〈　　　`t:ト､ﾉ├riﾁ　　ﾉ | || ｀
　　　　　　　 { i| ＾ｉV il　 　 ＞── '´　 l ｀ー＜ 　|ノ
　　　　　　　∧ ＼. Ｖ|　 　 　 　 　 　 　 i　　 　 　 |
　　_,.． -‐ /　 〉ｨ ｀Tﾐ　　　　 　 　 　 r__〉 　 　 　 !
'"´　 　 　 　 　 　 Y{∧　　　　　　 ＿＿＿　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 i!　∧　　　　　〈二ﾆ=-┘　　　/
　　 　 　 　 　 　 　 i!　　＼　 　 　 　´￣`
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'　　 　 丶､　　 　 　 　 ,.イ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ ｰ─‐＜／　　　　　／
　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　 　 　 　 ＼/　　　　　／


　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　／＿__ ,.⊥Ｌ＿
　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　にく　　＼
　　　　　　　　　　　／　　,.　 ─- ､　　　　　＼
.　　　　　 　 　 　 /　　　/　　　　 │　／￣ヽ　ｉ　　　　　　…ぼくにひとつ考えがあります
　　　　　　　　　　|　　 　|　 　 　 　|　 |　　　 |　|
　　　　　　　　　　|　　 　|　　 　ｏ　|＿|ｏ　　│ |
　　　　　　　　　 r|　　 　|　　 　 　 | 　|　　　/　|
　　　 　 　 　 　 |∧　 　 ￣￣￣ 　　└‐一 　/
　　　　　　 　 　 |　_＼ 　 　 ヽ｀￣￣｀ヽ　　／
　　　　 　 　 　 厶′　＼　 　　￣￣￣　／
　　　　　　　　/　 ／＼　｀ー──‐─ 7∧
　 　 　 　 　 /　 /　　　＼　　　　　　　,ハ ヽ
　　　 　 　 ,/　　|　　　　r ￣￣￣ ￣　　| 　i
　　　　【闘巣（とう・そう）】
　　　　闘辛の末弟 闘辛とともに楚王について逃亡中

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 lー-　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | ',　　　ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , |　',_ -‐-､＼　　　　　　　　　言ってみろ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　￣　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　肉　　　　　　'　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ｨ⌒t_ tノ⌒ヽ　　 ﾚﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |弋__ﾟj 弋_ﾟ_ノ　　　|'　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋__ｨ-- ､　　/ |　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧（　‐ ―‐　}　/ﾉ |/
　　　　　　　　　 　 　 ＿ -‐＜ﾇ¨ﾊヽ､ ＿　ノ'／ 　ﾊ＞:...
　　　　　　　　＞ ´￣　　　　/:.:.:/ j｀'＜___::イ/　／:.:;ｨ'⌒ヽ､
　　　　　　 ／　　 　 　 　 ´/:.:.:/　｀込　j∠ｲ_／:.:∠.ﾊ__　　　ヽ
　　　　　　{　　{　　　ヽ〃 /:.:.:/　　V´ ￣　／:.:〃　 /´　｀ー--ﾄ､
　　　　／´㍉ 　 Y 　 ↓ｨ:.:.:.:.{ 　 ./＜¨　/:.:.:/　　　　　/　　　 ﾊ　ヽ
　 　 ,ｲ　ﾉ 　 　 ｲ　 　 |:.:.:.:..:.:l　Y　　　 ノ:.:.:.:{　　 　 　 {
　　 j　〃　　｀￣｀¨＞ |:.:.:.:.:.:弋{_____∠:.:.:.:.:斗く　（　　 l　　　　　　　 l
　　/　{　　　　　　　　　ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./　　　〃ヾ　 代　　 /　 　 /
　 { 　 ゝｰ辷─--　　＿　　￣¨¨㍉ー-{　　　　　イ´｀ヽ､　∠ ._　 ｲ
　 j　ヽ､　　　￣¨¨　　　　　　　　　}:＞┴く　　　　　　　 j´　　　}'　j


.　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　 　 _＿_　　　　　　 /
.　納　　.凶　 　子　　　　..|　　　　　　　 /∨　 ＼　　　　/　　.同 　 　 楚
.　得　　.と 　 　期　　　　 |　　　　　 　 /　 ∨ 　 ＼　　/　 　 時　　　 人
.　を　　.出　 　 の　　　　.|　　　 　 　 /　 　 ∨ )　 ＼/　　　 に　　　 は
.　得　　.た 　.　提　 　 　 |　　　＿, イ-‐―‐-ﾄ　 ＿_ |　　　　純　　　 粗
.　ら . 　 と 　 　案 　　 　 |　, '　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　　朴　　　 野
.　れ　　.い 　 　を　 　 　 ∨　　　 　 に　く　　　　　　|　　　　で　　　 で
.　る　 　っ　　　卜 　 　 　 |_＿__　　　　　　　 　 　 　 |　　　　も　　　 は
　で　　 .て　 　 に　　　 　 |　　　＼__　 　 　,／￣￣｀|　　　　あ　　　 あ
.　し　　 説　 　 掛 　 　 　 |　　　　　 ,　　 イ　　 　 　 !　　　　り　　 　.り
　 ょ　 　得　　 .け　　　 　 ＞　 　 　 |　 　 |　　　　　人　　　 ま 　 　 .ま
.　う.　 　す 　.　た　 　 　 /　　　　0　|　 　 |　0　　　　　＼　 .す　　　 す
　　　　　れ 　　結　　　 ./|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　 　 が
　　　　　ば　　 果　　　/　　　　　 　 ├─┤　　　　　　　　 | l＼　　　　　　／
＼　 　 　 　 　 　 　 ／　　＼＿＿＿/　　　＼ ＿＿＿＿_ /　＼ ￣ ７ ￣
.　 ＼ ＿＿＿＿_ イﾍ　　　　　　　　ヽ　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 7´ |
.　　　 　 　 　 　 |　| ﾏﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ }　!
.　　　 　 　 　 　 |　|　 ﾏﾍ ＿　　　　 　 ＿＿　　　　 　 　 　 ／　／ /
　　 　 　 　 　 　 ＼＼　＼//,ヽ 　 　 　 　 　 ｀　　　　　　／　／￣ ヽ
　　　　　　　　 　 　 ｀Y´￣｀ヽ/　　　　　　　　　　　　　／　／ ............. ∨
　　　　　　　　　　　　 ! 　 　 / ＞ ― -=ﾆﾆ=- ― . : ´,_ イ.............／ ￣∨
　　　　　　　　　　　　 ゝ--イ..............................................i'´　　 } .....／　 　 　 ∨
　　　　　　　 　 　 　 /　　　l ＼.........................................ー－ ´／　　 　 　 　 ∨
　　　　　　　　　　　/　 　 ィ　　 ＼...........................................／　　 rく＼　　　　∨

　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,, 　_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 . : ´　　　　｀ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 Y 　ヽ　＼　＼ ハ　　　　　　　なるほど
　　　　　　　　　　　　　　 　 / ﾉ人j从乂ト､　　ゝ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 {,r 　 　 米　　}　 人 　 　 　 　 そいつはいいかもな
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ( i　<赱ﾘ (､＿,｀Y )
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀!　　 　 |〉　 　 ｊﾉ
　　　　　　　　　　　 　 　 _　ｲl　　　`ｰ'　　 ∧　_
　　 　 　 　 　 　 ,　＜ 　 　 :| ＼　｀ ￣ ´ ｲ　　　 ＞　,
　　　　　　　　／ 　　 .＼　 .:l　　｀　ー　´ ﾊ　　 　 　 ＿i｀ヽ
. 　 　 　 . : ´￣￣ ＼￣￣ ｀ヽ　　 ＼/　　　',／￣　 ＼::::::::::＼
.　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::＼.　　 　＼　　　 　 ／　　＿＿　 ￣l::::::::＼
.　　/￣￣￣＼ :: |＼:::: i:　　　 　 ＼ 　 　 ｀ ／ 　 　　 ＼ :l／ ＼}
　　{. 　 　 　 　 ＼! 　＼l　　 　 　 　 ＼　　/　 　 　 　 　 }＼　　　i
　　i／ ￣￣￣　 ヽ　Y´　　　　　　　　　Y´　　　 　 　 　 ﾊ　:＼　 l
　　l　　　　 　 　 　 ＼!　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　 ト､　.:＼!
　 /　　　　　　　 　 　 l:　　　 　 　 　 　 人　　　　　　　　　!　',　　人
　,'　　　　　　　　　　.:人 _＿＿＿_　_／____＼_＿＿＿_ _ /　　ヽ　　:}
　i 　 　 　 　 　 　 ／｀　＼ _＿＿　ｲ　　　　　　ヽ　　　 / 　 　 　 　 ﾄ,


　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　, ┴‐'― ､ 　|
　　　　　　　　　　　　　　　 _/V･__}　　　',　|　　　　　　　その手で行くか
　　　　　　　　　　　　　　　（__ｎ_　　　　　l　し1
　　　　　　　　　　　　　　　（ ‐‐ ） 　　／|.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　{⌒‐‐‐'　/丁　/
　　　　　　　　　　＿＿＿ ノ ト――イ　/Vﾊ
　 　　　　＿＿/ 　{　　,　　￣ V´￣￣` ‐‐┴‐:､_
　 　　／ ‐‐‐‐＜ 　V´　 　　V 　　　　､　　　　　　ヽ
　 　/ /　　　　　＼{ 　　　｀/　　　　　 }　　　　　　　',
　　ｌ ｌ　　　　　　　　`‐‐､_ /　　　　　／⌒ヽ　　　　　}
　　| | --'￣￣` 　　　　/　`‐┬:､ イ 　　／ 　⌒ヽノ
　　`‐‐､_　　　　　　　　|　　∠／￣￣ 　{ 　　　　|　|
　 　　　　`‐┬‐┬‐┬┴'´　　　　　　　ノ 　　　ノ　ﾉ
　　　　　　　 ￣`|＿ﾉ 　　　　　―　-イ 　　　/　／

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／;;;;;;;;;;／:':':':':':':':':':':':':':＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／;;;;;;;;;;／:':':':':':':':':':':':':':':':':':':':＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 {;;;;;O／:':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 , ― ｧ､＿{0／:':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':'}　　 　 と 言うわけであなたの提案を卜した結果
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　／):':':':':'´ ／ ￣￣￣￣ｌ＼:':':':':':':':':':':':':':':/
　　　　　　　　　　　／　／／:':':':':':Y´米{ ＿,tｫ｀ヽ ｀ヽ ＼ :':':':':':':' ／　　　 　 「凶」であると出てしまった
　　　　　　 　 　 ／⌒＼,/＼ :':':':':':|ｨ tｫ｀ ､＿_ ノ　　 ! ,/｀ﾊ :':':／
　　　　　 　 　 /⌒＼　　! /^)､＿__ｌ ー/　　　　　　　 !/}/ ├ ´
.　　　　 　 　 /　ヽ 　ｌヽ_jｲ　|　　　ﾊ　(　　　　 ,　　 　､ノﾉﾙ!
　　　　　　　 |　　(_／ ／ 　 l　　 　 ! 　 ー　 　 　 　,'　　 )ヽ＼_＿_　　 　 　 ＿
　　　　　　 ,ノ　　　 У　 　 / 　 　 　　　　　　　　, ｲ:　／:::::ｌ　:|　　　￣ ｀7´　 　 ＼
.　　　　 　 ﾊ ＼､＿,､＿ ／　　　　　　＼＿＿ ／ /／:::::::::/ 　|　　　　　/　　　　　　＼
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　　 　 / 　 　 　 ＼＿＿,〕 　, 　 　∠, ∧,ｲ///∧／ ::/　 　 ｀7　 　 　:|　　　　　 　 　 　 }
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　 /::/:/::::::::::::::|::::/::::::::::/　 ＼ |::::::::::::/　　　　　　 ＼::::::::::|
／::/:/:::::::::::::::::!:/::::::::::/-==≡ﾐ!::::::::/}　　　　　　　　_ヽ::::::|
￣/:/:::::::::::::::::::!:::::::::::/ 行示ﾘ ﾘ:::::/´　_i＿＿__　　　!:::､>::|
. /:/:::::/⌒Y:::/!::::::::/｀¨｀￣´¨ |:::/　／ r==､ 　＼　 |:::::::::ﾘ
/:/:::::/(丶/∨ !:::::/　　　 　 　 |/ 　!　　!ｲ示＼ 　} /:::::i::/
:/:::::/ /V^　　 |:::/　　　　　　　　　 i　 　 ヽﾘ 　} //::::::::!:!
:::／|{｛　 ＼ 　|:/　　　　　　　　　　'　　　　 ヽ '　/::::::::::|:|　　　　　なぁにぃ～？
´　 |::>､＼ }　 '　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /::::::::::∧!
. 　 i/　 ヽ_i|　　　　r　二二二 丶　　 　 　 　 //}:::/i/
　　　　　{　 ､　　　　　　　　　　 ＼ヽ　 　 　 ｲ/´¨
　　　　　|　　＼ 　　　　　　　　　　i/　　 ／／
　　　　　|　　　 ＼　　　　　　　　　　　 /-'

　 ／.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
／.:.:.:／.:.／.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:∠;;;;;;,;:.:.:.:.:.:|
-‐''７:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.／!:.:.:.:./　　 ≦:.:.:.:.:.:!　　　　　　　…まあ卜の結果ならしょうがねえな
　 /.:.:.//.:.:.:.:.:.／　.|:.:.:./　 , -‐＼:.:.:.:.:|
. /:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:./.＼　|:.:./_／‐-　 〈:.:.:.:.:.Ζ
/:.:.;ｲ:.:.:|.:.:.:./弋ラ>|.:/"､弋ラ`,　|r´｀l:.:.:.>
／　|:.:.:.|:.:./ ー ´　|/　　｀ー　　　>　|／
　　 |:.:.:.∨:|　　　〈 ､　　 　 　 　 / ／
　　 |:.:/|:.:./l 　 　 　 　 　 　 　 /ィ
　　 |/　|/　ヽ　　´￣ `　　　／　|
　　　　　　　　＼　　　　　／　 　 ＼
　　　,,... --‐''''"´＼＿_／　 /　　 　 ＼
-‐''"シ 〃　/l/ 　＼　　 　/　　　　　 　ヽ
二彡'''"　　|l/‐-､　 ヽ　　/　　　　 　ノ三|l､


　　　／　　　　|
　　/　　　　　　| 　|
　 ｌ　　／￣￣￣　＼
　 |／　　　　　　 肉　＼
　/　　　　 ＿　　　　　　ヽ　　　　　　（あっさり通ってしまったわい）
Ⅵ　　　 イ　・　｀┬　・⌒}ｌ
　|　　　　|＿＿ノ　　| ＿/|
　|　u　　　　 　 　 _　`ヽ　|
　|　　　　　　,　 ┴亠‐く　|
　ﾊ　　　　/　　　　　　　ヽ|
/　 ＼　　|　　 ￣￣　　 |イ^ヽ ＿
　　　　＼.l　　　　　　　 /| |　　|
　　　　　　＼＿＿＿／| | |　　|

　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,, 　_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 . : ´　　　　｀ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 Y 　ヽ　＼　＼ ハ　　　　　　　卜でそうなった以上 ここに留まって頂くのがいいだろう
　　　　　　　　　　　　　　 　 / ﾉ人j从乂ト､　　ゝ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 {,r 　 　 米　　}　 人 　 　 　 　 なに 小国とは言え随は王を見捨てるようなことはしない
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ( i　<赱ﾘ (､＿,｀Y )
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀!　　 　 |〉　 　 ｊﾉ　　　　 　 　 城に拠って最後までお守りしよう
　　　　　　　　　　　 　 　 _　ｲl　　　`ｰ'　　 ∧　_
　　 　 　 　 　 　 ,　＜ 　 　 :| ＼　｀ ￣ ´ ｲ　　　 ＞　,
　　　　　　　　／ 　　 .＼　 .:l　　｀　ー　´ ﾊ　　 　 　 ＿i｀ヽ
. 　 　 　 . : ´￣￣ ＼￣￣ ｀ヽ　　 ＼/　　　',／￣　 ＼::::::::::＼
.　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::＼.　　 　＼　　　 　 ／　　＿＿　 ￣l::::::::＼
.　　/￣￣￣＼ :: |＼:::: i:　　　 　 ＼ 　 　 ｀ ／ 　 　　 ＼ :l／ ＼}
　　{. 　 　 　 　 ＼! 　＼l　　 　 　 　 ＼　　/　 　 　 　 　 }＼　　　i
　　i／ ￣￣￣　 ヽ　Y´　　　　　　　　　Y´　　　 　 　 　 ﾊ　:＼　 l
　　l　　　　 　 　 　 ＼!　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　 ト､　.:＼!
　 /　　　　　　　 　 　 l:　　　 　 　 　 　 人　　　　　　　　　!　',　　人
　,'　　　　　　　　　　.:人 _＿＿＿_　_／____＼_＿＿＿_ _ /　　ヽ　　:}
　i 　 　 　 　 　 　 ／｀　＼ _＿＿　ｲ　　　　　　ヽ　　　 / 　 　 　 　 ﾄ,
　|　　 　 　 ー＜´　}ｰ－V　　 / 　 　 　 |　 　 　 :}｀￣/, 　 　 　 　 .:ハ
　|　　 　 　 　 　 ＼ﾊー ∧　　　　 　 　 :l　　　　:/ 　/人　＼　　　 　 :i
　l　　　 , -‐　― ‐-＼　　　､　＿　　 　 ,' 　　 _/　 /´　　Y　}｀ヽ　　　ﾊ


　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 lー-　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | ',　　　ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , |　',_ -‐-､＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　￣　　　　　 ヽ　　　　　　　及ばずながら 私も王を護らせてもらうぞ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　肉　　　　　　'　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ｨ⌒t_ tノ⌒ヽ　　 ﾚﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |弋__ﾟj 弋_ﾟ_ノ　　　|'　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋__ｨ-- ､　　/ |　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧（　ー一'　.}　/ﾉ |/
　　　　　　　　　 　 　 ＿ -‐＜ﾇ¨ﾊヽ､ ＿　ノ'／ 　ﾊ＞:...
　　　　　　　　＞ ´￣　　　　/:.:.:/ j｀'＜___::イ/　／:.:;ｨ'⌒ヽ､
　　　　　　 ／　　 　 　 　 ´/:.:.:/　｀込　j∠ｲ_／:.:∠.ﾊ__　　　ヽ
　　　　　　{　　{　　　ヽ〃 /:.:.:/　　V´ ￣　／:.:〃　 /´　｀ー--ﾄ､
　　　　／´㍉ 　 Y 　 ↓ｨ:.:.:.:.{ 　 ./＜¨　/:.:.:/　　　　　/　　　 ﾊ　ヽ
　 　 ,ｲ　ﾉ 　 　 ｲ　 　 |:.:.:.:..:.:l　Y　　　 ノ:.:.:.:{　　 　 　 {
　　 j　〃　　｀￣｀¨＞ |:.:.:.:.:.:弋{_____∠:.:.:.:.:斗く　（　　 l　　　　　　　 l
　　/　{　　　　　　　　　ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./　　　〃ヾ　 代　　 /　 　 /
　 { 　 ゝｰ辷─--　　＿　　￣¨¨㍉ー-{　　　　　イ´｀ヽ､　∠ ._　 ｲ
　 j　ヽ､　　　￣¨¨　　　　　　　　　}:＞┴く　　　　　　　 j´　　　}'　j
　弋__　　　　　　　　　　　　　　_∠´　 　 　 Y´　　　　　　　j　 /　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐‐....､　　,イ::::才´
　　　　　 　 　 　 　 l.､　　　, イ:::::::::::::::::::::｀ヽ::イー--...､
　　　　　　　　 　 　 !:::::｀:::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::_::::::::::::::::::`:::...､
　　　　　　　　 , ィ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::`:..､
　　　　　　　 ｀ ヽ､:::::::::::::::::､ -::::--'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ￣￣
　　　　　　　　 ノ:::::ヽ::::､::::::::::＞:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 　 　 ﾍ::Y::〉:::;ィ::'':::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:::::､::::::::::::::＼
ヽ　　　　 　 　 　 ﾉ:/´ヽ! T::／::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
::.. ＼　　　 　_,,イ::::|ﾊ.::r' .l/:::::::::::／::;ｨ::::::::::;:＞'7::::::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::∨
　　::::::フ￣￣￣l::ハ　!　/::::::::;ｲ孑/::才'､´.,.イ:::::::;: ｲ::::::::::::／:::::::::､､::::::::∨
...:::::::::l　　 　 　 　 / .7　l:::::;.イ rr==,,､　-ﾆィ::::;:イ:::::::::; イ::::::::::::::::::',ヽ:::::::V
::::::::::::l　　　　 　 /　 ! 　lイ　　 乂::ツ lヽ l!ｲ::::::::::;才'/::/::::::l::::::::::::::::! .';::::/
::::'　l:::!::.　　 　 /　 ::l　　　　　　　｀　　,ィ:::;才'",,---'::/:::::::ハ:::::::::::::!　 l:/
　　 l::::!::.　　　,'　　:::l　　 rォ　　　　　´　　 ,ィァフ'::::/:::::::/ 　ﾊ:::::::::;'
　　 l::::!';::　　,　 　 .::ﾊ　　',　ﾍ　 　 　 　 　/｀ｨ´,'::::::;イ:::/　 　 ﾍ:::;'　　　　おう ありがとうな！
　....::!:::! ';:　　　　　 ::::ﾍ 　 ヽ　 ヽ　　 ,,_　_l'　　j::／　.l::/　 　 　 V
:::::: ´ヽ!　ヽ　　　＿_::::::ﾍ　　｀ヽ--'`, ィ　　　　'´　 　.l/　　　　 　 　 　 　 いい漢だな あんた方
　　　　　　 ヽ　.:::::::::::::;ィ ヽ　 　 ,.イ
　　　　　　　 l::::::::::;イ　　..::::T''／


　　　／　 　 ／　　 /　　|　＿|＿　―　/／￣7l l ＿|＿
　_／|　　_／|　 　 /　 .　|　　｜　 ―　/　＼/　　 　｜　　―――
　　　|　　　　|　　/　　 　| 　 丿　＿／　　／　　 　 丿
　　　　　　.／　　　　　　　　　 ^ヾｿ ,　　　＼
　　　　 ,／,,　　 ,／　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　／_／　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　'"´ /　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　.〃　/　　　　　　　　/　　　　 /　　　　　　　',＼
　　 /／|/　　　　 / ／.／　　　　 /',　l　 ､　　　　ヽ
　　/' ／ /,　　　/ /_／/ / 　 ///　.!,|ヽ, 〕　　　､ ＼
　　　 7　jYl　 .-''/^"゛~l`i 　 /|'/',,"゛^"゛'''ﾄ　　. /ヽ〉`
　　　/, イ| | /i/lヽ''""'^ﾄ| // r'　'''"^'''ヾ' Wi ﾄ　| ./
　　〃　 ﾊl//ぃil.　 　　' !/'　　　　　　　 /ｲ〉i| ./V
　　　　 |/i/'　ヾ,ヽ. 　　　　　.|〉　　 　　/ﾆ〃!|/
　　　　　 l/ ,,i ,i .ｨ＼ 　　ｰ- .-一'　　./,,,、ｒ'´
　　　　　 !/´|/`´,'ｰ‐ﾄ､. 　　　　　　ｲヽ-ｉ/
　　　　　　　　　/　　j　`　、　　／　l,　　`､
　　　　　　　,／'　 ,/ﾉ　　　`　´　　 .l`i　　',＼
　　　　 ,,- '"〃　 〈/　　　　　　　　　! |　　iヽ,`丶、
　　　／　 ／i|.　　 ', 　　　　　　　　　 .l　　|､　　　 `ヽ、
　 ／　 　/ ./.|.　　　',､＿_　　　　＿_./　　| ヽ　　　　　＼
／　　　　,,./　ｌ.　　　 ',____ヽ　 ‐'"_,,./_.　　　 ',_　　　　　　＼
　　　　 ,,ﾉ/　　z.‐'' ﾍ, '::::｀"::""´゛./ﾉ ｀`i　　 ',丶、　　　　　＼

伍子胥も卜で凶が出たら留まるかな（反語）

　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　|:::l::.　 ｀ヽ、
　　　　　　 ／　　　　　　　　　／　　/　 |:::|::::. 　 　l
　　　　　 _/　 　 　　　／ 　 //　／ｲ 　 |:::l::::::: 　　|
　　　　／　　　　　 ／ 　 ∠|/／ー/::　ﾉ 人_::::.. 　 ',
　　　/イ//　　　　　　r＜f::ﾟ」_｀`'ｲ::::／|/ｰト､.〉::从 }　　　　 　 ──なのはいいとして だ
　　　　ｲ.//　　　ｨ　/´　　　　　　/|/　/'〈7'」>:::::::::::j
　　　　|ｲ/　　/´/)/ 　 　　　　　　　　　 ,::>　{:::::::::::| 　 　 　 　 それで道は拓けるのだろうか
　　　　 |/|　 .{（::::(　　　　　　　＿＿＿_ 　　 j::ｲﾉﾘﾉ
　　　　 |l |　 ∧＼}　　　　　　　 　　　　　　/ /´　　　　　　　　 貴方の見立てはどうかな？
　　　　　|:|　|:::::ーr､　　　　　　　　　　　　ｲ
　　　　　/／:::::::::::::|::`:-.､_　 　 　　　　,ｲ｀|
　　　　 / |ﾊ::::::::::::::ト　　:::::`::::-..､　__/::::|
　　　　　 .|　N::::::::::|　　　　::::::::::::::「r/ヘ|
　 　 　　　　　|´＼:|　　　　　:::::::::::|'
　　　　　　　　|　　.j　　:.　　　　　 j
　 　 　　　　　　／j　　 :.. 　 　　　ﾄ


　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＞― -. .-. .――＜
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 -'r'´f'´￣. . . . . . . . . . . .｀
　　　　　　　　　　　　　　　 /. .f´r　　f'´￣｀ヽ、. ＼. . . ＼. .ヽ
.　　　　　　　　　　　　　　 /. . . . . . f'´￣￣ }ﾉ ｀'　 、. ヾ. . . . ':,
　　　　　　　　　　　　　　/. . . . . . /　-‐　　　　　　　`　 v. . ..|. ヽ
.　　　　　　　　　　　　　/. . . . . . /　-‐ -　、　　　-―　　}ルﾉ. .:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　i ,!　{. . .{j{　　ｨ= ...._　ー-　－￣　　　|: く
　　　　　　　　　　　　　{j{ﾙ ﾊ. .{`　´￣_　_- ｭヽ　 ｨ_　-==ｓ。!. ﾉ
.　　　　　　　　　　　　　|: 7⌒Y{ ／´　￣ ¨ ﾌ　-={ ´ 冖‐-くﾙｿ　　　　これでよろしいでしょう
.　　　　　　　　　　　　　|: { {　从　　　　　　　'　　 {:.:.〉 　 　.}'7
　　　　　　　　　　　　 从∧　{ﾙ ヽ　　　　　　　-= v 　 　 ./ﾉ
　　　　　　　　　　　 　 　 `Ｙｰ{ 　 |　　　　／`ｰ┐'’　 　 /!
　　　　　　　　　　　　　　　从j{ |　　　 /ｨ彡´ﾉｿ穴ミﾄ、　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　 }ﾙ{. ＼　　　　　ー===7　　 ,/
　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾐ:.、 `　、　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　./ｰ＼＼ 　 ＼　　　　　　/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　,./⌒ヽ.v`ー　　 `ｰ====≦ノﾉ!
　　　　　　　　　　　　 ／ ＼.　 | |　　　{f⌒Ⅵ| | |´ 　 . |_
___＿＿＿＿＿＿ ,／{ {　　 ＼ ー　　入　　} | | |し⌒}7 /＼
　| |　　　　　| |　　　 ∧∨　 　 `ー＜　_　.ノノ | |入_／/　　} }＞　a。_＿＿＿＿＿
　| |　　　　　| |　　　　　＼_＿ー====＼＜!／∧＼ 　/　　/./　　　　| |　　　　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧7 .Y⌒Y .∨
【倚相（い・しょう）】
楚の史官 子期の助言役として同道

　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿_, ､　ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,.二､ ヽ　＼〉∨lヽ
　　　　　　　　　　　　　 ＿_∠､　　 ＿ ⌒ヽ_ ﾉ　∨
　 　 　 　 　 　 　 　 ､＿ヽｰ─ ＞'´￣ ＞ ﾉ厂＼⌒ ＜
　　　　　　　　　　　 、＞ｰ‐　　 ／　／　/　l 　 ､ ヽ ＼
　　　　　　　 　 　 　 ＼＿_,　／　／ 　 /　│　八丿ヽ 丶
　　　 　 　 　 　 　 　 ＼￣∠　 /　／ /l八 l　/／⌒「 /
　　　　　　　　　　　　＜＿,　 ∠／|　／´厂|/ﾚ_,彳＾l/　　　　　へえ？
　　　　　　　　　　　 　 ｀≧　　八　l/_,彳ヽ　 　 ｀¨　l
　　　　　　　　　　　　　 ＞─/⌒Ⅳヽ｀¨′ 　 　 /　,　　　　　　この小邑で座していても良いと
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒>人＿|ﾄ　　　　 __　-‐' /
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ´ ノ勹厂丶　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 ｀　ｰ--┘
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /￣｀ 、 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　 〃⌒＼　 ＼/ヽ ＿
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 彳　　 　 ＼　 ＼ ＼ ＞ ､
　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾉ　 　 厂￣｀ヽ　 ＼冫厂l、
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　 　 /| 　 　 　 ',　 厂《 ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ノ　 　 　 |　　 　 　 ｌノ | 　》　 〉、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,′　　 　 /　丿 /　 /⌒ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 ∨ 厂Ⅳ　 //　　 ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 　 　 　 ∨ 　 　 /´　　 丿 ヽ


　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,,．､､､､_
　　　　　　　　　　　　　　, ィい,';:.: .　　｀¨`ｰ- 、
　 　 　 　 　 　 　 　 　,r'ﾞ　 jkﾚ'ﾞ　　　　　 、.:.:;;ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 j 　 ,r;;ィr;;::;;ｭ､｀`ｰ-､ヾ;;;;;:;:ﾞ,
　　　　　　　　　　　 ,f〃 /　　　. _ ,..`ｰ-､ ｀;:;::;;:;;;;;! 　 　 　 呉の君臣すべてが王を殺そうとして欲してはいません
　　　　　　　　　　　〈 j ,ｲ ;　_ ,,　_ ＿,, .:.::ヾﾄ､,ｲ;:i;:}
　　　　　　　　　　　 i,Y/,､､､,, _ ,　_,､zr=＝ｿﾘｼﾂjj;〉　　　　 ただ伍員のみがそれを欲しています
　　　 　 　 　 　 　　 !;jj"´,rｪｧ'ソ `ゞ'ﾞェｪ;ｯ ; :;:k,ﾍi;!
　　　　　　　　　　 　 `ﾘ　｀　 '´1　ヽ.｀`　 ´　,.:;ﾘ /!　 　 　 .彼ひとりの望みのために
　　 　 　 　 　 　　　　 ﾞi　　 　 ,L　_,;:.　　 　/::ﾘｿ;/　　　 　 態々困難な城攻めを行おうとするでしょうか
　　　　　　　　　　 　 　 ',　　 ´ﾆゞィゞ､,,,　 j.:::N;;:l|
　　　　　 　 　　 　 　 　 ヽ　 'ﾞﾆ三三ミヾ　.:.::!;;j;:i!
　　　　　　　　　　　　　　 j、　　ー一　 　 .:./;ｲjｿ
　　　　　　　　　　　　　　〈 ゝ､　　 　 　 .:／;;;;;ﾉ〈
　　　　　　 　 　 　 　 　　」＼｀ゝ-'--‐''´,．‐'´　/!
　　　　　　　　　　　　　_∧　 ｿ⌒) Y (⌒ゝY　 /,ｲ`ｰ-rｭ､_＿　 ,､
　 　 ,､_　_,． -イ7´￣ `ﾄ､　　_ノ i 1 iヽ _ﾉﾉﾆﾌ /　　//　　　　//｀ー-r r
　　ﾌ"´ 7/　　ﾞヾヽ　　 ｀i 仄ｰ＝l .| ﾄ､__,ィイ"´ 　 //　　　　//　　　//
　　L_ _,j 1 　 　 1 |　 　　＼＼_　 ヾ !ノ _」 l　 　 ,//　　　　//　　　 iL
　　- ､ 二」 ,L＿」 ,|｀`ｰ-､,,」 V　/⌒ヾ.V / 　 ,ィ ィ　　　　」 |_　-‐'ﾞ
　　　　ー-､_｀ヽ､　　＿　　ヾ, 1 ij　0 j i | ﾚイ'´＿　 　 ,．'´_,．-ー'''"´
　 　 　　　　.｀ヽ　Y´,r‐'ﾞ　　//　 ゝ- ｲ/i ﾘ'´　ﾞｰ-ヽ／ ／

>>47
？？？「じゃあまた明日別条件で」

　 　 　 　 　 　 　 ,. .-‐.''. .´￣. . . . . . ｀. ､
　　　　　　　　　,ｲ. . . . . . . . . . . . . . . . . . .＼
　　　　　　　　　! !. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ﾊ
　　　　　　　　r',ｲ ､ . :. .: .: . . :. . . . . . . . . . . . i　　　　　　　本気で攻めては来ますまい
　　　　　　　　V　ヽヾ:..: .: .: .:. : .: .: :. . . . . . . . l
　　　　　　　　ﾑｨﾆｿﾘﾊ .;ｨ"ヽ .: .: .: .: . . . . . . .ﾊ
　　　　　　　　Yｪｧ　'ﾞ ｲ .:ﾘ、 ! .: .: .: .: . . . . . . . |
　　　 　 　 　 ﾉ ｰ' 　 i ∨)ﾉ,/.: :: .: .: .: . . . . .. ..ﾘ
　　　　　　　/　､　　 ﾉ　(..ノ!.: .: .: .: .: :. . . . . ../
　　　　　　　｀モｪ､　i　　 |　|: .: .: .: .: .: :. . . . ..|
　　　　　　　　　こ　,!　　,　 ゝ、i l!.: i.: .: ﾘﾘ ﾘﾘ
　　　　　　　　　 !　　 ／　　　 ｿﾑ -‐　ニ　く
　　　 　 　 　 　 {　　　　,.:≦　'"／￣｀　､ ｀>i
　　 　 　 　 　 　 ｀¨´f´≦ 　 ／'　　　　　ヽ! |
　　　　　　　　　　 　 |i{　（_,ノ∠　-─　ニニム
　 　 　 　 　 　 ＿,..ノゝ= 三￣　'' ‐-　ニ ‐　、 ｀ ‐-
　　　　　,. - '´=ニK ｀ミK ﾞﾐk ヾ-‐　ニニ　｀ミヽ,〃


　　　　　　　　　　　　　　　 ‐-､、
　　　　　　　　　　　　　＿,､､_　', ｉ　／ﾍ､
　　　　　　　　　　　　´ _,∠￣ゝ| l7〈-‐z__
　　　　　　　　　　 , ‐'＿, - '´　l ７ﾍ ‐=､‐`､
　　　　　　　　 　 ﾉ／ ／'´ 　 , /|　　l 　 ＼｀
　　　　　　　 　 // ／　 /　／/ j　l | l ヾ' ､l
　　 　 　 　 　 ﾉ／ /　ノ, /7/l`,ﾊ! jﾊ_}､i ﾄ l
　　　　　　　イ/　/l∠､ｲ/ /''弋^}/（Lj,l/ !ﾘ　　　　　　なるほど
　　　　　　　 /／ 八'Ｋ!{l　 　 　 　 'ｲ ﾉ!|′
　　　　　　　／ _/　rゝィ 　 　 -‐ ￢ /
　　　　　　 ´￣/ｲ/／, !　` 　 　 　 /
　　　　　　　　　 ´ｿj/ﾚ|　 ｉ　　 r一′
　　　　　　　　　　　r‐┴ ､l　 　|
　　　　　　　　　 _∠、　　　7ｉ　{ｰ ､
　　　　　　_, ‐ '´　 　 l　　丿,ト ヽ、 ＼
　 　 　 ／　　　　　　 ヽ '´く ヾ＝=| 〈ｌﾊ､_
　　　 / 　 ヽ＼　　　　　 　 ｀ ｰ＼j /`'　i ｀＼　＿_
　 　 /　,.＿ ＼ヽ　l　　　　　　 　 V　　_｣ - ' ´　､__ ＼
　　〈　|　　　 ＼ ヽﾄ、　　　　　 　 j ／　　　　､＼＼＼ヽ
　　　ｉ | 　 　 　 ＼l　'､＼　 　 　 ／　＿ ,. - ､ ﾄ､ヽ. ｌ¨L|
　　　 !| 　 ＼　 　 ＼ ヽ ヽ 　 ／　　　∠z_ァ'{｜｝ |人
　　　 ｌ| 　 　 ｀丶、__,＼　　>'´　 　 ／　　/l　`'_ゝ'′_`'ｰ､

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　　　　　　　　　　 ´￣￣￣￣￣　　 丶
　　　　　　　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　 　 　 随の民よ 聞いてくれ
　　　　′　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　 '.
　　　 ′　　　　 　 　 　 　 　 ／ 　 {　　　　　　 　 i 　 　 　 周の子孫で漢水に沿って封じられた邑は
　　　|　　　　　　　　　 　 　 / 　 〃ヾ､ 　 　 　 　 ｜
　　　　　　　　　　　　　　　 i　　 {{　 ﾘﾉ`ｰ'　 ､_／/　　　　　ことごとく楚の支配するところとなってしまった
　　　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀¨　　 　 　 {し/
　　　|　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　/ 　〈
　　　|　　　　　　　　　　　　　　　 ト---- ' ､___ﾉ
　　　|　　　　　　　　　　 　 　 　 / //　　///
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / //　/// /
　　　|　　　　　　　　　　 　 　 / /// /　//
　　　　 　　　　　　　　　　　　{ // /////
　　　|　　　　　　　 　 　 　 　 ∨/////,{
　　 厂￣￣￣￣ ｀丶　　 　 　 ￣￣／
　　{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::..._　　 　 {
　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶__ﾉ
　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　 丶 　 　 　 　 　 天はこれをよしとせず 楚を罰することとし
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ､　､__,ノ　　`
　　　　　　　　 　 　 　 　 (●）（●.） ノＬ｜　　　　　　結果 我が呉は楚を追い詰めたのだ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 (_人＿）　 ⌒ ｜
　　　　　　　　　　　　　 　 |｝r┬‐|　　 　 |　　　　　　　__
　　　　　　　　　　　　　 　 '､｀⌒ ´　　　, ﾄ、　　　　_r┘ ｀ヽ、
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｜ ､ 　　 　,ｲ//｀ｰ‐ｰ-r'‐、'ヽ `、{
　　　　　　　　　　　　　　　 `ｫﾆﾆ二´／ｨ : : : : : : {　､ ｀　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 _/ /＼　 ／ : : : : : : : :ヽ,」　　　　|、
　　　　　　　　　 　 　 　 ／:/|ｲ:::::/∨ : : l : : : : : : :/ :|　　　　|､{
　　　　　　　　　　　　r''/ : :| ./｀Y / : : : 」 : : : : :: | ／ゝ＿,.／ ノ:Y
　　　　　　　　　　　 ノ/ : : :| ｉ::::::|/ : :／ : : : : : : : ､ : :.〈── ´: : |
　　　　　　　　　　 / |./: : : :|/:::::/ : : : : : : : : : : : : .ヽ : :l : : : : : : : |
　　　　　　　　　__/ :/.: : : : :|::::/ : : : : : : : : : : : : : : : ､ :.| : : : : : : : |
　 　 　 　 　 ／: : : :| : : : : : |:/ : : : : : : : : : : : : : : : : :＼| : : : : : : : |
　　　　　　／: : : : : :| : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/| : : : : : : : |
　　　　 ／ : : : : : : : :| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.〈. | : : : : : : : |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿　　　　　　周の王室に何の罪があろうか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r 、　　　　　　　　 ／　　　 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　}　　　　　　　 _,ノ　ヽ､,__　　`　　　 もし随が周室に報じようと考え
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ､」　{　 _　　　　　 (●）（●.）　 　｜ 　 .その力が我々に及ぶとしたら幸いだ
　　　　　　　　　　　　　　 　 ,-く ヽ { / .〉　　　　　(_人＿）　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　 r´ ヽ ヽ､｀〈, {　　　　　　|｝r┬‐|　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　 i　r、 ヽ 〉イﾘ　　　　　　'､｀⌒ ´　　　, ﾄ、
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 } 　 し√' ／ 　 　 　 　 ｜ ､ 　　 　,ｲ//｀ｰ‐‐‐‐‐-、＿
　　　　　　　　　　　　　　 |　　_,,-イ　 　 　 　 　 　 `ｫﾆﾆ二´／ｨ : : : : : : : : : : : : : >、
　　　　　　　　　　　　　∠ヽ＿_,,-''7 　 　　　　　　 _/ /＼　 ／ : : : : : : : : : : : :／.: : ',
　　　　　　　　　　　　　ヽ : : : : : : : |　　　　　　　／/|ｲ:::::/∨ : : l : : : : : : : :| :/ : : : : :',
　　　　　　　　　　　　　 | : : : : : : :ヽ　　　　　 r''/ : | ./｀Y / : : : 」 : : : : : : : :./ : : : :.//ヽ
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　　　　　　　　　　　　　 | : : : : : : : :|　　　　/|./: : : :|/:::::/ : : : : : : : : : : : : : | ／ : : : : : : : :|.ヽ
　　　　　　　　　　　　　 | : : : : : : : :|　　 __/ /.: : : : :|::::/ : : : : : : : : : : : : : : : ､ : : : : : : : : : : : : ヽ
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　　　　　　　　　　　　　 | : : : : : : : : :〉〉.: : : :| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.〈　　 ＼=二 : : : : :


　　　　　　　　,.　''"´￣￣::〃｀ヽ､
　　　　　 ,.　'´:::::::::::,::::::::、::::::::::::::::ヽ　　　　　　　要は「お前らも楚に怨みあんだろ？手ェ貸せよ
　　　　 ノ::::::::::,:::::::::lヽ:::::j 　ヽ:::ヽ::::i
　　　 l:::,i:::::::::ｲ ﾉ＼|　.ﾚr＝ｧ ﾊ::::ヽL 　 　 　 　 とどのつまりは楚王引き渡せよ」ってな
　　　 |:::ﾊ::::/　rr=-　　　　　　 ゝ|):::::::く
　　　 !' 　.(|　 　 　 ｰ=‐'　　 　　 |::ri￣
　　　　 　　ヽ　　 　 　 　 　 　 ノ
　　　　　　　 ｀ ー---―─ ´


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, r,'｀;;=;;‐,,-＿-,,,, ､
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~;;;へ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾍ;;;;;;;;;;;;_;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;へ､ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }ﾂ-―- ~ ､ ｀ ' ‐' ､;;;;;; ; ; ; ; ; ≧､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,」"＝ = ､ ､　 ｀　､　　 ｀ ヽ ; ; ; ; ; ;ヽ
　　　　　　　　　　　　　　_　 ／三　三三≧ﾌﾉ＝ o } ヽ ､　ヽ; ; ; ; ; ; ｝
　　　　　　　　　, r―''''7' ﾉフ~''っ―i･'''ﾌ~´　　ミ:::;｀≧ ､　ヽ ､ヽ､/;;/　　　　要約ありがとうございます
　　　　　　 ,'"r´i ｀ ＜ ／ノ } r'´ 　..ﾍ/　　 　　ﾐ:::::::::r'--､:ヽ､ヽ /´
　　　　 ,,,,;}　 |　 ‐-　, V　./　'r_ ､　 　　　　　　 "　´{{{ }　|:::::::V
　　,r';;;;;;;'''",　｀ ‐-, <　 ヽ{　　｀,｀'　　　　　　　　　　"　ﾘ ﾉ::::::r' " ' ,,
　r'''''　'　 ,;;"',　　　＼i　　‐}‐'', } r_‐- ､　　　　　,　 ,,,,_／__''':: ヽ　　'",
.{;;,　　,,　,,',;;;;;;;;";'',,,,,,,7､‐,,´' " ,ｲ　 ￣ ｀　＿.,;"_,, - ´,-,‐ﾉ　ノ },ノ　　{＿
.ﾍ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;-''‐ニﾆ　／}　　　{､ヽ''-ﾉ￣ﾉ ﾉ,,ニ" ' "" ''' "" ~　　　　{ﾉ　|ヽ､
　ﾍ;;;;;;;;;;;,,/　　_, -　 {　",'　　　ﾍ: : : : : : :／　　　　,　〃　〃 彡,, ,, '"　　!､
　 ∧;;;;;;;/　r '=　　　}　" ',　　　 へ　／"　　　, , ,"''　""　"''　"

　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼　　　　　　　もしご助力頂けるとしたら 漢水以北はあなた方に委ねよう
　　　　　　　　　　　　　|　 （●）（●） .|
.　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　|
　　　　　　　　 　 　 ∧ .|　　 ｀ ⌒´　ﾉ
　　　　　　　　 　 ／＼ヽヽ　　　　　 }
　　　　　 　 　 ,r―''''''ヽ,　ヽ　　　　ﾉヾ、
　　　　　　,r‐' ,､;-‐''''""''ヾ､､,　　 く 　l
　　　　　/ .／　　　　　r''"ヽ, ＼, 　 　 l｀ヽ､
　　　　 j　l　,.　/　　　 '　 　 l　　 ヽ､　ﾄ, 　 ヽ
　　　　,.Lj∠､'´　　 , i,　 　 /　　　　 ｀ヾ､｀'ヽゝ
　　　　l,　　　　　 ／　二'''"　 　 ,;､, 　 　 ｀''ｰﾞ--､
　　 　 /ﾞヽ-ｯ-‐'´　.／｀ト-:rイ｢´ ﾞl;:｀''ト-､,＿　ノ'i,
　　 ／　 ／　,;∠∠,ノ´　 ｲ　 l l,　├''|　 |､,／ l　　|
..／ﾉ　.／　／､,　　　 ,､'　./　 / .l　|:::::l,.　|　ﾞヽ､!_,,､L,
ヽ---ﾂ　 ∧　　￣￣　　/　　　　| |:::::::|　|　　r'"/　　l,
　　 /　 ./　.ト､,_　　　　/　　　 　 | |:::::::|.　! l'´! /　　　|
　 ./､ ./　　 l,　　｀￣ ./　 　 　 　 |.|::::::::l　|. !. l, l 　 　 l
　.l､,.ノ　　 　 l,　　 　 ;'　　　　　　.j |:::::::::!


━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─


　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,, 　_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 . : ´　　　　｀ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 Y 　ヽ　＼　＼ ハ
　　　　　　　　　　　　　　 　 / ﾉ人j从乂ト､　　ゝ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 {,r 　 　 米　　}　 人　　　　　　ふむ 話は承った
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ( i　<赱ﾘ (､＿,｀Y )
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀!　　 　 |〉　 　 ｊﾉ
　　　　　　　　　　　 　 　 _　ｲl　　　`ｰ'　　 ∧　_
　　 　 　 　 　 　 ,　＜ 　 　 :| ＼　´ ￣ ｀ ｲ　　　 ＞　,
　　　　　　　　／ 　　 .＼　 .:l　　｀　ー　´ ﾊ　　 　 　 ＿i｀ヽ
. 　 　 　 . : ´￣￣ ＼￣￣ ｀ヽ　　 ＼/　　　',／￣　 ＼::::::::::＼
.　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::＼.　　 　＼　　　 　 ／　　＿＿　 ￣l::::::::＼
.　　/￣￣￣＼ :: |＼:::: i:　　　 　 ＼ 　 　 ｀ ／ 　 　　 ＼ :l／ ＼}
　　{. 　 　 　 　 ＼! 　＼l　　 　 　 　 ＼　　/　 　 　 　 　 }＼　　　i
　　i／ ￣￣￣　 ヽ　Y´　　　　　　　　　Y´　　　 　 　 　 ﾊ　:＼　 l
　　l　　　　 　 　 　 ＼!　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　 ト､　.:＼!
　 /　　　　　　　 　 　 l:　　　 　 　 　 　 人　　　　　　　　　!　',　　人
　,'　　　　　　　　　　.:人 _＿＿＿_　_／____＼_＿＿＿_ _ /　　ヽ　　:}
　i 　 　 　 　 　 　 ／｀　＼ _＿＿　ｲ　　　　　　ヽ　　　 / 　 　 　 　 ﾄ,
　|　　 　 　 ー＜´　}ｰ－V　　 / 　 　 　 |　 　 　 :}｀￣/, 　 　 　 　 .:ハ
　|　　 　 　 　 　 ＼ﾊー ∧　　　　 　 　 :l　　　　:/ 　/人　＼　　　 　 :i
　l　　　 , -‐　― ‐-＼　　　､　＿　　 　 ,' 　　 _/　 /´　　Y　}｀ヽ　　　ﾊ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／;;;;;;;;;;／:':':':':':':':':':':':':':＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／;;;;;;;;;;／:':':':':':':':':':':':':':':':':':':':＼　　 　 わが随は小国であり
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 {;;;;;O／:':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 , ― ｧ､＿{0／:':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':':'}　　楚との関係を密にすることで
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　／):':':':':'´ ／ ￣￣￣￣ｌ＼:':':':':':':':':':':':':':':/　　.命脈を保ってきた
　　　　　　　　　　　／　／／:':':':':':Y´米{ ＿,tｫ｀ヽ ｀ヽ ＼ :':':':':':':' ／
　　　　　　 　 　 ／⌒＼,/＼ :':':':':':|ｨ tｫ｀ ､＿_ ノ　　 ! ,/｀ﾊ :':':／　 　 　 .盟約を守り 今まで違えることはなかった
　　　　　 　 　 /⌒＼　　! /^)､＿__ｌ ー/　　　　　　　 !/}/ ├ ´
.　　　　 　 　 /　ヽ 　ｌヽ_jｲ　|　　　ﾊ　(　　　　 ,　　 　､ノﾉﾙ!
　　　　　　　 |　　(_／ ／ 　 l　　 　 ! 　 ー　 　 　 　,'　　 )ヽ＼_＿_　　 　 　 ＿
　　　　　　 ,ノ　　　 У　 　 / 　 　 　　　　　　　　, ｲ:　／:::::ｌ　:|　　　￣ ｀7´　 　 ＼
.　　　　 　 ﾊ ＼､＿,､＿ ／　　　　　　＼＿＿ ／ /／:::::::::/ 　|　　　　　/　　　　　　＼
　　 　 　 /八 ::::＼＿人　　　　＿ _ノ7´∧　　　 ／ ::::::::／　／　　　　 ,'　　 　 　 　 　 :.
.　 　 　 /　　 ＼ ::::::::::::::{｀⌒￣　　　 / {:::::＞＜::::::::::／!　＜　　　　　 :|　　　 　 　 　 　 :.
　　 　 / 　 　 　 ＼＿＿,〕 　, 　 　∠, ∧,ｲ///∧／ ::/　 　 ｀7　 　 　:|　　　　　 　 　 　 }
.　 　 /　　　　　　　 　 　 |　/　　　／:/ :::/777´::::::::::/　　　／　 　 　 .:|　　　　　　　　　〈
　　 /　　　　　　　　　　∨ ,'　　　 l　 :|:::///,∧::::::／　　,／ 　 　 　 　 :|　　　　　　　　 　 ＼
.　 / 　 　 　 　 　 　 　 /Y´{　　　 |　.:|//////l／　　,／　　　　　 　 　 !　 　 　 　 　 　 　 　 :.
　/　　　 　 　 　 　 　 /　l!　　　　 |　 |////／　　,／　　　　 　 　 　 　 ',　　　　　　　　　　　　:.


　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 ｀ ーzノ!
　　　　　　　　　∧|V　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 く
　　　　　　　 　 L　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ハ　 　 　 　 だがいま楚が難に遭ったといってこれを棄てれば
　　　　　　　 ∠,　　　　　　　　　　　　　　　　､　 　 　 〈　　　　　　いままで培ってきた随の信は消えるだろう
　　　　　　　　/　　　　　　　　　 　 　 ＼ト､　　＼ｌ　i 　 ゞ
　　　 　 　 　 {　　　　　　　　{＼ 　 ＼ーヽ　￣￣ V　　}　　　　　 そうなれば例え呉に仕えることとなっても
　　　　　　　　}　　　　 ､ﾊ{`ー`　￣￣　　　　 　 　 |i ﾊﾉ . 　 　 　 ものの役には立たないだろう
　　　　　　　 / 　 　 　 {　　 ＿　 　 　 米 　 　 - 　|ﾊ 　 　　_
　　　　 　 　 {　__ 　 　 ′　＿__　　　　 　 　 ,. ‐く .ﾊ.},.． '"´　 　 .つまり…
　　　 　 　 　 ｝|　V　 /　 〈　　　`t:ト､ﾉ├riﾁ　　ﾉ | || ｀
　　　　　　　 { i| ＾ｉV il　 　 ＞── '´　 l ｀ー＜ 　|ノ
　　　　　　　∧ ＼. Ｖ|　 　 　 　 　 　 　 i　　 　 　 |
　　_,.． -‐ /　 〉ｨ ｀Tﾐ　　　　 　 　 　 r__〉 　 　 　 !
'"´　 　 　 　 　 　 Y{∧　　　　　　 ＿＿＿　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 i!　∧　　　　　〈二ﾆ=-┘　　　/
　　 　 　 　 　 　 　 i!　　＼　 　 　 　´￣`
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'　　 　 丶､　　 　 　 　 ,.イ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ ｰ─‐＜／　　　　　／
　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　 　 　 　 ＼/　　　　　／

　　　　　　　　　　　　　　{＿　　　　　　 ノ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　（__　　　　　　　 ' '/
　ボ ー イ　　君 子 を　　 ／
　か ら か っ ち ゃ　　　　＞　　 　 　 ノ　|
　い け な い よ ！　 　 __＞ 　 　 　 ノ　l
　　　　　　　　　　 _,,..-''"::::::::::｀''‐-､
７／}／)／ヽ/ヽrf::::::::｀''――‐''´::::::ヽノ　l
.　　　　　　＿_　 }__::::::::ヽ:::::r':::::::::::::::::|
.　 　 　 ／::::::::｀''-..,,_｀"''――''"´_,,..-''´::::::＼
　　　／:::::::::::::::::::::::::__::::::::--:::::::::::::::::__,,..-―‐丶
　　　 ￣￣￣￣|￣／￣l￣l￣＼￣ヽ|
　　　　　　 　 　 !　ヽ‐’´|　 ｀’‐‐'　γ|
　　　　　　 　 　 !　　　 __^＿,,..ｨ　　 ヾl
　　　　　　　　　 ',　　 ヽー―‐/　 　 ./
　　　　　　　　 　 ヽ　　 }:::::::::/　　 ／l
　　　　　　　　　　/ ＼　 ￣ _,,.-' /　 |
　　　　　 _,,..ィ圭/　 　 ￣￣　 ／ 　 .|圭≧x..,,_
　_,,ィf圭圭圭圭l､‐..,,__　　　　 _,,..-''"/|圭圭圭圭
朱|圭圭圭圭圭|ﾒ､　　 ＞‐＜　　　,佳|圭圭圭圭
圭|圭圭圭圭圭|示､／　ゞツ　＼ ,ｲ圭|圭圭圭圭





　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼|
　／| ／ 　　　　／￣ `ヽ. 　　/ ィ､, ヽ
　 　/　　　　　　ｌ　　　　　',　　　ィ､/ 　',
　. /| 　U　　　　| 　　　　U ､_ノ 　　　　|
　/. | 　　　　　　＼　　　　　　　Ｌ.／ヽ |　　　　（これがやりたかったのだな…）
　 　| 　　　＿＿　　＼__／ 　　/U　　ｌ |
　 　| 　／　　　　　＼ 　　　　く　　　ﾉ .|
　 　| /　　　＿＿ 　　＼_)__　　} ￣ 　/
　|　V　　　/ 　　　＼ 　　＼｀ソ　　　/
　| 　|　　　| 　　　　　＼ 　　＼ 　　/
　ヽ. ヽ 　　＼ 　　　　　〉　　　| 　/
　 　| 　＼　　＼＿＿ノ　　　　レ1
　　　＼ 　＼　　　　　　　　／| 　|＼

　　　 ｀丶＝二ー－＿、＿　　　　　　　、　　　│　　 　＼
　:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀￣──＿＿二三三二｀＼＿」│ ∥　 │
　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;::;:;:;:;:;:;:;:　　　　　　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:　 ∥　　│
　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;: ＞　─￣´二￣￣ 丶＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼　　/　　　 　 　 ほう…
　　　　　　　 ＿／　　 　 ,ィ炙ノ　㌧ 　　　 ＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:│　ﾉ /
　　　　　　／／　　　　 ,彷/Ｏ ﾟ亥. 心　　　　 〉　;:;:;:;:;: ﾉ／/－　　　　　いいだろう ならば──
　　　　　　く│　　　　　以亥亥主主/!　　 　/ 　 　／／二
　　　　　　　 ｉ　　　　　 Ｗ圭靈圭' ,У　 　 /　　　/／≡=、
　　　　　　　ハ、　　　　 `冬圭竺才　　　ノ　　　;:;:;
　　　　　　　　　＼　 　 　 　 　 　 ;:;:;:　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:;:;:;:;:;:;　;:　　　　　　　 i.
　　　　　　　　　　　　　　　;:;:;／:;:;:;:;:;:;::　　　 　 　 　 　 i:
　　　　　　　　　　　　　　　 /:;:;:;:;:　　　　　　　　　　　　 i!:;
　　　　　　　　　　　　　　　 |:;:　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｉ!;:;


　　　　　　　　　　　-─ ､　 ,　-──- ､
　　　　　　　　　　 , - ─｀＜::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　 ／::::::::::::::::::::ヾ::::::::::::::::::::::::::｀- ､
　　　　　 　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　 　 　 　 /:.:.:.:.:.::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　/: : : : : : ::::i: ::::ﾊ:: :::::::: : :::ﾄ:::::::: : i: : :::::::::::ヽ
　　 　 　 /: : /: /: ::::::|::::/　V::ﾄ::::::: :::| ＼::: :V: : :::::::::::|　　　　　　子胥 そこまでだ
　　 　 　 |: :/: /: :/:::::|∠─ V| ヾ:::::::|￣ V:::::i:::::::::::::::::}
　　　　　 ﾚ.|:.::::|:::i:::::/:/　　.､ﾊi　＼:::ﾚｨ--V::ﾄ::::::::::::::::ヽ
　　　 　 　 .|::::::|:::l::/|::ﾚｲ飛ゝ　　　ヾ| 'ｊ及ｧVﾊ::::::::::::::::ﾊ
　　 　 　 　 |::::::|:::K .V 辻 tｊ}　　　　　 弋 ｿ ' ﾊ::::::::::::ﾄ;;ゝ
　　　　　　　|::::∧:r-､　ゞ- '´　　　　　　 ￣　i .ﾋ V:ﾊ::::i::＞
　　　　　　　|::/　|:|ﾚヽ　　　　　　i 　　　　　　レｲ/'ﾘ::::::＞
　　　　　　　ヾ.　 | ヽ∧　　　　　＿　　　　　r‐ム::ﾊ／
　　　　　　　　　　V:::/ ヽ､　　　　　　　　 ／'´
　　　　　　　　　　 ヾi　 　}＞　　　　　, イ
　　　　　　　　　　　　　　　 　| ｀ - ´_ -┴┐
　　　　　　　　　　　　　　　r‐'V/￣　　　　/::＼
　　　　　　　　　　　　　　 / /:::::入 　 　 ./::::::::::|""＼
　　　　　　　　　　　　／:/ /:::::::::::∧　　/::::::::::::|::::::::::::" - ､
　　　　　　　　　　／/:::::|V∧::::::/　 ＼/::::::::::::::|::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　 ／:::/:::::::|　 /:=:::i　 　 /::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::
　　　　　　　 /:::::::::|::::::::|　/::/::::|　　 /:::::::::::::::::/::::/:::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _,ノ ヽ､,__　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （●)（● ）　　　 |　　　　　　は…
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （_人___） 　 U　 |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '､　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 <二ニヽ　　　　　　　 |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／-‐ 　 ｀i ､ ＿__,.　イ i
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 {/´､　　 　 ',┐__＞ｰﾒ ┴ｭ
　　　　　　　　　　　　　　　　 しrヽ　　　　V:::Λ　 ／ : : :＞、_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.＜ﾊ､_／￣ V　∨ : : / : : : : :_＞-.､
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : ／: : : : : `、
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　　　　　　　　　　　　　ﾉ. : : :| : : : : : : :.∧ : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ｨ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,...----..,_
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,r'´:::::::::::::::::::::::`.､,,r=-
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /::::::::::::::::::;;::''::::::::::::::::¨ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::;r";;r';;;;r':;;;i;;;::;i;:::::i
　　　　　　　　　　　　　 ＜:::;:::::;;;;;/;;;/;;;;;;;/;;;;/l;;;;;;;l;;:;;::!
　　　　　　　　　　　　　 Σ;;;;;;;;;;;/;r'i;;;;;;r'i;;;/_''ﾄ;;/;;!;;i;;;l
　　　　　　　　　　　　　 　 `､;;;;;;´V;;;/　 ﾚf/! ﾚi;;;;!;;!ﾚ′
　　　　　　　　　　　　　 　 　 !;;;;_;;l;/!　　　 ｀　l_ﾚ!/　　　　　　邑に籠る相手に強攻すれば こちらの損害も少なくない
　　　　　　　　　　　　　　　_r＜　　 ヽ　 　 - ／ '′
　　　　　　　　　　　　 　 /:::`ヽ､`ヽ､ i´` ､／　　　　　　　　　 向こうが楚王を渡さんというなら 邑を囲むのが無難だ
　　　　　　　　　　　　　f:¨::ヽ::::::::`..､ `7､
　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::`:､:::::::::〈:.:.:i
　　　　　　　　　　　　i:::;;::--::;;:::::`ｰ-､;ﾄ､:l
　　　　　　　　　　　 /;''::::::::::::::`､::::::::/:::::i.:l
　　　　　　　　　　　i:/::::::::::::::::::::::i::::/:::::::::!:l
　　　　　　　　　.　 i:i:::::::::::::::::::::::::l;;;:ヽ::::::::l.:!
　　　　　　　　　　 l:::!:::::::::::::::::::;;;;;;!:::::ヽ:::::::!l
　　　　　　　　　　 !;;;!::::::::::::::::::;;;r'i;:::::::ヽ:::::`!
　　　　　　　　　　 !;;;!::::::::::::::::::;;;!;;!::::::::::ヽ::::l
　　　　　　　　　　 !;;;!::::::::::::::::::;;;!';;:::::::::::::ヽ:l
　　　　　　　　　　 !;;;!:::::::::::::::;;;;;;!;;::::::::::::;;;;;;;!
　　　　　　　　　　 !;;;;!::::::::::::::;;;/;;:::::::::::::::;;r7
　　　　　　　　　　 !;;;;!:::::::::::ヽ;;!;;;::::::::::::::::::l′
　　　　　　　　　　 !;;;;!:::::::::::::::`!;;;::::::::::::::::::!

　　　　　　　　　　/::::::::::::/::::::::::::/:::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::',:::',
　　　　　　　　　 /:::::::::::/:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::!::::i
　 　 　 　 　 　 ,'::::::::::::/:::::::::::::/::::::::::／::::::::::::|:::::::::::::i:::::::::i::::l
　　　　　　　　 l:::::::::::/:::i:::::::::/＿::／|::::::::|::::::::|:::::::::::::l:::::::::l::::l
　　　　　 　 　 i:::::::::/:::/::::::丁:::／￣i::::::::l:::ｰ∧一:::::::|!:::::::|'ﾘ
　　　　　 　 _ノ::::┌i:::/::::::/斤心ヘ i:::::::::i::::ﾒ≦i::::::::::::i:!::::::!
　　　 　 　　＞:::::｛ ﾚ' |:::::7ﾚ近::｝　/:::／|:/近:｝l::::::::::ハ:::::!　　　　まあ 半分程度の手勢で充分だろうがな
　　　　　　_,＞::::::::i ヘ|:::/　ゞ‐"　/／　 ′ゞ‐' l:::l:::/　 ∨
　　　 　 　 ￣｀￣｀＼:|:/ 　 　 　 ′　　　､ 　　∧!/ 　 　 　 　 　 その間にお前は残り半分の兵を率いて
　　　　　　　　　　　　 ＼|＼　　　___ 　__　　　/　 ′　　　　 　 　 公子勝（しょう）の望みを叶えてやるといい
　　　　　　　　　　　　　_{i　　　　 ヽ　_ ノ　 ／
　　　　　　　　　　　　//　｀＼ ＼　　 　 ／
　　　　　　　　 _,､-;'´;;;i　　　　 `ｰ ､,｀_ノiヽ、
　　　　 _,､-;;"´;;;;;;;;/;;;;;l　　　　　　／ﾍ　l;;;;;ﾍｰ,,､
_,､-;ｰ'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;ヽ　　　 ／::::::::∨;;;;;;;;ﾍ;;;;;｀';;;;;;;､_


　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _,ノ　｀⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　( ●) （●)　　　　 　 …！
　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　 　　 （___人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　　ご配慮 感謝いたします
　　　　　　　　　　　　　 　 　 _,.|　　　　　 　　|
　　　　　　　 , --、―― ＜ / |ヽ　　　　　　丿
　　　　　　/ : : : : :ヽ : : : : :/ : :|　＼ __ _ ／
　　　　　/. : : : : : : :| : : : く: : : :|、 ／=|´| :| .＼
　　　　/ : : : : : : : : : : : : : :＞ : | ｀'|::::/|/:,┘ : . ヽ
　　　ノ : : : : : : : : :/ : : : : ヽ : : |　 |:::| / : :> : : : : :丶
　　/.: : : : : : : : : ;' : : : : : : :∧: :| /::::|/: :/ : : : :/ : : : |
　/ : : : : :-、 : :/. : : : : : : : : :Λ:|'::::::ﾉ: :/_ : : : / : : : .丶
/ : : : : : : : :`::、 : : : : : : : : : : : ',:|:::/／. : :￣;/ : : : : : : . ＼
＼ : : : : : : : : :.＼ : : : : : : : : : : : /‐' : : : : : /ヽ､: : : : : : : : .ヽ
　 ＼ : : : : : : : : : ＼.:./ : : : : : : : : : : : : : :;'　　＼ : : : : : : : : . ＼

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

───楚都

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼　　　　　　　んで 公子勝の望みってのはなにかっつーと
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
　　　　　　【公子 夫差（ふさ）】
　　　　　　呉王 闔閭の次男
　　　　　　楚都で留守番中


━━
━━━━
━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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　　　　　　　　　　　　　　,.　-‐………‐‐一ｧ
　　　　　　　　　　　　 ／.:::::／l.:::::/.:i::{:::::＜_
　　　 　 　 　 　 　 ／.:::::,lィ≠≧厶∧|｀ヽ:::::｀ア
　　 　 　 　 　 　 /.:::::/l/　,f弋{｢｀`　　､__厶::::ト
　　　　　　　　　 {::::::::{　　　　　　　　 く衍∨!::l
　　　　　　　　　 ｊr弌:!　　　　　　　 　 ′　!｣`｀
　　　　　　　　　 { ⌒｀　　　　 　 一 ､　 　 }　　　　　いまひとつお願いがあります
　　　　　　　　 　 ヽｰ┘ 　　　　 　 　 　 , '
　　　　　　　　　　　｀Ｔ7　　　　　　　　, '
　　　　　　　　　　　 个　　　 　 　　／
.　　　　　　　 　 　 　 |　　　　 厂｢´
　　　　　　　 　_.　-‐┤　　 　 　 ｢ﾉ｀ヽ
　　 　 　 　 ∠　　　　|　　　 　／　　　}
.　　　 　 　 }　　}　,r＜_　　　/　　∧ 厶__
.　　　　 　 ,'　　 て{::::.::.:.:.:￣｣　／　 ヽ {、 ｀丶、
　　　　　 / r‐一'´ヽ:::.:r一'′´　　　　 ＼丶、　丶、
　 　 _　７⌒＼　　　 ',::{　　／ /　　　　　　 　 丶、 丶、
　／　　　　 　 ＼ 　 ｣::!　　 ／　　　 　 　 　 　 　 ＼　 ヽ
【熊勝（ゆう・しょう）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ′::::::::::::::::::::::::::::::トx:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.′:i::::::::::::::::::::::::::::::〈⌒ヽ:::::::､:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::|:::::::::::::::Α:::ﾄ､::∧ ｆ芹ト､{ヽ:::::::i、::::<＼::::::::::ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::}:::::::::::::{ｆ'芯:|　＼ﾊ. ヒj　｀　＼::| ヽ::ﾊ　.}::; - ﾐ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｖ::ﾊ::::/:::::::“.ﾏﾘ!　　 ｀| ｰ一　　　｀|　ハ::| //　　 ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..V　V:::|､::::::}-‐　　　　　　　　　　　　 __ツ:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V:| V{ﾊ　<　　　　　　　　　　 ／^ヾ::{
　　　　　　　　　ほう どうした？　　　　　　 　 　 V! ｀|. ヽ　　ｬ‐ ､　　　　　　/ 　　　>^ヽ＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　＼. ｀¨´　　　　　　　　 ／／´:::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　 _.　 '´　 .／／:::::::::::::::::_:::::-‐''´￣｀ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　ｰ　´ ＼　 .／／:::::::::;::-‐::´::::::_::-､ー--:､::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／入/／::::::::イ:::::;::::::-＜_:::::::｀ー--::ミＹ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／:::::|ァｲ::_::イ:::::::／:::::::::::::::::::｀丶::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ:::::::/;:::イ:::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶::::::::::::::〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {::|:::/ｲ::::::::::::::／:::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::}:::::::::/


　　|:::::::::::::::::::::::::::,.::,',':::::::,,:::::::::::,　ﾉ.|::::/. .!、::::::::|!::::::
.　 |:::::::::::::::::::::::／'':/:::::,'',',i'::::::,','/ . |:::!. . .ヽ:::::::::|`､:::
　　|::::::::::::::::／ ,','::i:::／::i':|::／i''. . . .!::|. . . ヽ:::::::|. .`、
　　 !、::::::::i'"::::::!__|:/;;=ﾆ';|'-;;;'ﾆ_;_;_;_!|. . . . ヽ:::::| . . .
.　 　 〉i'|/ヾ、 `￣!' ,,.-=＝ﾆﾆﾆ=-.､`"':ｰ- .ヽ:::| . . .　　　　　　　はい
　　　,' /ｿ入'､　　　ゝ　　!:::（　 ）::.!`'ヽ. ::::ヽ .:ヽ|　. .
　　　!、 /　ハ　　　　' ,　ヽ:;;;::::;;ノ　　,. 　 　`. :`!、　　　　　　 　 鄭（てい）を伐つこと その為の兵をお借りすること
　　 　ヽ`ｰ､`'ﾊ.　　　 　` - --- ‐　'　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 これをお許し頂きたいのです
　　　　 ヽ、ヽハ　　　　　　 "''''' "
　　　　　　ヽ､,,-;
　　　　　　　　,,-!,　　　　　　　　　　　　　　 .i|　..
　　　　＿,,r‐"/::::!,　　　　　　　　　　　　　 /:! .:::::..
ー'''￣　//　/:::::::::ゝ、　　　　　　　　　　　〈::| .::::::::::.

　　　　　　　　 　 　 ,.'"ｲ,ｨｿハ,-vﾍ/ﾊリ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　 　 　 /::::::::::::::´::::::::::: ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　 　 　 i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ: ﾆ=-
　　　　　　　 　 　 |:::::::::::::::::::::::::,.-､::::::::::::::::::::::::,. ':::::::::::::::::::::::::::::､ヽ.
　　　　　　　　 　 .l:::::::::::::::::::,ｒ' ⌒!l::::::::;.ｲ::;ｨ:::_:::::,.イ::::::::::::::::::::::::lヽ!
　　　　 　 　 　 　 .!:::::::::::::::::|　(´ｿｊ/ﾘ" l/ ﾒｲ-='､/ｿ,ｨ::::::/!:::::::::::!
　　　　　　　 　 　 .ヽ:::::::::::::;ゝ ソ　ｿ　　　　 　 __ﾞヽ.,ﾒﾉﾙ ﾘ::::ﾊ::|
　　　　　　　 　 　 　 !::::::／ `┐　　　　　　　　!　ｊﾞゞ､_　/ノﾘ　!l
　　　　　　　　　　 　 W´ 　 　 !　　　　　　　 　 ｀ 　 ,ｒ'´
　　　　　　　　　 　 /　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l　　　　　　鄭は我が父を殺した国
　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　 　 　 _　ﾞ 、
　　　　 　 　 ‐‐=/　　　　　　　ヽ、　　 　 　 ‐､　,. ‐'"　　 　 　 子としてその仇を雪ぎたいのです
　　　　　 　 　 　 .｀ヽ、　　　　　/ヽ　　　　　,.-´
　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　 　 /　　 ＼__,. '´
　　　　　　　 -ﾞヽ、　　　　＼/、
　 　 　 　 　 .-､ 　!　　　　　｀ﾊ ヽ
　　　　　　　　:.:.ﾞヾ､! 　 　 　 l | l´!
　　　 　 　 　 ヽ.::.:..ヽ.､　　　 ｊ |ﾉ ﾞ､
　　　　　　 　 　 ヽ.:.:.ヽ.ヽイ´ /=‐､ﾍ_
　　　 　 　 　 　 　 !.:.::.:l　 | !　￣｀ﾞ!-､


　　　　　　　　　　　　　　_,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',
　　　　　/:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',
　　　　　i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',
　　　　　l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_::＞
　　　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　 辻ヾ〉　＼:::ヾ）::::＞　 　 　 わかった
　　　　　i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　 ゞ-′　　ラ∨/"´
　　 　 　 l:::i　l:::|::::lヾ､ 弋i;） ヽ　 ＼ 　 　　　┌::ソﾉ　　　　　　　前向きに考えておいてやるが…
　　　　 　∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/
　　　　　　　 　＼|＼!＼　　′　　　　　　 　 　∨　　　　　 　 　 楚王の身柄も大事だからな
　　　　　　　　　　ヾ ヾ　､　　　　‐-　　　　,　　　ゝ､
　　　　　　　　　　　　　　｀　 ､　　　　　 , ′　 ／ 　＼＿
　　　　　　　　　　　　　　 　　　｀ ｰ　＜　 ／´ 　　　／:::::￣｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _ノ´∧_∧　　　　／::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::´￣／ /〈::ヾ∧ 　　 /:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::::／　 / ﾉ::::〈　ヽ 　/::::::::::::::::::::

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━━━━━━━
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━━

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　　 　 ＼　　　　　 　 とか言ってたけど
　　　　　　　　　　 ／　　 ⌒　　 ⌒＼　　　　　 公子勝の仇って子胥と同じ楚じゃなかったかお？
　　　　　　　 　 ／　　　（ ●）　（ ●）ヽ
　 　 　 　 　 　 l　 　 　 ⌒（__人__）⌒　|
　　　　　　　 　 ＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　 ヽ


　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　 　／　─　 　 ─　＼　 　 　 　 ああ それはですね
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　|　　　　　___'___　　 　　 |　 　 　 公子勝の父である楚の廃太子 建（けん）は
　　　　 ＼　 　　`ー'´　　　 ,／　　　　 亡命先の鄭で殺されたのですよ
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |　　　　　 殺害を指示したのは今の鄭公の父親ですが
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|
　　【伯嚭（はく・ひ）】
　　楚の大夫（たいふ）
　　夫差の傅（ふ，教育係）


　　 　　 ＿_＿__　　　　　━┓
　　　 ／　―　　 ＼ 　　 ┏┛
　　／ノ　　( ●)　　 ＼　 ・
.　｜ ( ●) 　 ⌒）　　　|　　　　　　なして？
.　｜　　 （__ノ￣　　　 /
.　｜　　　　　　　　　/
　　＼＿　　　 　 _ノ＼
　　　　/´　　　　 　 　 |
.　　　 |　　/　　　　　　|

　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼ 　 　 　 　 　 聞く所によると 晋（しん）と密約を交わし
　　　.　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒　＼ 　 　 　 　 鄭を裏切ることにしていたとか
　　　　　　 ｌ^l^lｎ　 （●） 　（●）　＼
　　　　　 　ヽ 　 L　　 ､　｀　　 　 　　|　　　　その企みが露見して殺されたと
　　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　 ￣￣　　 　／
　　　　　　／ 　 /　　　　　　　 　　＼
　　　　 ／　　 /　　　　　　　　　 　 　＼
　　　. /　　 　/　　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　　人＿＿ﾉ　　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　―　　　―　＼
　　　　　　　　いやそれ殺されて当然じゃねーかお？　　　　　　　　 ／ 　 （●） 　（●）　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　 　　　（__人__） 　　 　 |
　　　　　　　　逆恨みもいいところだお　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　 ｍj |⌒´ 　　 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〈＿_ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ノ 　 ﾉ





　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　　　ま それはそうなのですが…
　　　　　　　 ／　　　　　 ― 　　‐
　　　　　　／ 　 　　　　 （ ●）　　）
　　　　　　|　 　 　 　　　　 　　　' i
　　　　　　＼　 　　 　　　　 　￣_
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼　　　´_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼　 ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おっおっ？ 　　　　　　　　　　　 　（　　（● ）　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　｀⌒´　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼

　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　´ 　　　　　　｀　ヽ　＿
　　　　　／　　　　 　　　､　　　　(＿ ヽ
　　　 ／　　　　　　　､＿ ｀ヽ＿,,}　 ヽ　｀ヽ　　　　　　　　　　何と言いますかね
　　 / 　　　　　　 　　 　｀ﾞｔｯ≧､´　 ハ　　 /＼
　　ｌ　　　　　　　　　　｀ー--'　　　 ｀化ヽ /　　ヽ　　 　 　 　 誰にとっても正しいことなど そうそうないのですよ
　　i　　　　u　　　　　　　 　 　 　 、　 ヽ　∨　　 ﾊ
　　ｌ　　　　　　　　　 　＿ 　 　 　 ' 　　 　ｊ　　　　ハ
　　 ',　 　 　 　 　 　 ´ 　 ｀ー――-､　　 ｌ
　　　ヾ ｀ ー-､ 　 　 　 　 　 　 　 　　　ﾉ　　　　　　ｌ
　　／　　｀　ヽ　｀ー- ､　ー '　　　ヽ／　　　　　　　ｊ
／　　　　　　　＼　　 ﾊ　 ｒ―､ イｌヽ　　　　　　　 /
　　 　 　 　 　 　 ﾊ　/　}　ｊ ヘ 〉　∨　　　　　　 /
　　　　　　　 　 　 ∨ ヽ ヾ {　　　　ｊ　　　　　／
　　　　　　　　 　　　{　　ｌ　 ｌ　　　　　　　　／
　　　　　　　　　 　　ヽ　ｌ　 i　　　　　　　／
　　　　　　　　　 　　　ｌ　|　 ｌⅠ　　/　／




　　　　　　 　 　 〟――- 、
　　　 　 　 　 ／　　　　　　 ＼
　　 　 　 　 / 　 　 　 _,ﾉ　　ーヽ　　　　　　　そう 例えばですね
　　 　 　 　 !　 　 　 　（●） （●）
　　 　 　 　 !.　　 　 　 　 　 '　 　}　　　　　　 あなたの父君は前の王を弑して位に就きましたが…
　　　　　　　 ! 　 　 　 　 ─_-　ﾉ
::::::::::::::::::::::::xヘ.ヽ.　　　 　 　／ 　 　 　 　 　 これは正しいことでしょうか？
::::::::::::::::::／､　　＼ `'ｰ─‐,, '
::::::::::::／ ／＼　　 ＼ ｀Yh＼
.　 ／ ／ 　 　 ＼　　 ＼ﾊ辷」
∠ィ⌒ヽ. 　 　 　 ＼　 /万]＞、
′　　 　 ＼ 　 　 　 ∨ゞﾐ｜,ﾊ}
...:::::::::::ﾄ､ 　 ヽ　　　　 　 ﾉ |/V
　 . ::::::い　　 |　　　　　 {.　|/｛
　　　:::::ヽ.　　| ﾄ､　　　　}　|/ﾊ
. 　 ' 　 :::::＼ | 川 　 　 {　 |く〈
　　　　　 ::::|.Y ﾉﾉ 　 　 i　 |　| ＼
　　　,　　　:|ﾉY´　　 　 j　 |　|　　）

　　　　　　　　　　　　　　　 _　-－― - ､
　　　　　　　　　　　　　_,__'´　 　 ＼ 　 　 `ヽ、
　　　　　　　　　　　　(´ 　,)　　(´￣ ｀)　　 　 ヽ　 　 　 　 え？
　　　　　　　　　　　　/￣　　　　￣￣　　　　　 i
　　　　　　　　 　 　 ,' l､＿人　　ﾉ　　　　　　 　 l　　 　 　 そりゃまあ正しいことだと思ってやったことだろうけど
　　　　　 　 　 　 　 i 　 　ｌ .ｌ ￣　 ,　　　　u　 　l　　　　　 殺された方やその縁者から見たら…お？お？
　　　　　　　　 　 　 ヽ　　l l　 　 /　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　`.l､_ノ__　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `l 　 　 　 　`､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　_＿／　　　　 _/　　　　｀ヽ、
　　　　　　　　　 　 　 　 `ヽ､_／l　　＜＿／　 　　　l
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l　　　 　 　 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ、　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 `l　　　_,- 　 ／
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 l　　 /　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ .／ヽ､〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣　　　　｀





　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　　　　／￣￣￣￣￣￣ ＼
　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　　　/　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　 　 そういう事です
　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　　/　　　　　　　"￣￣`　　　 ＼
　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　 l　 '´￣`　　　（ 　●）;;:::　　　　ヽ　　　 答えなど出ませんね
　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　l ;::（　●）　　　　"''"´　　　　　　　l
　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　|　　´"',　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　 　l　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　i
　　　　 　　　　　　　　　　　　 　　 　 ＼　　　､__,＿_,　　　　　　　　　丿
　　　　 　　　　　　　　　　　　 　　 　　　＼　　　　　　　　　　　　　／
　　　　 　　　r- ､　　　　　　　 ,-‐　‐- ､＿,,i-'"i`i､　 ‐ 　／_,,|　ﾍ､　　　　＿ . -‐ ､
　　　　 　　　ヽ､　＼_＿ 　　/:::::::::::::::::::::::::／::;;;;| ﾍ､ ー',, ／　i;;;;;ヽ｀'￣:::::::::::::::::::::　ﾍ　　　 　　__
　　　　 {ヽ､!ﾞ`､.ゝr､　　l｀Y＼:::::::::::::::::::::／:::::::::;i　 rゝ"､　　　 !;;::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::i　 ,.､r-ｨ'ヽ　}ｨヽ
　　　　 .|　 |　 ll　 Y´　l　 !　 ヽ-､　 ::::::＼:::_／! , '!::::::::入 　 /::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::,., ｨ´f 　i　 l　 i´ i　l
　　　　 .ヽ､ﾞ､　ﾞi　 ﾍ　 |　 i　　　　 ヽ::::r-‐'´:::::|/ l };:::::/　k. /i:､:::::::::_r':::::::::::::::, -‐ f　|　}　 }´ l 　! ,!　i
　　　　 　　｀ﾞ､. ﾍ 　 `"ﾍ　`l_　 　 　 !､_r ､::::::::l　 Y:::::::l 　 V/　､／::::::::::::::::r´ 　　 !　!　! 　| ｿ　 .|'　/
　　　　 　　　　 `ー'‐―､_　　!　　　 　 //´:` ､i　/:::::::::|　　/:::::::｀` ､::::::::::rr|::::.....r'ﾞ　 |'´　 /´　／／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ────- 、
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　　‐- ､　＼　　　　　　前の鄭公は国を逐われた公子建を匿った
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 （ ●）　　｀、
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 { 　 　 　 　 　 　 　 （●ｌ　　　 　 にも関わらず建は鄭を売り渡そうとした
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ゝ　　　 　 　 　 　 '　　 !
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　＼　　　　　　 ー-　, '　　 　 　 これを誅することは公にとっては当然のことでしょう
　　　　　　　　　　　　　_,, -‐‐‐‐'/.. lヽ　 　 　 , ____／
　　　　　　　　　 　 ,-‐'、　 ヽ　　Ｌ.::丶:::: ヽ--'` 、
　　　　　　　　　　/　　 ヽ　..::l:::::::<´:::::l:::::ノ‐‐l.l　z 、
　　　　　　　　 　/　 ......　l:::::::l::::::::丶　 l‐'`t-l'l´ 　/l丶、
　　　　　　　 　ｒ'l...:::::::::::::::l::::::l::::　　`、　l /　.l/　/　l　.l
　　　　　　　　/l,ヾ:::::::::::::::l:::::l　　　　`、 .l　 ./ ./ 　 l /l
　　　　　　 ／:::::`..:::::::::::::/:::/...　　　　ヽ .l_./／　　 l/ .,t
　　　　　　/　::::::::::::::::::／／:::::::::....　　　`ｙ '　　　 ./..::::.:f
　　　　 ／ミ　::::::::::::イ;;;T:::::::::::　　　　　l.0　　　　/:::::::　 l
　　　　ト--- 、 wソ .l;;;;;l:::::::::..　　　　　.l　 　 　 l::::::　　　l
　　　 ｒ' 　 :::::::::::,'　　.l;;;;;l:::::::::::..　　　　.l.0　　　 ll::::::::====ヽ
　　　,'　　..:::::::::/　 　 l;;;;;l::::::::::::::...　　 .l　　　　 l ヾ:::::::／二二ヽ





.　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
.　　 　 　 ／:.　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　 ですが 公子勝が父親を鄭に殺されたこと
　　　　 /: : :　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　　これもまた厳然たる事実でして
. 　 　 / : : : 　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ
　　　 | : : : : 　,.r-===='　　 ヾ＝⌒　　　 l
　　　 |: : : ::;　　（　○ ）　　　（　○ ） .;::　|
　　　 |: : : : :　 　 ´"''"　 　 　 "''"´ 　 　 l　　 　 　 それにですね──
　 ,＿ ヽ___　　　　　　　　ゝ　　　　　　 ／＿_
／::　r' |　r'￣二ﾕ　　 --､__　 　 　 ／ : :: :: :`:､＿_
: : : :::| .|　|　/ 　) ｀)　　 　　　 　 ／: :.ﾍ : :: :: :: :: :: :＼＿_
　: :　|.ﾉ. ﾉ /　　⌒ヽ＿ 　_　 ,　´　|: : : :ﾍ: :: :: : : : : : : : .ハ
　: :: ::＼　　　　　　　　　`ト､　　　/: :､ : : ＼: :: :: : .i i: :/: ::ﾍ
　: :: :: :l: ｀ー┬-､　 　 　 |ii入　／|:: :: :＼／: : : : {. ﾚ /: :: : ﾍ
　 : :┐|: :: :: :: :＼）　 ７ ./iiii〈　 　 |: :: :: :: :＼: :: :: :Ｖ /: :: :: :: :}
　: :イ .|__/ ,へ/⌒＼　./iiiiiiii｝ 　　| : : : : : ::/: :: :: : Ｖ: :: :,ｲ: : :!
　イノ: : / /: :: :＼＿ ￣＼iiii｝ 　　|: :: :: :: :/----: : .| ／ノ: :: :|

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

―――遂引軍撃鄭、鄭定公前殺太子建而困迫子胥。
　 　 　 自此、鄭定公大懼、
　 　 　 乃令國中曰「有能還呉軍者、吾與分國而治。」
　 　 　 漁者之子應募曰「臣能還之。不用尺兵斗糧、得一橈而行歌道中、即還矣。」
　 　 　 公乃與漁者之子橈。
　 　 　 子胥軍將至、當道扣橈而歌曰「蘆中人。」
　 　 　 如是再。子胥聞之、愕然大驚、曰「何等謂與語、公為何誰矣？」
　 　 　 曰「漁父者子。吾國君懼怖、令於國、有能還呉軍者、與之分國而治。
　 　 　 臣念前人與君相逢於途、今從君乞鄭之國。」
　 　 　 子胥歎曰「悲哉！吾蒙子前人之恩、自致於此。上天蒼蒼、豈敢忘也？」
　 　 　 於是乃釋鄭國、還軍守楚、求昭王所在日急。

　 　 　 遂に軍を引き鄭を撃つ 鄭の定公前に太子建を殺し而して子胥を困迫せしむ
　 　 　 此に自（よ）り 鄭定公大いに懼れ 乃ち國中に令して曰く
　 　 　 「能く呉軍を還す者有らば 吾と國を分ち治む」
　 　 　 漁者の子募に應じ曰く「臣能く之を還す 尺兵も斗糧も用いず 一橈を得 道中歌いて行き 即ち還る」
　 　 　 公乃ち橈を漁者の子に與（あた）う
　 　 　 子胥の軍將に至らんとし 道に當り橈を扣し而して歌いて曰く「蘆中人」
　 　 　 是再びの如し 子胥之を聞き 愕然として大いに驚き 曰く「何等の謂れ與（あずか）りて語るや 公何を為し誰なるや？」
　 　 　 曰「漁父者の子なり 吾が國君懼怖し 國に令するに 能く呉軍を還す者有らば 吾と國を分ち治むと
　 　 　 臣前人と君を念い相逢の途につき 今君に從い鄭の國を乞う」
　 　 　 子胥歎じて曰く「悲なる哉！吾子の前人の恩に蒙し 自りて此に致る 上天蒼蒼 豈（あに）敢えて忘れん也？」
　 　 　 是に於いて乃わち鄭國を釋し 軍を還し楚を守り 昭王の所在を求め日を急ぐ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（呉越春秋 闔閭内傳 九年）

───鄭

.　　 　 　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ　　　　　　　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ　　　　　　　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ　　　　　　　 　 ,ｲ　 ,ｲ　　,ｲ,ｲ
　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'　　　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'　　　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'　　　　　　 ＿_/.ﾑ_/./　　ﾚ'ﾚ'
　　 　 ヽ=, ,.--., .二7　 　 　 　 　 　 ヽ=, ,.--., .二7　 　 　 　 　 　 ヽ=, ,.--., .二7　 　 　 　 　 　 ヽ=, ,.--., .二7
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　　　　　　　　　　 ﾚﾚ //　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾚﾚ //　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾚﾚ //　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾚﾚ //
　　　　　　　　　　　　 /'　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /'　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /'　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /'

　　　　　　 　 　 矛＞　　　 　 　 矛＞　　　　 　 矛＞　　　 　 　 矛＞　　　 　 　 矛＞　　　 　 　 矛＞　　 　　 　 矛＞
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　　 　 (ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)||　　　　(ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟ......|:::::::::::::::::::::::／'':/:::::,'',',i'::::::,','/ . |:::!. . .ヽ:::::::::|`､:::..
　 　 　 {XXX'○　　　　 {XXX'○　　　　{XXX'○　　　　 {X　|::::::::::::::::／ ,','::i:::／::i':|::／i''. . . .!::|. . . ヽ:::::::|. .`、
　 　 　 |V...矛＞　　　 　 　 矛＞　　　　 　 矛＞　　　　　　　!、::::::::i'"::::::!__|:/;;=ﾆ';|'-;;;'ﾆ_;_;_;_!|. . . . ヽ:::::|
　 　 ∧ ∧.||　 　　　 ∧ ∧.||　　　　 ∧ ∧.||　 　　　 ∧ ∧..　〉i'|/ヾ、 `￣!' ,,.-=＝ﾆﾆﾆ=-.､`"':ｰ- .ヽ:::|
　　 (ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)||　　　　(ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)....,' /ｿ入'､　　　ゝ　　!:::（　 ）::.!`'ヽ. ::::ヽ .:ヽ|
　 　 {XXX'○　　　　 {XXX'○　　　　{XXX'○　　　　 {XXX'.....!、 /　ハ　　　　' ,　ヽ:;;;::::;;ノ　　,. 　 　`. :`!、
　 　 |V...矛＞　　　 　 　 矛＞　　　　 　 矛＞　　　 　 　 矛......ヽ`ｰ､`'ﾊ.　　　 　` - --- ‐　'
　 ∧ ∧.||　 　　　 ∧ ∧.||　　　　 ∧ ∧.||　 　　　 ∧ ∧.||.　　　ヽ、ヽハ　　　　　　 "''''' "
　(ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)||　　　　(ﾟДﾟ　)||　 　　　(ﾟДﾟ　)|| 　 　 　 ヽ､,,-;
　 {XXX'○　　　　 {XXX'○　　　　{XXX'○　　　　 {XXX'○　　　 　 　 ,,-!,　　　　　　　　　　　　　　 .i|
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　 |r'⌒J.|| 　 　 　 |r'⌒J.||　 　 　 |r'⌒J.|| 　 　 　 |r'⌒..ー'''￣　//　/:::::::::ゝ、　　　　　　　　　　　〈::| .::::::::::

　　－＝≡　　 Λ,,Λ
　－＝≡　　 (；´・ω・） 　 　 　 大変です！
－＝≡　　　⊂　　　ｏ　　　　　 楚を撃ち破った呉の軍勢がこちらに向かって来ています！
　－＝≡　　 （　　⌒)
　　－＝≡　　 c し'


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､イT「:i|:::||::i|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　iY┐i::ﾚ==ﾄ!:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　L" ￣￣o￣i
　　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ7r ＝ ､:::::::＞=､
　　　　　　　　　　　　　　　　 f::/ﾑ　 __　 ￣ _　Vi
　　　　　　　　　　　　　　　 イ:::||' ／ｨ´゛!　 rﾆヽ!:}　　　 　 なんと！？
　　　　　　　　　　　　　　　i ヽY{　' ､ヽrj　　|_rj　|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゝr ||　u. ￣　　 }`ｰ　　　　　　 何故そのような…我が国は楚に与してはおらんぞ！
　　　　　　　　　　　　　　　ノ　 i| 　 /"＿__´_ヾ
　　　　　　　　　　　　 ，イ ゝﾊ ヾ 　 ´＿＿/ ｀ﾉ
　　　　　　　　　　 ／ヽ ぅ＼＼≧≧　 _, rii,_ く
　　　　　　　　 r　　　　＼ふ＞ ｰy／ｨ芥l|ﾄvく》､
　　　　　　　 /　　　 ヽ　　　＜　=しイ|　|iゝ='y′ヽ
　　　　　　 ノ　　　　　 ，　　　 ｀T ‐┘!　!l‐T　　 j　}
　　　　　 /　　　　　　　}　　　 　 ー　j,|　ljノ　　 　八
　　　　　　　　　　　　l　!　　　　　　　{ ) l }　　　 / 　 }
　　　　/　　　　 ヽ　　V　　　　ﾉ ,　" ；" }ぅ　　 ｿ　　 ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 {　　　　Y ；｀， ； ； {　 ノ
　　　′　　　　　　　ヽ{￣　　ー―　-"-―　 ﾍ　　 　 　 }
　　 　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　ノ　　　　 二､
　　{　　　　　　_　 -ッ=rjﾆﾆv ､　　　　　　　/　_　　　´　＞=二ﾆ ､
　　i　　　r　´　 ＜ｨ へ　＼ヽ ヽ､　　　 　 /　　　　 ＜ ｨ へ´ i　l 7ヽ
　【鄭公 蠆（たい）】

　　　　　.,r'　 , ,r'　 ,〃　　　_,,..　 `ヽ,
　　　　 fﾞ、､_(（ !､ 〃fﾞr' ｨ;ﾆ=-≡､　ﾐ!
　　　　jﾞ`=ﾗ ｀`ｰｧｧ-─''"⌒｀`ヾ:､　ﾐl
　　　 //,ｲ　　　（ (　　　　　　　　`ﾄ､ |
　　　fﾞ /iﾞ　　　　　`　　　　　　　　ﾄﾐ､ﾞ!
　　　|　/!　　　　　`ー'ﾞ 　 　 　 　 !`ヾ,）
　　　∨〈　-＝=､,,_　　 _,,ｨ=＝=､　|`>ﾐ!　　　　　　（やはり来たか…）
　　　　ﾞ>j　:-=・=-冫　f -=・=-:.　 i'ﾞ,､iﾘ
　　　.　|`!　`ｰ　'"/:　 ` ｀`　'´ﾞ　　!｢l!ﾘ
　　　　 l,{、　　　 ヽ:　　,　　　　　/'r',/
　　　　 ﾞ`i:､　 　 ,ｨ,､　,..):､　　　./ rt'
　　　　　 ﾞi,ﾞ;　 , ＿,.,＿,,,＿ ､　　 ,ﾄ'′
　　　　　　l､　 ﾞ　 ､＿＿,.　 ′　/.|
　　　　　　|.＼　　　　　　　　　,ｲ　|
　　　　　 .｣:　',＼　　　　　,r／/　,｣`'ﾄ､
　　　 ,､イ ﾞヽ､　 `‐::::::::::'"'ﾞ_,､-'"　　l　＼
　 ,,／　iﾞ　　　`'-､.,_　_,､-''" 　 　　　!　　l＼,_
''"/　　 |　　　　　／ﾞﾞ＼.　　　　　　 ;'　　 !　　`''ｰ
. /　　　|:､　　　 ∧　　 ヽ　　　　　,ｲ　　　|
/　　 　 ! ﾞ:,　 ,r'ﾞ ヽ,　　,∧ 　 　／/　　　 |
.　　　　 |　ヽ/　 ／⌒ﾞく　ヽ ／　/　 　 　 |
【子常（しじょう）】
囊瓦（どう・が） 楚の令尹（れいいん，宰相職）
呉軍に大敗し 鄭に亡命


　　　 　 　　 　 　 /. : :　''´ﾆﾆﾆ ミミﾐ ヽ.:`;､ .,ji i ､j!;i;i;ヽ
　　 　 　　 　 　 /, .: :'"´ -‐=ﾆ 三三ミﾐﾐヽ ', j i i i!Ii;i;i;!i',
　　　　　　　　 /'′: : 　'"´彡ィ´ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ`ヾ';いj川ﾉｿｿノ;ミ!
　　　　　 　 　,ﾚ'′: :　　,.彡,ｲ　　　　　　　｀`j ))´　`ヽiミ!
　　　　　　 　 !ﾚ': : ,. '´彡彡ｲ　　　　　　　　' '′　　　 iN!
　　　　　　 　 !.:.,r'´.:.:ｨｲｲﾉﾉﾉ ,.　 　　　　　　､ .._,　　　 N!
　　　　　　　　Vィ⌒ヽｨ彡ｿ: : : ,. -─- ､　　　　　　 , .-.リ
　　　　　　　 /i:ﾚ'⌒ヽi彡′: : :'"´ ￣｀`ヽ;;､,,　　 ,.ｨ 二V
　　　　　　　 Ⅳ {: : :くi彡: : : : : : ｰtェﾃｯ: :. ｀`　斤ｪｯ /
　　　　　　　 Ⅳ､`ヽ( : : : :i. 　 　｀`　￣´　　　｀ﾄ　~´1　　　 　 公子勝の復仇が表向きの名目であろうが…
　　　　　　　　ゞﾐヽ _,: : : .:l　　　　　　　　　　.:.;　!　　,!
　　　　　　　　 V川( i: : : ::', 　 　 　 　　　,. .:.::;;.　}　 ′　　　　 光（こう，呉王 闔閭の名）のことだ
　　　　　　　　_j!｀ﾞﾞ::::!: : : : :. 　　　　　　　`ｰ､;; ,,/　,′ 　 　 　 それだけで軍を動かす筈もない
　　　 　　　 /.ハ::::::::',ヽ : : : : 　 {　､.. _ ＿　　 _ ,　,′
　　　 　　 ,/.:::',　'､::::::.:.＼: : : .　　　　､ .. _ ￣ 　 /
　　 　 　_/.::::::::', 　ヽ :..､:.:.＼: : .　　　　　_二´　,′
　　 ,.ィ´.;.:::::::::::::.',　　＼;;;.:.:.:.:＼:. .　　 　 　　　,′
　´.:.:::i.:;;;;.::::::::::::::::',　　　｀ヽ::::::::.`ヽ､　　　　_ノ
　:::::::::l.:;:::;::::::::::::::::::',　　　　　`丶､　　｀ﾞﾞﾞﾞﾞ/ ＼:.､
　::::::::::l.:;:;:;;;:::::::::::::::::',　　　　　　　 ｀丶､ _/_　　ﾄ､:.:.:.｀` ｰ- ､､
　:::::::::::l.:;:;:;:;:;.:::::::::::::::',　　　　　　　　　/:.:.:.:`ヽ l:::.＼:::::::::::::::::::.:.:.｀`:.:.
　::::::::::::l:;:;:;:;:;;:::::::::::::::::',　　 　 　 　　 /.:.:.::::::::::i l:::::::::.＼::::::::::::::::::::::::::::::

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　　 ⌒　　 ⌒＼　　　　　どゆことだお？
　　　　　　　 　 ／　　　（ ●）　（ ●）ヽ
　 　 　 　 　 　 l　 　 　 ⌒（__人__）⌒　|
　　　　　　　 　 ＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　 ヽ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　 -‐-　 ､
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,　´　　　　　　　｀ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　,. -‐'ｆﾌﾌ 　 　 　 　 　 ７　　 　　　　　　　　　　 　 ｀､　　　　　 　 今後 楚をどのように扱うにせよ
　　 　 / 　 ｒ‐´ ｒ‐､ 　 　 　 　 / 　 　　　　　　　　　　　　　　ヽ 　 　 　 　 我々は中原に近付くことは間違いありません
　　　ﾉ　 _/＿ 」　 .l　　　　　　|　　　ー‐-‐'　　 `ー‐-─ 　 　 !
　　 i　　 _ ＿　.） ,'　　　　　　 |　　　（ ー‐）　'"　（ ー‐ ）　　　!　　　　　　今までの楚と中原の緩衝地帯は…
　　 !　　　　　｀{ ﾉ　　　　　 　 ヽ　　 　　　　 '　　　　 　 　 　 /
　　 |　　ｰ ― ､}´;￣￣;｀ ｰ‐-/;:;＼　　　　　`　　　　　　　／,.,.,.
　　 l　　 ,.-ｒ　/;:ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/:;/:;:;:;ヽ＿　ー -- - 　 __, ｲ:;ヽ:;:;:;
　／i!　　　 〕〈:;:;:;:;:i:;:;:;:;:;:;:;:;:;/:;/:;:;:;:;:;!　　＼ _ｰ‐_,.／　　i:;::;:ヽ:;:;
´:;:;:!ヽ ＿∠);;',|:;:;:;!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;:;ﾄ､　／!;;;;;;;;;;〉、　,,.ｲ:;:;:;:;:;:ヽ
:;:;:;:;:ゝ､_　 /;;;;ﾉヽ:;:;!:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;:;:;:;:;ト.｀'　 ヾ--〈　 Ｖ　 !:;:;:;:;:;:;:;
:;:;:;:;:;O /｀:;´/;:;;:;:|:;:;l:;:;:;:;:;:;/└-､:;_:;」　　　　!;;;;;;;!　 　　 |ヾ､:;.-‐
:;:;:;:;O:;':;:;:;:;/:;:;:;:;:;l:;:;:!:;:;:;:;/:;:;:;,.-‐´:;:;:|　　　 |;;;;;;;;|　　 　 !:;:;＼_:;:

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼
／ 　　 （●） 　（●） ＼　　　　　鄭だおね
|　 　　 　 （__人__）　 　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／


　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　-‐=＝― ‐-､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　 -'"　　 　　 　 　　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　 　 , '　　　　　 　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　ご名答です
　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　 　　　　　 　　　 　 　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　　 / 　　　 　　　　　 　　　　　　 　' 　 　 　 　 　 鄭は今まで我が国とはほぼ無関係
　　　　　　　　　　　　　　　　i.　　 ´￣｀ 　 　 　 ´￣｀ 　　　.i　　　 　 　 　 …というより無関心でした
　　　　　　　　　　　　　　　　i.　　ｨｔ〒ｫ､　　　　.ｨt-ｧ. 　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　.!　　　￣　　　　 　 `┴'´ 　 　 !
　　　　　　　　　　　_　-- ´ ﾍ!l　　　　　 　'　　 　 　　　　　i'イ　｀ ｰ ､
　　　　　　　 _　- ´　　　　 /　ﾍ　 　 　 　`　　　　 　　　 /イﾊ　　　　｀ー ､
　　 　 　 　 /　　　　　　　/　 　 トｔ､　　ー─ -　　　　 ｲ/. / ' ﾊ　　 　　　　＼
.　　　　 　 /　　　　　　　/,　－ ､ﾘ_!_> ---､ﾆ＿ 　 ／/' ! ＿　　l　　　　　 　 ﾊ
　　　　　 /　 　 ､ 　 　／ 　　　　　く, -ﾆ二´､__ ｀Yﾆ´￣　　｀ヽ、!　　　 　 　　ﾊ
　　　. 　 {　　　　l 　< ＼　 　　　　亡r-- ､＿ 　 ｰ′　　　 　 　　>､　　　　　　 l
　　　　　 >　 　 ／ 　＼ ＼　　　　　　　, -､＿｀ヽ、　　　 　　　 /　/｀ヽ､　　 　ﾑ
　　 　 　 〉　 ／　　　　 ヽ　Y｀ー― ､_,／　, ､‐'ー '┬--─　､/　/　　　　｀　､　〈
　　　　／　/　 　 　 　 　 ヽ ヽ　　 　ﾄ- ´｀ﾄ _ >　　,'　　　 　 ,'　,'　　　　　　　 ｀､ヽ
　　　/ 　 /　　　　　　 　　　y´　　　 ﾍ　　|:::::::::|　/ 　 　 　 /　,'　　　　　　　　　 ｀＼

　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿　　　　　　　　 　 ですが これからはそう安穏としていられぬぞ…と
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　 　 ＼　　　　　　 鄭に骨身にしみて理解して頂こうとね
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　/　　 、__,ィ、　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ　　　ﾍｿノ　　　　　　､ 　 　 　 王であればそのように考えるでしょう
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀ゝ　　　　，　　 　 }　　　＞、＿　　　__
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ｀_　 ノ　 　 　 /}　 ／/ : :/. : 二ﾆ{　｀ﾏ:ヽ　,.- ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ 、　　　　　/;:' ,.ｲ / : : :i : : : :.｛¨V　 ＼:Y　 /
　　　　　　__　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ` ー -ｭ＜ｨ＜／ ,ｨ'"´ : : : : ∧　＼　 ∧　{
　　　　　 (　｀､　　　　　　　　　　　　　　 _／イr;;;;;/У: :｀ヽ､ : : : :i {　' ､　　ヽ　 ｀ﾄ､
　 r-、　　ヽ ∧､　　　　　　　　　　　　　{ : :ﾉ/〉-{／ : :／ : : : : : :i :〉、　ヽ　　　　',ﾊ
　 } r-、　　〉、　ヽ　　　　　　　　　　　　｀､| :i,';;;;/ : : :/ : : : : : : : ｨ:(　＼　_ヽノ　　}:ﾊ
　 } }　 {_／　{　　 {、　　　　　　　　　　　}λ:|;;;;/ : : /. : : : : : : : : : : ﾍ　 . : : : :　　r）､:
　 } }　 {r-､　,'⌒　　',　　　　　　　　　　/:'〈:'|;/ :.／ : : : : : : : : : : :V: :.｀ヽ : : : : ._// : :
　 ヽ}､ .i　 { r-､　　 人ｭ､　　　　　　　 /:λ',:r :./ : : : : : : : : : : : : : :'､: : : : 〉二ﾆ／ : : :
　　　⌒}､└i　'ト ィ　ﾉﾉ:.｀ヽ､　　　　 /. :} : :i : ,' : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : :{-´ : : : : : :
　　 　 　 ⌒--へ　 // : : : : ＼　　 r'´｀.i : : Y : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : V : : : : : : :
　　　　　　　　 ',ヽﾆノ : : : : : : : :ヽ人ミヾ', : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : } : : : : : : :


　 　 　 　 　 　 _,,..-―――‐-..,,_
　　　　 　 ,,-''´　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ
.　　　　／　　　　　u　　　　　 　 　 u ヽ、
.　　　/| | | | |　-..,,_　　 　 　 u　　 ＿_　 '.,
　　 /| | | | | | 　 　 ｀ﾞ''‐' ′　ヽ-'"　 　 　 ',　　　　 　 えげつねえ
　　,'| | | | |.|≡=-.,,_　 .三三三　_,,..-=≡　 ',
　　l.| | | | | |　　 ． ｀ﾞ　.三三 "´　 ．　　 　 l　　　　　 さすがトーチャンえげつねえお
　　|.| | | | | |＝==＝≡ 三三 ≡＝==＝　　|
. 　 ',　 u　| |　　 　 /　　　　 　　ヽ　　　 　 .l
.　　ヽ　　　　 　 　 { 　 　 ,.、　　　}　　　　 ,'
　　　 ＼　　　　　　ゝ-ィ´　｀"j-.'′ u 　 ,.'
　　　 　 ｀'',-..,, 　 　 　 |.r-‐''" 　 　 ,,..-''
　　　　　 /　　｀ﾞ"''―‐.U――― ''"´ヽ
　　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.--　､/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /::/:::/:::/ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　　 ,,,,/‐。‐ ､:/:::: i
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /;へ:;;::-､,,,;｡ヽ,ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 　 i/　　　　ヽ:|l;;;;;;i
　　　　　　　　　　　　　　 /〃　 ヾ.､　ﾞ||;;;;;;l　　　 　 さて困ったのう
　　　　　　　　　　　　　　i =ﾃ　 ＝=　 ll´,Y
　　　　　　　　　　　　　 l　〈　　 ヽ､　uｌｌ 'ﾉ　　　　　 楚を相次いで破るほどの軍に我が軍が勝てるわけもなし…
　　　　　　　　　　 　 　 l　λー ､　ヽ　!!´i
　　　　　　　　　 　 　 　 i 　 i＿ノ 　　/ ﾉ＼
　　　　　　　　　　　　 　 ゝ､,,,ー' __,,ノ /:::::::ﾉ＼
　　　　　 　 　 　 　 ,,,,,..{f::::;;ﾘ￣ヽ 　ノ::::::/;;;;;;;;;ヽ
　　 　 　 　 　 　 ;;;';;;;;;;;｀='il＝llヾ_）:::::::／;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
　　　　　 　 　 　 ;; ;;;;;;;;;;i:::ｌｌ:::::ｌｌ:::::::::／;;;;;; ,;;; ,;;;;;;;;;;;;ヽ
　　　　　　　　 　 ; ;;;;;;;;;;;;;;ｌｌ==ｌｌ＝ ';;;;;;;;;;;::;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
　　　　　　　 　 　 ;;;;;;;;;;;;;（ﾉ;;;;i,）;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;; ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
　　　　 　 　 　 　 ,:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;' ;;::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
　 　 　 　 　 　 　 ''''''　　　　　　''''''''::::;;;;;;; '::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､イT「:i|:::||::i|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　iY┐i::ﾚ==ﾄ!:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　L" ￣￣o￣i
　　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ7r ＝ ､:::::::＞=､
　　　　　　　　　　　　　　　　 f::/ﾑ　 __　 ￣ _　Vi　　　 　 かくなる上は国中にふれを出そう
　　　　　　　　　　　　　　　 イ:::||' ／ｨ´゛!　 rﾆヽ!:}
　　　　　　　　　　　　　　　i ヽY{　' ､ヽrj　　|_rj　|　　　　　「呉軍を追い返せる者があれば名乗り出てくれ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゝr ||　u. ￣　　 }`ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　ノ　 i| 　 /"＿__´_ヾ　　　 　 　 その者と国を分け合っても良い」
　　　　　　　　　　　　 ，イ ゝﾊ ヾ 　 ´　　　　｀ﾉ
　　　　　　　　　　 ／ヽ ぅ＼＼≧≧　 _, rii,_ く
　　　　　　　　 r　　　　＼ふ＞ ｰy／ｨ芥l|ﾄvく》､
　　　　　　　 /　　　 ヽ　　　＜　=しイ|　|iゝ='y′ヽ
　　　　　　 ノ　　　　　 ，　　　 ｀T ‐┘!　!l‐T　　 j　}
　　　　　 /　　　　　　　}　　　 　 ー　j,|　ljノ　　 　八
　　　　　　　　　　　　l　!　　　　　　　{ ) l }　　　 / 　 }
　　　　/　　　　 ヽ　　V　　　　ﾉ ,　" ；" }ぅ　　 ｿ　　 ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 {　　　　Y ；｀， ； ； {　 ノ
　　　′　　　　　　　ヽ{￣　　ー―　-"-―　 ﾍ　　 　 　 }
　　 　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　ノ　　　　 二､
　　{　　　　　　_　 -ッ=rjﾆﾆv ､　　　　　　　/　_　　　´　＞=二ﾆ ､
　　i　　　r　´　 ＜ｨ へ　＼ヽ ヽ､　　　 　 /　　　　 ＜ ｨ へ´ i　l 7ヽ

.　　　　　　　　 /イ:|_ﾑ　　　　　 ,　 　 　 　 ｌ_.|ｲ: ト＼
　　　　　　　　／:j ｲ: :ﾊ 　　　　___ 　 　 　 /|: :ト､ｌ＼::｀¨¨¨¨ｱ
　　　　　　　/:.:./.　|: :|!: :.､ 　　＇´　　　イ:ハ: ∨　　ゝ_＿_〈　　　　　 お困りのようですね
　　　　 　　 |へ|.　 |: :|ﾚへ≧｡　 __　イ.|: ﾊ| ∧ :∨
　　　　　 　 |ハｌ.　 | 八　 ﾚ_｣_＿＿＿_|__.　　∧: : :.､　　　　　 　 　 　 私が呉軍を返してお見せしましょう
　 　 　 　　　　　　 |: : :∨　ｌ　　　| |　　　| ＿. ∧: : : :.､
　 　 　 　　　　　　 |: : : :∨ﾉ＿＿| |＿_ｨ≦_　〉_　 ､: : : : .､
　　　　　　　　＿｡o≦: : :∨　|.:.Y⌒Y:.:.:.:.| /ｲ　　≧＼ : : :＼
　　　　　　 ｲ〈　　　∧ : : : |　|／ﾄ-ｲ:.:.:.:.:|7　　　　　 /＼ : :.::＼
.　　　　　　|　 ∨　　 }: : : :7イ:.:./:.:.:.∨ﾄ､｣ゝ.　　 　./　　 .r.､ : : ＼
.　　　　　　|.　　∨ ／: :／ ∧ /､:.:.:.,へ:　/　　　　/　　　 ∨ `　､: ∨
.　　　　　　|　　.　’: :／.　　　’　/＾∨.　｀　　　　 ∨.　　　 ∨　　|: : ｌゝ
　　 　　　 ﾉ. :’ : :.／　　　　　　ｌ ハ.∨　　　　　　 ∨.　　　 ∨　 |: : |
　　　　／: : : : ／|. /　　　　/.　| |::.∨∨　　　＿＿_∨.　　　.∨. |: : |
　　　/ : : : :／.　 | ′.　　 /. 　 l∧:.: ＼ ､　,ｲ　　---|.　　　　　Y : : |
.　　/ : :.:／.　　 / 　　　　,　＿八∧:.　 .＼　/l　ハ　 l　　　　　 |: : : |
.　./ : : .′　　 /　　　　　｣´＿＿ 人:　　　.Y７. ｌ::::ｌ.　∨､. 　 　 .l: : : |≧o｡
.　′/.　／　 /-----､.　l｣ 　　 :.:.:≧　　　　|　 |::::　　 ＼≧---.l: : :.l＿＿∨
..|: : :|__/＿__〈　|⌒|＼＼_｣.　　 :.:.:.:.:　　　　 |　 |::::Ⅳ　　 ≧---八 从:::::::::::7
..|: : :|＿＿＿_ﾏl. λ　ﾄ-イ 　 　:.:.:.:.:.　　 　 .|　 |:::::Ⅳ　 　 　 |:::::::∧: :∨::::/
..|: : :|::::: |___.　　　l |.　|　　　　　:..:.:.:.:　　　　.|　 |:::::::｛ , ---. 人:::::::: ＼: :≧=＝=‐-
八: :.∨/.ー-- 　.| |.　|　　　　　:.:.:.:.:.　　　　.|　 |::::::: ∨　　　　 ＼::::::::::＼: :≧o｡_


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　iY┐i::ﾚ==ﾄ!:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　L" ￣￣o￣i
　　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ7r ＝ ､:::::::＞=､
　　　　　　　　　　　　　　　　 f::/ﾑ　 __　 ￣ _　Vi
　　　　　　　　　　　　　　　 イ:::||' ／ｨ´゛!　 rﾆヽ!:} 　 　 　 なんと！
　　　　　　　　　　　　　　　i ヽY{　' ､ヽrj　　|_rj　|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゝr ||　　 ￣　　 }`ｰ　　　 　 　 そなたは一介の漁師と見るが…ううむ
　　　　　　　　　　　　　　　ノ　 i| 　 /"＿__´_ヾ
　　　　　　　　　　　　 ，イ ゝﾊ ヾ 　 ´　　　　｀ﾉ　　　　 　 しかし他に名乗り出る者もおらぬ
　　　　　　　　　　 ／ヽ ぅ＼＼≧≧　 _, rii,_ く
　　　　　　　　 r　　　　＼ふ＞ ｰy／ｨ芥l|ﾄvく》､　　　　　 どれだけの軍勢が要るか？
　　　　　　　 /　　　 ヽ　　　＜　=しイ|　|iゝ='y′ヽ
　　　　　　 ノ　　　　　 ，　　　 ｀T ‐┘!　!l‐T　　 j　}
　　　　　 /　　　　　　　}　　　 　 ー　j,|　ljノ　　 　八
　　　　　　　　　　　　l　!　　　　　　　{ ) l }　　　 / 　 }
　　　　/　　　　 ヽ　　V　　　　ﾉ ,　" ；" }ぅ　　 ｿ　　 ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 {　　　　Y ；｀， ； ； {　 ノ
　　　′　　　　　　　ヽ{￣　　ー―　-"-―　 ﾍ　　 　 　 }
　　 　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　ノ　　　　 二､
　　{　　　　　　_　 -ッ=rjﾆﾆv ､　　　　　　　/　_　　　´　＞=二ﾆ ､
　　i　　　r　´　 ＜ｨ へ　＼ヽ ヽ､　　　 　 /　　　　 ＜ ｨ へ´ i　l 7ヽ

.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ﾑ　　　 '　　　　　 イ: |⌒ﾍ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ├ハ　　 ー ‐'　 .,　 |}､:|iﾍ: : :.． 　 　 　 　 　 軍は要りません
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : :| `　　　　 イ　　ﾚ-t___ﾟ.,: : :.．
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : :|　　　rﾆ｣_　≦　　jイ　|.ﾟ.,: : : :．　　　　　この橈（かい）一本あれば結構です
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : :|.　／j　| | 　　／　　イ　｀ﾟ.,: : : : ．
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: :,ｲ＜_/==､j__／ イ　　　　　 jﾟ ,: : : : : ．
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: :|　　 ﾄ､__ﾉ|. ／.　　　　　　 /.　lﾟ.,: : : : : : ．
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: ﾊ. ／./¨´／　　　　　　　 /　　|　ﾟ ,: : : : : : : .．
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.'　ﾏ／ ／ 　 　 　　　　　/.　　 |　　ﾟ .,: : : : : : : : .．
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　　イ　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､ 　　ﾟ .,: : : : : : : : : : .．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,./≦___.　　　　　　　　　　　　　　　i|. ＼　　 ﾟ　,: : : : : : : : : : .．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈＿＿＿　≧.　、 　 　 　 　 　 　 　 i|.　　＼　　　ﾟ .,: : : : : : : : : : : ．
　　　　　　　　　　　　　　　_　　≦　　　　　 ≧ﾄ､ .　∨. 　　　　　　　　　i|. 　　　＼ 　　 ﾟ ,: : : : ト､: : : : ＼
　　　　　　　　　　_　　≦　　　　　　　　　　　　／ﾄ､　∨　　　　　　　　　i|　　　　　`　　.、 ﾟ ,: : :∧＼: : : : ＼
　　　　　　　 r ､　　　　　　　　　　　　　　　 イ.　 ハ　 ∨　　　　　　　　 i|　　　　　　　　 ≧.ﾍ: : :∧. ＼: : : : ＼
　　　　　＞　　 .∨　　　　　　　　　　_　≦　i!　　i!　　． ∨　　　　　　　　i|　　　　　　　，　　イー―　　ゝ‐‐‐‐‐‐
　　,　 ´　　　　　 ,∨　　　　　　_ .≦ 7.j　　i!　　i! 　　 ＼　`ー―---------､　　 _ ≦　／ /
.　/.l　　　　　 ／＼∨　　 _　≦.〈　 ，/　　i!　　i!　　　 ≠≧ー-----------.〉≦.　　イ　,‘
. {.　|　|.　i!　〈‘.,　　 ､i_ ≦　　　　i! ，i!.　　i!　　i!　　　　|　　　ﾟ ,.　　　∧_　≦_　≦　　 ,.‘
　l_ﾉ|　ﾊ　ﾄ､ﾉ　‘.,　　　　　　　　　W.i!.　　 i!　　ー‐　_ 　　　　　ﾟ.,.　　　　≦　　　　　 ,.‘
　　 |_ﾉ |ノ　‘.,.　 ‘.,.　　　　　　　 / i!　　　ー-　_.　　 ∨　　　　　ﾟ,　　　　　　　　 ,. ‘
.　　　　　　 　‘., 　 ‘.,　　　　　　/　i!　　　　　　　7　　 ∨.　　　 　i　 ,　 ⌒ー‐ ‘




　　|;;,,.＿:::::|　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.--　､/
　 / t＿ノ:::l_　　　　　　　　　　　　　　　/::/:::/:::/ヽ
　〈,---､,ノ　i　　　　　　　　　　 　　 ,,,,/‐。‐ ､:/:::: i
　(,-‐- ､}- ' |　　　　　　　　　　　　/;へ:;;::-､,,,;｡ヽ,ﾉ 　 　 　 よしよし ならば例え失敗しても取り返しは付くな
　(,-‐-,f'ヽ　 |　　　　　　　　　　　 i/　　　　ヽ:|l;;;;;;i
-〈 /Tl :|'i ::i ﾉ　　　　　　　　　　　/〃　 ヾ.､　ﾞ||;;;;;;l　　　　　お主に任せよう
　 >人l,,!λ!〈　　　　　　　　　　　i ､ﾃ　 ｀''ミ　 ll´,Y
　´　｝::::/'｀/;;;,　 　　 　 　 　 　 l　〈　　 ヽ､.　 ｌｌ 'ﾉ
　　/ :::/ }/;;;;;;:;,　　　　　　　　　l　λー―'iヽ　!!´i
　 /　:/{　li;;;;;;;:;;;､　　　　　　　　 i 　 i,.-､./　　/ ﾉ＼
　/　 |l ] l|;;;;;;;;:;;;;;､　　　　　　　　ゝ､,,,ー' __,,ノ /:::::::ﾉ＼
./　　|l[　l|;;;;;;;;::;;;;;;;;、　　　　,,,,,..{f::::;;ﾘ￣ヽ 　ノ::::::/;;;;;;;;;ヽ
　　　ｌｌ ] l|;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';;;;;;;;｀='il＝llヾ_）:::::::／;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
　　　ｌｌ[ .l|;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;i:::ｌｌ:::::ｌｌ:::::::::／;;;;;; ,;;; ,;;;;;;;;;;;;ヽ
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　　　ｌｌ[ ｌｌ;;;;;;;;;;; :;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;（ﾉ;;;;i,）;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;; ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;iー―, ,-―― '
　　　ｌｌ ]ｌｌ;;;;;;;;;;;, ;;;;;;;;;;;;;;;;;;､,:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;' ;;::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i　 ノ '

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ﾍ　i' ' ´　　　　　　　 "｀"=_;:_.:.:.!,!:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.|':.:.:i/:.:.:.:.:.:.:.:.:._.:.-ｰ= =-,:__:.:.
;|ﾍ.'　 　 　　　_,.-="´""＝=_｀ヽ、、_ ,: : :i : : :: !.,〟: : :,_. = '" 　　　　　 //　　 　 この川を渡れば鄭だ
'|　｀　　　 _, ="　　　 　鬱,　｀'i:.:.:｀:.":ミｧ,!/　　|;;;;;;;;;=＝'""ﾞﾐ._　　　　〃
　 　　　　'ﾍ　　 　　 　㌦ﾉ　　'　: ::　　 -'　:::::::>;;;/　.鬱　　　 ﾞi,　　 ./　　　　　　 いよいよだよ 父さん
　　 　 　　 ｀.、　　　　　　 _ ,　　　　　　　　 '7／ 　 ヾﾞ' 　　 　};;..:.:/
ヽ　　　　　　　　　__ ...-ｰ´::.:.:::.:::.:...　　　　　 . ...:.ｰ-　,_　　　　'::.:∧
.{ i.　　　　　　　　: : ::.:..:.::.:.:. : :　　　　　　　 .i:.:.:...:.:.:.:.:......:.｀:': :.:.:./:.弋":'.ｰ-
ヾ::!　　　　　　　　: :.. :.:.　　　 　　　　　　　i:.:.:..::.::.:.:.::.:.:.:.:　　 ::/: : :ﾍ: : : :
:.ﾍ::.i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.i;;.:.:.:.:.:.:.: : : :　　 　ﾉ: : : : :ﾍ: : :
: : ﾍ:ﾍ　　　　　　　 __　　　　　　　　　　 '": :.;; : : :　　　　　　/ : : : : : :ﾍヽ :
.: : : :ヾゝ　　　　　´ゞ、ヽ、 　 　 　　　丶　／　　　　　　 ／:: : : : : : : : ﾍ:
: : : : : : ヾ....　　　　｀ヽ｀ﾞ＞丶、 , _＿＿＿＿　　　　　 ／|　　　: : : : : : :
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　　　　　　 　 　 　 | :::::Λ:::::', :i::/ .::::::::::::::::::::::V..:::::::::::::::::::::ﾊ:i


　　　　　　　　　　　　　　,.　-‐………‐‐一ｧ
　　　　　　　　　　　　 ／.:::::／l.:::::/.:i::{:::::＜_
　　　 　 　 　 　 　 ／.:::::,lィ≠≧厶∧|｀ヽ:::::｀ア
　　 　 　 　 　 　 /.:::::/l/　,f弋{｢｀`　　､__厶::::ト
　　　　　　　　　 {::::::::{　　　　　　　　 く衍∨!::l　　　 　 …？
　　　　　　　　　 ｊr弌:!　　　　　　　 　 ′　!｣`｀
　　　　　　　　　 { ⌒｀　　　　 　 一 ､　 　 }　　　　　　 子胥 どうかした？
　　　　　　　　 　 ヽｰ┘ 　　　　 　 　 　 , '
　　　　　　　　　　　｀Ｔ7　　　　　　　　, '
　　　　　　　　　　　 个　　　 　 　　／
.　　　　　　　 　 　 　 |　　　　 厂｢´
　　　　　　　 　_.　-‐┤　　 　 　 ｢ﾉ｀ヽ
　　 　 　 　 ∠　　　　|　　　 　／　　　}
.　　　 　 　 }　　}　,r＜_　　　/　　∧ 厶__
.　　　　 　 ,'　　 て{::::.::.:.:.:￣｣　／　 ヽ {、 ｀丶、
　　　　　 / r‐一'´ヽ:::.:r一'′´　　　　 ＼丶、　丶、
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　　　　　　　　　　　　　　　　!　　　　_ //: : : : : : : : : ヽ: : : : : : ヽ ヽ:
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　　　　　　j::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾚ:::ｨ:::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　 l::::::__::::::::::::/:::,:ｲ:::::/l::::::;ｲ::/:|:::::ｲ::l　!:::: ﾊ::::::l:::::::::::::::::
　　　　　　　Ｙ,ヘ 1::ﾊ:l:/- |:::/‐|::/__l/　|:/　l/　l::::i　!:::ﾊ:::/|:::l::ﾄ
　　　　　　　|　　,〉l::i　　　 lノ,ｨｒ-ｒ-､｀ﾞ‐ﾘ‐'　　 _ﾚ'-‐'lﾅ ﾘlﾉ::/ﾘ
　　　　　　　l　（ゝ V　　 　 くゝソ　 ｀　　　 　 /ｨて「｀ﾒ / lﾙ'
　　　　　　　 ＼｀　 i　　　　　 ー　　　 　 　 　 ゝニ '　/
　　　　　　　　　iｰｨ　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 歌？
　　　　　　　,　'´＾ﾘ ﾍ　　　　　　　 　 　 　 i　　　　 /
　　　　　 ｒ'　　　 j　　 ヽ　 　 　 　 　 　 ‐　〉　　　 '　　　　　　　 こんな時に誰が一体…
　　 　 　 |　ヽ､／　　　　＼　 　 　 -‐- -‐　　／‐　_
　　　 　 /　　　l　　　 　 　 　 、　　 ｀￣´ , イ｀､　　　￣｀ヽ
　　　／|　　 　 ',　　　　　　 　 ｀ ､ ＿ , 1　　　　ヽ　　　 　　ヽ
　 ／　　',　　　 ヽ、　　　　　　　　　 |　　',　i　　　 ＼　　 　　 l
／　　　　i　　　　　ヽ、　　 ヽ 　 　 /l　 　ヽ l 　 　 　 ヽ　　　　!

　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　｀`: ､
　　　　　　　　　　　,ｨ＼　　　　　, : - - ､ __　 　　ヽ
　　　　　　　　　　,ｲｭヽ,ヽ. , _:',,´／￣｀' ´　i`ヽ_　　l
　　　　　　　　　/へ i／, 'ｱ´　 i　　　　　　ﾉi　　ヽノ　　 　 蘆中人 蘆中人 渡過江 誰的恩？
　　　　　　　　 /// /, '´//　　| 　,_.l　　ﾉ/　| i　 , `ﾄ、 　 （蘆の中の人よ 貴方が川を渡れたのは誰のおかげでしょう）
　　　　　　　　_l＞ ' ´　 |ﾊ　! ,! l /_,'ﾆ< /　 ,|.ﾊ　l　l i`
　　　　　　　　`ア　　　/,-}_!,,| `'i´ゝｲ `　 /-t.|ノ ,ハ 　 　 寶劍上 七星文 還給你 帶在身
　　　　　　 　 /ｨ　　／.i ;-|＿l　ヽゝ '　　　i :.l'|_r'ハﾉ . 　 （あなたの帯びた七星文の宝剣は 誰に還してもらったのでしょう）
　　　　　　　 ７|_, ｲ　,　ヽ ;|　 i　　　　　　　 ."|:.|
　　　　　　　/へ/レ'|　　` |　 l　　　　r ｰｧ　　!7　　　　　　你今天 得意了 可記得 漁丈人？
　　　　　　 ' ´ソ　　 |ハハ| 　 i　　　 ゝ_/　,. '　|　　　　　.（天の意を得た今 あなたは漁夫のことを思い出すべきではないでしょうか）
　　　　　　　　　　　　, -､ |　　 ト 　 ＿　 ' |　　 |
　　　　　　　　　　　（ -'´ヾ　　 |　　 |＿ 　 |　　 |
　　　　　　　　　　_ , >.　　 ヽ　 |　　 !-, ＼.|　　 |
　　　　　　　r ‐'ヽ、　 ヽ　　 ヽ |,　　__i　　 ｀` t､|
　　　　　　/　　　　ヽ　 ヽ　　 ヽ|─´-l　　　　 |　`ヽ
　 　 　 　 |　　　　　 ヽ_ ,ｧヽ　　ヽ　　l　､- ､＿|　 ,　i
.　　 　 　 |,　　　　　　 <.´ |ヽ　　 ヽ,l_　　＞ 　　 l　　l
　　　　　 l'＿＿_　. : : : :ヽ､|　ヽ　 / .ﾊ∠＿　ヽ/　 ___',


　　　 ｀丶＝二ー－＿、＿　　　　　　　、　　　│　　 　＼
　:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀￣──＿＿二三三二｀＼＿」│ ∥　 │
　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;::;:;:;:;:;:;:;:　　　　　　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:　 ∥　　│
　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;: ＞　─￣´二￣￣ 丶＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼　　/　　　　　これは……！
　　　　　　　 ＿／　　 　 ,ィ炙ノ　㌧ 　　　 ＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:│　ﾉ /
　　　　　　／／　　　　 ,彷/Ｏ ﾟ亥. 心　　　　 〉　;:;:;:;:;: ﾉ／/－
　　　　　　く│　　　　　以亥亥主主/!　　 　/ 　 　／／二
　　　　　　　 ｉ　　　　　 Ｗ圭靈圭' ,У　 　 /　　　/／≡=、
　　　　　　　ハ、　　　　 `冬圭竺才　　　ノ　　　;:;:;
　　　　　　　　　＼　 　 　 　 　 　 ;:;:;:　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:;:;:;:;:;:;　;:　　　　　　　 i.
　　　　　　　　　　　　　　　;:;:;／:;:;:;:;:;:;::　　　 　 　 　 　 i:
　　　　　　　　　　　　　　　 /:;:;:;:;:　　　　　　　　　　　　 i!:;
　　　　　　　　　　　　　　　 |:;:　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｉ!;:;

　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　/　　　　　　 ヽ　　　　　　そこな漁夫よ なぜその謂れを御存知か
　　　　　　　　　　　|　Ｕ　　 　 　｜
　　　　　　　　　　　|　　　　　　　｜　　　　　 あなたは何者か！？
　　　　　　　　　　　|　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　!　 　 　 ,. -ｰ┴ 、
　　　　　　　　　　　 ｀ヽ_ｨ≦.:.:-.:.:.:.:.┴、
　　　　　　　　　　 　 ,ｲ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..＼
　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 　 | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〉
　　　　　　　　　　　| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀
　　 　 　 　 　 　 　 | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r {
　　　　　　　　 　 　 i .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:|
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　 　 　 　 　 　 　 　 | .:.:.:.:.:.:.:＼. |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:i
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　　 |　　　　　　 ／: : /: |: : :| : :| : :|: : :|: ::|　　 　 |: |:| : |: :|: : :|:ヽ :＼
　　 |　　　 　 ／ : : : ｌ: : |: : :| : :| : :|: : :| : |　　　　|: |.|: : |: :|: : :| : :. ヽ＼
.　　 、　　　.〃:|: : : :|: : :|: : :|: :|| : :|: : ||: :|　　 　 .|: ﾊ: : ||: :| : :|: :|::. : :.
　　　ヽ 　 /: ; :|: : : :|: : ::|: : :|; :||: : |: : | ';:|　　　 /|;'.丁: |.|: :| : :|: :|: }､: :.
.　　 　 ヽ.: : :|: :|: : : |: |: :|: : :|'; |_ニ_￣　 ' 　 　 '　　 ─　ヾ:|: :;' : |: | ヽ:}
　　　　,ｲ: : :ﾉ: ::| : : |: :|; |´　／≠::::.､ヾ　　　　　　 ｲニ㍉　|::;': : ||: |
.　　　厶イﾉ:: :. :|: : ::|: :ﾊ}.ｰ《 :廴ﾉ:::::::}　　　　　　　ｔ_ﾉ:沁ヾ.|;': : ::ﾊ;ﾉ
　　　　／:_:_;: ;ヽ: : : |';{.　　　弋:::::::::ｸ　　　 　 　 弋:::::::ｸ　 l:_:_:_{ 　 　 　 　 私はただの漁夫の子に過ぎません
　　 　 ￣厶イl l| ￣ | '　　　　　￣´　 　 　 　 　 　 ￣´ 　 |　　.|
　　　 　 ／:∠', |　　 |　　　　　　　　　　　 　 ､　　 　 　 　 ,|　 _.|　　　　　　父は十数年前のある夜
　　　　/:::::::::::/ヽ_＿_|　　　　　　　　　　　 　 '　　　　　　　'.〉´: : :.　　 　 　 追われていた男性と子供を渡し
　　　 ,'::::::::::::;　 / : : : :.　　 　 　 　 　 ───ｫ　　　　　/ .l : : : : :.　　　 　 そののちに自ら水へと入ったと聞きます
　　　,':::::::::::::l.　,: : : : : ::.＼ 　 　 　 　 　￣￣ 　 　 　 ／　 : : : : : ::|
　　 ,＞　ヽ:::|　|: : : : : : |:| 　 、　　　　　　　　　　　ィ　　　 |: : : : : ::|
　　,　＞ 、ヽ　.|: : : : : : ::|＿　 `　 　 　 　 　 　 个_|　　 　 |: : : : : ::|
　　´　 　 ＼|.　|: : : : : : :| 　 ￣￣ ー ､ ─　´─‐ 、　　 　.|: : : : : ::|
　　　　　　　 　 | : : : : : : |　 　 　 　 　 |丁| 　　　　| , ｰ､ 　.| : : : : : |
.　　　　 　 　 　 |: : : : : : ::|　　　　　　　|│|　　　　 |／　ヽ.　|: : : : : ::|
　　　 　 　 　 , -|: : : : : : ::|、　 　 　 　 |│|　 　 .／　　 ／へ|: : : : : ::|

　　　　　　 　 　 　 ‐ ―――――‐‐
　　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　 　 へ
　　 　 　 　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　/
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 i
　　 　 　 l　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　では…あなたがあの漁夫の…
　　 　 　 |　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 l
　　　　　 }　 ji　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　　 ヽ,仇,　.._＿__　ノ　　　　　　　　　　 i
　　　　　　ﾔﾊ 辷ﾁ:::.ji　ｲ
　　　　　　 !/　　｀￣￣　　 　 u　 　 　 　 　 {
　　　　　／{　　　　 　 ｀:　　　　　 } 　 　 　 　i
　　　　　ゝﾍ,　　　　 　 ﾉ　　　　　f　　　　　　:
　　　　　　　ゝ¨￣￣　　　　　　　l! 　 　 , 斗j{
　　　 　 　 　 l｀ 　 　 　 　 　 　 ノ_ 斗‐ '_／ }
　　　　　　 　 l　　　　　_　斗匕 '´　　, -'　　入
　　　　　　　　`ー―::´::::::::::／_,.．-'''"　　 ／//ゝ_
　　　　　　　　　r＜ヽ:::_:／' ´　　　　　 ／///／/＼
　　　　　　　　　|'　r＜　　　　　　　, -'"///／/////＼
　　　　　　　　　|:', | .ヽ　　　　, -'"/////／/////////＼
　　　　　　　　 └} )ヘl　　 ／'//////／/////////////＼
　　　　　　　　 /ヽゝ=/ .／ //////／/////////////////＼


　 　 　　　 _ イ::..／l／|／..:::N＼lヽ.::＼
　 　 　　　 フ::::::::::::::/:::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::',
　 　 　　　 イ:::::::/l/ |// 　|/∨＼:::::::::::::〉
　　　　　　　ｲ:::l/ ≧‐ﾍ　 vz-―‐∨l:::::/　　　　　　子胥 どういうこと！？
　　　　　　　　∧'´（.）` 　 　"（.）`ｧ　〉y
　　　　　　　　ヽ}　 　　　i〉　　　　　/ノ‐┬､
　 　 　　　　　　∧ 　　r-―､　　　.仆　　|　|
　 　 　 　 　_イ/|　＼　l＿___ｊ　／:::| 　 　|　|
　　　　　／　　 |　　 |＼__ 　イ/　　| 　　/　|
　　　 ／ヽ 　 　|　　 |__- ＿__//⌒)}　／　 .|
　　 /　　　　　 |／⌒>､三--/　>＼|/ 　 　 |
　　/　　　|＼|　　　　＼＼_/／ 　　/ 　　　 |
　 /　　　 |　/／ﾉ　　　　ヽl 　　＿/＿／|

　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　⌒´ ヽ､,＿　 ＼　　　　　 　 公子さま
　 　 　 　 　 　 （●)（●.)　　　 |　　 　 　 　 あなたは幼かったがゆえにご記憶でないかも知れませんが…
　　　　　　　　　（_人___）　　　　|
　　　　　 　 　 　 '､　　　　　　 │ 　 　 　 　 十四年前 楚と鄭の双方から追われた私とあなたは
　 　 　 　 　 　 　 }　　　　　　　{　　　　　　　ひとりの漁夫に川を渡して貰い その命を救われました
　　　　　　　　　　!､______　.ィ-ｰﾄ、
　　　　　　　　　　　　V／_:_ｭ:-:-: ヽ
　　　　　　　　　　　 {ｬ＜ : : : : : : : : :.
　　　　　　　　　　　／ｰ-、: : : : : : : : : :'.,
　　　　　　　　　 ／ : : : : :｀､ : : : : : : : : :'.,
.　　　　　 　 　 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　 i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |
　 　 　 　 　 　 ! : : : : : .＼ : V: : : : : : : : |
　　　　　　　 　 |V : : : : : : ＼V: : : : : : : :|
　　　　 　　　　 |:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|


　　　　　　　　　　 　　　 ／ ￣ ￣＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 , '　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|　　　　　　その漁夫は 私たちの存在を誰にも語らぬよう
　　　 　 　 　 　 　 　 |　.　　　　　　　　|　　　　　　自ら川に身を投げました
　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　 ,
　　　　　 　 　 　 　 　 ',　　 　　 　 　,.
　　　　　　　　　　　　　 ヽ_,'________r
　 　 　 　 　 　　　 　 　 /:::::::::::::::::::ﾄ,
　 　 　 　 　 　 　　　 ／ ￣￣￣￣ ヽ;,､_
　　　 　 　 　 　 __,,.／""　:::::::::::::: ' ,:::::::::::::ヽ,、
　　　　　　　／　..::＼　..:::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::: !:::ヽ
　　　　　　/　.:::::::::::::::　:::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::: i::::::.`
　　　　　 l ;ノ:::::::::::::::: l:::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::: !::::::::::i
　　　　　く　 :::::::::::::::::::: !:::::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::: ｲ::::::: {
　 　 　 　 l　::::::::::::::::ヽ;;|:::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::: |:::::::::
　　　　　　l　 ::::::::::::::::::: 〉::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::: |:::::::: i
　 　 　 　 l|　::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::: |::::::::: |
　　　　　　ｌ　::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::i.:::::::::::: |:::::::::: i

　　　　　　　　　　　　　　,.　-‐………‐‐一ｧ
　　　　　　　　　　　　 ／.:::::／l.:::::/.:i::{:::::＜_
　　　 　 　 　 　 　 ／.:::::,lィ≠≧厶∧|｀ヽ:::::｀ア　　　　　うん 何度も話に聞いたし うっすらとだけど憶えてる
　　 　 　 　 　 　 /.:::::/l/　,f弋{｢｀`　　､__厶::::ト
　　　　　　　　　 {::::::::{　　　　　　　　 く衍∨!::l　　　　 　 じゃあまさか…
　　　　　　　　　 ｊr弌:!　.u　　　　　 　 ′　!｣`｀
　　　　　　　　　 { ⌒｀　　　　 　 一 ､　 　 }
　　　　　　　　 　 ヽｰ┘ 　　　　 　 　 　 , '
　　　　　　　　　　　｀Ｔ7　　　　　　　　, '
　　　　　　　　　　　 个　　　 　 　　／
.　　　　　　　 　 　 　 |　　　　 厂｢´
　　　　　　　 　_.　-‐┤　　 　 　 ｢ﾉ｀ヽ
　　 　 　 　 ∠　　　　|　　　 　／　　　}
.　　　 　 　 }　　}　,r＜_　　　/　　∧ 厶__
.　　　　 　 ,'　　 て{::::.::.:.:.:￣｣　／　 ヽ {、 ｀丶、
　　　　　 / r‐一'´ヽ:::.:r一'′´　　　　 ＼丶、　丶、
　 　 _　７⌒＼　　　 ',::{　　／ /　　　　　　 　 丶、 丶、
　／　　　　 　 ＼ 　 ｣::!　　 ／　　　 　 　 　 　 　 ＼　 ヽ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　-‐―　‐- 、
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　u　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿'　　u　　　　　　　　i
　　　　　　　　　　 　 　 　 < ＿　＼　　　　　　　　　 i　　　 　 はい
　　　　　　　 　 　 　 　 <＿＿　＼　＼　　　　　u　 i
　　　　　　 　 　 　 　 <＿＿　＼　＼　ﾍ /⌒/　　./　　　　　 いま眼前にいる漁夫はその子だと…
　　　　　　　　　　　　 └--ﾐ ヽ、＼　-　＼　|　　./
　　　　　　　　　　 　 　 /　　 丶　　- 　 　 　 〉／
　　　　　　　　　　 ,.-／| 　 　 ( ＼　　　u　　!
　　　　　　　　 ／ |　＼ヽ 　　 ＼_ヽ　　　　　{
　　　　　　￣<　　 !　　`＼　　　、ﾍ　　　u　..> 、
　　　　　　＿ ＼ 　 !　　　 > ー-- イ＼　　.∠／ヽヘ
　　　　　　!　￣￣　ヽ　／{　　)＼　|　..＼(⌒)　　 ﾉ　＼
　　　　　　　　　　　　 ＼　/⌒＼　〉　　　ヾ、　／　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　 　 ＼　い　/　　　　＼／ ＼(
　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　/　　　　 /　＼

　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _　　　――　　-
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 , 　　　　　　　　　　　　`
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '　　　　　　　　 　 　 　　 　 `
　　　　　　　　　　　　 　 　 .:　　　 　 　 　 　 　 　 　 　　 　 '.
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 　 　 jlト-､_　　ｊ{　　　　　!
　　　 　 　 　 　 　 /　　　 / 　 　 　 　 　 八●入_,j}::::;／　　/
　　　　　　　　　 _ｲ　　 　/　　　　　／⌒　　⌒'::_ノ:::ヾ;;;;;_,／
　　 　 　 　 　 厂`ﾄ､ 　./　　　　　（　　 　 　 　 　 7　i'´
　　 　 　 　 _ノ　 ∧ヾ:八　　　　　　＼　　　　 　 /　ヘ　　　 　 公子さま
＿＿＿＿ノl!　 　 ∧ {　 ＼　　　　　　`ー―　イ　　　 l
///////,'//|　　　..∧l　 /´＼ 　 　 　 　 ´　_ 人　　 ノ　　　　 まことに申し訳ございませんが ここは退きましょう
//////,.///|　　 　 .∧　;　 　 ＼　　 　 　 ／　　 ￣
/////,.////| 　 　 　 ∧{ 　 　 　 ＼_　_,／　　　　　　　　 　 　 我々の恩人のご子息の願いです
////,./////|　　 ／￣｀ヽ　　　／.／ヽ
////∨////|　　 ∨:∧　 　 /|　 l　 ／ 八
/////∨///|　 　 .∨:∧、 　 |　 } /!ﾊ/∧＼
//////∨//|　　 　 ∨:∧ゝ 　 　 ' _|///∧./＼
///ト　_ j// |　 　 　 .∨:∧　_r-＜ .|////∧///ヽ、
//∧//////|　　　　　 〉:'⌒`ｰ〈　　.|/////∧////ヽ





　 　 /　　ｨ　　 ハ　 ,ﾄ、
　　/　／ iハ /　　Ｖ　 i／ﾘ 　 i　　 r'ヽ　ﾄﾊ　　 | ﾘ ,ﾊ　i{
/ ハ/ |=-/'"ﾚ二ﾆ _　　/　 ,iﾊ/ゞ=ﾆ二ﾚ|;ヽr'⌒i-ﾚ'　ヽ|ﾚ'
r"ﾚ-=/_　ﾉ_,二ﾐ,　　￣ '"　　　　ー　" ,.r=-ヽ i/　 'ヽ、　　＼
,/ '^` ,ﾉ　　　　　 ヽ,　　　　　　　　　/／　　　＼　　　＼　　 ＼　　　　　　そんな……
　　　/　　r,ｧ　　　　i 　　　　　r- ､v' 　 　　ｨぅ　 ＼　　　 ＼　　 ヽ
　　/　　　ヾ'　　　　/ 　 ,i' 　　i| i_,ゝ＼　　　`'　　　〉　　　　)　　 /　 　 　 ここまで来ておきながら…
　,i(　　　　　　　　／⌒ir　-=-i＼　　　＼　　　　　 /　　　 /　　 /
　|i'ヽ　　　　　 ,/　￣ / 　 ー　　 ヽ　　　ヽ　　　 ,/　　　 /　　 /　　　　　 父さんの仇がもうすぐ討てるっていうのに…
　iヾ; `ー= "~/　　　/　　　　i :::::::::::i　　　ヽ=ー'/　　　 / 　　/
　i| 　　:;-=''/　　　 /　　　　 i ::::::::::::i,　　　 i　　/　　　 / 　　/
　 iヾ,　　 /　　　 /　　　　_　 ;　:::::::::i　　　　i,r/　/　　'i　　 /
　 ヽ　　/　　　 ,i'　　　　⌒　⌒　　 i 　　　　＼,/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／::::::::::::￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /::＿__:::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,.　' ´ ￣￣￣ ｀ ` ヽ//　　　｀`ヽ::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／ ＼　　| 　 　 　 　 ＼　　　　　＼::::::::::::::::ﾞ､
　　　　　でも…　　　　　　　 　 |　 / ノ＼.ヽ　| /　 　 　 　 　 ＼　　　　 ヽ::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　,. -―┴‐;;'´/.　|　ﾞ, l/　　　　　　　　　　ヽ　　　　｀､:::::::/
　　　　　　　　　　　　 ／;;;;　::;;;;;;;;;;;;;;;;;7　|　.| |　　　　　　　 　 　 　 ﾞ,　　　 　 Y/
　　　　　　　　　　　　l;;;;;;;:　.:;;;;;;;;;;;;;;;;;/.　.!　,' |　　 　 　 　 /　　　　　〉　　　 .//
　　　　　　　　　　　　!;.,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;//　l_ノ;:/| ／ ￣ ｀`y'　　 　 　 ﾊ　　　 //
　　　　　　　　　　　　l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　ノ::::::::::ヽ　　　　 ハ＿＿_／::::ﾄ､　 .//
　　　　　　　　　　　　 ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l／-､,,,＿::::|　　 　 　 |::::::::::::::::::::;'　｀'Y/
　　　　　　　　　　　　　　|ﾊ/V＼ﾄ､l　　 ＿ 　 ｀ヽ､＿＿_,ｲ::::::::::::::::::/ 　 // >
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ三___／:::::/｀`'ー- ､,＿__/:::::::::::_／ 　 ,//｢|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::,:r‐ ''"´　 ,.-'´ // .|.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀!:::::::ヽ:::::::::::::::::::::ヾヽ-‐ '"´ヽヽ,//　 |.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢::::::::::::＼:::::::::::::::::::ヽ.　　　 　 //＼　|.|
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /-ﾐ/‐ｧ:::入::::::::::::::::::::ヽ.　　　//　ヽ＼!.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠_　 | /／　 .＼::::::::::::::::::ヽ.　 //　　　｀ｰ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 〈.　 ヽﾚ'ﾉ 　 　 　 ＼::::::::::::::::::ﾞ,//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀` '' ´　　　　　 ＿）:::::::::::::／〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ヽ ヽ;::::／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l　　／>.｀ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ 'ー‐ '' ´


　　|:::::::::::::::::::::::::::,.::,',':::::::,,:::::::::::,　ﾉ.|::::/. .!、::::::::|!::::::
.　 |:::::::::::::::::::::::／'':/:::::,'',',i'::::::,','/ . |:::!. . .ヽ:::::::::|`､:::
　　|::::::::::::::::／ ,','::i:::／::i':|::／i''. . . .!::|. . . ヽ:::::::|. .`、
　　 !、::::::::i'"::::::!__|:/;;=ﾆ';|'-;;;'ﾆ_;_;_;_!|. . . . ヽ:::::| . . .
.　 　 〉i'|/ヾ、 `￣!' ,,.-=＝ﾆﾆﾆ=-.､`"':ｰ- .ヽ:::| . . .　　　　 　 …そうだ 僕は憶えている
　　　,' /ｿ入'､　　　ゝ　　!:::（　 ）::.!`'ヽ. ::::ヽ .:ヽ|　. .
　　　!、 /　ハ　　　　' ,　ヽ:;;;::::;;ノ　　,. 　 　`. :`!、　　 　 　 　 あの漁夫に貰った食事の味も
　　 　ヽ`ｰ､`'ﾊ.　　　 　` - --- ‐　'
　　　　 ヽ、ヽハ　　　　　　 "''''' "　　　　　　　　　　　　　　　　彼が飛び込んだ水音も
　　　　　　ヽ､,,-;
　　　　　　　　,,-!,　　　　　　　　　　　　　　 .i|　..
　　　　＿,,r‐"/::::!,　　　　　　　　　　　　　 /:! .:::::..
ー'''￣　//　/:::::::::ゝ、　　　　　　　　　　　〈::| .::::::::::.

　　　　　　　　　　　　　 ,.'"ｲ,ｨｿハ,-vﾍ/ﾊリ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　　　　　 　/::::::::::::::´::::::::::: ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　 i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ: ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::,.-､::::::::::::::::::::::::,. ':::::::::::::::::::::::::::::､ヽ.
　　　　　　 　 　 　 　 l:::::::::::::::::::,ｒ' ⌒!l::::::::;.ｲ::;ｨ:::_:::::,.イ::::::::::::::::::::::::lヽ!
　　 　 　 　 　 　 　 　 !:::::::::::::::::|　(´ｿｊ/ﾘ" l/ ﾒｲ-='､/ｿ,ｨ::::::/!:::::::::::!
　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ:::::::::::::;ゝ ソ　ｿ　　　　 　 __ﾞヽ.,ﾒﾉﾙ ﾘ::::ﾊ::|
　　　　　　　　　　　 　 　!::::::／ `┐　　　　　　　　!　ｊﾞゞ､_　/ノﾘ　!l
　　　　　　　　　　　　　　W´ 　 　 !　　　　　　　 　 ｀ 　 ,ｒ'´
　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l
　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　 　 　 _　ﾞ 、　　　　　　わかった
　　　　　　　 　 ｒ‐‐=/　　　　　　　ヽ、　　 　 　 ‐､　,. ‐'"
　　　　　　　　 ﾉ　　　｀ヽ、　　　　　/ヽ　　　　　,.-´　　　　　 　 　 　 子胥 軍を退こう
　　　　　　　 ﾍ､__ 　 　 　 ＼　 　 /　　 ＼__,. '´
　　　 　 　 ,ｊ｀ﾞ┴-ﾞヽ、　　　　＼/、　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 今回だけは…鄭を赦そう
　　　　　／_,.-‐‐-､ 　!　　　　　｀ﾊ ヽ
　 　 　 　 ".:.:.:.:.:.:.:.:.ﾞヾ､! 　 　 　 l | l´!
　　　　　　-‐'"´｀ヽ.::.:..ヽ.､　　　 ｊ |ﾉ ﾞ､
　　　　　　　　　　　 ヽ.:.:.ヽ.ヽイ´ /=‐､ﾍ_
　　　　　　　　 　 　 　 !.:.::.:l　 | !　￣｀ﾞ!-､


　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　/　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　おお…
　　　　　　　　　　　|　Ｕ　　 　 　｜
　　　　　　　　　　　|　　　　　　　｜　　っ 　 　 　 　 ありがとうございます 公子！
　　　　　　　　　　　|　　　　　　　｜　っ
　　　　　　　　　　　!　 　 　 ,. -ｰ┴ 、
　　　　　　　　　　　 ｀ヽ_ｨ≦.:.:-.:.:.:.:.┴、
　　　　　　　　　　 　 ,ｲ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..＼
　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 　 | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〉
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　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ィ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞. . . . . . . ｀´丶
　　　　　　　　　　　　　　／:::::／::::::::::::::::::::::::: ﾊ::::::::::::::::::::::::::＼ /＼/＞へ　ヽ.
　　　　　　　　　　　　､イ:::::::::/::::::::::::::::::::::l::::/ ./:::/ヽ:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ 　 　 　 でも今回だけだ！
　　　　 　 　 　 　 　 /:::::::::／::::::::::::,へ,ﾍ l/　/／　　`Y ｰｭ.､:::::::r' ´　 ヽ.::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　/:::::::::/:::::::::::.ﾊ/ 　 ／　　　　　　　　　　 l::i:::l〈　へ　i::::::::::::::::::l　　 　 次はない！！
　　　　　　　　　　 /::::.ﾊｱ:::::::::::/　　／＞ｭ'´ｱ　　　　　　　　　l/　）　 〉ﾉ::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　/／　i:::::::::::::ﾊ 〈.､l　ﾍゞﾘ /　　　　　　　　　　　く　　/::::::::::::::::::::::l　　　 僕はまた来るぞ！
　　　　　　　　　　　　　l:::::::::::/:::ﾄ ､ 　　 `''´　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　l::::::::/i:::::!ﾍｿ　　　　　　　　　　　　　　　 /`,ｰ´::::::::::::::::::::/
　　　　 　 　 　 　 　 　 l::::::i　l＞ ´　　　　_　　　　　　　　　　　　　ヾ::::::::::::::::::／
　　　　　　　 　 　 　 　 ﾍ::;' 　ヽ､　丶, ´. -｀丶　　　　　　　　　　　 ∨:::::::／
　　　　　　　　　　　　　　　`　　 l｀　くｰ´　　　　ゝ､　　　　　　　　　　〉:::::::＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.　ヽ. 　 　 / 　 l　　　　　　　　　/／l/､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　＼　/ ／/　　　　　　　　　　　　　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　ヽ._ ／　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀ .　　　　　.ィ　　　　　　　 　 　 　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　＞==＝＝-ｭ. ＞　-　´k───────=ｭ､ﾕｭ.､
　　　　　　　　　　　　＞‐ｧr ´　　　＞=＝＝ｭ､｀丶.l´`ｰ─ｪ´￣￣三二､　　 　 〈ー─
　　　　　　　　　　 ／　´　　　　　　i　l ＞ '' ´ ヽ　 ヽ＼丶 ﾄ圭ﾆェｭ､　　∨　　X´
　　　　　　　　　　,', '　　 　 　 　 　 `　ゝ､ _　　ノl　　　 ヾ,　Y ¨¨ﾞ''＝　　 ∨ ＿∧
　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　二 ソ　 　　 《　 ゝ､ 　 　 　 　 ￣
　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾘ　　　ヽ


　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _,ノ ヽ､,__　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （●)（● ）　　　 |　　　　　　（なんという執念か…）
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （_人___） 　 U　 |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '､　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 <二ニヽ　　　　　　　 |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／-‐ 　 ｀i ､ ＿__,.　イ i
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 {/´､　　 　 ',┐__＞ｰﾒ ┴ｭ
　　　　　　　　　　　　　　　　 しrヽ　　　　V:::Λ　 ／ : : :＞、_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.＜ﾊ､_／￣ V　∨ : : / : : : : :_＞-.､
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : ／: : : : : `、
　　　　　　　　　　　　 　 　 /. : : : : ∧ : : : : : : :ヽ : : : : : :/ : : : : : : : : }
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / y : : : : : Λ : : : : : : : ＼ : : / : : : : : : : : : }
　　　　　　 　 　 　 　 　 / : :.i : : : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ:ﾉ／ : : : : : : : :j
　　　　　　　　　　　　　ﾉ. : : :| : : : : : : :.∧ : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ｨ

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

　　　　　　　　　ヽ丶ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`丶
　　　　　　.　-－- γ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ
　　　　／::::::::::::::::::::::`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、
　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ　　　　　　　　…ってお前が言うかそれ？
.　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|＼ｨ:::: ﾒ::::::::::::::::::::::＼ィ　　　　　　 どう考えてもお前の薫陶の賜物じゃねーか
.　ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ｌ:::::::::::::::＼::::::: 〆 ＼::::|＼::::::::::::::::::::::_＞
　ｌ::::::/:::::::::::::::::::::::::::::ｌ　＼:::::::::::::|.＼　 ,,,;;ｨ=≦≠＼》::::ｌミヽ::::＼___
　ｌ::::/|:::::::::::::::::::::‐‐-ｌ─X´＼:::::::|　　≧'´　　　　　　|＼}　 } <／
　ｌ/　|::::::::::::::::::::::ﾊ::::|　,,,ｨ≦　＼.|　　　　　　　　。　 j∧　 ﾉ　 ＼
　|　　|::::::::::::::::::/　 {ｌｨゞ"　　　　　　　　　　　　　u　 }ゝィ／　￣￣
　　　　ｌ::::ﾊ│::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ´'
　　　　ヽｌ　ｌｌゝ::|ヽ　u　　　　　　　ｌ~｀丶 　　 　　 /
　　　　　　　ｌV_ 人　　　　　　　　　＾　　　　　　ｲ
　　　　　　　　　　　丶､　　　　　　　　　　　,♂
　　　　　　　　　　　　　　´　ゝｰ一　七ゞ´　ｌ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　/´|/　　＿　 　ﾍ/　/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　八　|＼〔三　〕/ ./　/:::::::＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　______
　　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　 ／　　　 ＼-一ヽ､　＿_ｒ‐- ､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　／　 　__,ノ　ヽ､_,７　　　　7 } : : : :＼__
　　　　　はあ…　　 　 　 　 　 　 |　　　 （ ─)（─)/｀ ‐　　/ /: : : : : : : : : :｀ '' ‐-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　U　　（___人__）‐-─≦／.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : :丶、
　　　　　お恥ずかしい　 　 　 　 |　　　　 ｀ ⌒´ﾉ　　　　└‐-､__:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 　 　 | 　　　　　　　　　｀ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､　　　　　 　|　　　　　　　__,. -＜｀丶､.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ハ､.,ヽ., ___ ,__ノ--─一⌒V : : : : : : : : : : : : : .:.:.:.:.:.:.:.:ｒ´
　　　　　　　　　　　　 　 _ ,.-=〈:.:'､`ヽ、___ 　ﾍヽ:.＼: : : : : ､: : i:: : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:／
　　　　　　　　　　　 _＜ : : : : ∧ :ヽ　　 /:::ヽ 　Vヽ:ﾊ : : : : :ヽ: : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.／
　　　　　　　 , -‐ '´: : : : : : : : : : :∧､　∧::::::∧ l: : ＜:_: : : : :i: : : : : : .:.:.:.:.:.:.:.:_ｒ'´
　　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : ／: : l Ｖ　 !::::{　｀!: : : : : : l: : : i:: : : .:.:.:_､-‐''ﾞ´
　　　　　　 ｆ : : ヽ : : : : : : : ／ : : : : l　　 l::::::i　 l: : : : : /. : : :!.:.:.:／
　　　　　　 ゝ: : : i: : : : : : :〈: : : : : : : l　　｛::::::i　!: : : : /: : : : :l／
　　　 　 　 ｊ : : : : i: : : : : : : ヽ: : : : : : ﾞ､　!:::::::ｉ l: : : :./ : : : : :!

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 ／　　 _,.ノ　 ヽ､_　　　　　　それはそれとして 折角兵をお貸し頂いたにもかかわらず
　　　　　　　　　 　 ｜　 　 ( ○) (○）
　　　　　　　　　　　｜ U　　（___人__）　　　　　　なにひとつ戦果を挙げられず 申し訳の次第も…
　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　　__ﾉ__
　　　　　　　　　　　　|　　　　 _／ ___＼ヽ_
　 　 　 　　 　　 　　 人､ 　　'-／____ ヽ　 |
　 　 　　 　 　　 _,／(　ヽ､　 __'-〈 、 ヽ　　|
　　　_, ､ -― ''" :l : :.＼　 ヽ,､.ﾞ,/ヽﾉ}　　　ﾄ､
　　/. : : : : : : : : : :|＿: :.ヽ､ ∧:::〈ヽﾄ{　　　〈j)、
　丿: : : : : : : : : : : : ／: : :.∨ |:::::', |: ゞニﾆ彡〉,
. i : : : : : : : : |: : : : : ＼ : : : `､|::::::|,|:〈: : : : : : : ∧
/. : : : : : : : : !: : : : : : : ＼ : : :.'､:::::| : 〈: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : ＼: : :'.,:::|: ;∧: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : 丿: : : : : : : : : : :.＼: :V:./-∧: : : : : : : : v
: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : ﾚ : : : ∧: : : : : : : :}


　　　　　　　　　　　　　　_,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ　　　　 　 そいつはしょうがない
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',
　　　　　/:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',　　　　　お前らの恩人の息子が出て来たんだろ？
　　　　　i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',
　　　　　l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_::＞　　　.それを無碍には出来ん
　　　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　 辻ヾ〉　＼:::ヾ）::::＞
　　　　　i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　 ゞ-′　　ラ∨/"´
　　 　 　 l:::i　l:::|::::lヾ､ 弋i;） ヽ　 ＼ 　 　　　┌::ソﾉ
　　　　 　∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/
　　　　　　　 　＼|＼!＼　　′　　　　　　 　 　∨
　　　　　　　　　　ヾ ヾ　､　　　　‐-　　　　,　　　ゝ､
　　　　　　　　　　　　　　｀　 ､　　　　　 , ′　 ／ 　＼＿
　　　　　　　　　　　　　　 　　　｀ ｰ　＜　 ／´ 　　　／:::::￣｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _ノ´∧_∧　　　　／::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::´￣／ /〈::ヾ∧ 　　 /:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::::／　 / ﾉ::::〈　ヽ 　/::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　/::::::::::::/::::::::::::/:::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::',:::',
　　　　　　　　　 /:::::::::::/:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::!::::i
　 　 　 　 　 　 ,'::::::::::::/:::::::::::::/::::::::::／::::::::::::|:::::::::::::i:::::::::i::::l
　　　　　　　　 l:::::::::::/:::i:::::::::/＿::／|::::::::|::::::::|:::::::::::::l:::::::::l::::l
　　　　　 　 　 i:::::::::/:::/::::::丁:::／￣i::::::::l:::ｰ∧一:::::::|!:::::::|'ﾘ
　　　　　 　 _ノ::::┌i:::/::::::/斤心ヘ i:::::::::i::::ﾒ≦i::::::::::::i:!::::::!
　　　 　 　　＞:::::｛ ﾚ' |:::::7ﾚ近::｝　/:::／|:/近:｝l::::::::::ハ:::::!
　　　　　　_,＞::::::::i ヘ|:::/　ゞ‐"　/／　 ′ゞ‐' l:::l:::/　 ∨　　　 　 恩が返せて良かったじゃないか
　　　 　 　 ￣｀￣｀＼:|:/ 　 　 　 ′　　　､ 　　∧!/
　　　　　　　　　　　　 ＼|＼　　　___ 　__　　　/　 ′　　　　　　　　気にするな
　　　　　　　　　　　　　_{i　　　　 ヽ　_ ノ　 ／
　　　　　　　　　　　　//　｀＼ ＼　　 　 ／
　　　　　　　　 _,､-;'´;;;i　　　　 `ｰ ､,｀_ノiヽ、
　　　　 _,､-;;"´;;;;;;;;/;;;;;l　　　　　　／ﾍ　l;;;;;ﾍｰ,,､
_,､-;ｰ'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;ヽ　　　 ／::::::::∨;;;;;;;;ﾍ;;;;;｀';;;;;;;､_


　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _,ノ　｀⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　( ●) （●)　　　 　 寛大なお言葉 感謝いたします
　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　 　　 （___人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　では 失礼いたします
　　　　　　　　　　　　　 　 　 _,.|　　　　　 　　|
　　　　　　　 , --、―― ＜ / |ヽ　　　　　　丿
　　　　　　/ : : : : :ヽ : : : : :/ : :|　＼ __ _ ／
　　　　　/. : : : : : : :| : : : く: : : :|、 ／=|´| :| .＼
　　　　/ : : : : : : : : : : : : : :＞ : | ｀'|::::/|/:,┘ : . ヽ
　　　ノ : : : : : : : : :/ : : : : ヽ : : |　 |:::| / : :> : : : : :丶
　　/.: : : : : : : : : ;' : : : : : : :∧: :| /::::|/: :/ : : : :/ : : : |
　/ : : : : :-、 : :/. : : : : : : : : :Λ:|'::::::ﾉ: :/_ : : : / : : : .丶
/ : : : : : : : :`::、 : : : : : : : : : : : ',:|:::/／. : :￣;/ : : : : : : . ＼
＼ : : : : : : : : :.＼ : : : : : : : : : : : /‐' : : : : : /ヽ､: : : : : : : : .ヽ
　 ＼ : : : : : : : : : ＼.:./ : : : : : : : : : : : : : :;'　　＼ : : : : : : : : . ＼

　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　 ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: !
　　　 .′:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　 　 .′:::; ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　}:::::/　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;′　　　　　……
　　　|: /　 :|::::::::::::::::ｎ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　|/　 　 V::::::::::::| |.＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ′ 　 　 　 　 んー…まあ
　　　|　　　　ヽ:::::::八 !　 ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
　　　　　　　　 ヾ::::::::}ヽ　　{＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
　　　　　　　　　 Yへ!　‘._ノ　 ｀丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ′
　　　　　　　　　　　 ﾍ　　 　 　 　 ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ′
　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　 ‘.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 ‘.＿　 ＝=-――ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　i　　　　　　　　　　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ.._}　　　　_　 -―　二二ユ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_} - .二　-‐:::::´:::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／¨´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼


　　　　　　　　　　　　_,. ｨｪ=====＝＝＝= ､
　　　　 　 　 　 ,ｨ≦:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　,ｨ＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._:.-‐――- ､:.:.:.:.::.j　　　　´_
　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:., ィ ´ _, -―‐ 　};^´{―-､｀ヽ:f　　　　､
　 　 　 /:.:.:.:.:.:.／ _ｨ ≦≧‐ 三三　｀ ≦ ､:.:.:ヽ〉
　　　　{:.:.:.:.:./ ／くィー―-ｯ==､==-　.,__三＼/
　　　　 ヽ:.:.f /／彡　　 f´ﾟ 　 i　　　 ｲﾆ､ﾞ=r､＼
‐-､　　　　 }＜:::::::{　　　 ｀ー‐　　 　f ﾟ　i　L -‐='
-､　｀く￣r -､ヽ ﾞ''　　　　　　　´　　　}ｰ'　,′
ヽヽ!　} ﾙ ﾑ }　!　　　　　　　　 く　７/　　 !
ﾊ　i　ﾘ 」ヽ く}　　　　　　 　 　 　 ｀´　　　,'
ﾘ　ﾉ´:.:.:.:.:.:.＞ｰ-...､　　　　 -―― - 　 /
レ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞..､　　　　　　 /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ　　　　,´｀ヽ
:.:.＞￣￣￣ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ---fﾊヽ　 ＼
:.:.:.:.:.:.:.:.:.＞､ 　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.iヽ ｲ　 }:.ﾊ　　{
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /　　{:.:.:.ヽ　j
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}　}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{＿＿ﾉ:.:.:.:.:.'く

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-‐'´￣￣ヽノﾉ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／:::イ::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:::／::::::::_;:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::;:':::::::,イ-/:::::,ィ:/:::::::::::i:::::::::ハ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /::::/::; イ ,_,≠_/／/:::::::／ﾊ:::::i:::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,ノ:::/／j:/　乂:::7 ` /:::イ/ｲ`ヽ:::::|､i､:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＞､::::::∧,′　　 `　 彳´　7心､ ',:::从|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣ﾑ::;_::::i　　　　　　　 冫 ヽｿ〃i/:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　',:::〉 　 ヽ-　 ＿　　 　 /!:::::::j　　　　鄭に圧力はかけられたし
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 j′､　 　`‐-､ソ　　 /:ハ::::7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,-､ィ､ 　 ヽ 　 　 　 ...イ::〃 j:::/　　　　 一兵も損なわなかったし
　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.ィ´＼::::＼ `ヽ､ `:y‐　´ j:::::/　　i/
　　　　　　　　　　　　　　,ィ´､:::::::::::::::ヽ::::::ヽ　　y<',　　 iイ　　　　　　 　 　 なにげに最良の結果だよな
　　　　　　　　　　　　　 i/::::::::＼::::::::::::::ﾍ::::::ﾍ人:::::iヽ､
　　　　 　 　 　 　 　 　 j::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::::フ:ﾍ j::ﾊ i::::＼
　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::',::i:::::く::::::::::ハ!::::',ﾍ:::<:ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::::::::ij!::::::::ﾍ:::::::::::',:::::', i::::ﾍ:::ヽ
　　　　　　　　　　　i´:::::::::::::::::::::::::::7ﾉ:::::::::::ﾍ::::::::::',:::::',.i::::::|:::ハ
　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::::://:::::::::::::::::ﾍ:::::::::i:::::i.|:::::i::::::i:',
　　　 　 　 　 　 　 j::::::::::::::::::::::::::7:::::::::::::::::::::::::ﾍ::::::::i::::i!::::j:::::::|:i
　　　　 　 　 　 　 7i::::::::::::::::::::::::7:::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::::i::::!:::i::::::::|::',
　　 　 　 　 　 　 7:::i:::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ::::::i:::|::j::::::::|::::',
　　　　　　　 　 .7:::::`::::::::::::::::::::7::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::i:i:j:::::::::|::::::',


　　　　　 　 　 　 　 ゝ「-　￣￣}/ヾ￣￣　 -　_　　 ｀ ＜三三三
　　　　　 　 　 　 　 　 {r==三三三三≧=-　　 _￣ ￢　_　｀ ＜ﾆ
　　　　　　　　　　　　∠三三三三三三三三三 ≧=-　,_｀丶 _
　　　　　　　　　　　/三三三三三三三三三三三三三⊆}　　 ヽ　　 　 否定はいたしませんが
　　　　　　　　　　　￣￣} .L_ ヽ￣　'ー======z-￢'´}::::＞=､
　　　　　　　　　　　　 　 l:人_,ﾟｨ:l　　 　 i,ー- ｡-ﾉ　　 j:::/ ,r:ﾊ V　　　　 あからさまに悪いお顔です 王よ
　　　　　　　　　　　　 r､,|　　 .:/　　 　 ヽ ー　'　　 　 ﾃ {ﾊ ,. /ミｘ
　　 　 　 　 　 　 , z '　　:,　　 {:....._　 　 　 　 　 u　　 　└ ,.ｲ,._
　　　　　　　　／斗　 　 ∧ 　 ヾ:r:::　　　　　　　　 　 √´
　　　　　　　/　　.仆　　{ {∧　 ,...._　　　　　　　　　j´
.　　　　　　 ７',　　ﾑ　　.| L_<:.,　　 ｀¨ヽ　　　　xﾁ´
　　　　r≦.〈,ハ　　 }　　＼ ＼ ￢=　_　＿__广　　　　　　 ,. -=ニ
.　　　/　(::::::＼ ｀丶ゝ,z_　 ＼ ＼{ { {「 | l≠　 　 　 ,. -=ﾆ

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

　　　　　　　　　 ,r---､　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ,_　　　　　_r‐'´ヽ
　　　　　　　　　 }ー'￣'ｰ-.,＿　　　　　　　　　_,　【燕】　',_　　　 ﾉ::::::::/
　　　　　　　　　{　　　　　　　 ｀ヽ　　　 ,.-―'´　｀､○薊 _ ヽv‐'´::::::::{　 ,.-‐⌒
　　　　　　　　　}　　　　　　　　 ﾉ 　 ／_,.　　 　 　 'ｰ-r‐' ｀´::::::::::::::::r'ノ´:::::
　　　　　　　　 /　　　　　　 　 /　 i　 /_　　　　　　 ,ｨ'ﾍ:::::: 渤　海 ::::´::::::
　　　 　 　 　 /　　　　　　 　 /　　{_,､　｀ｰ--‐'｀＞' 　 'ヽ::::::::::::::: _ｨ､,___,､_:::::
　　　 _,. -―'　　　　　　　　　}　　　 /　　　 　 /　　 　 　 ＞ｰ-,ﾉ　　　,ｨ､_{:::::
　　　 'ヽ　　　　　 ＼_　　　　{　　 r'　　　　　　} 　　 ,.-‐'´○臨淄　r‐':::::
.,_sｰ-'´　　　　　　　　｀ヽ　　|【晋】} 　 【衛】,/　 　 / 【魯】､ 【斉】rﾞ:::::
　　　　　　　 -‐-､_　　　{_ 　 }_,.ﾉ´○絳　○}　 　,r'　○　　} 　 /´:::::
　　　｀ヽ.,_　【秦】　ヽ　　 ヽ_{　○新田 _,.＜_,.-‐'´ 　曲阜 ﾉ　 {:::::
,､_　　　　 ｀ー-.､◎雍ゝ-―´￣￣￣■ ○【鄭】○【宋】　{　　 ゝ:::::
　 ｀^ヽ　　　　　 ￣￣　　　　　　　 洛邑 新鄭　 商邱　　 ｀Y´　 ヽ:::::
　 i　　｀}　　　,-v-‐､　　　　　　 　 　 上蔡○ ｀ｰ､_ 下蔡_,.v'　　　 し､:::::
　 {　　　｀i　 ´　　　 ヽ-‐'￣￣｀ヽ　　　　【蔡】 _,.-‐'○´　　　_,.-=＜´ﾟ:::::
　 }　　　　{　　　　　　　　　　　　　ヽ,　　´￣￣　　　　　　　 /　　　,､｀ヽ:::::
. （　　　　 ヽ　　　　　　　　　　【楚】 }　　　　　　　　　　　 ／　　　く_'j○呉:::::
　 }　　　　 {　　　　 ,rー-―'￣ヽ　郢ヽ_　,.-r‐､　　　　 r'　　　【呉】_r､ｰ'´:::::
　/　　　　　!,　　_ノ　　　　　　　 ヽ○.,_ ｀ _r' 　 ＼__／　　_,._,､　　/　○´｀7､:::::
-ﾍ　　　　　ﾉ´￣ヽ_　　　 　 　 　 　 　 }／　　　　　{ {_　　　　 ｀ｰ'　会稽　{´:::::
　r'ー-‐^ｰ'　　　 　 }　　　　　_,.-‐=^='ﾉ　　　　　　/ｰﾍ　　　,　　【越】　　ﾌ:::::
s'　　　　　　　　　　{　　　　／　　　 　 {　　　　　 ﾉ　　 ｀ｰ'ｰ'　　　　　　f´:::::


───秦（しん）の首邑 雍（よう）


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　　　　　　　 l　　 ｲ　　　l　j　　 .|　/　　/./　 /　　　　 　 　 `､　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｛
　　　　 　 　 .|　 　 ',　　 ｀´　　　ヽ'　　/./　 /　　　　 　 　 　 .`、　　開門！　　　　　　　　　　 　 二ﾆ=-
　　　 　 　 　 l　　　.l　 ＼　　　　　　 〈./　 / 　 　 　 　 　 　 　 }　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／
　　　 　 　 　 |　　　　｀ヽ .＼　　　　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　 }　　　開門お願い申す　　　 ｛
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　　　　　　 　 .',　 　 　 　 　 '.,　　　　　　 |　　　　　 　 　 　 　 /　　　　我が名は──　　　　　 `、
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　　　　　　　───楚の臣



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　　　　【申包胥（しん・ほうしょ）】
　　　　楚の宗族 申（しん）の領主
　　　　伍子胥の旧友


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　───申包胥！

本日の投下は以上になります

お付き合いありがとうございました

【本日の登場人物】
呉王 闔閭（こうりょ）：伊藤誠（School Days）
孫武（そん・ぶ）：新城直衛（皇国の守護者）
伍子胥（ご・ししょ）：VIPでやらない夫（2ちゃんねる）
子期（しき）：カミナ（天元突破グレンラガン）
子西（しせい）：渚カヲル（新世紀ヱヴァンゲリヲン）
楚王 軫（しん）：麻呂重（2ちゃんねる）
随公：テリーマン（キン肉マン）
闘辛（とう・しん）：キン肉スグル（キン肉マン）
闘巣（とう・そう）：アレキサンドリア・ミート（キン肉マン）
倚相（い・しょう）：ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ（銀河英雄伝説）
公子 夫差（ふさ）：ニュー速でやる夫（2ちゃんねる）
伯嚭（はく・ひ）：できる夫（2ちゃんねる）
鄭公 蠆（たい）：劉禅（横山三国志）
子常（しじょう）：ヨブ・トリューニヒト（銀河英雄伝説）
漁師の子：水無灯里（ARIA）
申包胥（しん・ほうしょ）：見学会いく夫（2ちゃんねる）

乙でした。
楚から鄭までけっこう距離ありそうだけど、ない夫もよく動くね。

乙ー
そりゃー身近でずっと見てきたものねえｗ

乙
人としての上策が、
戦としての下策になることもあって、
このあたり面白いよねえ

乙
鄭は本当にコウモリのイメージしかない