3852 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:34:38 ID:Rob.dECA0
そろそろやります。
3853 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:35:52 ID:Rob.dECA0
【ある蝶の目覚め】
/:::::::::::-、:::::::::::::/::::::::::::::::ヘ:::::::',::::::::::::::,:::::i!::::::::::::ヽ
〃::::::::::::::::\:::::/:::::、- '"´~ ヽ::::',',:::':::::,:::'::::l!:::::::::::::ヽ
/:l::::::::::::::::::::、-ヾ´~ '::,':, ':,'.:::' ::: ': l!::::::::::::::',
l:::!::::l::::::l"´. _,i,::,:.::, ;:'' , ' ,;;l!:::::::::::::::',
l:::l:::.:':':: :l ,、-'´,、'i:::,::: :::, :: ,:::l!:::::_:::::::l
.l:::l::' ,''::,::l. /、‐ ' ,,,,,;l:::::::,::::.:::,::::l!:/,r-、'、::l
l:::',,:,:.:,,::,:l、、、...,,_ ´./ ,、tlllllllll!::i::::::::,::::::::l!,l/ .))}
.',::ト,:::::::::::':,-─-、ヽ ./─ ""´ .l:ll::::::::::::::l!'゙/ノ '〃
.i::ぃ::::::::::::k''''lllllツ‐l ll l:::::::::::/.└~//
ヽ':ヽ::::::::::',~´ l l! l:::::::::/ ./ヽイ/
ヾ,.\::::::::'、. l .l .l::::::::/ ./ .Y
ヾ, \::::::\ ヽ、- ! .l:::::/ / l
ヽ, \:::::\ _,、 - - l::/ / .',
' `'-、\ - ,ツ ./ _,'i、--、
`ヾ,- / ,.、- '`´;;;;;;''; ; ヽ,
.`-、 / ,、- '´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ; ; ; ':,
`''‐ベ-'`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;、 --‐
┌f´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、 -‐''`´;;;;'''; ; ; ;
l:::l!;;;;;;;;;;;;、- '`´;;;;;;;;;;;;; ''"; ; ; ; ; ;
l;;;l,、-''`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''' ,,,,,,;;'' ; ; ; ; ; ;
,r-r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
/ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……君の身体は原因不明の奇病に侵されている。もう、余命幾許も無いだろう。
そう宣告されたのは、今から随分と昔の事だ。
【大番長】キル夫は満足同盟を受け継ぐようです まとめ(4/21メンテで文字化け)
【大番長】キル夫は満足同盟を受け継ぐようです(4/21以降の更新)
3854 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:37:31 ID:Rob.dECA0
,6
__,. --‐ | ‐-- .、
. i(´)  ̄ `ヽ
l´l. ドクター l
|J r'⌒゙i i'⌒゙i |
| _ └O┘└O┘|
(.6`.  ゙̄) |)
| ´ ,、__ァー‐'、__, |
_| シ、__,.-、__,ノ |
-一'7 ヽ ー‐ .ノ`ヽー--
/ lゝ、 ( ̄ ̄ ̄ ' ゙ー-ri
> | ` ー-ァ- ̄て_ | |
ヽ. | /ゝ、ノ、(_ l |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最先端の医療技術を頼っても、病を治す事は不可能だった。
俺の身体は日を重ねる毎に痩せ細っていき、いつしか歩く事さえ困難な状態になっていた。
3856 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:39:51 ID:Rob.dECA0
_ -‐  ̄/ニヽ-、二 ‐- _
_ ‐ _ ‐  ̄l l'i ,'; , //l  ̄ - _` 、
/ / _ 、、,、_ゝ`ー"/_ヽ‐;ゥ、-、 ‐ _` 、
/ / 、_,、l'ヽ'_゙ -‐ 7 ヽ ―- _ニ -'`ヽ、 - -
/ / ,- '゙ , - ´ 、'ヽ / / ヽヽ l_ミ 〉` 、 ゙ ヘ、 \\
/./ ,イ' ∠ _ i,'ー / / ヽヽ 'ー'' _ -‐' ,、' ,ヽ. \\
/ / ;‐`ソ/ヽ- ニ`_ ‐' / . _ _ ヽ\ニ_ -‐ 'l .'― \ヘ,、 、 、
/ '/ 、;`y -= 、 //=‐_ニ_‐- ヽ //‐'`-、 ヽ ,〉. 、 、
' / ー、) , lヾ'_'-∧ _ ' / / ニ \ ` 、\ //_、' メ/ハ、∧ 、 、
' '/ 、‐゙ / ヽ`'‐`' ,、 ', // //-⌒― 、 ヽ ヽ `' / ニ / ヽ}_'l _、 、
' ' '― 、i_ミ'/ _ ‐´ /、// _ /l: /'l、,〉ー'-、)l _ ヽ ' / ‐ _‐ _ l /―、l
.','´ウゆヽ l l_ ‐ _ - ´ ',l ' '==' / 、、 ヽ ' //ヽ`ー`ヽi/ ‐ _` 、 l l(-`,' ,ヘ'l
l K,、 ,ノ ,'ll 、` - _ /, 、_゙ ' l `ゝ ー_´イ、 l` /l l、 ‐ _ ‐ l 、ヽ_ j、l l
l lー-' '_/ll ` - _` 、//、、 `,、、_ } ,二 ) ) '‐;// // 、 ' / , l ` ーl l l
、 、 ̄ ,'う',', /二_ヽ, /、 、、 、、ー-、、-_ 彡ソ'/ ,// ,、 '"/- 、ヽ , lミ 〉 l l l
.、 、 ラニ'、//-; ,-; / / 、ヽ 、 ` _‐- -‐ _/ /,// 、、 r'-.〉 ゙l'l'/ 'i ; ; ;
、 、 `テヾ、 ヘ‐シ/ / ヽ\`_‐- ニ -‐_/// 、、ー`‐'/ /〉ヽ ; ; ;
、 、 ゙乍'、、 ―.' / _ ‐\‐_ -―- ニ/ / ‐- _ 、、ニ,//,'i' ; ; ;
.、 、 'lヾ、ヽ / '‐ _ -‐ ´ヽ\ / / `、、 ‐- ニ ',/ ∧_l ///
、 、 `‐,、 ,\ ´ ,,._-; ヽヽ / / 、ヽミ / イij'`'' ///
\\ 'ヽ',ゝヽ 、 l ',、) ヽヽ / / ;_/';,〉 / ィ ヽ') / , '
\\ ' イ 、ー、` - _ \' / _ - "、 i,;ヽ`' / /
ヽ ヽ `" `‐_ィ_,ニ ;- , ̄  ̄-‐l l、.ヽヘl'ヽ / /
` 、 ` 、 ソ //:; :‐、.ヽ '`' _ - ' /
` 、 ` - _ ll l,、ソ', iヽ)l _ - _ ‐
` - _ ` ‐'ゝ_゙'ヽハ' ' ´ _ -‐
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
俺の身体が治らない事を知って、家族や友人は俺の傍から離れていった。
静まり返った病室の中で、俺は孤独な死が訪れるのを待つだけの日々を過ごしていた。
……勿論、死ぬ事を大人しく受け入れたわけではない。
病床に伏せりながらも、俺は自分の身体を治す方法を探し続けた。
医療科学の分野だけではなく、それこそ魔術や錬金術の分野を含めて。
3857 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:42:42 ID:Rob.dECA0
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;::'''''''''''l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;l
;;;;;;;;;'''' l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;l
.l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
.l;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
, r ' ´ ̄.l;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
/´ , r ' ´ l;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;/
/ ./"´ _,,-‐ァl;;;;;;;;;;;;;;;/;;;/
l,,-t'´;;;;;ノノl;;;;;;;;;;;;;;;;γヽ
´ ̄ ゙゙̄´ .l;;;;;;;;;;;;;;//ヽ',
.,';;;;;;;;;;;;/l、 ノ l
,';;;;;;;;;;;//´ ノ
.,';;;;;;;;;;//゙゙ー'/
l;;;;;;;;;/,、__/
,';;;;;;;;/イ
___, ,';;;;// |
,'/// l
/// .l、
.//// ,,=-'ヽ
. ////,,=-'´;;;;;;;;;;ヘ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
だが、全ては無駄だった。
俺の身体を生き永らえさせる方法は、どうやっても見付け出す事はできなかった。
3858 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:44:28 ID:Rob.dECA0
●
●
●
_ ___
`ーヘ_ヾ> ' ´ `丶、
ヾ´ _ -――- 、 \
. ∧ / , `ヽ /
{ /\/ _{_ , } 〈
〈 ヽ{ { ´,エハ / ノ≠v′ }
. \(ゝヽ〈__/`V//7V ノ ノ 【ある日 病院】
/∧ " ゙゙゙( `' ∧r ´
〈〈,`|\ r‐ァ′ノ }} っ
r\l_` -r<_ 《
, -ヘ、ノ  ̄ ̄ ̄´|- }}- 、
/ ゝ、 ー=ト リ \
lヽ、 ` ̄ ̄ ̄´\\ l
| ` / \ヽ | l^r‐ ┐
. | / ', l l | | l,ニ |
| / | } }|ヽ{ ァ|
| ' } / / l∧マ__,ハ
. | \ j / / ∧ ヽ__,ノ
l\ ハ }二 { { ヽ _;l}/
| く /ー ーヘ fl;j /
. | / ,イ ヽ Vl;} /
| / /| ,ハ」/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ナース】
せっ……先生、大変です! 病室から、患者が……蝶野君の姿が消えて……!
3859 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:47:08 ID:Rob.dECA0
,6
__,. --‐ | ‐-- .、
. i(´)  ̄ `ヽ
l´l. ドクター l
|J r'⌒゙i i'⌒゙i |
| _ └O┘└O┘|
(.6`.  ゙̄) |)
| ´ ,、__ァー‐'、__, |
_| シ、__,.-、__,ノ |
-一'7 ヽ ー‐ .ノ`ヽー--
/ lゝ、 ( ̄ ̄ ̄ ' ゙ー-ri
> | ` ー-ァ- ̄て_ | |
ヽ. | /ゝ、ノ、(_ l |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ドクター】
なにっ!? 馬鹿な、彼は外に出歩ける身体ではなかったはず……!
きみ、警察と家族に連絡を!
_ ___
`ーヘ_ヾ> ' ´ `丶、
ヾ´ _ -――- 、 \
. ∧ / , `ヽ /
{ /\/ _{_ , } 〈
〈 ヽ{ { ´,エハ / ノ≠v′ }
. \(ゝヽ〈__/`V//7V ノ ノ
/∧ " ゙゙゙( `' ∧r ´
〈〈,`|\ r‐ァ′ノ }} っ
r\l_` -r<_ 《
, -ヘ、ノ  ̄ ̄ ̄´|- }}- 、
/ ゝ、 ー=ト リ \
lヽ、 ` ̄ ̄ ̄´\\ l
| ` / \ヽ | l^r‐ ┐
. | / ', l l | | l,ニ |
| / | } }|ヽ{ ァ|
| ' } / / l∧マ__,ハ
. | \ j / / ∧ ヽ__,ノ
l\ ハ }二 { { ヽ _;l}/
| く /ー ーヘ fl;j /
. | / ,イ ヽ Vl;} /
| / /| ,ハ」/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ナース】
は、はい。勿論、もう連絡はしたんですが……。
その……御家族の方々は……。
3860 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:49:51 ID:Rob.dECA0
,6
__,. --‐ | ‐-- .、
. i(´)  ̄ `ヽ
l´l. ドクター l
|J r'⌒゙i i'⌒゙i |
| _ └O┘└O┘|
(.6`.  ゙̄) |)
| ´ ,、__ァー‐'、__, |
_| シ、__,.-、__,ノ |
-一'7 ヽ ー‐ .ノ`ヽー--
/ lゝ、 ( ̄ ̄ ̄ ' ゙ー-ri
> | ` ー-ァ- ̄て_ | |
ヽ. | /ゝ、ノ、(_ l |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ドクター】
っ……! そうか……こんな時にも、あの家族は……。
_ ___
`ーヘ_ヾ> ' ´ `丶、
ヾ´ _ -――- 、 \
. ∧ / , `ヽ /
{ /\/ _{_ , } 〈
〈 ヽ{ { ´,エハ / ノ≠v′ }
. \(ゝヽ〈__/`V//7V ノ ノ
/∧ " ゙゙゙( `' ∧r ´
〈〈,`|\ r‐ァ′ノ }} っ
r\l_` -r<_ 《
, -ヘ、ノ  ̄ ̄ ̄´|- }}- 、
/ ゝ、 ー=ト リ \
lヽ、 ` ̄ ̄ ̄´\\ l
| ` / \ヽ | l^r‐ ┐
. | / ', l l | | l,ニ |
| / | } }|ヽ{ ァ|
| ' } / / l∧マ__,ハ
. | \ j / / ∧ ヽ__,ノ
l\ ハ }二 { { ヽ _;l}/
| く /ー ーヘ fl;j /
. | / ,イ ヽ Vl;} /
| / /| ,ハ」/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ナース】
あ、あの、ドクター……。その、私、手の空いている人を集めて、蝶野くんを捜しに……。
3861 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:54:15 ID:Rob.dECA0
,6
__,. --‐ | ‐-- .、
. i(´)  ̄ `ヽ
l´l. ドクター l
|J r'⌒゙i i'⌒゙i |
| _ └O┘└O┘|
(.6`.  ゙̄) |)
| ´ ,、__ァー‐'、__, |
_| シ、__,.-、__,ノ |
-一'7 ヽ ー‐ .ノ`ヽー--
/ lゝ、 ( ̄ ̄ ̄ ' ゙ー-ri
> | ` ー-ァ- ̄て_ | |
ヽ. | /ゝ、ノ、(_ l |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ドクター】
……個人的な感情で言えば、許可してあげたい気分は山々だ。しかし、冷たいようだがそれは認められない。
私達の患者は、蝶野くん一人ではない。
今は手が空いていても、いきなり大量の急患が押し寄せて来る可能性もある。
そんな時に、医者や看護師が不在ではどうなるか……わかってくれるね?
_ ___
`ーヘ_ヾ> ' ´ `丶、
ヾ´ _ -――- 、 \
. ∧ / , `ヽ /
{ /\/ _{_ , } 〈
〈 ヽ{ { ´,エハ / ノ≠v′ }
. \(ゝヽ〈__/`V//7V ノ ノ
/∧ " ゙゙゙( `' ∧r ´
〈〈,`|\ r‐ァ′ノ }} っ
r\l_` -r<_ 《
, -ヘ、ノ  ̄ ̄ ̄´|- }}- 、
/ ゝ、 ー=ト リ \
lヽ、 ` ̄ ̄ ̄´\\ l
| ` / \ヽ | l^r‐ ┐
. | / ', l l | | l,ニ |
| / | } }|ヽ{ ァ|
| ' } / / l∧マ__,ハ
. | \ j / / ∧ ヽ__,ノ
l\ ハ }二 { { ヽ _;l}/
| く /ー ーヘ fl;j /
. | / ,イ ヽ Vl;} /
| / /| ,ハ」/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ナース】
……………………はい。
3862 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:56:29 ID:Rob.dECA0
,6
__,. --‐ | ‐-- .、
. i(´)  ̄ `ヽ
l´l. ドクター l
|J r'⌒゙i i'⌒゙i |
| _ └O┘└O┘|
(.6`.  ゙̄) |)
| ´ ,、__ァー‐'、__, |
_| シ、__,.-、__,ノ |
-一'7 ヽ ー‐ .ノ`ヽー--
/ lゝ、 ( ̄ ̄ ̄ ' ゙ー-ri
> | ` ー-ァ- ̄て_ | |
ヽ. | /ゝ、ノ、(_ l |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ドクター】
うむ、冷静に聞き入れてくれて助かる。
……今は、祈ろう。彼が無事である事を。
_ ___
`ーヘ_ヾ> ' ´ `丶、
ヾ´ _ -――- 、 \
. ∧ / , `ヽ /
{ /\/ _{_ , } 〈
〈 ヽ{ { ´,エハ / ノ≠v′ }
. \(ゝヽ〈__/`V//7V ノ ノ
/∧ " ゙゙゙( `' ∧r ´
〈〈,`|\ r‐ァ′ノ }} っ
r\l_` -r<_ 《
, -ヘ、ノ  ̄ ̄ ̄´|- }}- 、
/ ゝ、 ー=ト リ \
lヽ、 ` ̄ ̄ ̄´\\ l
| ` / \ヽ | l^r‐ ┐
. | / ', l l | | l,ニ |
| / | } }|ヽ{ ァ|
| ' } / / l∧マ__,ハ
. | \ j / / ∧ ヽ__,ノ
l\ ハ }二 { { ヽ _;l}/
| く /ー ーヘ fl;j /
. | / ,イ ヽ Vl;} /
| / /| ,ハ」/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ナース】
そうですね……蝶野くん、どうか無事で……。
3863 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 21:57:31 ID:Rob.dECA0
┌──────┐
│ │
│ │
│ │
└──────┘
┌────┐
│ │
│ │
└────┘
┌───┐
│ │
└───┘
.
3864 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2013/11/13(水) 21:58:34 ID:3SvuDbUM0
心配してくれる人達はいたのね
3865 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:05:54 ID:Rob.dECA0
/:::::\::::::/::::::_::_:、::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
. ,イ!::::::::_::>゙'"´ ヾ:::::::::::::::::i:::::::::::',
.i:::!:::::::! x=ヾ::::::::::::::!::::_:_:::i
.l:::!:::::::i / ___キ;:::::::::::l:/r-ミ:|
!::i::::::::i===ミ ,ィfツ7ll1:::::::::i,レ, .}:l
キ:、::::::ヽ.rォッヽ ´ ̄ ´ l!l:::::::::' L_ //
ヾヽ::::::', ̄ | l!l::::::/ ,ヘイ
ヾ\:::ヽ. 、__ l.!:::/ / Y
ヽ. \::ヽ _ -- j:/ / 、
`ヾ:\ ,ツ./ x≦ ̄ヽ
\ / x≦///////∧
ーヘ仁///////x≦一
「f/////x≦´///////
|_lx≦´////////////
/7/////////////////
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……日毎に弱り続けていく、俺の身体。
藁にも縋る思い、と言うヤツだ。
昔の文献を読み漁る中で目にした、とある胡散臭い伝説……。
万病を癒す神が居ると言われる山を目指して、ある日俺は病院を抜け出した。
もうじき立つ事すら叶わなくなるかもしれない、ボロボロの身体を抱えて。
旅の中で力尽きる事も、伝説がガセだと言う事も覚悟の上で。
3866 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:12:41 ID:Rob.dECA0
,、、
,/ !゙':、
.,! ,; i ':、
,、゙ ..;::....; .. 'i:、
__,,__ ,.::' ..,.::;;.,...! ..;;i~"'- 、
ニ';-'"~:::..:.:.`''ー-、__,,,、-‐- ..,,__ ,! ..:;:.,.. ; ' ,.::.:. "'-、
.... ~""'''ー- ...,,___::.:... :::..:.:.:::...~""''""´`'t---─-─一´`''´..,::.:;;::::... j `ー- - ゙':.,''ー ...,,__ ..,,_,,__
.::.. .::. ..:. ;;,,  ̄ ̄~~""'' - 、..::;.:..:... `:,、 .:.:;;.::.:.:... ..:::,:,::,. ,::...i, .:;:,.... .::.:.:..:.. ゙':, 、,;;;, ~""''' :::...  ̄
:::::: .::... ;,,,,;; ;; ;;:. ~"'-、 ::::::;;.::.:;..:.:.:..... .:. ......:::;.::.:.... / `"'' ー- 、, ..::.. ` ヽ .,;;:. - :::::.. _,
、,_ ;;;;;ー;; |!、 :.. ;;;;;ノ ;;: ,;; '';;. ,, ゙"'-、 :.:.:...:.;:.:.::.:..... ,::. ,、- ´ 、,...::... ,_ ` .;:. ;.:... __,,..、、.-''"~~,::
~""''~ `;;;ヽ ';;:::/'' , ;;, ..;; ;"'''- .._, 、,,.....、,__ ,.:-‐‐''"~,:;;;.~~"''' ー一''''""~,,:::;;;;;;;;:.;;;;;';;;;;:.;;;
,,. ,、,_..,,. ,、_,..,,. ,、,..,,. ,_、,..,,. ,、_,..,,. ,_,..,,. ,、,_..,,. ,_.,,. ,、,..,_ ,. ..,, ,,..,. ,_、,..,,.;":ニ' -'´, ,,:.;;;;;;;';';:.;;;;;;';;;;;;';;;;;;;;;';;;;;;;;;;';;;;;;;;;;;;';':.';';;;;;;';;;;;
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~" ゙″"~ ~ ~ ゙ "" " ゙ ~~ ''';;ー::‐-;:--;;-! ::;:;;;:;:::;:;;;:;::.::;:;;;:;:::;:;;;:;:;;;:;:;
3867 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:16:33 ID:Rob.dECA0
/:::::::::::-、:::::::::::::/::::::::::::::::ヘ:::::::',::::::::::::::,:::::i!::::::::::::ヽ
〃::::::::::::::::\:::::/:::::、- '"´~ ヽ::::',',:::':::::,:::'::::l!:::::::::::::ヽ
/:l::::::::::::::::::::、-ヾ´~ '::,':, ':,'.:::' ::: ': l!::::::::::::::',
l:::!::::l::::::l"´. _,i,::,:.::, ;:'' , ' ,;;l!:::::::::::::::',
l:::l:::.:':':: :l ,、-'´,、'i:::,::: :::, :: ,:::l!:::::_:::::::l
.l:::l::' ,''::,::l. /、‐ ' ,,,,,;l:::::::,::::.:::,::::l!:/,r-、'、::l
l:::',,:,:.:,,::,:l、、、...,,_ ´./ ,、tlllllllll!::i::::::::,::::::::l!,l/ .))}
.',::ト,:::::::::::':,-─-、ヽ ./─ ""´ .l:ll::::::::::::::l!'゙/ノ '〃
.i::ぃ::::::::::::k''''lllllツ‐l ll l:::::::::::/.└~//
ヽ':ヽ::::::::::',~´ l l! l:::::::::/ ./ヽイ/
ヾ,.\::::::::'、. l .l .l::::::::/ ./ .Y
ヾ, \::::::\ ヽ、- ! .l:::::/ / l
ヽ, \:::::\ _,、 - - l::/ / .',
' `'-、\ - ,ツ ./ _,'i、--、
`ヾ,- / ,.、- '`´;;;;;;''; ; ヽ,
.`-、 / ,、- '´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ; ; ; ':,
`''‐ベ-'`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;、 --‐
┌f´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、 -‐''`´;;;;'''; ; ; ;
l:::l!;;;;;;;;;;;;、- '`´;;;;;;;;;;;;; ''"; ; ; ; ; ;
l;;;l,、-''`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''' ,,,,,,;;'' ; ; ; ; ; ;
,r-r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
/ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
はぁ……、はぁ……。
(い……一体……どれだけ歩き続けたんだ……?
頭が痛い……胸が苦しい……足の感覚は麻痺しているし、肩から腰の辺りにかけて物凄く重い……。
正直な事を言えば……もう全てを投げ出して、地面の上に倒れ込んでしまいたい……)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……そうしてしまえばいいのに、どうしてそうしないのか?
3868 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:23:31 ID:Rob.dECA0
///////////////>''" ∨///////!ハ
i///////>ー…'" V//////1:ハ
|/////く ____V//////!/∧
!//////: ´ _V/////|//∧
l//////{ ――-ミ、 ,ィ:::::::::V////1///}
l//////:! r‐r:::::..、 ´ ̄ ̄:|/////⌒y'
. {//////! ヽ.y'¨¨` ! |////i 、 }
∨////l 、 l |//// ソ
∨///:! ヽ ` |/// 、ノ
ヾ、//:! ヽ r―ヘ .l// イ
\/1 ヽ. // '.│
ヾ:、 \ " / !
\ i \ ./ |
_l__ ー一 ' _.ィヽ
/`7≧xュ、 r ニ - 一/∧
!///////¥/////////∧._
/l////////ヲ///////////ハ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
(……生きたいからだ。
俺は生きたい! どんな犠牲を強いる事になろうと、どんな代償を払う事になろうとも!
医学も、魔道も、錬金術も、試せる物は全て試した。だが、そのどれも俺の身体を治す事はできなかった。
ならば、どれだけ低い可能性だろうと、伝説とやらに賭けてみるしかないだろう……!?)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……だけど、その伝説とやらに縋ろうとした結果、山奥で力尽き息絶えようとしている。
病院で穏やかに過ごしていれば、まだ数年は生きられたかもしれないのに。
これは、生きたいという望みと矛盾しているのではないだろうか?
3869 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:29:29 ID:Rob.dECA0
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ Y;;;;;;;;',
. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ l;;;;;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/、 ,';;;;;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ー-ゝ、 ,';;;;;;;;;;;;;l
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/`ヽl;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;K,,_`ヽ {;;;;;;;;;;;;;;l
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{ i´`ヽl;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l\l `ヽ l;;;;;;;;;;;;;;l
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヘ', L>.l;;;;;;;;;;;;;;;;';;;l  ̄´ ',;;;;;ノl;;/
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ヘ`ー' ',;;;;;;;;;;;;l l;;| ',/ .lリ
',;;;;;;;;;;;;/ .ゝ-( ',;;;;;;;;;;l ヘ| ', l!
',;;;;/ ',;;;;;;;;| .l__ ´, r'´ /
',/ ',;;;;;;| \_`ー, '
./ ',;;;;l `7
_/ ',;| /
///`゙゙゙'''''ー-=,,,_ ノ`ヽ /
...///////////////゙'ー-=,,_ ` ̄´
//////////////////////
/////////////////////
///////////////////<__
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
(フン……違うな、それは。
生きると言う事は、自分の意思で道を選べると言う事だ。
確かに病室の中で安静に過ごしていれば、あと数年は死なずに済む事ができたのかもしれない。
だが、ベッドから離れる事ができず、点滴のチューブに繋がれたまま、心臓が止まるまでの時間を伸ばし続ける。
そんなものが、本当に“生きている”と言えるのか?
……いや、それは断じて違う。それは、ただ“死んでいない”と言うだけの事だ)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
だからこそ、志半ばで力尽きる事を覚悟しながら、伝説とやらに縋っても生きようとした……?
3870 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:34:51 ID:Rob.dECA0
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;::'''''''''''l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;l
;;;;;;;;;'''' l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;l
.l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
.l;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
, r ' ´ ̄.l;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
/´ , r ' ´ l;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;/
/ ./"´ _,,-‐ァl;;;;;;;;;;;;;;;/;;;/
l,,-t'´;;;;;ノノl;;;;;;;;;;;;;;;;γヽ
´ ̄ ゙゙̄´ .l;;;;;;;;;;;;;;//ヽ',
.,';;;;;;;;;;;;/l、 ノ l
,';;;;;;;;;;;//´ ノ
.,';;;;;;;;;;//゙゙ー'/
l;;;;;;;;;/,、__/
,';;;;;;;;/イ
___, ,';;;;// |
,'/// l
/// .l、
.//// ,,=-'ヽ
. ////,,=-'´;;;;;;;;;;ヘ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
(ああ、そうだ)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……どこまでも純粋な、生きようとする意志。
覚えがある。遠い昔、それと同じ気持ちを抱いていた。
生命維持装置の中、実験動物として弄ばれ続けながらも、自由を求めていた、あの日の……。
3872 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:42:02 ID:Rob.dECA0
///////////////>''" ∨///////!ハ
i///////>ー…'" V//////1:ハ
|/////く ____V//////!/∧
!//////: ´ _V/////|//∧
l//////{ ――-ミ、 ,ィ:::::::::V////1///}
l//////:! r‐r:::::..、 ´ ̄ ̄:|/////⌒y'
. {//////! ヽ.y'¨¨` ! |////i 、 }
∨////l 、 l |//// ソ
∨///:! ヽ ` |/// 、ノ
ヾ、//:! ヽ r―ヘ .l// イ
\/1 ヽ. // '.│
ヾ:、 \ " / !
\ i \ ./ |
_l__ ー一 ' _.ィヽ
/`7≧xュ、 r ニ - 一/∧
!///////¥/////////∧._
/l////////ヲ///////////ハ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
(……? なんだ……何を言っている……?
これは……死にかけた俺の混濁した意識が、自分に対して投げかけていた問いじゃあなかったのか……?
だとすると、貴様……まさかっ……!?)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
君は……似ている。とても、すごく、この僕に。
生きたいと、死にたくないと、どこまでも強く願い続ける、そのあり方が。
……ああ、そうか。
僕がこの異世界に飛ばされてきたのは、もしかしたら君と巡り合う為だったのかもしれない。
3873 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:47:24 ID:Rob.dECA0
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;::'''''''''''l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;l
;;;;;;;;;'''' l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;l
.l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
.l;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
, r ' ´ ̄.l;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;l
/´ , r ' ´ l;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;/
/ ./"´ _,,-‐ァl;;;;;;;;;;;;;;;/;;;/
l,,-t'´;;;;;ノノl;;;;;;;;;;;;;;;;γヽ
´ ̄ ゙゙̄´ .l;;;;;;;;;;;;;;//ヽ',
.,';;;;;;;;;;;;/l、 ノ l
,';;;;;;;;;;;//´ ノ
.,';;;;;;;;;;//゙゙ー'/
l;;;;;;;;;/,、__/
,';;;;;;;;/イ
___, ,';;;;// |
,'/// l
/// .l、
.//// ,,=-'ヽ
. ////,,=-'´;;;;;;;;;;ヘ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
この山に棲むと言われる……伝説の、神っ……!?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……僕は、神なんかじゃあない。ただの、異邦人だ。
人を助ける力なんて無いし、病を癒す知恵があるわけでもない。
僕にあるのは一つだけ。この、今にも消えてしまいそうな命だけだ。
3874 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:50:45 ID:Rob.dECA0
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ Y;;;;;;;;',
. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ l;;;;;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/、 ,';;;;;;;;;;;l
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ー-ゝ、 ,';;;;;;;;;;;;;l
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/`ヽl;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;K,,_`ヽ {;;;;;;;;;;;;;;l
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{ i´`ヽl;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l\l `ヽ l;;;;;;;;;;;;;;l
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヘ', L>.l;;;;;;;;;;;;;;;;';;;l  ̄´ ',;;;;;ノl;;/
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ヘ`ー' ',;;;;;;;;;;;;l l;;| ',/ .lリ
',;;;;;;;;;;;;/ .ゝ-( ',;;;;;;;;;;l ヘ| ', l!
',;;;;/ ',;;;;;;;;| .l__ ´, r'´ /
',/ ',;;;;;;| \_`ー, '
./ ',;;;;l `7
_/ ',;| /
///`゙゙゙'''''ー-=,,,_ ノ`ヽ /
...///////////////゙'ー-=,,_ ` ̄´
//////////////////////
/////////////////////
///////////////////<__
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
ッ…………!?
……神ではない、だと?
はは……そうか、伝説はガセだった、か……。
フン……全ては徒労に終わった、と言うわけか……。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
そうだ。伝説は、夢物語に過ぎなかった。
……だけど、救える。僕には、君を救う事ができる。
3877 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 22:53:39 ID:Rob.dECA0
/:::::::::::-、:::::::::::::/::::::::::::::::ヘ:::::::',::::::::::::::,:::::i!::::::::::::ヽ
〃::::::::::::::::\:::::/:::::、- '"´~ ヽ::::',',:::':::::,:::'::::l!:::::::::::::ヽ
/:l::::::::::::::::::::、-ヾ´~ '::,':, ':,'.:::' ::: ': l!::::::::::::::',
l:::!::::l::::::l"´. _,i,::,:.::, ;:'' , ' ,;;l!:::::::::::::::',
l:::l:::.:':':: :l ,、-'´,、'i:::,::: :::, :: ,:::l!:::::_:::::::l
.l:::l::' ,''::,::l. /、‐ ' ,,,,,;l:::::::,::::.:::,::::l!:/,r-、'、::l
l:::',,:,:.:,,::,:l、、、...,,_ ´./ ,、tlllllllll!::i::::::::,::::::::l!,l/ .))}
.',::ト,:::::::::::':,-─-、ヽ ./─ ""´ .l:ll::::::::::::::l!'゙/ノ '〃
.i::ぃ::::::::::::k''''lllllツ‐l ll l:::::::::::/.└~//
ヽ':ヽ::::::::::',~´ l l! l:::::::::/ ./ヽイ/
ヾ,.\::::::::'、. l .l .l::::::::/ ./ .Y
ヾ, \::::::\ ヽ、- ! .l:::::/ / l
ヽ, \:::::\ _,、 - - l::/ / .',
' `'-、\ - ,ツ ./ _,'i、--、
`ヾ,- / ,.、- '`´;;;;;;''; ; ヽ,
.`-、 / ,、- '´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ; ; ; ':,
`''‐ベ-'`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;、 --‐
┌f´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、 -‐''`´;;;;'''; ; ; ;
l:::l!;;;;;;;;;;;;、- '`´;;;;;;;;;;;;; ''"; ; ; ; ; ;
l;;;l,、-''`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''' ,,,,,,;;'' ; ; ; ; ; ;
,r-r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
/ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
な、に……?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……僕の命を、君に与えよう。
そうすれば、君は新たな命を得る事ができる。
3878 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:01:38 ID:Rob.dECA0
.////////////////////////`ミ、
//////////:f/////////////彡''"7
.///////////:l!///////////////ヘ
〈///////////:{////////// `ヾ////l
ヾ///////⌒ヽ///////// /////l
∨////{ f イ///////ト、`ヽ ィ/////i
i////∧ヽ圦///////ヾ:、 ソ1////:!
|/////゙ー, V////.′ i !////.′
ト、 / i V///{ | !////!
_j " i ヽ. V//i 、 r┘ l////
.////≧x. ! \. V/l .У !///
//////////≧x. rヽヾ! / .j//
.///////////////ヽ ー ' ./シ
/////////////////|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
貴様の命、だと……?
……代償はなんだ。何故、俺に肩入れしようとする?
貴様にとって、初めて出会った他人に過ぎない、この俺に……。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……君と同じだ。僕もまた、遠くない未来に死を迎える身。
遠い異世界で起きた戦争によって、僕は時空の壁を突き破ってこの世界に飛ばされてきた。
だけど、その際に僕は自分の身体を失ってしまった……。
今は命の力を保っているけど、身体の無い命は消え去ってしまうもの……。
今まではどうにか耐えられたけれど、限界はすぐそこにまで近付いて来ている……。
3879 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:05:36 ID:Rob.dECA0
/:::::\::::::/::::::_::_:、::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
. ,イ!::::::::_::>゙'"´ ヾ:::::::::::::::::i:::::::::::',
.i:::!:::::::! x=ヾ::::::::::::::!::::_:_:::i
.l:::!:::::::i / ___キ;:::::::::::l:/r-ミ:|
!::i::::::::i===ミ ,ィfツ7ll1:::::::::i,レ, .}:l
キ:、::::::ヽ.rォッヽ ´ ̄ ´ l!l:::::::::' L_ //
ヾヽ::::::', ̄ | l!l::::::/ ,ヘイ
ヾ\:::ヽ. 、__ l.!:::/ / Y
ヽ. \::ヽ _ -- j:/ / 、
`ヾ:\ ,ツ./ x≦ ̄ヽ
\ / x≦///////∧
ーヘ仁///////x≦一
「f/////x≦´///////
|_lx≦´////////////
/7/////////////////
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【蝶野】
……………………。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
だから、僕の命が消えてしまう前に……受け継いでほしいんだ、この命を。
僕が、確かに“生きていた”証として……。
3880 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:11:09 ID:Rob.dECA0
●
●
●
、----------- ,_
∧::::::::::::/l:::::::::::::::::\
/:::ハ:::://」 !::::::::::::::::::::::ヽ
亅::l/У}]{ /」l::::::::::::::::::::::::::!
l:::::l./,.ヘ. /」)r‐ 、:::::::
l::N{/_,,ィヘ∠フ)!レ/::::::
l:ハ人≦i}]=ヮ )lトヘ::::::
`〈 `ー┬、ーく__
` にヲ´ !::/フー┘
ヽ レ'イ
 ̄ ヽ /
_〉/
/://::/
/:::/__./::/:l
///:/イ/::/:.:l::
////く/:l::::l:.:.:l::
|:l//,イ::::!::::ヽ:.:
l:レく./::::::!::::::::::
!j/|:::::::
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
(そして俺は、あいつ……モコイから新たな命を受け取って、死の運命を覆した。
かつての名前は、その時に捨てた。今の俺は、蝶野攻爵と呼ばれていた人間ではない。
蝶人パピヨン、それが魔神の命を受け継いで、人を捨てた俺の名だ)
3881 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:14:06 ID:Rob.dECA0
_ _ _
/: : : : : : `i
. i: : : : : : : : : :!
、: :○: : ○: :!
i: : : : : : : : : i
l: : :,, --_ッ: :',
丶 `‐'´: : : :ノ
/ ´: : : : : : : : `ヽ
. /: : : : : : : : : : : : : ヽ
, -‐': : ,: : : : : : : : : : : : : :ヽ
/: : : ,-イ: : : : : : : : /`丶: : : :、
r⌒ ,/ /: : : : : : : : i i: : : : i
` ‐ ' /: : : : : : : : : | ! : : : |
i: : : : , _ -‐ ´,) ` ヽ _|
(_ _i ̄(_ -‐'´i
| :|`‐´i : : : : |
|: :ノ_ _ ノ: : : : :|
|: : : : : |: : : : : !
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
(あの日、俺に命を与えた存在……モコイの意思は、既に無い。俺の中で、眠りに就いてしまった。
恐らくはもう二度と目覚める事はないだろう、永遠の眠りに。
……死んだ訳ではない。あいつの命は、俺の中で今も生き続けている)
3882 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:16:15 ID:Rob.dECA0
. . .-─‐-. ミ
|: : : : : : : : : : `: ..
|: : : : : : : : : : : : /
}Ο : : : ◯: : : :,′
: : : : : : : : : : : :i
{ -===- 、: : :. :.|
〉: : : : : : : : : :ノ
i: :`ニニニ´: : : : ‘,
__/ : : : : : : : : : : : : i
___ /.: : : : : : : : : : :‘,.:.三|
/ :::: ヽ: : : :‐--∧_: : : : : : : : : : :./:|: : : |
.′ :::::::‘: : : : : : }/∧ア´二二ヽ:/ | : : ‘,
. ‘::::::::::::::ノ: : : : : :ハ \{/: : : :/⌒゙ヽ : : :‘
. ゝ-=彡-──<¨¨゚‘; .: : :./:::::::::::::::} : :. :.|
\: :′:::::::::::/______」
弋:::::: /
`¨´
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
(あいつが今も生き続けている証拠として、時折……そう、時折だが夢を見るのだ。
俺の記憶には存在しない、見知らぬ世界で起きた出来事を。
この世界に来るまでに、モコイがどんな扱われ方をしていたのかを)
3883 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:23:11 ID:Rob.dECA0
三三三三| |!:::::::::::::::: : : : : :: 。. :::: : : : : : : :::::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::::::::::::::: :: : : : ・ : :: : o: : : :: :: :: ::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::::: ::::: : :: : : : o : : : : : : :: :: :: ::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::::::::::::゚:: : : : : : ゚ : : : : :O。: : : : :::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::。:: : : ::::::: : 0゚ o : : : : : : ::::::i| |三三三三
三三三三| |!::::: : : :: : : ゚ : : : : : : ::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::: : : o: : :: : : : : : : :i| |三三三三
三三三三| |!::::: :: : :: :: : : : : : : : ::::i| |三三三三
三三三三| |!:::: :: : : : : : : : : : : : : : :::i| |三三三三
三三三三| |!:::: :: : : : : : : : : : : : : : : : : ::i| |三三三三
三三三三| |!:::: : : : : : : ::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::: : : : : : : : : ::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::: : : 0 : : : : : : ::::::i| |三三三三
三三三三| |!::: : r 、 : ::::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::: : Yソ : O::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::: : : o : :゚0::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::: : : :。: :゚:::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:: : o。 : : : : : :::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::: : : : : : :::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::: : 0 :: : : : : :::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::::: : : : o: ::゚: : ::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::::: : : : r=、 : : :::::::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::::::: : : : : ( 人 : : : :::::::::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::::::: ::: : : `Yノ : : : ::::::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::::::::: : : : : 。゚ : : :o: ::::::::::::i| |三三三三
三三三三| |!::::::::::::::: :0 : :: : :: ::::::::i| |三三三三
三三三三| |!:::::::::::o : : _,, --==ニニニ===--- 、_:::::i| |三三三三
三三三三| |!::::::_;;ィ´彡''´ ̄ ̄  ̄ ̄` ヾミ三ミi| |三三三三
三三三三| |!≦彡 ヾミi| |三三三三
三三三三| |! i| |三三三三
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
(それは、俺が言った“死んでいない”だけの日々だった。
生物兵器の実験体として生み出されたヤツは、データ採集の為に様々な実験を繰り返されていた。
それは、まるで拷問を受け続ける毎日のようですらあった)
3884 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:26:50 ID:Rob.dECA0
____
,. <//////////,> 、
//////////////////,\
///////////////////////\
―- _ //////////////////////////ヽ _ -―ァ
\< \  ̄///////////////////////////∧-  ̄ / >./
ヽヽ- ゝ /////////////////////////////,i ) ∠ イ/
(ヽー、 i'/////////////////////////////,i ,. -ァ /
ヽ_' {//////////////////////////////!  ̄ ノ
\ ,∨////////////////////////////}f ̄ノ
/ V////////////////////////////、 く
{ : ∨////////////////////////// }´
、 V///////////////////////// ; ,
\ヽ∨////////////////////// /
ゝ、∨//////////////////// ' /
//〉∨////////////////// lヽ',
l ' /〉V////////////////.lヽ` !
,.」 '/ i∨//////////////.ト- 、 ゝ 、
/ヘ l .l ∨///'-―-∨/// ! .l lヽ.ヽ
__ -ニ二ニ-_ ./ '-/ ! ∨/ ヽ∨ .l. \ヽ ', _-ニ二ニ- __
_‐ニニニニニニニ=-_ / / , ´ ` 、 \ ', _-=ニニニニニニニ-_
/ニニニニニニニニ二二\ __./'"_ _ ヽ. _ /二二ニニニニニニニニ\
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
(俺は怒り、憎み、そして呪った。
モコイと俺は、もはや一心同体の身。ヤツが受けた屈辱は、俺が受けた屈辱でもある。
モコイを生み出し、そして道具として扱い続けた存在を、俺は必ず地獄に送ってやると決意した)
3885 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:28:26 ID:Rob.dECA0
__.:≦ '´ ヽ. \ ヽ / /
/- / /\ `ー \ / /
/ ̄―- / ´`ーミ 、\__ `ー 、 _`ー- 、 / /
/ , -― /¨ミ 、 `ー- 、ミ 、 ヽ `ヽ / /
/ / ,へ /⌒ヽ`ー 、 \ `ー、\ } ヽ/ /{
/ } / ヘ:{{{\ \ \ .ヽ }_ >'  ̄ 7 /.' ハ 丶
.\ ノ i } { }ミ、ヾ `ー} ト、 {、 } i!、 /. / / /' { }. \
\ \ ヽ ノ | } |` /:!乂 ヽ }}/| /} .}) / イ 八 ヽ `ヽ
.. \ ヽ {/ / ! .l { ヘ !::! /,x斧テラ!' .l /彡'ー―┐ ヽ `ー― 、}
` \ 〈 l { .八 ヽゞ:.、 レ' {i弋ソ" .///-==_ 〉 \ \ _ \
`ー \ノ ヽ ` \\¨ニ <}' }彡' ̄__> `ー 、 ヽ. \
! i `ーヽ\` x笠ミ , <二彡'ー--ヽ:'7/}. \. \ ヽ
.{ i! {=`ヘヾ ゝ" `_ ィ /:〈// -=ニ{: : /-‐'7 廴 } }
八 ハ ! .ゝ}x'\:7 /: : :} '彡' ニ二): : : :/ ̄ `ヽ.}八. ノ
ヽ \ .iー//= >、-----::<: : : >'彡' / {: : : < \ ヽ
\! .{ // / ,へヽ/ヽ/: : : : : :ヽ二ニ ≠: : : :.\ 丶 \
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
(そう……あいつだけは、生かしてはおけない。
プロイスト……奴だけは……)
3886 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:31:22 ID:Rob.dECA0
: : : : : : : : : ο: : : : : l:::::;: '"、
、: : : : : : /: : : : : : ; '" l
.ヽ: : : : /: : : : : ; '" / /
ヽ / ./ _,. r:::::l':シ
、. /ヽ. / , _'" __|::::::lヽ
i l::l.l ' /'" ,.r‐'""|:::::l/
| V | / ./; -っ: :|:ツ:o:ゝ
.ヽ.l o.l,/l/∠: ー'_´_;/.//
'" i. i `'ー.、._ /::o:::ニャ:
'"/ V:ヽ`'ー、::::::o::``r'" /:/
'" | : ヽヾ`ー`::、:::::::::::::::ィ''": :
|: : :リ ヾ:`ェェ-`ヾ-::ヾ、:/
λ:ン ,/`l:ヾ:::::ゥミ
、_`' '___, '" .,ッ/:::::::::ヾヽ'
_____, ./i/"/::::::::/ `'
i : ::: :. ,、V/ /::::::/ヘ、
.i ////::::/: :i 7
ヽ二二二ノ.///: : : i. //
`ー ──一'"//: : : :i. /./
、 /: : : : : :i. ,-y
: `ー- - ': : : : ir-ミ{
: : : : : : : ./_ぐ ./
./ `ヽ ,r
ゞミv' / .,
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パピヨン】
俺の手で――殺してやるぞ、プロイスト!!!
【ある蝶の目覚め】 を終了します
3887 名前:コーヒー ◆ZbL7QonnV.[] 投稿日:2013/11/13(水) 23:35:11 ID:Rob.dECA0
今回は以上で終了です。
パピヨンがプロイストの命を狙う理由は二つありますが、そのうち一つがこういった理由です。
さて、それじゃあ次回からはプロイストとの最終決戦って感じですかね。
……もっとも、次回はまた少し先の事になりそうです。
ちょっと暁の水平線に勝利を刻みに行く系の用事があるもんでして……。
それじゃ、今回もお付き合いどうもありがとうございました!
- 関連記事
-
スポンサーサイト