20171022平等だけど理不尽




















東京新聞・中日新聞
2017年10月22日(日)
障害者は四つ葉のクローバー
「平等だけど理不尽」


「みんな平等」って本当に難しい。

先日、新横浜−名古屋駅間の新幹線チケットをJR東日本の「みどりの窓口」で買いました。車椅子座席の予約はインターネットではできないので、窓口か電話でします。平日にもかかわらず込み合い、列に並ぶこと
20分、やっと窓口です。そして予約の手続きに30分かかりました。

しかし予約確定には
JR東海からの電話連絡が必要で、さらに30分ほどかかります。私は一度みどりの窓口から出て、携帯電話への連絡を待つことに。私が「受け取りは直接窓口に来てもいいですか?」と聞くと、「他のお客さまもお並びいただいているので、再度列にお並びください」とのことでした。

私は既にここで
50分過ごし、さらに30分連絡を待つのです。それからまた長蛇の列に並ばないといけないだなんて!他のお客さんとの平等性をいうのであれば、一回列に並んだ私が、発券の時は並ばないのが平等だと思うのですが。さらにネット予約できない車椅子席は、窓口で優先的に案内することが平等では。結局、チケットを受け取るまでに合計2時間弱かかりました。
 
車椅子ユーザーも疲れるし、駅員さんだって手間のかかるこのシステム。3年後の東京五輪・パラリンピックには、新幹線を使う車椅子ユーザーが増えることは間違いありません。大丈夫なのでしょうか。
 
「みんな平等」というルールや制度は、実は不平等になりがちです。人は一人一人違うので、多様性を前提に、さまざまな選択肢のあるシステムをつくる必要があります。そして選択肢をそろえても合わない人は出てくるので、個別に変更調整をしていくことが大切です。今日は衆院選の投開票日。多様性を認め、本当の平等を築く一票を投じたいです。


写真:車椅子でお出かけ親子