_　　　　　　　 , -､- ､_--‐,_‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 t`ｰ;-､_　　_ノ:::::::::＼ﾆ三ハ､:..:＼
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾏr､: : :｀＞:'"´￣￣＼/:､い＼:..:.丶　　　　　　　　　投下を開始するでありんす。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぃ >:'´: : : : : : : : : : /:,r＾';:∨,ﾍ:..:..:..｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／／: : : : : : : : : : : : : ｀ヽ.　i:: V/∧:..:..{::.｝
　　　　　　　　　　　　　 　 　 __ ,ﾍ/　 , ': : !: : : : : :i : : : : : : ヽ.l:: :ﾏv∧::.::V }_
　　　　　　　　　　　 　 　 _／:.:.｀//: :/ : , i　i : : : !:!: : : :ﾄ､: : : :ｉ: : }:}//}／　' L、　　　今回は１８５０年代初頭まで、
　　　　　　　　　　　 ,__‐'´:.:.:.:.:.:,' ': :〃:.ｲ:;': ,ｌ: : : .i |. . . '.i. i. . . . !. . {.ﾆ7___　　'/
　　　　　　　　　　 /／:.ヽ:.:.:.:.:::i ｉ: ::!ｉ|: ﾄ/ｲハ: : ﾘ!:!:.:;ｲ::川: : : :.:i: :::r'´:.:.:.:.ヽ./　　　　　いよいよコルトが本格的に銃器メーカーとして
　　　　　　　　 ,. .:'´:.:.:.:.:.::l.::::::;.ｲﾊ.:j从ｆトミ{　{､厶ﾑ/-}::ﾘ:ji: : : :::|: /:.:.:.:.:.:.:.:::}
　 　 　 　 ,. .:'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:::;_j／　Ⅵ｀ヽﾍﾞ_ﾏﾘ　 ﾘ ｧ示=‐</｣: : : !:r'; -― ､:.::;ﾊ　　　　　　大きくなっていくあたりじゃ。
.　　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::／　　　　　!::.|: :i ＾¨ﾉ　　 ､ ﾏ沙'ﾉﾏ : : ,'::i〉:.:.:.:.:.:.:.:V:..:',
　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::∠ー-<^ヽ-‐/::.:!: : ､ ヽ 　 　 ＾￣´ /: :: /_/:.:.:.:.:.:.:.:/ｲ:..:..}
　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::／:.､｀ヽ三ヘ:.ヽ{:::.::.',: : :＼ヽｰ-,　　　/: ;イ´/:.:.:.:.:.:.:.:.;':::::::_ノ　　　　　　日本で有名なモデルも登場するぞい？
　 ヽ､:.:.:.:.-:一:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ三∧:.i｀ヽ､ヽ: ::::{::ヽご　-‐/: :{/,.V:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ{｀¨｢
　　　 ｀　‐　::_:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.V_/_ﾊ !:..:..:..｀ヾ､::V::r' } __厶-‐`:/;:.:.:.:.:.:.:.:.:.ji::..:.ヽ
　　　　　　　　丁:ー-　:__ヽV-/ﾊ:.､:..:..:,ﾍ:_いｖ' ／:;. -―‐7:ｉ:::.:.:.:.:.:.:.:.ハ:..:..:.i
　　　　　　　　 l:::::::::|:::::::::￣∨/ム:..:..:.{:/:〃_＝=く:＿::..:..:i::::::::.:.:.:.:.:.:/v,'l:..:..:|
　　　　　 　 　 !::::::::ｉ|:::::::::ｉ:::::::ﾏﾆ7i＼:￢_{辷':::.:::.:ﾘ:::.::}:../i|:::::::::.:.::／:/}/l:..:..l

　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　 r ､　　 ／,ィ1　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　 　 , -| ﾄ ＞'´￣￣｀ヽ￣￣ ｀ヽ,､　　　　／／}
　　　　　　／ : : ／ : : : : : : : : : : , -‐: : : 〈 ､＼　 / // /
　 　 　 ／: /: :, ': : : : : : : : : : :／, -‐: : : : :ヽヾ､Y__// /
　　　 /: :.:/: :/: : :.// : : : : : /:／: : : l: |: : :l: :', V/ : : ｀ヽ、
　　　,': : /: :/: : :./ ! : : : : : //l : : : : l ハ: : l: :! /: : : : : : : ＼ 　　　　　　　社長！　コルト社長！！
.　　 i : : !: :i: : : /: :|: : :./:7メ、!: : : :/l:|　 ',: :!:.l/|:l: : : : : : : : :.＼
　　 |: : :.|: :|: : /: :/|: : ,' ｲ rｭ､ﾄ､: :/-ﾘ―-ヽ|: :∧',: : : : : : : : : : ヽ
　　 |: : :.|: :|: / : ,' .|: : i :|:! {ｨﾊ　ヽ{ zﾃ云 ､ |:./::∧ヽ : : : : : : : : : ﾍ 　　　　お客様がお見えですよ！！
　　 |: : :.|: :|/: : :i.　!: /|〃l弋ｸ 　 　　{ｖｲ} 〉! :::::::∧ ヽ: : : : : : : : : :ﾍ
.　　 !: : :',: : : : : |　∨ {{Ⅵ　　 '　　　 `ｰ´ /:/:::::/　ヽ: :＼ : : : : : : : :ﾍ
　 　 V: : ヽ、: : :| 　　 ヾ､/＼　` ‐ 　　 ／:/`ｰ′　　＼: :＼: : : : : : :ﾊ
　　　 V: : : :ヽ: : !　 /　 /:.:.:.:.:` ｧ-‐_ Zｲ／ 　 　　 　 　 ＼: :ヽ: : : : : : i
　　　　V: : : : :ヽ:|　ｉ ,ｨ/:.,:.:.ィ‐くr '':.／:.:.}､　　　　　　　　　 ＼: : : : : : : !
.　 　 　 V : : : : : ＼' /´_.. -{__ノ!:.:´:.:.:.:./: :ヽ、　　　　　　　　 ヽ : : : : : |
　　 　 　 ',: : :.', : : : :＼´ ／ /:.:.|:.:.:.: ／:.:.: ／ヽ、　　　　　　　　ヽ: : : l |
　　 　 　　', : : ', : : : : : ＼ ./:.:.:.:|:.:. /:.:.:.／ 　 　 ヽ　　　　　　　　 ',: : | |
　　　　　 　 , : : ＼: : : : : :.＼:.:.:.|／:.:. / 　 　 　　 | 　 ┏━━━━┓!ﾘ
　　　　　　　 ,: : : : ＼: : : : : : ＼:.:.:.:.:/　v′　01　| 　 ┃ 受　付 　┃/





..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼　　　　　　
.　　.　／　 （●） 　（●）
　　／　　　　 （__人__）　＼　　　　はいはい、今行くお。
　　|　　　　 　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　 　　　　 ／　　　　え～っと、どちらさまですかお？
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　 　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　 ＿_
　 　_,,,, -‐''''.´￣　　 ￣'''ｰ=x
　/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,.　__ _x_ __ ｀'''::､::::::::i　　　　　　　　　こんにちは、合衆国陸軍の者です。
ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{　　　　　　
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　コルト社長ですね？
.{.iヽY　 （_　_ﾉ〉 　 K(´ﾟ　）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|　　　　　　　 |　ﾞー　 ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　お久しぶりです。
,w'ﾞYl　　　　 　 rV'〉　　　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　` '　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ=　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.　
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::





　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　合衆国陸軍の……
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼　　　
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　はて？　あんたとはどこかでお会いしたことが
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　ありましたかお？
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　/´.:."　　''　-　＿ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ､
　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : :｀: :―: :-: :- : : :－: :＿: :＿: :-: :´}
　　　{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }
　　　 !,.:.,,:.:-.:.－ ‐ ―　-: :,, : ＿ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }　　　　えぇ。
　　　　｀|　　　　(☆)　　　　　　　　｀ " ‐ ―　-　＿ ,, : : : : :}
　　　　　|　_　- － ‐ ― -　＿ ,,　　　　　　　　　　　　￣ "/
　　　　 / ´.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;｀ ‐ - ,　　　　　　　　　　 i　　　　覚えてらっしゃらないかもしれませんが、
　　　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.｀ ‐　,,,　　　　　　/
　　 ./:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.;.;.;..;.;.;;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ノ｀ヽ,,　- "　　　　　　実は私、フロリダで貴方から直接パターソンを買った
　　/:;:;＿:;:;:;:;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;...;.;.;.;;;.;...;...;.;.;.;.;.;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;!
　　｀´‐　i｀ ‐ - ､.;.;.;.;..;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.／:;:;:;:;:;:;, "ヽ:;:;:i　　　　　　　ことがあるんですよ。
　　　　　 !｀i￣｀､｀ - ,,,＿＿＿＿ ,, - ‐´ヽ､:;:;:;:/ /　 i:;:/
　　　　 / i　｀　,,ﾟi　　　 !´ i　　・｀ ‐i‐　　　 ヽ/ /ヽ　 }/
　　　 ./ 　i　　　 !　　　　　｀- ,,,_ ノ　　　　　　　｀　 ノ　　　　　　　　　あの頃は私も下っ端でしたけどね。
　　　/ 　　 !　　/　　　　　　　　　　　　 ,｀ヽ ,ヽ ノ　　　　　　　　　　
　　 /　　　　ヽ　ヽ_　､　　　　　　　　　　i ~　　　　　　　　　　　　　　　貴方にとっても私はただの１顧客だったでしょう。
　　　　　　　　ヽ　ヽ　　　　　　　ノ　 -ヽ
　　　　　　　　　 ヽ｀ ヽ二二 ＝´　　_ヽ
　　　　　　　　　　　ヽ　｀　　　　　　て
　　　　　　　　　　　　 ＼ ＿ ,,





　　 　　　＿＿＿_　
　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　なるほど、あの頃のお客さんですかお。
　 　／　　 　 　 　 　＼
　／　　⌒　　　⌒　　 ＼　　　　　お買い上げ、ありがとうございますお。
　|　 /// （__人__） /// 　|
　＼　 　　　 　 　 　 　 ／





　　 　　　＿＿＿_
　　　　／　　 　 　＼　　　　　　まぁ、そういう昔話をしに来ただけじゃないと思うんですが……
　 　／　─　 　 ─　＼
　／ 　（ ●） 　（●） 　＼　　　　ご用件の方は、どのような事ですかお？
　|　 　 　 （__人__）　　 　 |
　＼　 　　 ｀ ⌒´　 　　／

　　　　　　　　　　　／　　,,,, -‐ '''' "￣""''‐-,,_　　＼　　
　　　　　　　　　　/　 ／´,,-‐'' """""'''' ‐- ､.　＼　　＼
　　 　 　 　 　 　 ,l　〆Θ='''' """ ン フ''ﾐ=oｧ ｀＼ヽ　　l　　　　　　　　実は先に納品されたＭ１８４７について
　　　　　　　　　 〈　(;;''"　_,, -‐'",,=,,ﾞ"'‐､ ヽ::::＼　ヽヽ　|
　　　　　　　　　　〉'　　_ｪ､'ゝ;"´l　　｀i　'　 l:::::::::::＼｀i|ﾝ' 　　　　　　　　関係がある話を持ってきました。
　　　　　　　　 ／´-ｲ,"-,l　 `　,ゝ・‐´ 　　 i:::::::::, 'ﾆ､ヽ,　
　　　　　　　　｀´ 　　l l ・'　　　　　　　　　　 ﾞ''..:::':::`::}..l..　　　　　　　　
　　　　　　　　 　　　 i´ ヽ､ﾃ　　 　　　 　　　,:: -――‐- ､
　　　　　　　　　 　 　 l　　 ｀　　_.. -‐- ､　／;;;;;;;''''',, '':::::::::::｀:ヾヽ､　　　　残念ながらあの銃、性能こそ高いものの、
　　　　　　　　　　　　 `､　　, ',´‐ '"´´ ／;;;;;;'''''　　,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,＼＼　　　
　　　　　　　　　　　　　 `､. '´　　　 　.l;;;''''',,,,;;;;;;;;''';;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,'''';;;;;;ヾ.､　　少々故障も多くて……
　　　　　　　　　　　　　　 ゝ　　　　.::::|,/: : : : ／｀'';;;;＞ ､"''''''';;;;;;,,,;;;;;/
　　　　　　　　　　　　,r'´;;;;;;;ヽ-‐ '':::" |: : : : :l;;;;;;'''''''',,,,,,,,,,,,;;;;;;＞　＼;;ヽ
　　　　　　　　　　　 ':::::. ;;;;;;;;;;;l i;;;; :::::l|: : : :ﾉ'',,,,;;;;;;;;;;;;'''''''"　　　,,,,,,,,,,
　　　　　　　 　 　..:::　. .:: ;;;;;;;;;;lﾘ;;;;;;;;;;/: : : i;;;;;;;;;;''''''　　,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;; ; ; ;





　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　＿ノ　 ヽ__＼ 　 　　あぁ、それは申し訳ないと思っているお。
／ 　　 （─） 　（─ ）＼　　
|　 　　 　 （__人__）　 　 | 　 　現在わが社でも、工場のライン１つを完全に修理用のラインにしてるように、
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |　　　　　その件については社内でも把握しているお。
.＼　“　　／＿＿|　 |　　　
　　＼ ／＿＿＿ ／

　　　　　　　　　 ＿_
　 　_,,,, -‐''''.´￣　　 ￣'''ｰ=x
　/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,.　__ _x_ __ ｀'''::､::::::::i　　　　　　　　　把握している……
ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{　　　　　　
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　では、その具体的な解決方法も目処が
.{.iヽY　 （_　_ﾉ〉 　 K(´ﾟ　）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|　　　　　　　 |　ﾞー　 ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　ついていると考えて宜しいのでしょうか？
,w'ﾞYl　　　　 　 rV'〉　　　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　` '　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ=　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.　
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::




　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼ 　　　　　　　　解決方法というか、もうその試作はできているお。
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　　 （●） 　（●） ＼　
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　））　　　こいつがウォーカーモデルの改良版として作り上げた
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　　　　　　試作品「ドラグーン」だお。
.＼　“　　／＿＿|　 | 　
　 |＼ ／＿＿＿ ／

∩＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　／/
|　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 |￣￣￣￣￣ |_|￣￣￣￣t. |「ヾ;‐５ﾞ,　ｒ'
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　e　　　＝　 | |　　　　　　　 || 　）ﾞヽ,ヽ,
＜二二二二二二二二二二(￣￣＼＿＿＿＿ .|_|,,,,,,,,,,,,,,,,,__ｪ_jj_ノ｡ 　 ,`ﾆ孑;ｫ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ○|二二二二＼　 e　　　　 　　e　　}ヾ´::::(（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣ 　　　　　　　　　|　¨ﾞヽ─ヽﾐ＿　ﾉ;ノ::::::::::ヾ;､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　ﾉﾉ　/ ＼;;;;;:_:::::::::::::　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣　　　）::::::::::　::::::::ﾞi,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ´_:::::::::::::　 :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　:::::::::::::::::::::::;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣￣￣

コルト　ドラグーン
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Colt_Dragoon





　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼ 　　　　　銃身を少し短くしてバランスを改善し、
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　　 （─） 　（─） ＼　 　強度のいらないトリガーガードあたりを真鍮に変更したりして、
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／　　　ウォーカーモデルに比べ４００グラムの軽量化を実現している他、
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　　
.＼　“　　／＿＿|　 | 　 　　各部のパーツ精度を考え、信頼性も向上しているお。
　 |＼ ／＿＿＿ ／

　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : :｀: :―: :-: :- : : :－: :＿: :＿: :-: :´}
　　　{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }
　　　 !,.:.,,:.:-.:.－ ‐ ―　-: :,, : ＿ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }　　　　ほう！　ならば話は早い！
　　　　｀|　　　　(☆)　　　　　　　　｀ " ‐ ―　-　＿ ,, : : : : :}
　　　　　|　_　- － ‐ ― -　＿ ,,　　　　　　　　　　　　￣ "/
　　　　 / ´.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;｀ ‐ - ,　　　　　　　　　　 i　　　　
　　　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.｀ ‐　,,,　　　　　　/
　　 ./:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.;.;.;..;.;.;;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ノ｀ヽ,,　- "　　　　　　この銃を、時期米軍正式拳銃の審査に
　　/:;:;＿:;:;:;:;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;...;.;.;.;;;.;...;...;.;.;.;.;.;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;!
　　｀´‐　i｀ ‐ - ､.;.;.;.;..;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.／:;:;:;:;:;:;, "ヽ:;:;:i　　　　　　　提出して頂けないでしょうか？
　　　　　 !｀i￣｀､｀ - ,,,＿＿＿＿ ,, - ‐´ヽ､:;:;:;:/ /　 i:;:/
　　　　 / i　｀　,,ﾟi　　　 !´ i　　・｀ ‐i‐　　　 ヽ/ /ヽ　 }/
　　　 ./ 　i　　　 !　　　　　｀- ,,,_ ノ　　　　　　　｀　 ノ　　　　　　　　　
　　　/ 　　 !　　/　　　　　　　　　　　　 ,｀ヽ ,ヽ ノ　　　　　　　　　　
　　 /　　　　ヽ　ヽ_　､　　　　　　　　　　i ~　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　ヽ　ヽ　　　　　　　ノ　 -ヽ
　　　　　　　　　 ヽ｀ ヽ二二 ＝´　　_ヽ
　　　　　　　　　　　ヽ　｀　　　　　　て
　　　　　　　　　　　　 ＼ ＿ ,,





　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　そうしてくれるのはありがたいけど……
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼　　　
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　はたして採用されるかお？
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　やる夫は一度パターソンで痛い目見てるし……
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　 ＿_
　 　_,,,, -‐''''.´￣　　 ￣'''ｰ=x
　/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,.　__ _x_ __ ｀'''::､::::::::i　　　　　　　　　合格は、我々フロリダ帰還組などの
ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{　　　　　　　　　　米軍コルトユーザーが保障しますよ。
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　
.{.iヽY　 （_　_ﾉ〉 　 K(´ﾟ　）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|　　　　　　　 |　ﾞー　 ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　あの頃の現場連中が、今は審査をしたり命令する立場にもいます。
,w'ﾞYl　　　　 　 rV'〉　　　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　` '　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..　　　この銃が、貴方の言う通りのモノならば、
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ=　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.　
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::　　　ほぼ確実でしょう。
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::




　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼ 　　　　　　　　わかったお。
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　　 （●） 　（●） ＼　
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　））　　　じゃあテストに必要な数を至急作り上げて、提出するお。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　　　　　　
.＼　“　　／＿＿|　 | 　
　 |＼ ／＿＿＿ ／



　パターソン時代のコルト銃を愛用した軍人の意見や、先に納品したウォーカーモデルの

下地などもあったのだろう。Ｍ１８４８「ドラグーン」はこの軍人の言う通り、ついにコルトの夢であった

アメリカ陸軍の正式拳銃となる。こんなところにも、コルトがあの時蒔いた「パターソン」という

種の芽が伸びていたわけだ。

　なお、ドラグーンの名前は当時、テキサスレンジャースと並び有名だった「ドラグーン･フォース」

から取られたとする説が有力である。

　|| 　|| 　||　　 ;;　|| 　|| 　||　;;К　|| 　|| 　||　　　　|| 　|| 　|| ;;　 　 || 　 　 　 　 　 || ;;
　||--||--||　　　　||--||--||　　　　||--||--||　　　　||--||--||　　∠ || 　 　 　 　 　 ||
　|| 　|| 　||　;;　√|| 　|| 　||　　　　|| 　|| 　||　　;'　 || 　|| 　||　　 　 ||´二＼ ／二｀||
　|| 　|| 　||　　　　|| 　|| 　|| 　 ;;';　|| 　|| 　||　　　　|| 　|| 　||　 ;; 　 ||三三 l l 三三||;;
　}三三三{　　　　}三三三{　　　　}三三三{　　　#;}三三三{　　 　 || ≡≡l l≡≡ ||
　,. ＿＿＿＿ 、 ￣￣ｉｉ￣￣￣ｉｉ￣￣￣,. ＿＿＿＿..、　￣￣ｉｉ￣||三三_l l_三三||￣
　　　　　　　　　）＿＿||＿＿＿||＿＿_（　　　　　　　　 ）＿＿_||＿||_._._._._._._._._._._||＿
　￣￣||￣￣´　 ＿＿||　 　 　 ||＿＿　 ｀￣￣|l￣￣´　 ＿＿||
　　 ＿||＿　　　 |l　　 ||　 　 　 |l　　 ||　　　 ＿|l＿　　　 |l　　 ||
　　 .￣￣　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ￣￣


　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ｉ＼.　　 　 ＼
　二二i　 *=<二二i　 *=<二二i　 *=<二二i　 *=<二二i　 *=<二二i　　]＼＼
　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ll＼＼＼
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾞ'＼＼＼＼__

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼ （ ;;;;(
　 ／　　＿ノ　 ヽ__＼) ;;;;)　　おかげさまで、新しい「コルト社」は順調だお。
／ 　　 （─） 　（─ /;;／
|　 　　 　 （__人__） l;;,´　　　　大尉のおかげで最初からネームバリューがあったＭ１８４７の改良版
./　　　 　 ∩ ノ)━・'／
(　 ＼　／ ＿ノ´.|　 |　　　　　「Ｍ１８４８・ドラグーン」は、民間販売でもそれなりに
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／　　　　　　数が出てるお。





　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　しかも米軍の正式拳銃トライアルにも
　|　　　 （ ●）（●）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　　　　　　　お声がかかったんだろ？
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　　　　　　　　順風満帆じゃないか。
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼

　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼ 　　　　　　　　今は確かにそうだお。
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　　 （●） 　（●） ＼　 　　　　けど、今回ドラクーンを作ってわかったけど、
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／　　　　　　アレはやっぱり軍人さん、しかも馬が使えて運搬に困らない
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 | 　 　　　　　　騎兵のための銃だお。
　 |＼ ／＿＿＿ ／




　 　　 ／￣￣＼
　 　／　　 _ノ　　＼　　　　　確かにな。
　 　|　　　 （ ー）（ー）
.　 　|　　　　 （__人__）　　　　あの重さとパワーは、いかにも軍人らしい発想だが、
　 　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　 　.ｌ^l^lｎ　　　 　　}　　　　　それでも使いこなせる人が限られてるだろ常識的に考えて。
.　　 ヽ 　 L　　　 　}
　 　　ゝ 　ﾉ　　　ノ
　 　／ 　/　　　 ＼　　　　　　　もちろん、ウォーカー大尉を否定するわけじゃないけどな。
　 ／　 /　　 　 　　＼
. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ

..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼　　　　　まぁ、あの銃はライフルに変わるメインウェポン的な意味合いもあったから、
.　　.　／　 （●） 　（●）
　　／　　　　 （__人__）　＼　　　ああいう銃になったのは仕方がないところもあるお。
　　|　　　　 　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　 　　　　 ／　　　けどやっぱり世間一般で言う「拳銃」というヤツとは、
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　 　　　　　　　　　　ヽ　　　ちょっと相違があるお。





　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　＼ ＼　　　　　　　　　　　　ま、それは同意するだろＪＫ。
　|　 （●）（●）　|
.　|　　（__人__）　 |　
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ　　　　　　　　　　　　で、そういう話をオレにするってことは、
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　　　　　　　　当然次を考えてるんだろ？
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼

　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　そういうことだお。
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　基本的なメカニズムはドラグーンで製作済みだから、
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　　今度はこれをダウンサイジングした、標準的な
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　「拳銃」サイズの銃をラインナップに加えたいお。
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|





　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　　　反対する理由も無ぇな。
　　　|　　　 （ ●）（●
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　いいだろ。明日からさっそく作業にかかろうぜ。
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃
　　／ 　 　 .／　＿ノ　　　　今度は生産設備も金も、基本となるメカすらも完成品があるんだ。
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |　　　　パターソンみたいな時間はかからんはずだ。
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ
　　　　　　＿＿＿_　　　　　　/ /
　　　　 ／＼　　／＼　　　／ /
　　　／（ ⌒） 　（⌒）＼／　 /　　　　　よおおおお―――っし！
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼ /
　 |　　　　　|r┬-| 　 　 　 |　　　　　　　じゃあ目標は１年で、開発を開始するおっ！！
　 ＼ 　 　　｀ ー'´ 　 　 ／
　　／　　　　　　　　　 ＼
　/　　　　　　　　　　　 　＼
/　　／＼　　　　　　　 　 　ヽ
　／　　　＼　　　　　 　　 　ﾉ
U　　　　　　ヽ　　　 　　 　ノ


　こうしてコルトは、ドラグーン、あるいはその原点であるウォーカーモデルをベースにした拳銃を

いくつか作り、ラインナップの充実を図ることにした。

【　１８４９年　ハートフォードの工場　】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　|　 |: : |: :
　￣￣|￣￣￣￣￣￣|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　 |: : |: :
　　 　 | 　　 　 　 　 　 |　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣|　　　　＿＿＿＿＿＿ 　 　:|　 |: : |: :
　　 　 | 　　 ／／ 　 　|　　　　|　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　|INFOMATION|　　　|　 |: : |: :
　　 　 | 　　 　 　 　 　 |　　　　| 　 　 　 　 　 　　 　 |　　　　| ========== |　　　|　 |: : |: :
　　 　 | 　 ／／　 　 　|　 从从＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　　| ========== |　　　|　 |: : |: :
　　 　 | 　　 　 　 　 　 |　 ﾊｖＶｖ 　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　| ========== |　　　|　 |: : |: :
　　 　 | 　　 　 　 　 　 |　ﾙｗｗヽ　　　　　　　　　　 　 　　　￣￣￣￣￣￣ 　 　 |　 |: : |: :
　　 　 | 　　 　 　 　 　 |　Ｗwwﾘ　　　　 　 　　　　　　 　 　 　　　　　　　　　　　　|　 |: : |: :
　　 　 | 　 ／／　 　 　| 　　|:|_　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　　　　　　　　|　 |: : |: :
　＿＿|＿＿＿＿＿＿|____|~~;|＿＿＿＿______________________________＿＿＿＿＿＿|　 |: : |: :
　;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'＼ `--'::::　　　 : : : : : : : : : : : : : : : :|＼ /受付/|　＿＼:::: ::＼|: : |: :
　^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 　 　 　 　 　　: : : : : : : : : : : : : : :| 　＼￣￣　＼: ￣| 　 　 ￣ ＼:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : : : : |　　　＼　　　　＼::|　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼.　 　 ＼　　　　＼＿＿＿＿＿_＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼.　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼.　　　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 　 ＼. 　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :


　

　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　 r ､　　 ／,ィ1　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　 　 , -| ﾄ ＞'´￣￣｀ヽ￣￣ ｀ヽ,､　　　　／／}
　　　　　　／ : : ／ : : : : : : : : : : , -‐: : : 〈 ､＼　 / // /
　 　 　 ／: /: :, ': : : : : : : : : : :／, -‐: : : : :ヽヾ､Y__// /
　　　 /: :.:/: :/: : :.// : : : : : /:／: : : l: |: : :l: :', V/ : : ｀ヽ、
　　　,': : /: :/: : :./ ! : : : : : //l : : : : l ハ: : l: :! /: : : : : : : ＼ 　　　　　　　これが新作なんですね？
.　　 i : : !: :i: : : /: :|: : :./:7メ、!: : : :/l:|　 ',: :!:.l/|:l: : : : : : : : :.＼
　　 |: : :.|: :|: : /: :/|: : ,' ｲ rｭ､ﾄ､: :/-ﾘ―-ヽ|: :∧',: : : : : : : : : : ヽ
　　 |: : :.|: :|: / : ,' .|: : i :|:! {ｨﾊ　ヽ{ zﾃ云 ､ |:./::∧ヽ : : : : : : : : : ﾍ 　　　　へぇ……確かに、私でも使えそうな
　　 |: : :.|: :|/: : :i.　!: /|〃l弋ｸ 　 　　{ｖｲ} 〉! :::::::∧ ヽ: : : : : : : : : :ﾍ
.　　 !: : :',: : : : : |　∨ {{Ⅵ　　 '　　　 `ｰ´ /:/:::::/　ヽ: :＼ : : : : : : : :ﾍ 　　　感じがします。
　 　 V: : ヽ、: : :| 　　 ヾ､/＼　` ‐ 　　 ／:/`ｰ′　　＼: :＼: : : : : : :ﾊ
　　　 V: : : :ヽ: : !　 /　 /:.:.:.:.:` ｧ-‐_ Zｲ／ 　 　　 　 　 ＼: :ヽ: : : : : : i 　　　一般的な大人の女性なら、ＯＫなんじゃ
　　　　V: : : : :ヽ:|　ｉ ,ｨ/:.,:.:.ィ‐くr '':.／:.:.}､　　　　　　　　　 ＼: : : : : : : !
.　 　 　 V : : : : : ＼' /´_.. -{__ノ!:.:´:.:.:.:./: :ヽ、　　　　　　　　 ヽ : : : : : | 　　ないでしょうか？
　　 　 　 ',: : :.', : : : :＼´ ／ /:.:.|:.:.:.: ／:.:.: ／ヽ、　　　　　　　　ヽ: : : l |
　　 　 　　', : : ', : : : : : ＼ ./:.:.:.:|:.:. /:.:.:.／ 　 　 ヽ　　　　　　　　 ',: : | |
　　　　　 　 , : : ＼: : : : : :.＼:.:.:.|／:.:. / 　 　 　　 | 　 ┏━━━━┓!ﾘ
　　　　　　　 ,: : : : ＼: : : : : : ＼:.:.:.:.:/　v′　01　| 　 ┃ 受　付 　┃/



　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　それを聞いて安心したお。
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼　　　　　　そいつは基本的に軍人さんが普段持ち歩き用にしたり、
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／　　　　　　かさばらない「予備」とかにすることを前提に考えた銃だお。
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　　
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |　　　　　　　そして当然、民間人の自衛用という用途にも
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|　　　　　　　考えているお。

　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,..-‐v―‐--､ , ｸﾍ
　　　　　　　　　　　　 　 , =､／:::::::::;:':::::_:::::::::<<:「｀ヽ、　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　 　 　 l〔冫:ヾ‐:::::::::::ヘ:::::-､:::ヾヽ :::::＼　　　　　　　　　　　社長の言うように、これならば
　　　　　　　　　　　　　冫:::::::::::::::::ヾ:::::::::::::::::Vﾉ/:::!:::::::::::ヽ　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　 /::/:::::::ﾄ､ ::::::|＼_::::::::::::V､__!!、::::::::::ヽ　　　　　　　　　女性にも使えると思うので、
　　　　 　 　 　 　 　 /::/!:::::::;L_＼::::l ´>=､:::::::lｒ'rﾆ1!::::::::::::::ヽ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 {::/::|::::::::ﾚ,=、＼!　ﾋ'_ﾄ､:::川jﾚ,ﾊ:::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　そういう需要もあると思います。
　　　　　　　　　　　∧!:∧::::::ﾊ,ﾋ〕　　　　　 lVﾍﾞﾗ´　';:::::::::::::::::ヽ　　
　　　　　　　　　　 /:::冫::;ﾍ::: ∧　 ' _ _,　　 ルく　　　 !::::::::::::::::::ヽ　　　　　　あくまで１社員の私の意見ですが……
　　　　　　　　 　 /::::::::: /::;!ヽ{_ ＞ ､_　　イﾉL｀ヽ　　　!:::::::::::::::::::ヽ　　　　　
　　　　　　 　 　 ,' ::::::::::;:::::! 　 　 　 ,r┘‐‐ '　>､＿　　 l::::::::::::::::::::ヽ
　　　　 　 　 　 / ::::::::::;::::::!　 ,.-‐ <,ム、　 ／´　　 ヽ　 l:::::::::::::::::::::ヽ　　　　今までは、女性はせいぜい、デリンジャーとか
　　 　 　 　 　 ,′::::::::::::::::!　,′,／/´「:::｀{!　 ､　　　 } 　 l:::::::::::::::::::::ヽ　　　
　　　 　 　 　 ,!:::::::::::::::::::::{ / ／.:/　/::.　 .:[!　ﾊ 01　l　　 !::::::::::::::::::::::ヽ　　　ペッパーボックスぐらいでしたからね。
　 　 　 　 　 ,!:::::::::;:::::::::::::l// .:::/　 ,!rー┐:[! ｜　　 !　　 !::::::::::::::::::::::::ヽ　　



　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼　　　　　確かにそこらへんは結構手ごわいライバルだけど、
　 ／　　＿ノ　 ヽ__＼ 　 　
／ 　　 （─） 　（─ ）＼　　やっぱりあくまで「簡易武器」なんだお。
|　 　　 　 （__人__）　 　 | 　
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |　　　　女性とか老人とか、そういう人を含めて本格的な使える拳銃って
.＼　“　　／＿＿|　 |　　　
　　＼ ／＿＿＿ ／　　　　絶対需要があると思うお。


デリンジャー（基本的に「超小型拳銃」的な意味）
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC
※ただし、写真の有名な上下２連のものは、この時代より１０年以上後に登場

ペッパーボックス
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%94%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB
※実はパターソンの当時最大のライバルだったと言ってもいい小型拳銃

　　　　　　　　　　　　　　　　,. 　 '　´￣￣｀　ヽ.!;;;;|　l;;;;;l　　　　　　 　　　
　　　　　　　　　　, -,- ,-.／　　　／ ヽ、　　　　|;;;;;l　|;;;;;|　　　　　　　　　　
　　　　　 ,.. - ―/;;/　/;'　　　　　　　　　　　　＼l;;;;;! ヽ:;;;＼
　 　 ,.　'´　　　/;;/　／　　　,　　　 i、 　　ヽ　　　＼;＼ ＼;;;＞ヽ　　　　　　私もそう思いますよ。
　／　　　　 　 |;;;|／ ,.　　 　 ヽ　　 |｀丶、　ヽ　i 　　 iヽ;>'　　　 ＼
'　　　　　　　　l;/ ／i'　　　i / ヽ 　 l　　z＝- '、|　　 l　 |　　　　　 ヽ　　
　　　　　　　　,.L'_l__|　　　lz＝ 、＼ !　　,z==s、l　　 |- l　　　　　　　',　　　　少なくともこれ、私は買いたいと思いますね。
　　　　　　　/　　　 l　　　|'ﾞz==.、　ヾ　./l..ｲi:::iヽ　　.l ヽ|　　　　　　　l
　　　　　　/　　　　 |　i　 l iﾞ |.ｲi:ヽ　　 　 ヽ:ﾞ:ノ　l 　 |　.ﾉ　　　,.......r-,...|　　 　受付で不審者対策に置いておくにしても、
　　　　　/　　　　　 l　|l　' i　ヽﾞ:ノ　 i　　　　　　 |　 l／　　　i´　 / / ./-,
　　　　 /　　　　　　| .l. ',　.|i　　　　　　　 ,　　　 l　/　　 ／´　　　　　 ／　　　安心感が違いますから。
　　 　 /　　　　　 　 V　ヽ　lヽ、 　 '　- '　　, ィ´!/　　 ,'　　　　　　 ／
　　　/　　　　　　　　　　　ヽ|　 ｀ ' -　 ..　 '　, へ、　　i　　　r-_‐ ´
　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　,.ﾍ　　／　　/￣ /　　 ,'　　｀ヽ　　　　　　何より「自分にも使えそう」って思えるのが、
　　/　　　　　　　　　　　　　　　　 ,/|.　 X　　　 / 　 /　　 ,'　　　　 !
　 /　　　　　　　　　　　　　 ／￣/　l　/''''＼　/　　/　　　i　　 　 /　　　　　　大きいと思いますよ？
　/　　　　　　　　　　　　　/　 　 i.　 ﾚ 〉-iﾞ 丶'　　/　　　 |　　　/
./　　　　　　　　　　　　　/　　　 |　　 /　 |.　　　 /　　　　l　　 /



　　　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　＿＿　 ( i)))
　　　　 　　　／⌒　　⌒＼　＼　　　　よし！　その言葉を信じるお！
　　　　　　／（ ●） 　（●）＼ ）
　　　　.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
　　　　| 　 　(⌒)|r┬-|　　　　　|　　　じゃあさっそく生産にとりかかるお！
　　　 ,┌､-､!.~〈`ー´/　　　 ＿/
　　　 | |　|　|　 __ヽ、　　 　/
　　　 ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉　　|
　　　　｀ｰ---‐一'￣

　

　　　　　ﾞｉ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 。
　　　　　 'ｒ　,ﾞ５‐;ッ1| .t￣￣￣￣|（|￣￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　 ,,r',,r'ﾞ（　 　|| 　　　　　　 |├┐＝　e .|-──────┬┘
　　　 ｫ;孑ﾆ`, 　 ｡!､_jj_ｪ__,,,,,,,,,,,,,,,,,|__）＿＿／ )￣￣￣￣￣￣￣
　　　　 ）)::::｀ッ{　　e　　 　　　　e／二二|・／　
　　 ､;ッ::::::::::!､;(,　＿ﾐ,r'─,r'ﾞ¨　|　　　　　　　　
　　,.,r'　:::::::::::::_:;;;;;／ ﾞｉ　(,(,　　/ 　　　　　
　 ,iﾞ::::::::　::::::::::（　　　　￣￣￣　　　　　
　 {: 　:::::::::::::_｀|　　　　　 　 　 　 　 　
　/　::::::::::::::::::ﾞ ｉ 　 　　　　　　　　


　この年、コルトが開発したのはＭ１８４９・通称「ポケットモデル」である。ドラグーンを全体的に縮小させた

ような作りの銃で、口径３１口径の小型銃だった。

　ドラグーンやウォーカーモデルとは正反対に、携帯性などを最重要視して設計したモデルである。

恐るべきことにこの銃、コルトの予想を遥かに超える３３６０００丁を製造する大ヒットとなり、当時のアメリカで

もっともポピュラーな拳銃となった。（参考：ドラグーンは総生産数が約２２０００丁）

　日本での知名度はあまり高くないが、当時の米国で「コルト」と言えば、ドラグーンや他の銃よりも、

まずこのポケットモデルのことを指したらしい。西部における庶民にとっての拳銃の代表であり、

コルトＳＡＡ登場以前の西部は、この銃が支えていたと評価する人もいるぐらいである。


コルト・Ｍ１８４９「ポケットモデル」
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Colt_Pocket_Percussion_Revolvers

　　しかし……




　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　 r ､　　 ／,ィ1　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　 　 , -| ﾄ ＞'´￣￣｀ヽ￣￣ ｀ヽ,､　　　　／／}
　　　　　　／ : : ／ : : : : : : : : : : , -‐: : : 〈 ､＼　 / // /
　 　 　 ／: /: :, ': : : : : : : : : : :／, -‐: : : : :ヽヾ､Y__// /
　　　 /: :.:/: :/: : :.// : : : : : /:／: : : l: |: : :l: :', V/ : : ｀ヽ、
　　　,': : /: :/: : :./ ! : : : : : //l : : : : l ハ: : l: :! /: : : : : : : ＼ 　　　　　　　　　コルト社長！！
.　　 i : : !: :i: : : /: :|: : :./:7メ、!: : : :/l:|　 ',: :!:.l/|:l: : : : : : : : :.＼
　　 |: : :.|: :|: : /: :/|: : ,' ｲ rｭ､ﾄ､: :/-ﾘ―-ヽ|: :∧',: : : : : : : : : : ヽ
　　 |: : :.|: :|: / : ,' .|: : i :|:! {ｨﾊ　ヽ{ zﾃ云 ､ |:./::∧ヽ : : : : : : : : : ﾍ 　　　　　　お約束していた、海軍の方が
　　 |: : :.|: :|/: : :i.　!: /|〃l弋ｸ 　 　　{ｖｲ} 〉! :::::::∧ ヽ: : : : : : : : : :ﾍ
.　　 !: : :',: : : : : |　∨ {{Ⅵ　　 '　　　 `ｰ´ /:/:::::/　ヽ: :＼ : : : : : : : :ﾍ 　　　　　お見えですよ。
　 　 V: : ヽ、: : :| 　　 ヾ､/＼　` ‐ 　　 ／:/`ｰ′　　＼: :＼: : : : : : :ﾊ
　　　 V: : : :ヽ: : !　 /　 /:.:.:.:.:` ｧ-‐_ Zｲ／ 　 　　 　 　 ＼: :ヽ: : : : : : i
　　　　V: : : : :ヽ:|　ｉ ,ｨ/:.,:.:.ィ‐くr '':.／:.:.}､　　　　　　　　　 ＼: : : : : : : !
.　 　 　 V : : : : : ＼' /´_.. -{__ノ!:.:´:.:.:.:./: :ヽ、　　　　　　　　 ヽ : : : : : |
　　 　 　 ',: : :.', : : : :＼´ ／ /:.:.|:.:.:.: ／:.:.: ／ヽ、　　　　　　　　ヽ: : : l |
　　 　 　　', : : ', : : : : : ＼ ./:.:.:.:|:.:. /:.:.:.／ 　 　 ヽ　　　　　　　　 ',: : | |
　　　　　 　 , : : ＼: : : : : :.＼:.:.:.|／:.:. / 　 　 　　 | 　 ┏━━━━┓!ﾘ
　　　　　　　 ,: : : : ＼: : : : : : ＼:.:.:.:.:/　v′　01　| 　 ┃ 受　付 　┃/

　　　／　　　　　 　,_, 　 　　　　　　　　 　 ',
　　 /　　　　　　　（ l ､　　　　　　　　　　　 ',
　　 l　　　 　　,i､/ 〉ヽ!ヽ、ヽヾ　 　｀ヽi　　　l　　　　失礼する。
　　 l　 　 i　, ノ ﾊ( ､ ,-‐..'´｀ｿ'｀ヽ　i ﾘ　　 /
　　│　　i、l=‐':´｀"ﾞ:::::::::::::.　　: ﾉノ/､　　/
　　 | i i |/::｀ :: ::::::::,i ヽ ;::::::..　 .:: l l　 l 　 ヽ　　　　　約束していた合衆国海軍のものだが、
　　 l ヽゝ l:::　::: :::/ |　　｀' ､::: -'´j l' /　　　）
　　 ヽ、ヽ ｀ ､､:::/　 !､-　　　　　ゝ,l '　　　/　　　　　あなたがコルト社長か？
　　　　ﾞ''- ､ﾐ ',　　　_,　- ‐-　　　/r, ､　｀（ _
　　　　 　 _ﾉヽ＼　　　 -　　　　, '//　＼　　 ）
　　　　　　 ｀ｦ.　 ＼　　　 　 ／ // 　　　｀''‐'-,
　　　　,　=＝l ,　　l ｀　- ‐ '　　// 　　,---､ /
　 , , ' '´　　　!li　　ｌＬ. 　　, - ' 7/　　 |=000| ）
／/　　　　　　｀ﾞﾞﾞ_)|　｀' '´　　 l（　　　 ﾞｰ ' ´く
ヽ.ヽ、　　　　　　　 l　　　　　　ヽ >　　　　　　l





..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼　　　　　　はい、そうですお。
.　　.　／　 （●） 　（●）
　　／　　　　 （__人__）　＼　　　　して、本日はわが社の製品についてお話があると
　　|　　　　 　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　 　　　　 ／　　　　お聞きしましたが……
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　 　　　　　　　　　　ヽ

段々フォルムがかっこよくなってきたな

　　　　　　　　　　 _,､ -‐''''""~~""''''‐- ､_
　　　　　　　　,.-'"　　　　　　　　　　　　　ﾞヽ,
　　　　　　 ,r"　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ､　　　　　　　話……というより、要望というべきかな？
　　　　　_,/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾞ､
.　　　,r'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ､
　　　{　　　　　{　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ　　　　　昨年こちらが発売したポケットモデルに
　 　 {　　　　　{　　　　　..,,_　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　 ﾉ　　　　 ,'ﾞ'､ヾ､レ‐---､ヾﾞ)ﾉ）　　　-､ 　 　 　 　 ﾞ,　　　関連することなのだが……
　　/　　　　　{　 ,､-:::::..　 :.　:::ﾂ ﾉ　　 　 ﾞ､ﾞ'､　　 　 　 ｝
　 ,"　　　 　 _!,,ｿ:::::::::::::::..　:. :::::ﾉ{　　　　　}　}　　　 　 ﾉ
　 {　　 　 r'':::::::::r-､;_::::::::　 :. :/　ﾞ'‐-､,　　 }.ﾉ　 　 　 ｛
　 ﾞ､　 　 {　::::::::;'　　 ｀''ー-‐'"　　 　 ノ　　ﾘ　　　　 　 ﾞヽ
.　　ﾞ'‐-､ ﾞ'､ ::::/　　　　　　　　　　　､,クﾉﾊ　　　　　　 　 ｝
　　　　　ﾞ'‐｀'{'ﾞiヽ､'　　 __,,,.　　　　 ,.,.,.,,,_/_ﾊ　　　　　　　｛
　　　　　　　 ｀'ヽ　 r" 　　　　　　 | ┌ー-ﾞ-ニっ　　　　　ヽ､
　　　　　　　　　{ヽ　　"　　　　　 ..| .|　　　　　　｝　ト）　 　 ﾋ｀ゝ
　　　　　　　　　｀~}ヽ　　　　　　／.| |　　　　　 -‐"　　ヽ､　ﾏ
　　　　　l'''ﾆﾆﾆﾆ{､､,ﾞ'､.,＿_-‐"　　| |　　　　　　　　　　　　ヽ'
.　　　 　 | i　　　　　ﾉ　　　　 l,.､-'"| |
　　　　　 | i　　　　 ｀つ　　 ζ　　 .| |
　　　　　 ヽ,ヽ　　　　　｀''ー'l
.　　　　　　 ヽ,ﾞ､　　 　 　 　 !



　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　ああ、おかげさまで、海軍さんでも沢山買って頂いてるようで、
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼　　　　　ありがとうございますお。
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　　しかし、それについてのお話とは……
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　　何か問題がありましたかお？
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　__,r'"　　　　~ヽ.
　　　　　　_ノ~　　　　　　　　　＼
　　　　 ／　　　　　　　　 　 　 　 ヽ
　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ﾞ!　　　　　　　　ふむ、ここで言葉を濁しても意味があるまい。
　　　i　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞi
　　 ,i　　　　　　　　　　　　　　　　　 l
　 ./　　　　　　　 i　　　　　　　　 　 (　　　　　　　　では、正直に言わせて頂こう。
　,i　/　　　　ﾉ,ﾉノi i i　　　　　　　　　）
　! ,ヽ,　∧ﾆ'ﾚ'ｰ'　!､j､　､　　　　　　 i
　ヽ＼ソ,ﾉ''ﾐｪf､　　,__二ミ　　　　　　j
　　"Yヽ.ﾄ　　　）　　''ﾐｪｧ,;ﾞ）　'"　　 ）
　　　ﾘゞ.l　_　/　　　　　　~i　／/,＼
.　　　ﾞヽ!ﾄl ,＼ヽ　　　　　 j　!, (/iﾞ｀' ＼
　　　__,j,ﾊL!ヽ.ﾞy‐'"￣ﾞヽ'"j j. ,r┴‐‐'ﾞ7i!
　 (~r'　!　ヽ.／__,r＝~ヽｲ｢｢｀^~　　(（　 !
　　!.l　　) ,f~　 ＿,,ｨ､＼,i !j! ,.へ　 　 ）/
　　| |　( /　　　　　 ヽ./,/／　/ﾞ^ヽ.__/
_,..-.! !　 i　　　-=＝ｰ/／j､,､)）　　 /)
　　 !ヽ　j　　　　　 　 ）ｰ'Y ("　　 //
　　 ＼V　　　　!i~_／　　 ﾄｰﾞ　　//‐-r'"￣~ヽ､
　　　／　　　　 ,j~_＿ _,.ノ!.　　 //　　　　　　　 ＼_
　 _j'~　　　　　/　　　 　 ,八　 //　　　　　　　　　　i.

　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　　　　　　｀,
　　　 　 !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　　　　l
　　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　 　 !
　 　 /　　　　 /　 /　　　　　　　　　　 　 　 　 ､l , -　　 　 ',　　　　　　ポケットモデルは携帯性には優れている反面、
　　 l　　　　　l 　 !,ｨ　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ'　　　　　　 ',
　　 ヽ　　　　 !　 !l!　　　　　　　　　　　　 , , ノ　　　　　　　 /　　　　　やはり火力が不足している。
　　　 ヽ　　　 ﾄ､ ヽ　 ! /,　_,.-＿ ,ノノ ,ｨﾉl'ヽ/,　　　　　　　,'
　　　,...ﾉ'　　　| ﾍｰヽヽl（/ l'´ ≧ﾐ､_ ,ノ'　!　ﾘ! l　　　　 　 ﾄ!_
　r'´イﾉ　　　 ヽ ﾘ　　 r'｀　 　 ヽヾ歹､=､ヽ　,_ﾘ=､　 l　 ﾉ l ｀
　!（　ゞ,.　　　　 ´r､　r'　　　　　　￣｀ ヽ　 /ゞｸｲﾉ /ノ ﾉﾉ　　　　　　　しかし我々海軍は、船上など普段から腰に
　}ヽ､｀` ｰ-　_i´, ﾉ'.lﾍゝ　　　　　　　　　　/　 /ｰ '´_, '´
　l　　￣｀ ｰ- ､｀ヽ､l,_　　　　　　　　_　　 l　 /　,(´　　　　　　　　　　　銃を下げている必要がある故に、騎兵で運用する
　!　　　　　　　 ｀ ｰ-､ヽ　　　　　　　ヾ=-' ,.', ィ､丶､
_,ゝ　　　　　　　　 　_レ'-―- ..,'' ―＝- ,ｲ(　　　｀ヽ＼　　　　　　　　　前提のドラグーンでは重過ぎるのだ。
　　　　　　　　　　　`iｰrﾍ￣｀ヽ､｀ ｰ, - '一ｰ- ､　　 ヽ.ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 l　lｰ-ヽ _, -｀´　, --‐_ﾚ‐- ｀)　 /∠、
　 　 　 　 　 　 　 　 |　| ヽ.／ r=ー'―‐'´-､ ￣ ｀ヽ///ﾆ,
　　　　　　　 　 　 　 !　ト.ﾉ　　　, ―---=､_ヽ　l　/　＼ ヽ
　　　　　　　　　　　　ヽ〉′　　　　　　, - ､ ｀i.| !/　　 〃,.､!
　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　　　　 '　　　ヽ_!!l'　　　 ヽ'へ＼




　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　 　　　なるほど……
／ 　　 （●） 　（●） ＼　
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　つまり、携帯性を犠牲にせず、もう少し火力の強いモデルが欲しい……
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　　　　海軍さんは、そういう銃をご所望であると？
.＼　“　　／＿＿|　 | 　
　 |＼ ／＿＿＿ ／

　　　　 ／　　　　　　　　 　 　 　 ヽ
　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ﾞ!
　　　i　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞi
　　 ,i　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　そう捉えてもらって結構だ。
　 ./　　　　　　　 i　　　　　　　　 　 (
　,i　/　　　　ﾉ,ﾉノi i i　　　　　　　　　）
　! ,ヽ,　∧ﾆ'ﾚ'ｰ'　!､j､　､　　　　　　 i　　　　聞き入れててもらえるか？
　ヽ＼ソ,ﾉ''ﾐｪf､　　,__二ミ　　　　　　j
　　"Yヽ.ﾄ　　　）　　''ﾐｪｧ,;ﾞ）　'"　　 ）
　　　ﾘゞ.l　_　/　　　　　　~i　／/,＼
.　　　ﾞヽ!ﾄl ,＼ヽ　　　　　 j　!, (/iﾞ｀' ＼
　　　__,j,ﾊL!ヽ.ﾞy‐'"￣ﾞヽ'"j j. ,r┴‐‐'ﾞ7i!
　 (~r'　!　ヽ.／__,r＝~ヽｲ｢｢｀^~　　(（　 !
　　!.l　　) ,f~　 ＿,,ｨ､＼,i !j! ,.へ　 　 ）/
　　| |　( /　　　　　 ヽ./,/／　/ﾞ^ヽ.__/
_,..-.! !　 i　　　-=＝ｰ/／j､,､)）　　 /)
　　 !ヽ　j　　　　　 　 ）ｰ'Y ("　　 //
　　 ＼V　　　　!i~_／　　 ﾄｰﾞ　　//‐-r'"￣~ヽ､
　　　／　　　　 ,j~_＿ _,.ノ!.　　 //　　　　　　　 ＼_





　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼　　　　　　わかりました。
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／　　　　　　
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　　こちらとしても、顧客の要望を無視はしません。
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　　さっそくとりかかりますお。
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　　 _,､ -‐''''""~~""''''‐- ､_
　　　　　　　　,.-'"　　　　　　　　　　　　　ﾞヽ,
　　　　　　 ,r"　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ､
　　　　　_,/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾞ､　　　　　　　　　そうか。
.　　　,r'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ､
　　　{　　　　　{　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ
　 　 {　　　　　{　　　　　..,,_　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　では、期待して待っているとしよう。
.　　 ﾉ　　　　 ,'ﾞ'､ヾ､レ‐---､ヾﾞ)ﾉ）　　　-､ 　 　 　 　 ﾞ,
　　/　　　　　{　 ,､-:::::..　 :.　:::ﾂ ﾉ　　 　 ﾞ､ﾞ'､　　 　 　 ｝　　　　　まかせたぞ。
　 ,"　　　 　 _!,,ｿ:::::::::::::::..　:. :::::ﾉ{　　　　　}　}　　　 　 ﾉ
　 {　　 　 r'':::::::::r-､;_::::::::　 :. :/　ﾞ'‐-､,　　 }.ﾉ　 　 　 ｛
　 ﾞ､　 　 {　::::::::;'　　 ｀''ー-‐'"　　 　 ノ　　ﾘ　　　　 　 ﾞヽ
.　　ﾞ'‐-､ ﾞ'､ ::::/　　　　　　　　　　　､,クﾉﾊ　　　　　　 　 ｝
　　　　　ﾞ'‐｀'{'ﾞiヽ､'　　 __,,,.､　　　 ,.,.,.,,,_/_ﾊ　　　　　　　｛
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　　　　　　　　　{ヽ　　r"　　　　　 | .|　　　　　　｝　ト）　 　 ﾋ｀ゝ
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　　　　　 ヽ,ヽ　　　　　｀''ー'l
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　そんなわけで、コルトは海軍向けにドラグーンとポケットモデルの間を埋める、ミドルクラスの銃を

開発することになる。

　とはいえこの時、コルトがさして慌てることも無かったのは、すでにそういうモデルの必要性を感じて

おり、設計開発自体はポケットモデルとほぼ平行して進められていたからだ。

　そしてそのモデルはポケットモデルに遅れること２年後に発売されることになる。

【　１８５１年　某海軍基地　】


　　　　　　　　　　　((ゞ､
　　　　　　　　　　　ｉｌ ｌ＼ゝ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(^)
　　　　　　　　　　　ｉＵ 　＼ゝ、-==-､ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -)}( -
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　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉＸｉ><ｉ　　　..|　| lニlニlニlニlニlニ|]ﾆﾆﾆl]==='| | |==l=l======l=l!| 　
,ﾆﾆ,'´￣￣｀', ,'ﾆ,'´￣￣｀',　,'ﾆ,'´￣￣｀', . |　| ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ　lニニiニニiニニi ﾛ,|冊|IﾆﾆlIl＝＝l //l|　　　　　　　
ll　li|ﾆiﾆiﾆiﾆi|::l-‐|ﾆiﾆiﾆiﾆi|::l-‐|ﾆiﾆiﾆiﾆi|　|　| lニニlニニlニニlニニlニニlニ|　i|ﾍﾍﾆﾆﾆl＝//l''|　　　　 (')ll　
ll　,l|'''|'''|'''|'''i|::l-‐l|'''|'''|'''|''i|::l-‐|l'''|'''|'''|'''i|　|　| lＩ￣l￣l￣l￣l￣|　l!ニlニlニl! |'l'l'|l'ﾍﾍ≡lEl//l'''''|円円円円ll'´
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　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　　おまたせしましたお。
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼　　　　　　こちらがわが社の新作「Ｍ１９５１」です。
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／　　　　　　
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　　海軍さんからの要望を取り入れての開発ですので、
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　　　「コルト・５１ＮＡＶＹ（海軍）」と名付けました。
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|





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　　　　　 'ｒ　,ﾞ５‐;ッ1|.t￣￣￣￣|(_|────────────────────|
　　　　　 ,,r',,r'ﾞ（ （　|| 　　　　　　.|__|　＝　　e　|二二二二二二二二二二二二二二二_|
　　　 ｫ;孑ﾆ`, 　 ｡!､jj_ｪ__,,,,,,,,,,,,,,,,,l___）＿＿＿／￣)─────────────Ｖ 　　　　　
　　　　 ）)::::｀ッ{○　　　e 　　　　e＿／二二|e ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　 ､;ッ::::::::::!､;(,　＿e,r'─,r'ﾞ¨　|　　　　　　 ￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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　￣￣￣￣￣
　コルトが海軍からの要望で作り上げたこの銃は、３６口径で重量１２００グラムと、ドラグーンとポケットモデルの

中間を埋める極めてバランスの良い銃だった。

　火力は水準なみ、それでいて普段から腰に下げていても、そこまでジャマにならないサイズと重量により、

軍用リボルバーの定番となる。


コルト・Ｍ１８５１「ＮＡＶＹ」
ttp://mgdb.himitsukichi.com/pukiwiki/?%A5%B3%A5%EB%A5%C8%20M1851

有名な銃なので、日本製のモデルガンも発売されてます
ttp://www.caw.co.jp/caw/51navy/index.html

文字通り海軍モデルですね。

　　　　　　　　　　 _,､ -‐''''""~~""''''‐- ､_
　　　　　　　　,.-'"　　　　　　　　　　　　　ﾞヽ,
　　　　　　 ,r"　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ､　　　　　　　　　ほう！　こいつは素晴らしい。
　　　　　_,/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾞ､
.　　　,r'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ､
　　　{　　　　　{　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　火力とサイズのバランスが絶妙だ。
　 　 {　　　　　{　　　　　..,,_　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　 ﾉ　　　　 ,'ﾞ'､ヾ､レ‐---､ヾﾞ)ﾉ）　　　-､ 　 　 　 　 ﾞ,　　　　　これならば我々の要求仕様にも
　　/　　　　　{　 ,､-:::::..　 :.　:::ﾂ ﾉ　　 　 ﾞ､ﾞ'､　　 　 　 ｝
　 ,"　　　 　 _!,,ｿ:::::::::::::::..　:. :::::ﾉ{　　　　　}　}　　　 　 ﾉ　　　　　ほぼ答えられるはず。
　 {　　 　 r'':::::::::r-､;_::::::::　 :. :/　ﾞ'‐-､,　　 }.ﾉ　 　 　 ｛
　 ﾞ､　 　 {　::::::::;'　　 ｀''ー-‐'"　　 　 ノ　　ﾘ　　　　 　 ﾞヽ
.　　ﾞ'‐-､ ﾞ'､ ::::/　　　　　　　　　　　､,クﾉﾊ　　　　　　 　 ｝
　　　　　ﾞ'‐｀'{'ﾞiヽ､'　　 ＿,.､　　　 ,.,.,.,,,_/_ﾊ　　　　　　　｛
　　　　　　　 ｀'ヽ　 ＜ ,.-''´ 　　　 | ┌ー-ﾞ-ニっ　　　　　ヽ､
　　　　　　　　　{ヽ.　 ´　　　　　　｜.|　　　　　　｝　ト）　 　 ﾋ｀ゝ
　　　　　　　　　｀~}ヽ　　　　　　／.|｜ 　　　　 -‐"　　ヽ､　ﾏ
　　　　　l'''ﾆﾆﾆﾆ{､､,ﾞ'､.,＿_-‐"　　| |　　　　　　　　　　　　ヽ'
.　　　 　 | i　　　　　ﾉ　　　　 l,.､-'"| |
　　　　　 | i　　　　 ｀つ　　 ζ　　 .| |
　　　　　 ヽ,ヽ　　　　　｀''ー'l
.　　　　　　 ヽ,ﾞ､　　 　 　 　 !

　　　　　　　　　 ＿_
　 　_,,,, -‐''''.´￣　　 ￣'''ｰ=x
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::::::,, -''ﾞ￣_ ,,.　__ _x_ __ ｀'''::､::::::::i　　　　　　　　　陸軍としても、このバランスは魅力的だな……
ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{　　　　　　
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　コルト社長、こいつはネービーとは言うが、
.{.iヽY　 （_　_ﾉ〉 　 K(´ﾟ　）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|　　　　　　　 |　ﾞー　 ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　別に海軍専売ってわけではないのでしょう？
,w'ﾞYl　　　　 　 rV'〉　　　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　` '　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ=　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.　
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::





　　　　　　　　　　　　 　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}　　　もちろんですお！
　　　　 ／⌒　　⌒＼　　 |　　 |
　　　／（ ●） 　（●）＼　 !　　 !　　　ポケットモデルと同じく一般販売も予定しておりますし、
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l
　 |　　　　　|r┬-| 　 　 　 | 　／　　　工場の量産体制も整備済みです。
　 ＼ 　 　　｀ ー'´ 　 　 ／／
　　/　＿＿　 　　　　　　/　　　　　　　発注にはいくらでも答えられますお。
　　(＿＿＿）　　　　　　/

　　　／　　　　　 　,_, 　 　　　　　　　　 　 ',
　　 /　　　　　　　（ l ､　　　　　　　　　　　 ',
　　 l　　　 　　,i､/ 〉ヽ!ヽ、ヽヾ　 　｀ヽi　　　l　　　　我々としては、仕様上での問題はない。
　　 l　 　 i　, ノ ﾊ( ､ ,-‐..'´｀ｿ'｀ヽ　i ﾘ　　 /
　　│　　i、l=‐':´｀"ﾞ:::::::::::::.　　: ﾉノ/､　　/
　　 | i i |/::｀ :: ::::::::,i ヽ ;::::::..　 .:: l l　 l 　 ヽ　　　　　さっそく審査に回したいので、
　　 l ヽゝ l:::　::: :::/ |　　｀' ､::: -'´j l' /　　　）
　　 ヽ、ヽ ｀ ､､:::/　 !､-　　　　　ゝ,l '　　　/　　　　　サンプルを発注させて頂こう。
　　　　ﾞ''- ､ﾐ ',　　　_,　- ‐-　　　/r, ､　｀（ _
　　　　 　 _ﾉヽ＼　　　 -　　　　, '//　＼　　 ）
　　　　　　 ｀ｦ.　 ＼　　　 　 ／ // 　　　｀''‐'-,
　　　　,　=＝l ,　　l ｀　- ‐ '　　// 　　,---､ /
　 , , ' '´　　　!li　　ｌＬ. 　　, - ' 7/　　 |=000| ）
／/　　　　　　｀ﾞﾞﾞ_)|　｀' '´　　 l（　　　 ﾞｰ ' ´く
ヽ.ヽ、　　　　　　　 l　　　　　　ヽ >　　　　　　l



　　　{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }
　　　 !,.:.,,:.:-.:.－ ‐ ―　-: :,, : ＿ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }　　　　コルト社長、陸軍の分もお願い致します。
　　　　｀|　　　　(☆)　　　　　　　　｀ " ‐ ―　-　＿ ,, : : : : :}
　　　　　|　_　- － ‐ ― -　＿ ,,　　　　　　　　　　　　￣ "/
　　　　 / ´.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;｀ ‐ - ,　　　　　　　　　　 i　　　　
　　　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.｀ ‐　,,,　　　　　　/
　　 ./:;:;:;:;:;:;:;:;:;.;.;.;.;..;.;.;;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ノ｀ヽ,,　- "　　　　　　重量級のドラグーンは持て余す兵士も多い。
　　/:;:;＿:;:;:;:;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;...;.;.;.;;;.;...;...;.;.;.;.;.;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;!
　　｀´‐　i｀ ‐ - ､.;.;.;.;..;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.／:;:;:;:;:;:;, "ヽ:;:;:i　　　　　　　こいつならば、そういう兵士にとっても
　　　　　 !｀i￣｀､｀ - ,,,＿＿＿＿ ,, - ‐´ヽ､:;:;:;:/ /　 i:;:/
　　　　 / i　｀　,,ﾟi　　　 !´ i　　・｀ ‐i‐　　　 ヽ/ /ヽ　 }/　　　　　　　　扱いやすいはず……需要はあります。
　　　 ./ 　i　　　 !　　　　　｀- ,,,_ ノ　　　　　　　｀　 ノ　　　　　　　　　
　　　/ 　　 !　　/　　　　　　　　　　　　 ,｀ヽ ,ヽ ノ　　　　　　　　　　
　　 /　　　　ヽ　ヽ_　､　　　　　　　　　　i ~　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　ヽ　ヽ　　　　　　　ノ　 -ヽ
　　　　　　　　　 ヽ｀ ヽ二二 ＝´　　_ヽ
　　　　　　　　　　　ヽ　｀　　　　　　て
　　　　　　　　　　　　 ＼ ＿ ,,

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／⌒　　⌒＼　　　　了解ですお！
　　　／（ ●） 　（●）＼
　 ／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　じゃあさっそく手配致しますお。
　 |　　　　　|r┬-|　　　 　|
　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／


　元々は海軍向けがきっかけだったものの、そのバランスの良さは陸軍も当然目をつけた。こうして

Ｍ１８５１は、その後の改良モデルも含めパーカッション時代の米国における代表軍用拳銃となる

のであった。

　無論一般市販版も広く出回り、この時期の米国におけるパーカッション拳銃・代表選手の一つだと言える。

【　コネチカット州　ハートフォードの工場　】


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γ⌒ヽ,i＿_＿ :"；;:：､;；:｡
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；;:：､;`::'::',:;:；:,:'':'`::'::',:'':'`;:：,;:;:'　"'"' 　　　　　　　　　　　　　:"；　;:.;:：　､;；:｡


　また、コルトはこの時期、ただ闇雲に銃器の設計だけを行っていたわけではない。銃を作るには

工場の工員がいて、品質はその工員の技術や、労働環境が重要だと考えていた。

　そこでコルトは、ハートフォードの工場における生産システム自体にもアイデアを投じた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣＼
　「鋳造するぞ」 　　　　　　　　|　　　　|　　　　　　　「フレームを作るクマー！！」
　　　　＿＿　　　　　　　　　　　＼＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∩＿　　 　　／￣￣＼
　　 ／:::::::::::＼　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ　 　／　「　　へ ＼
　／:::/⌒Ｙ⌒ ＼　　　 　　　／ ￣ ￣　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 〈⊃　　}　　 |　 （●）（●）　|
　|::::/　（ ●）（●）　　 　　／　 ::＼:::／:: 　＼　　　　　　　 ∩＿＿＿∩　 |　　 |　　 |　　　 ｜　　　 |
　|::::>　　 （__人__）　　　／ 　.<●>::::::<●>　 ＼　　　　　　| ノ　　　　　 ヽ !　　 !　　 |　　 __´___　　ﾉ
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　|　　　　（__人__）　　 　　|　　　　　/　　●　　　● |　　/　　　 |　　 `ー'´　　}
　 |　　　　　　 　 }　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／　　　　　|　　　　( _●_)　 ミ／　　　　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　 　 }　　　/,,―　-ー　　､　,　-‐ ､　　　　 彡､　　　|∪|　　／　　　　　　　ヽ　　　　ノ　　　　　　
　　 ヽ　　　　　ノ　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　 ）　　　/　＿＿　 ヽノ　/　　　　　　　　　/　　　 く　　＼　　　　
　　 _,,ゝ　　　 (,_　　　　`;ー"　`　ー-ー　-ー'　　　　(＿＿＿）　　　/　　　　　　　　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　
　/´　 `ー-一´｀ヽ　　　　l　　　　　　　　　　　l　　　　　/　　　　　 /　　　　　　　　　　　|　　　　|ヽ、二⌒)､　

　　　　　　　　　　　　「銃身は私に任せて頂こう！」　　　　　　　　　　　　　　　「銃身とフレームを繋げます」




　一つは工場の生産体制に、部品単位の大量生産……つまり、分業方式を取っていたのである。

銃身を作る人、部品を磨く人、組み立てる人、仕上げと、それぞれの行程で担当が決まっていた。そのため

工員の技術向上も早く、効率的に多くのパーツを作ることが可能だった。

　　＿＿　＿＿＿＿＿＿＿__
　　　　　　r | |――┐　 r――　　ヽ ＜米国の車は世界一いいいぃぃ！！
　　　　　　L.! !_∧＿∧　Li＿＿　　　＼
　　 　 　 .＿| |（　　ﾟ∀ﾟ） ||＿＿__　　 　＼＿　　　　　　　 　　　　　 （~ヽ　　　　　　　.. .
　　　　　（＿| |/　　　／つ⌒ヽ　 i　　　　　＼）　　　　　　　　 ／⌒ヾ .＼＼＿　　　:・:∵:
　　　　　　　　＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣"''' - ..,,　　人　／⌒ヾ　／ ＼＼￣ヽ∴:　ｹﾞﾊｧｯ
　　　　　　＿　　＼＿／⌒ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿／⌒ヽ　 て　　　／　ノﾃ-ヽ（　｡Д｡）二二つ　　
　　　　　　　 ヽ　　　　　 ＿ﾉ r―――─―――┐　＿ﾉ　ドカッ／ ／　/　　　∨￣∨
　　　　　　 　　|　　＿＿＿＿| 三三ＦＯＲＤ三三.|＿＿l__　　　 /　/　|　|
　　　　　　| .＿|--[＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿]　／　__)　ﾉ　)
　　　　　ﾉ.|　　|　　　　===========[＿＿＿]======='　　 ー'　　　 し'
　　　ヽ＿ﾉ＿ノ　　　　　　　　　　　　　　　ヽ__ﾉ＿ノ



　部品ごとの大量生産による流れ作業では自動車会社「フォード」によるフォード方式が有名だが、

コルトはこの遥か以前から、後に産業界での主流となる流れを先取りして採用していたのである。

　ちなみにこのアイデアは、この時期唐突に思いついたものではない。というのも、最初のパターソン工場を

作る際、そういう生産体制で工場をやりたいという旨を父親宛てに書いた手紙が残っているのだ。

　あの頃からすでにコルトには経営者としての才覚・先見の明があったのだと言える。

　　　　　　　　　　　　　　　　　/个ﾍ、_,. -－‐- ､/７ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　／´￣￣´: : : : : ＼: ///､_}
　　　　　　　　　　　　　　//.;': : ／: :､: : ＼: : : ＼〈 : : ￣｀ヽ、
　　　　　　　 　 　 　 　 厶'/: //l:.l: : :l: : : : ヽ: : : :}ヽ: 丶 : : : ＼
　　　　　　　　　　　　／/:.l: :.|Tﾄ|:.l: : |: : l : : |: : : :|: :ヽ: : ＼: : : :＼　　　　　　女性社員にも、しっかり高いお給金を
　　　　　　　 　 　 ／,:.':l:.l:.l: :.|Ｎ V＼l＼l､: : l: : : :ｊ: :ノ ＼: : ＼: : : :＼
　　　　 　 　 　 ／:,:.': : |:.l:.l: :.lﾞ=ﾐ　　　､___＼l: l: :厂爪　　＼: :｀､: : : : ＼　　　払ってくれるし、お休もくれるよ！
.　　　　　 　 ／:.／: :.／Vﾍ: : l'''　　　　''￣　川/ﾄr{ l lヽ　　 ｀ヽ､＼: : : : ヽ
　　　　　 ／:.／: : ／　　　/7ﾌ＼　ヾﾌ　　　ﾙ'ﾉ扛ﾚ二ニ＝┐　 ＼＼: : : : ＼
　　　　／: ; ': : ／　　 　 /ﾌ'/ｧ　_＞ｰ┬　ﾉ´　//:;':::￣:::::::::::|　　　 ヽ ｀､: : : : l　　嬉しいな！
　　　/: : :/: : :/　　　 ／l {　 ﾉ,/　　 ノ | /　　〈/:〈.::::／/::::::::|　　　　 l: : : : : : :|
.　　/: : :/: : : :l　　／　_,.l - ｲ |　 ／ 　|/　　 　l＼:::{:::::ｌ::::::::::|　　　　 |: : : : : : :!
　 /: : :/l: : : : :|　/　／／￣ |ﾉ∠ ィ''⌒ﾄ､　　 / / }:::::::l:::::::::::|　　　　 l l: : : : :i l
　,′:/　|: : : : :l 〈_/／::::::::::::::} {　 /＾ｰｲ　＼ /`く/|::::::::l:::::::::::l　　　　 l |: : : :.,':.l
　l: :l'　　|: : : : :l　 ＼_::::::::::::::::|ハ/: : /´ 　 　 　 {:::ヽ:::::::::::::::::ヽ　　 　 | |: : :/lノ
　|: :|　 　ヽ: : : ヽ　　 ＼:::::::::::::::/: :./　　__ 　ノ　ト､::＼::::::::::::::::〉 　 　 lﾉl: /
　ヽ.l　　　　＼lヽ〉　　　 ＼:::／::_,:ｲ｀ヽ　 　 　 /　 ＼::::::::::::::::/　　　　　V
　　　　　　　　　　　 _,　-‐'´￣´: : ｊ二ﾆ´　 　/　　 　 ＼__／
　　　　　　　 　　／: : : : : : : : : :／　　　　__ノ{



　また、コルトは社員をとても大切にした。１日の勤務において必ず１時間の休憩時間を取るようにさせるなど、

社員の福祉には気を使ってた。もちろん、現代的な労働基準法など望むべくもない時代の話なので、全ては

コルトの自主的な取り組みであった。

　　　　　　　,,,_∧　/　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ⊿∧
　　　　　＼(,,･-ﾒ)ノ.　　 ─个ー 　 　 　 　 !　　　　, i]Дﾟ,,) ＿＿|
　─个ー　IｴｴｴI┬IｴｴｴIλ＿.|　　　　　 [三] ]曰二　○ ヽ ,i ﾚフ
　|　＿ ｀'''''''´｜｀'''''''´ Y'￣.|　　　/llllヽ　　 || =o＝==o＝o= 　 ||
　| !.! !.!.!　／￣｀ヽｴｴI |　　|　　 (ﾟAﾟ ,,)　　 ||　|　〕　i　 〕 ﾛ〔 |　||
　| i.i i i:i　| ○ 　 ノ⌒ヽ|　　　　ﾉ＿＿ヽ　　||　ヽ　 ノヽ/|　/ｌ　 ||
./| |"''''"|人.,,, __ |　 †　|ｯ:ｪ [￣＿＿＿￣] 人 　 ﾑ　　| (,/ノ /7@
　　　 　 　 　 ヽﾘ-ﾉﾘ／>^　　||　|　　（　||　　　　 　 　 (ﾟдﾟ（　)
　　　　　　　　　ﾉ;;;;ﾑm>　　　||　し^ヽ_) ||　　　　 　 　 (ヽ 〔 .ll 〕
　　　　　 　 　 [ﾟ]つヽ;;;;ゝ　　 　 　 　 ＿　　　　　　 　 /　 ヽ) 〔
　　　　 　 　 ／┥'／＿_ゝ　　　　 ＿|＿|　 　 　 　 　 し'（　V　）
　　　　　　　ゝ,_;,ノ　 Ｕ　　　　　　　 (∀ﾟ )　　 　 　 　 　 　 `T´
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |¶V|ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ く
ooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo　彡フﾉﾉミ
|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣　(ﾟl|l リ川ﾙ
|　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 |　 　（U　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （＿_)＿)




　さらには、現在の会社などに存在するものと比較すると粗末だが、社内にレクリエーション

施設があったり、社員を楽しませるための楽団まであった。

　給金自体も高く、そのため転職上等な米国社会において、１７歳から６５歳の定年退職まで、

生涯コルト社員という人物も決して珍しくなかったという。

【　１８５１年　英国ロンドン・ハイドパーク　ロンドン万国博覧会・会場　】


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
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　　　　 　 　 　 , ィl|l|l|l|l|!!!!!ｉ|l|l|l|l|`iﾞl|l|l|l|::::::::.＼.　| | | | | | | | | | [ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ[ｌ| | | | | | | | | | | | |
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￣||||||「|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|::::::::::::::|　| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
丁丁丁|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|::::::::::::::|　| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |


　そんなコルト製品の品質を語るものに、こんなエピソードがある。１８５１年、世界初となる万国博覧会がロンドンにて

開かれた。コルトはこの会場にブースをかまえ、自社の製品を説明することにしたのである。

　((　(ヽ三/)　　　　　　　　(ヽ三/)　））
　　.　 (((i )　　　＿＿＿　　　( i))) 　　　　　はいはいみなさん、銃器メーカー・コルトのブースへようこそ！
　　／ ／　　／⌒　　⌒＼　　 ヽ ＼
　 ( 　く　　／（ ●） 　（●）＼　　 >　）　　　本日は皆様方に、コルト製品の脅威の品質を
　　＼　｀／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼'　／
　　　 ヽ|　　　　　|r┬-|　　　　　|/ 　　　　　お見せいたしますお！
　　　 　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／




　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧
　 ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧　　　　米国製の銃ねぇ……
　(´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)
　｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ　　　　でも最近評判イイよね。
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u' 　　　　　　　　ｺﾙﾄｯﾃｳﾏｲﾉｶ?

※英国軍などの、万博来場者の皆さん

　　　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　＿＿　 ( i)))
　　　　 　　　／_ノ 　 ヽ_＼　＼　　　　　こちらに用意しましたのは、わが社の新型拳銃Ｍ１８５１！
　　　　 　 ／（ ●） 　（●）＼　）　　　　
　　　　.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼ 　 　 　
　　　　| 　 　(⌒)（　 （　　　　　|　　　　　まずは、この銃を全部分解し、バラバラにしてしまいますお！
　　　 ,┌､-､!.~〈　`ー´　　 ＿/　　　　　　
　　　 | |　|　|　 __ヽ、　　　/
　　　 ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉　　|　　　　　　　　
　　　　｀ｰ---‐一'￣




　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧
　 ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧　　　　あらま、バラし始めちゃったよ？
　(´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)
　｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ　　　　何する気なんだろうね？
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u' 　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　＿＿＿　
　　　　 　　　／⌒　　⌒＼　　　　　　分解終わりっと！
　　　　　　／（ ●） 　（●）＼
　　　　.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
　　　　| 　 　(⌒)|r┬-|　　　　　|　　　さて、ここからが本題ですお！
　　　 ,┌､-､!.~〈`ー´/　　　 ＿/
　　　 | |　|　|　 __ヽ、　　 　/　　　　　お客さん、この１０丁の銃のパーツから、１丁分組み立て可能な
　　　 ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉　　|
　　　　｀ｰ---‐一'￣　　　　　　　　　　パーツを好きなように選んで下さいお！




　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧
　 ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧　　　　　好きなようにって……パーツ混じってしまうんじゃね？
　(´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)
　｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ　　　　　まぁいいか、選んでみよう。
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u' 　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　＿＿　 ( i)))
　　　　 　　　／⌒　　⌒＼　＼　　　　　ふっふっふ、ご心配なく……
　　　　　　／（ ●） 　（●）＼ ）
　　　　.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
　　　　| 　 　(⌒)|r┬-|　　　　　|
　　　 ,┌､-､!.~〈`ー´/　　　 ＿/　　　　……っと！　さぁ、できましたおっ！！
　　　 | |　|　|　 __ヽ、　　 　/
　　　 ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉　　|
　　　　｀ｰ---‐一'￣



　　　　　ﾞｉ＼　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿n
　　　　　 'ｒ　,ﾞ５‐;ッ1|.t￣￣￣￣|(_|───────────────────|
　　　　　 ,,r',,r'ﾞ（ （　|| 　　　　　　.|__|　＝　　e　|二二二二二二二二二二二二二二_|
　　　 ｫ;孑ﾆ`, 　 ｡!､jj_ｪ__,,,,,,,,,,,,,,,,,l___）＿＿＿／￣)────────────Ｖ 　　　　　
　　　　 ）)::::｀ッ{○　　　e 　　　　e＿／二二|e ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　 ､;ッ::::::::::!､;(,　＿e,r'─,r'ﾞ¨　|　　　　　　 ￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　,.,r'　:::::::::::::_:;;;;;／ ﾞｉ　(,(,　　/ 　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　
　 ,iﾞ::::::::　::::::::::（　　　　￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　 {: 　:::::::::::::_｀ッ　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　 j　::::::::::::::::::ﾞｉ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　/;:::::::::::::::::::::::ﾞｉ 　　
　￣￣￣￣￣



　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧　　　　　　お、おい！　違う銃同士のパーツを混ぜたのに、組みあがっちゃったぞ！
　 ∧∧(｀・ω・´)(｀・ω・´)∧∧　　　
　(｀・ω・´).∧∧) (∧∧(｀・ω・´)　　しかも普通に作動してる！
　｜　Ｕ (｀・ω・´)(｀・ω・´) と ﾉ
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ　　　　すごくね！？
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'

　((　(ヽ三/)　　　　　　　　(ヽ三/)　））
　　.　 (((i )　　　＿＿＿　　　( i))) 　　　　　このように、わが社の銃は、戦場で他の人のパーツを貰って組みこんでも
　　／ ／　　／⌒　　⌒＼　　 ヽ ＼
　 ( 　く　　／（ ●） 　（●）＼　　 >　）　　　正常作動するぐらい、パーツ単位で品質が厳しく管理されていますお！
　　＼　｀／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼'　／
　　　 ヽ|　　　　　|r┬-|　　　　　|/ 　　　　　故障しても工場送りにしなくてもＯＫ！　これがコルトの銃ですお！！
　　　 　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／



　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧　　　　　　　す、すげぇ！　オレもコルトの銃が欲しくなった！
　 ∧∧(｀・ω・´)(｀・ω・´)∧∧　　　
　(｀・ω・´).∧∧) (∧∧(｀・ω・´)　　　我が軍でも採用考えね？
　｜　Ｕ (｀・ω・´)(｀・ω・´) と ﾉ
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ　　　　
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'


　今でこそ当たり前のことだと思うだろうが、当時は銃のみならず、同じ機械であってもパーツに互換性が

無いなんてのは、結構当たり前の時代だったのだ。そのような時代において、製造公差まで考え、パーツに

互換性のある製品を作っていたコルトの技術は、間違いなく一流であった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちょっと待った！！

　　　　　　　　　　､--ﾆニ二´￣ヽ`ヽ、　　　　そのパフォーマンスに、異議を唱えるっ！！
　　　　　　　　　ヽﾆﾆ二二ﾆﾆ(-､,､,ノ,`7
　　　 　　　　　　　Z-―--,-/`. -､ 　`Y)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, -‐-- ､　___
　　　　　　　　　　　`ヽ-l ﾐﾉ`'.　 i'Tj`' ,ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -'´　、 ____ ､_　 `　 ‐､
　　　　　　　　　　　　 lﾐ!'`i　　　　　 . ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 _ ／ﾌ´　　　'-､ﾐli`´`､''　'―'’
　　　　　　　　　　　　.l'　　 ､. 　,ｨ'ﾆｱ/´　　　　　　　　　　　　　　, -　 l i ､　　　　　　ヽ__..ノ
　　　　　　　　　　　 ﾉ　　　 ヽ､!=-'/_,　-ﾃ-　､_　　 __.......　 'ﾌ／　　　､＼`＞ﾆ二=､_イ...ﾉ
　　　　　　　　　 _,ノl_〉,....　-‐ﾌ´.`/'´　 /　　　　`'''´　　　　　　　 　　　 ゝﾐ_-ｼ//
　　　　　　_,　-'´//l' `'l　 .／　　.l　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`''-ﾆ/
　　　　 ./ /　 /_,-l 〉_ﾉ| /-､_, - '　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, - ' ´￣
　　 　 / /　　ﾌ' l'./ .l .ｙ　　 ｡`､　　　|　　　　　　　　　　　　　　__, - '´
　　　/　.l　 .〈.　 |'　 l/　　　／　　　　l　　　　　　　　 __,　--'　´
　　.ﾉ　 l'　　 l　 |　/　　_,／,----､　　ヽ　　　　 , - '´
　 /　　 |　　　| .|./　_／　　　　　　　　　ゝ_　_／



　　 　　　／￣￣￣＼
　　　　／　─　 　 ─ ＼　　　　　　……む？
　　 ／　 （●） 　（●）　 ＼
　　 |　　　　（__人__）　　　　|　　　　お客さん、何かご不満な点がございましたかお？
　　 ＼　　　 ｀ ⌒´.　　 　／
　　 ／ 　 　 　　　　 　 　 ＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '‐‐‐‐‐――‐- ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ﾆ`､` ￣ `ﾐヽ ､!,.ヽ-ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二´`ﾐ_` ‐,..　-､､'　l/ {　　　　　その通りだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ/'ヽ'l/'´-､_　 `'´r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|ゝ-''´　 i'Tj'‐' .ノ　　　　　　　では、指摘させて頂こう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,....i-/Y ´l. 　 　 　　　|
　　　　　　　　　, -‐‐''､''　 　 '´　 /　| 丶 ゝ　　__.._´.‐'
　　　　　　　　ノ　　　　ヽ　.　 　 /　　!　 ゝ　＼___ /､
　　　　　　　/　　　　　　;l　　　 <..__　|!　 .／ﾆl´ﾉ`l　＼_　　　　　　　その１０丁は、このパフォーマンスのために
　　　　　　/　　　　　　　;;　　　 _,.. -'´ト,.ｲ;　 ﾉ!/､_」　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　　i　　　 丶　　 |　 .〉.ｲ 'ﾉ .＼　　　;.ヽ　　　　　特別に調整された１０丁なのではないか？
　　　　ノ　　　　　　　　/　　　　 .ヽ　　|　/ ｜/　 ﾟ/　　 ﾉ　ヽ
　　 ／　　　　　　　 ／´　　　　　　l,　 |./　 .|/　./´　　 ｙ　 丶
　 /　　　　　　　 .／　　　　　　　　 `!　|　　/ ／､___　/　　　 ヽ




　　　　　　　　 　 　　＿＿＿_
　　　　　　　　 　　／　　 　 　＼
　　　　　　　 　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　　いえいえ、そんなことはございません。
　　　　　　　 ／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　　　　 |　 　 　 （__人__）　 　　 |
　 　　　　　　＼　 　　 ｀ ⌒´ 　　 ,／　　　　　つーか、そんなウソついても
　r､　　　 　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　 　　　　ヽ　　　　実際に納品されたら、すぐにウソがばれて
　　＼>ヽ/ |｀ ｝　　　　　　　　　 　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ 　　　　　　　 　　　　|　|　　　　しまいますお。
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　＼. ｨ 　　　　　　 　 　 　 　　|　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '‐‐‐‐‐――‐- ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ﾆ`､` ￣ `ﾐヽ ､!,.ヽ-ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二´`ﾐ_` ‐,..　-､､'　l/ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ/'ヽ'l/'´-､_　 `'´r'　　　　　　口ではいくらでも言えるだろう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|ゝ-''´　 ､,,,.` ' .ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,....i-/Y ´l. 　 　 　　　|　　　　　　　　この会場での宣伝効果を狙うならば、
　　　　　　　　　, -‐‐''､''　 　 '´　 /　| 丶 ゝ　　__.._´.‐'
　　　　　　　　ノ　　　　ヽ　.　 　 /　　!　 ゝ　＼___ /､　　　　　　　　　それで十分だろうしな。
　　　　　　　/　　　　　　;l　　　 <..__　|!　 .／ﾆl´ﾉ`l　＼_
　　　　　　/　　　　　　　;;　　　 _,.. -'´ト,.ｲ;　 ﾉ!/､_」　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　　i　　　 丶　　 |　 .〉.ｲ 'ﾉ .＼　　　;.ヽ
　　　　ノ　　　　　　　　/　　　　 .ヽ　　|　/ ｜/　 ﾟ/　　 ﾉ　ヽ　　　　　その品質が本当だという保障を見せてもらいたい！
　　 ／　　　　　　　 ／´　　　　　　l,　 |./　 .|/　./´　　 ｙ　 丶
　 /　　　　　　　 .／　　　　　　　　 `!　|　　/ ／､___　/　　　 ヽ
　!　　　　　　　 く､　　　　　　　　　　ヽ | .ノ／　　　　/　　　　 ゝ-,
　'､　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　 Ｙ,- '　　　　 イ　　　　　　 ゝ
　　＼､　　　 ,..　i'‐‐､..-､_　 /　　　　　|!Ｏ　　　 ノ　 ヽ　　　　　　 ＼､
　　　　 ヽ../''/　'i,　 'l　　 )､_'_　　　　./　　　ｌ　 ｌ'　　　ゝ　　　　　　　_....ゝ_､
￣ ｀　''　`'´`´　 '‐‐‐'-- '　　i　　､__.|___ 　 .|　 |　　　　 ＼　 　　 /´',　` ヽ_'ﾆ-､
‐‐‐---　　　　､.........　_____　　　　　　　　　￣　`　''　　　‐‐`--- '´　`=　､...`‐_'_.




　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　　　　はぁ……
／ 　　 （●） 　（●） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　でも、どうやって証明しますお？
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |　　　　　この１０丁ならば、何やっても結果は同じですお。
　　＼ ／＿＿＿ ／

　 　 　 　 　 　 　 __,..　---‐===､‐-､.._
　　　　　　　 　 　 .._=‐'_,...-　ﾆﾐ_,..､_ミ-`ァ;
　　　　　　　　　　　.._-'=‐,...、_{､ -､_ ｀ヽｲ'i　　　　　ふむ、そうだな……
　　　　　　　　　　　 `-､7⌒!'´　 t_ｧi'‐ ,:ﾉ´
　　　　　　　　　　　　　'|ゝ_'!.　　　　′ |'
　　　　　　 　 　 　 　 　'r'´|. 　　 ,..,_..´｣'
　　　　　　　　　　　　　ﾉ、 ｀ ､.　ゝ.｀‐ｔ,)　　　　　　　む、そうだ！
　　　　　　　　　　　,ｧｲ　｀-､_ ｀‐-.ｨ'‐--ヽ,
　　　　　　 ___,... .:ィ'　 ヽ　　 .｀‐ｧｲ',二ﾆ　|　　　　　　あんたに見てもらおうと、いいものを持ってきたんだ。
　　 ,r=-´.､_　　　 '!.　　 ＼　　 /~Y ､,　　,!
　　ｆ　 　 　 ヽ　　　'‐-ｙ‐'^'､-､｣'ｔ,.>!ﾉ　 ' |ヾ'‐ ､　　　こいつで証明してもらおう？
　ノ　　　　　 '!　　　 <´ 　 　ヽ　 |　Y!　　,}`!i,　 'i
. j　　　　　 　 !　　　　 ヽ、 　 ＼.! l'y!'--' ノ ヽ　|
ﾉ　　　　　　　;　　　　　　 ＼.　 .ヽ, 'i`‐-‐'　　 ', '')
　　　　　　　 j　　　　　　　　 ヽ､　ヽ'}､　Ｏ　　 ヽ,!,

∩＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　／/
|　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 |￣￣￣￣￣ |_|￣￣￣￣t. |「ヾ;‐５ﾞ,　ｒ'
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　e　　　＝　 | |　　　　　　　 || 　）ﾞヽ,ヽ,
＜二二二二二二二二二二(￣￣＼＿＿＿＿ .|_|,,,,,,,,,,,,,,,,,__ｪ_jj_ノ｡ 　 ,`ﾆ孑;ｫ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ○|二二二二＼　 e　　　　 　　e　　}ヾ´::::(（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣ 　　　　　　　　　|　¨ﾞヽ─ヽﾐ＿　ﾉ;ノ::::::::::ヾ;､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　ﾉﾉ　/ ＼;;;;;:_:::::::::::::　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣　　　）::::::::::　::::::::ﾞi,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ´_:::::::::::::　 :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　:::::::::::::::::::::::;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣￣￣




　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼　　　
　 ／　　＼　　 ,＿＼　　 　 ドラグーン！？
／ 　　 （●）゛ （●） ＼
|　 ∪　　 （__人__）　 　 |　　 英国でこいつを持ってるってことは、
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　 　あんたは軍人さんか、政府関係者さんでしたかお？
.＼　“　　／＿＿|　 | 　　
　　＼ ／＿＿＿ ／　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '‐‐‐‐‐――‐- ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ﾆ`､` ￣ `ﾐヽ ､!,.ヽ-ｧ　　　　あぁ。そいつは英国軍にサンプルで出荷された
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二´`ﾐ_` ‐,..　-､､'　l/ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ/'ヽ'l/'´-､_　 `'´r'　　　　　うちの１丁だ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|ゝ-''´　 i'Tj'‐' .ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,....i-/Y ´l. 　 　 　　　|
　　　　　　　　　, -‐‐''､''　 　 '´　 /　| 丶 ゝ　　__.._´.‐'　　　　　　　ところがどっこい、そいつは故障しちまってね。
　　　　　　　　ノ　　　　ヽ　.　 　 /　　!　 ゝ　＼___ /､
　　　　　　　/　　　　　　;l　　　 <..__　|!　 .／ﾆl´ﾉ`l　＼_　　　　　　ついでだから、博覧会を見る傍ら、このブースで
　　　　　　/　　　　　　　;;　　　 _,.. -'´ト,.ｲ;　 ﾉ!/､_」　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　　i　　　 丶　　 |　 .〉.ｲ 'ﾉ .＼　　　;.ヽ　　　　なんとかできないかと持ってきたんだ。
　　　　ノ　　　　　　　　/　　　　 .ヽ　　|　/ ｜/　 ﾟ/　　 ﾉ　ヽ
　　 ／　　　　　　　 ／´　　　　　　l,　 |./　 .|/　./´　　 ｙ　 丶
　 /　　　　　　　 .／　　　　　　　　 `!　|　　/ ／､___　/　　　 ヽ




..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼　　　　なるほど、修理依頼だったわけですかお。
.　　.　／　 （●） 　（●）
　　／　　　　 （__人__）　＼
　　|　　　　 　　｀ ⌒´　　　|　　でも、コイツでどうやって互換性を証明しますかお？
.　　＼　　　　　 　　　　 ／
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　 　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　,. -‐7
　　　　　　 ,.-,. -‐r - '"　　 /‐.７　　　　　　　　　　簡単な話さ！
　　　　,.-',"'´, -,'´'´　 _, ‐'´　 /
　 , ‐'´／i　// , ‐, ,- '　　_, - '7
　ヽ、 ! l .!.,'/,. ／/-.､,. ‐'.,...､　!_　　　　　　　　　　　そのブースの壁に、サンプルで同じドラグーンが
　 くヽ, ､　／'´　　　 .!､　i !｀,ヽi´
　　'ヽ!｀ ｀　　　 ,r'_",　'ヽ!ゞi l.!.i´　　　　　　　　　　　展示されているだろう？
　　　 ',.-_､_.､／!.t;:,!l 　 　 l' ﾉ､l
　　　　ヾ.ゞ'i　 `｀　　　　　 'iﾞ　 ',
　　　 　 ヽ. !　,　　 _　　　　,'　　',_　　　　　　　　　　　この場でそいつから必要パーツを取り出して、私の
　　　　　　ヽ｀r_'ﾆ´‐'ヽ　 ,_',.-‐;´-ヽ,
.　　　　　　　＼'i'-‐_'ノ ./r‐.く´, -‐ ''｀' ､　　　　　　　ドラグーンを修理してみてくれたまえ！
　　　　 　 　 　 ヾ,´ _, ,'./　::: !　　_ヽ＿__｀'_ ､
　　　　　　　　　 /´.,!' /　.:::/-､'´　　　　　　 .＼
　　　　　　　　／.>iﾞ_./　.:::/　 ; ｀ｰ,　　　　　　　 '､　　これならば、インチキもへったくれもあるまい！
　　　　　　　,.' .,.' ,..,V､ ::::::!　　l　 .l ｀!,.　　　　　　 ',
　　　　　　,.'　/　!ン i ヽrﾉ,　　!　 .!　l.i　　　　　 　 !
　　 　 　 / ./　　!　　ヽ !..::::: /..､ ,'　 !'i　　　　　　 i
.　 　 　 / /　　,.' ヽ　....｀"ｰく::.／.:ｰﾉ.,'　　　　　　 !
　　　　,' /　 , '　　 ｀-､-'､_｀ﾉ'ー '７ /　　　　　　,.'i




　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　 　　　　　　　あぁ、なるほど。
／ 　　 （●） 　（●） ＼　
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　））
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／　　　　　　　わかりました。やってみせますお。
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 | 　
　 |＼ ／＿＿＿ ／

　 　 　 　 　 　 　 __,..　---‐===､‐-､.._
　　　　　　　 　 　 .._=‐'_,...-　ﾆﾐ_,..､_ミ-`ァ;
　　　　　　　　　　　.._-'=‐,...、_{､ -､_ ｀ヽｲ'i
　　　　　　　　　　　 `-､7⌒!'´　 t_ｧi'‐ ,:ﾉ´　　　（　ほう……あっさり引き受けたな。
　　　　　　　　　　　　　'|ゝ_'!.　　　　′ |'
　　　　　　 　 　 　 　 　'r'´|. 　　 ,..,_..´｣'　　　　　　　もしかして、自信があるのか？　　）
　　　　　　　　　　　　　ﾉ、 ｀ ､.　ゝ.｀‐ｔ,)
　　　　　　　　　　　,ｧｲ　｀-､_ ｀‐-.ｨ'‐--ヽ,
　　　　　　 ___,... .:ィ'　 ヽ　　 .｀‐ｧｲ',二ﾆ　|
　　 ,r=-´.､_　　　 '!.　　 ＼　　 /~Y ､,　　,!
　　ｆ　 　 　 ヽ　　　'‐-ｙ‐'^'､-､｣'ｔ,.>!ﾉ　 ' |ヾ'‐ ､
　ノ　　　　　 '!　　　 <´ 　 　ヽ　 |　Y!　　,}`!i,　 'i
. j　　　　　 　 !　　　　 ヽ、 　 ＼.! l'y!'--' ノ ヽ　|
ﾉ　　　　　　　;　　　　　　 ＼.　 .ヽ, 'i`‐-‐'　　 ', '')
　　　　　　　 j　　　　　　　　 ヽ､　ヽ'}､　Ｏ　　 ヽ,!,






　　　　　　　　 ／￣￣￣＼ 　　　　　　　　　　　　　　
　　 　 　 　 ／　　　　　　　 ＼ 　　
　　　　　　/　　 ─　　　─　　ヽ 　　　　　　　　　　　　　え～っと……まずは故障箇所の特定を……
　　　　 　 |　　 （●） 　（●）　　| 　
　　　　　　＼　　 （__人__）　__,／ 　
　　　　　　／　　　｀ ⌒´　　　＼ 　　　　　　　　　　　　　あぁ、シアがちょっとイカレてるだけだお。
　　　　＿/　┃ ┏┓┌┐_＿i　|　ｶﾁｬｶﾁｬ
　..　／ /ヽ,,⌒) ┗┛└┘￣（,,ノ ＼ 　　　　　　　　　　　これならばパーツを移せばすぐ……
　／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
／　　│　≡≡≡　　　　　　　　│　　　＼ 　　　　　　　




　 　　　＿＿＿_
　　　／⌒　　⌒＼
　 ／ （―） 　（―）＼ 　　　　　おまたせしました。
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
|　　　　 　 　 　 　 　　 | 　　　　これで直ったはずですお。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／ 　　 　　
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |　　　　　 　見ての通り、分解のためのドライバーと木槌のみを使用し、
.＼　“　　／＿＿|　 | 　
　　＼ ／＿＿＿ ／　　　　　　　ヤスリで寸法調整など一切やっておりませんお。

　 　　　`ヽ､llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ､_,-,
　　　　-―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllﾉ
　　　　　　`ヽ､lllllllllllllllllllllllllll, - ､ll､_ll､ヽlllllllllllllllノ-,
　　　　　￣ヾllllllll/⌒ｌ､lllllll--　　　　　　`ヾシﾉ|彡
　　　　　　　_ノll/ ⌒l `|ll/´　-､　　　U　　 　 /　　　　確かに……
　　　　　　　 `)ll| (`Y´　　　　　二`ヽ､_　　　 |
　　　　　　　／lll`l`-|　U　　　（ |;;lll|　　 '´,イ　　　　　あとは本当に動くかどうかだが……
　　　　　,-'´／|`ヽ-┐　　　　　`￣'　　　　ﾉ　　　　　　　
＿_, -‐/;;;;;;/　|　　　|　　　　　　　　　　　　l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|　 `l　　 l､　　　　　　 　　 ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|　　`l､　 `ヽ､　　　-――-/　　　　　　　　な、直っている！　問題ない！
　　　　　　　　　 ヽ､　　`ヽ､　　　　 人
　　　　　　　　　　　 `ヽ､　　`＞┬イ　 `､




　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　 　／　─　 　 ─　＼　　　　　どうですかお？
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　さすがにパターソンやウォーカーモデルの時代のものは
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　これを保障できませんが、現在製造中のモデルでしたら、
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|　　　　　この互換性は高いレベルで確保されてることを保障しますお。
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　　　 _, ､- ーiiiiヽ-,,､_
　　　　　　　　 -=ﾆ゛|||||||||||i''-''ー､ヾ||!'
　　　 　　 　 　 ''三|||||||||ζ　 ､ _　｀ i'´
　　　　　　　　　 ｀ニ||iﾞ　ヾ｀　'~lll｀　(　　　　　　　いや、失礼した。
　　　　　　　　　 　 ｀'||､_ ; 　 　 　 _ _）
　　　　　　　　　　　　'ﾚ' ﾞ､. 　 -―-|　　　　　　　　これは間違いなく、高い技術で作られている
　 　 　 　　 　　 　　 人.　｀　､ 　　/
　 　 　　 　 　　 _,／(　 ｀'　､ _ﾞT　　　　　　　　　　と断言できるだろう。
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼　　　,､.ﾞ,i ､
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　ちなみに日本の銃でこの互換性が考えられて製造されたのは、第二次大戦の

９９式小銃（１９３９年採用）あたりから。３８式歩兵銃などは職人が１丁ずつフィッティングを

行っていたため、同じ３８式歩兵銃同士なのに他の銃とパーツの互換性が無いなど、

当たり前のように起きていた。

　コルト社は１９世紀にすでにそういうレベルでの物作りをやっていたわけである。

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　また、この件で英国での活動に自信をつけたコルトは、２年後の１８５３年にコルト・英国ロンドン工場

まで設立させることになる。ここでは主にＭ１８５１の生産が行われた。

　米国の銃器メーカーがヨーロッパに工場を構えるというのは異例とも言えることだが、それだけ当時

のコルトが順調だったということだろう。

　それに、１０代の頃から海外を含めた商売を視野に入れてたコルトにとっては、むしろ当然の流れ

だったのかもしれない。

　　　　 　 　 　　 ／　　　　　／　　／　 ,.　-──‐- . ､`ヽ　　　＼
　　　　 　 　 　 /　　　　　／　　／ , ィ´. : : : : : : : : : : : ｀`ヽ＼　　 l
　　　　　　　　/　　　　　/　　／ ／.:.l l:.l:l: l:.!:l:.l:.l:l : :ハ: :.l: : ＼＼　l
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　　　　　　 ./　 　　　 /／ ／ . : : : : 从从 N l:.l.:l:l l.:l　 i:.:l:::::::V:.:.:.ハ
　　　　　　/　 　 　　/　,.ｲ. : : : : : : l　´￣｀`VNN从|　 i::.l.:.:.:/::::::/::::',
　　　　　./　　　 　 /／.:.:l: : : : : : : :l 　 　 ..__　　　 ﾘ　 ﾘ l:_./l.:::://::/:!　　次回は１８５０年代後半、コルトの黄金期
　　　　 /　　　　／.:.:.:.:.:l.:l: : : : : : : :l,　-=＝=ﾐヽ　　　 ／ﾘ「:ﾒ:://:://:!
　　　／　　,. ィ´.:.:.:.:.:.:.: l.:l: : : : : : :i.:| 　　　　　　　　　r＝=ﾐl// l//:/　　　を南北戦争開始の時期まで語る予定で
　 ／　　／　 l.:.:.:.:.:.:.:: : l:.l: : : : : : :l.:|　　　　　 　 　　ヽ ｀`1:l　　 //
　 ＼　　　 　 l.::.:.:.:.:.:. :. l.:|: : : : : : :l.:|　　　　　 　 　 ／ 　 ,:.l　　〃　　　　ありんす。
　　　＼ 　　 /.:.:.:.:.:.:./ .:l.:|: : : : : : :l.:|　　 rー ‐ ─ｧ 　　./:.:l　　′
　　　　 ＼_./.:.:.:.:.:.:./ .:. l.:|: : : : : : :l.:|.　　 ヽ　 　 /　　 /: : :|
　　　　　　/.:.:.:.:.:.:./ .:.:.:.l.:|: : : : : : :l.:|　 　 　｀¨¨　 　／ : i: :|　　　　　　　　この頃は、コルトにとっても、米国にとっても
　　　　　 /.::.:.:.:..:./ : :/. l.:|: : : : : : :l.:|. 丶､　　 　 ／.:.i: : :.l: :|　　　　　　　
　　　 　 /. :.:.:.:.:.::.:.:.:/ .:.l. !: : : : : : :l.:|　 　 i｀ ー'´.::.:.:.l: : :.l: :|　　　　　　　　転換期となった、大きな意味を持つ時期じゃ。
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　　　 ./.:.:.:.:.:.:.:／.:.:::::::::::: |: : : : : : :l.:|　　 .ﾊﾍ : :|.::: : .|: : :.!:.:|　　　　　　　　では、また次回の投下で。

乙です
話が簡潔かつ分かりやすくてレス数の割に中身が充実してますね
楽しく読ませてもらってます

ピアソンの再登場が自然過ぎワロタｗｗ

分かりやすくていいね、乙

すげー才能だなあ、コルト。
目先の利益に囚われないのがいいね。

乙
拳銃メーカーひとつとってみてもなかなか奥が深いもんだね、勉強になるぜ

おお！リアルタイムにほぼ等しい！

俺こういう歴史ものダイスキなんだよーー
主愛してる！

乙でした
日本よりまじに百年進んでたのかー

>>477
と言うか、世界より60年ほど先に進んでた

大量生産に標準化は必須だからなぁ。そりゃ、こんな化け物国相手じゃ、戦争勝てないよ。
週刊空母をするだけの地盤があるのがよく分かるわ。

この頃、まだ金属薬莢がないんだよね？。
装填とか発火とか、どうやってたの？

火薬入れて蓋代わりにワックスかなにか入れて、弾を入れて
レンコンの後ろに発火薬つける……だったような。

>>441

>>重量１２００キロ

1200グラムの誤り？
つまんねー事で突っ込んで申し訳ない

しかしリボルバーはいいな、マテバとか最高だ
Ｍｋ２３のが好きだが

よーわからんけどエンフィールドNo2Mk1が素敵

いやー、本当に面白い
乙です

>>479
金属薬莢登場がこのあたりの時代で、次回そこらへんの話から始まる予定です。
装填方法については>>480さんの言う通りで、金属薬莢弾薬の薬莢以外の部分
弾や火薬、プライマーをシリンター（弾装）に別々に入れる形で、実に手間がかかります。


>>481
今回の超大ボケ！ｗ
すいません。ご指摘の通り１２００グラム、１．２キロです。
トン単位の拳銃なんて、誰も使えませんｗ　※修正済み

>>471
パターソンを完成させたぐらいの優秀なガンスミスだから、
今後の製品開発の為にコネを持ち続けてたんじゃないの？

>>480
ディカプリオのクイック＆デッドでスウェーデン人(？)のガンマンがそんなことやってたな

おお、こんなスレが有ったとは。
最近のやる夫はホント何でもやるなぁ。
南北戦争編楽しみにしてます。

>>486
説明ども。
そのへんが良くわかんなかったので。リボルバーなのに装填が面倒？ってのが疑問でした。
てっきり、金属薬莢の方が先かと思ってました。でないと連発の意味が…

>>490
連発の意味は、やる夫が売り文句にしてる通り、装填を事前にしておけば即座に撃てるってことで
かなり有利なのは間違いない。
まとめて装填するので時間はかかるけど、それでも銃5丁持ち歩くのに比べたら。

それに装填した予備弾倉を持っておけばその場で装填するより速いし
なにより複数丁持ち歩くより軽いからね。
金属薬莢はさらにそれを進化させたようなもんだし。

そういえば装填時には火薬や弾を押し込める棒が必要なんだけど、
ドラグーンなんかだとそれも銃身の下についてるから無くしたりする心配がないというのも
利点だったね。
あと>>480に追記。
Wikipediaのドラグーンの項目よるとグリスを弾倉の前面に塗っておかないと
ほかの弾が暴発する可能性があったとのこと。
なので火薬と弾の間に入れるのはワックスを塗った革かなにかの仕切りだったかもしれない。
これは火薬の密閉度を上げてちゃんと爆発させるためだったはず。
暴発防止のグリスを転用してるかもしれないけど。

ずっと、時代劇とかで先端から弾丸いれてるのを見て、
銃口を下げた時に、弾丸がﾎﾟｯﾄﾝて落ちないだろうかって気になってましたｗｗ
グリスとか、そういうもので落下防止しょうか？

乙
いま、一気に読んだ
グアムもそうだが書き方が俺の好みすぐるｗｗ
次回も楽しみにしてる

うーん。装填がそんな面倒なら、薬莢状のパーツに弾込めるのも、リボルバーに弾込めるのも、
大差無いような。
どうして、金属薬莢より先にリボルバーというアイデアになったんだろ？
「弾込めた予備のリボルバーを持ち歩いた」という記述があるので。
回転弾倉より先に、金属薬莢やマガジンとかの方向を考えそうなもんなのですが。

金属薬莢より前に紙製薬莢があるけどな。
すでにこの時代実用化されつつある。奇しくもコルト創業と同じ1936年、プロシアでは世界初のボルトアクション小銃
ドライゼが開発されていた。これは紙製薬莢をつかった銃。まあ、拳銃とは用途からして異なるけどさ。
要は、いろんな天才が、いろんな方向に才能を花開かせていた時代。
一人で全部できるわけでもないし、それぞれの要求や方向性があって開発をしているから面白い。

>>498 1936じゃなくて1836年だな、失礼失礼。

wikipediaからだけど同じ1836年にフランスで全金属薬莢が発明されてるらしいな
まぁ、次弾発射をできるだけ早くというニーズ自体は世界的にあって、
いち早く実用化にこぎつけたのがコルトのリボルバーというアプローチだっただけのことだろう
アイデアの順番に首傾げられるのは現代の視点からだからだろうし

シティーハンターで、コルトパイソン３５７マグナムを興味を持った
俺が通りますよ。
まあ、他に知ってる銃は４４マグナムとバイオハザードに出るベレッタ位しか
無いけどね・・・。

続きに期待ですよ。

うろおぼえだけど、おれが以前読んだ本によると、
互換性部品を作ること自体はフランスですでにやってた。
ただフランスというか欧州では確立することができなかったんだな。

作中でははっきりと言ってないけど互換性部品を作るには、
機械で部品を作る必要がある。
手作り部品でもやれないことはないんだがコストがかかりすぎる。

そこで工作機械を導入しようとしたら兵器職人に反対された。
機械を導入されたら職人はリストラされてしまうからね。

だから伝統的な職人がたくさんいた欧州では機械の導入ができず、
職人が少なかったアメリカでは導入できたということらしい。

ヨーロッパだと、歴史的に伝統を持つ職工ギルドが国境を越えて力を持っていたからな

>>495
先込め銃は口径よりかすかに大きいくらいの鉛玉を、鉄の棒で無理やり押し込んで使うんだよ。
弾が銃身とある程度以上密着していないと、火薬のエネルギーを十分に貰いきれず、
最悪の場合はちゃんと発火したのに銃口から弾がぽとり、なんてことになる。

>>504
後の旋条型だと発射の際に銃弾が変形して密着するけどね。
この時はまだ滑腔型だっけ？

マズルローダーは基本的に口径より少し小さな弾を使うんじゃなかったか？
特に速射を優先する場合は本来より更に小さな弾を使ってたはず