115 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:02:27 ID:tIirp6j+
1696
┏
今まで、いろんな悪意を受けてきた。
┛
.
116 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:03:12 ID:tIirp6j+
1697
|::::| レ\ | \\ ∧ ヽ l | | | /
┏ |::::| | |l | ` \ トヘ _ - ア ノ人 | |./
逆らえるはずもないような圧倒的な悪意から、 |::::| | | l| |l| \ ヽ、 _ . ´ イ ヽ| |′
┛. └┘ | |∧l ||| ト ` ,. ' / |
八 | ヽ ||l | |> . _ ´ //..::.:|
\ \ |リ | | `T爪_//..::.::.::.:|
\ | | |>〔]‐< ::.::.::.::.:/
ノ | /イ/^l ト、\::.::./
┏
見る者を心底軽蔑しているだけの、
気にしさえしなければ大したことはない悪意まで。
┛
.
117 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:04:18 ID:tIirp6j+
1698
┏
だけどそれらは、殆どがはっきりとした「目的」に応じて起こる悪意だった。
┛
--─` ` ` ` `ヽ、. i
三 `iノ,
三 〃〃〃___ノ
彡 ,ィ《´`\ヽ 「 お前…モンタスに頼まれた奴だな…? 」
彡 ,':;:; ̄` `i
彡 !ィ :;:;:;:;:; く
彳 ト :;:;:;:; `ス
|! :| ## ,-─-- イ 「 ちくしょう…お前が来なければ、
|| (⌒ヽ! (_,,、-‐‐イ´ お前が引き受けさえしなければ 」
川 ヽ > \_ |_ノ^>
川_`'=-‐'''"⌒`´⌒`''"´⌒ヽ、
/⌒` \
/ \
| ヽ
| ';
| |
| || ノ
┏
理解なんかはしたくない。
が、まだ判りやすい悪意だったんだ。
┛
.
118 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:05:10 ID:tIirp6j+
1699
┏
しかし…ここまで、妙なまでにねじくれた悪意は。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「 ―――ちくしょう! お前なんか…! 」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
強い意志や目的もなく。
―――ただ、ねじれきっている、だけの悪意は。
┛
┏
俺はまだ、受けたことがなかったんだ。
┛
.
119 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:06:01 ID:tIirp6j+
1700
.
120 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:06:25 ID:tIirp6j+
1701
―――ベホイミ。
.....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....
. .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . ..l⌒l ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ..l⌒l | |.. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;:;:.:.:.:.. .. ', ', | | .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.
.:;:;:;:;:.:.:.:... . ', \ | | , -、..:.:.:.:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;.:.:.:..r- 、 \ ー' ヽ / / . ..:.:.:;:;:.
.:;:;:;:;.:.:.:.. .\ ` ー- _,ゝ `フ /_ __:.:.:;:;:.
.:;:;:;:;:.:.:.:... . ー-、 _ / 〈 ヽヽ
.:;:;:;:;:;:.:.:.r―――' / / l ;:;:;:;.
.:;:;:;:;:;:.:.:丶-----く / /
.:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. ..\ / _ ィ/
,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:.ー一'  ̄ ̄  ̄.
. .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
.....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....
l /
′/
__
_, -' ´___\
, '´ _,-'´, -――- ゝ、
/ ./ .;;#::: l ト、\
\__/ /l / / , /l'| ト、l ', ……う?
l | / l/|7ニイ三〃| -L.l !
l | l | (─)三(●).;;#:::|
彡彡彡 (__人__) u .ミミ
\ .;;#::: `⌒´ /
/ \
.
121 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:07:35 ID:tIirp6j+
1702
┏
俺がベホイミを唱えると、モンタスはすぐに気付いた。
┛
__
_, -' ´___\
, '´ _,-'´, -――- ゝ、
/ ./ / l ト、\
\__/ /l / / , /l'| ト、l ', リュカ…さん。
l | / l/|7ニイ´/〃| -L.l !
l | l | (○) / (●) .」 |
彡彡彡 (__人__) :;:;:#.ミミ
\ :#;:; `⌒´ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |
. | (__人__) │
大丈夫か?モンタスさん。 | `⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
┏
ここは、村長の家の、客間の一室。
┛
.
122 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:09:22 ID:tIirp6j+
1703
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \
. ( (● ) |
. (人__) | 村長から…、話は聞いたよ。
|⌒´ |
. | | モンタスさん…俺をかばってくれたんだって?
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
┏
俺が村に戻ってきて、
モンタスと、もう一人の男が倒れているのを見つけ。
┛
.
123 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:10:05 ID:tIirp6j+
1704
--─` ` ` ` `ヽ、. i
三 `iノ,
三 〃〃〃___ノ
彡 ,ィ《´`\ヽ
彡 ,':;:; ̄` `i 「 るっせいこの余所者村長!! 」
彡 !ィ :;:;:;:;:; く
彳 ト :;:;:;:; `ス 「 おらはもともと余所者のお前が気に入らなかったんだぁ!! 」
|! :| ## ,-─-- イ
|| (⌒ヽ! (_,,、-‐‐イ´
川 ヽ > \_ |_ノ^> 「 お前は、このカボチを変えた! 」
川_`'=-‐'''"⌒`´⌒`''"´⌒ヽ、
/⌒` \ 「 だから、仕返ししてやっただけさぁっ!! 」
/ \
| ヽ
| ';
| |
| || ノ
┏
もう一人の男が、開き直ったように
叫んでいるのを聞いて。
┛
.
124 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:10:55 ID:tIirp6j+
1705
_____
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 「 …聞いたな、リュカ。 」
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
〉ァ l::::ミミミ::::::::::::::::::::::::::::: 「 犯人は、この村の者だったのだ。 」
r'`ー jl´`,::::::::::::::::::::::::::::::::::::
〔__ヽ i!ー'::::::::::::::::::::::::::::::::::::
l ヽl:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 「 ―――村を少しでも発展させようとしたわしが、
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ
-──-<._x x x x x どうやら原因だったようだよ…。 」
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
┏
力を落とし、悲しそうに…ひたすら悲しそうに。
呟くように言うのを聞いて――――
┛
.
125 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:11:53 ID:tIirp6j+
1706
__
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
|;;;| ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ 「 考える以上にドス黒いものが、現実にはあるってことを。 」
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ
ヾ、! !; ,レソ 「 お前さんより知ってることもあるのさ。 」
`| ^'='^ ム'′
,rト、 ー- ─-: /|
_../ i| \ === ,イ.:ト、
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
┏
情けないことに、ほんとに情けないことに。
俺はその時初めて、二人が言っていた言葉の意味を悟ったのだった。
┛
,. -- 、
〃´ ̄ ``
{li
__ -- 、ヘ ,. -- . ー‐‐へ
´ . ´ `丶´ ̄ヽ`ヽ
/ , ' , ' ヽ、 \ ̄\ ト、
/// , ' / 、 \ ヽ メ 〉.
「 ……スミスさんは、あなたのことを / / , ' , '. / i ト、ヽ、 \ V メ 〉
思って、そう言ってるんです。 」 / / //// // ll l ヽ \ ヽ ヽ メ、
/ ////_/_i l ll l ,.. >== ヽ. ヽ V//
「 あなたを傷つけたくないから。 」 / .l ll l | ,ィテくj ,イ j::::ハハへ ヽVヘ.
l | ll l l ' |r';:jト. |.仆ノノ N ヽ ヽ´ ̄`ヽ.
八| l lト、ー‐'. ´~~´ ,イ メ/ヽ ヽ/ /,. -- '´ ̄ ̄ ̄`ヽ.
| l l| i\ ___, |メ、ヽ ヽ V.メ. __ ,. -- '´ ̄ ̄ `` ´
| l l| \ / |´⌒ヽ\ Vハー -x
从 ハ ヽ i > _ _ / __ .. =ヘj ノ V V⌒ Xこ二二フ
リ V ヽヽ 「 ┐r‐ ´__ >=ー ‐‐ ‐‐ 、
,. --- / ̄ ̄ ̄ ヽ / \\ `ヽ.
.
126 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:14:00 ID:tIirp6j+
1707
__
_, -' ´___\
, '´ _,-'´, -――- ゝ、
/ ./ / l ト、\
\__/ /l / / , /l'| ト、l ',
l | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! うう…まさか、まさかこんな事実だったなんて。
l | l | o゚⌒ ⌒゚o.」 | おら、もうリュカさんになんてお詫びを言ったらいいですぉ。
彡彡彡 :(__人__).ミミ |
\ ` ⌒´ /
┏
俺の顔を見たとたんに申し訳なさげに謝ってくるモンタスに、
俺は責める気になどなれなかった。
┛
/ ̄ ̄ ̄\
/ \
./ ヽ
.l l 謝らなくていいよ、モンタスさん。
l l
.l l あなたは何も―――悪くないんだから。
ヽ l
ヽ l
.) __,,../
/===、_〈
/ \
/ ヽ
┏
だって。モンタスも、騙されていたんだから。
単なる腹いせのための、くだらない仕返しともいえないものの…ために。
┛
.
127 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:14:56 ID:tIirp6j+
1708
┏
別に、複雑な事情があるわけじゃない。
┛
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;:;:;;:;:;:;::;;:;::;:;;::;:;:;;:::::;:::::::::;::;:::::::::::::::::::;;:::::::::::::::::::;::;::;:;:;:;:;;:;::;;:;;;;
|;;;;;;:::;;;::::::::: :┌───┬───┬───┬───┐:::::::::::::;;:;;::;;:;:
|;;:::;::::;::::::::: ::│::::;::::::;;;;;::|| ;; ;:::: : ::::|| ;; ;:: ::: ::::||::::: ;; ;:: : :| : :::: :::::::::;::: ほら、モンタスさん。
|::::::::::::::::::: :::│:: ::;:: ::::: :|| ;; ;:::: : ::::|| ;; ;:::: : ::::|| ::::: ::: ;; ::| : :: ::::::::::::: まだ休みなよ。
|:::::::::: :: : │:: ::;:: ::::: :|| ;; ;:::: : ::::|| ;; ;::::: : :::||::: : ;; ::: :::| :: ::::::::: :::::
|:::::::: : : : │:: ::;:: ::::: :|| ;; ;:::: : ::::|| ;; ;::::: : :::||::: ::: : : ::::| : :::::::::
|: : : :: : │:: ::;:: ::::: :|| ;; ;:::: : ::::|| ;; ;::::: ::: :||:::: : :: :: :::|: :: ::::::: 回復呪文は、
|: : iニニニニニニニニニニニニニニニニニニi ::::::: 傷と体力の同時回復は
| ,____ ____,__. : :: できないんだからさ。
| ./ / / /i | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .
|__,||ニ |二二二二| ニ|| :|_ /:⌒:⌒´:ヽ⌒:⌒:⌒ハ______
/ ::||ニ |/ | ニ||/ / ..:.; /.. ::.ノ ..:ヽ./丿..................:::::::::: 村長も休んでていいって。
::::::::::::...... ̄ ̄'  ̄ ̄ / :.;:...ヾヽ.::.::.( ...:... /::/ ............:::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.............../..:.. ..:. ..::.:. ..:.. /::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l⌒'⌒´⌒'⌒´⌒'⌒´l,,;;/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::
|,,|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|,,||,/
┏
十人に聞いたら十人が、「なんだそんなことで」と、
呆れるような、きっとそんな理由。
┛
.
128 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:15:56 ID:tIirp6j+
1709
/ ̄ ̄\
. / _ノ ヽ
| ( ⌒)(⌒) じゃ俺、村長と少し話すことがあるから。
. | (__人__)
| ` ⌒´ノ ほんとに休んでるんだぞ。
ン }
. /⌒ヽ、 _ノ
/ ノ \__ィ ´
/ / '|. ┏
( y |. ものすごく単純に言えば、今回のことは。
. \ \ |
\ィン、__)、 前村長の娘婿としてやってきた村長へのやっかみが原因だった…らしい。
┛
__
_, -' ´___\
, '´ _,-'´, -――- ゝ、
/ ./ / l ト、\
\__/ /l / / , /l'| ト、l ', ありがとう…ありがとうですぉ。
l | / l/|7ニイ´/〃| -L.l !
l | l | o゚⌒ ⌒゚o.」 | リュカさん…。
彡彡彡 :(__人__).ミミ |
\ ` ⌒´ /
┏
元々の、今よりもっと貧しい、何もないカボチ村を、
未だ貧しいとはいえ、それなりに知名度のある野菜の産地に仕立て上げた―――
村の誰より頑張って、動き回っていた、村長への。
┛
.
129 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:16:49 ID:tIirp6j+
1710
┏
よそ者。
村には元々いなかった人間。
┛
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.|
| |
| | パタン。
| |
| |
| |
| |
| |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┏
その人の人間性や、その人がする行動の如何にかかわらず。
たったそれだけの理由で、何もかもを認めたくない、という考えを持つ人間は、確かにいる。
┛
.
130 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:17:47 ID:tIirp6j+
1709
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ
| ( ●) |
| (__人)
(( | ⌒ノ ┏
ン ノ 特に人の少ない、だから周りと協力しないと生きていけない
/⌒ヽ、 _ノ
/ ノ \__ィ ´ 田舎にはよくある、強い結束とそれ以外への排他。
/ / '|. ┛
( y |.
\ \ |
\ィン、__)、
.| ij ,ノ
| |;;;;;:;;;;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
| :;. |;;:;;;;:;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
| |;:;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
| .: |;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
| | . ::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
| , | ...:::::::::::::::::::::| |
| ' | . ::::::::::::::::| | .
| | :::::::::::::| |
| | . ' :::::::| | ,
| | ::::| |
|_____________| , :l.,|___
|
| '"
______| .:::::'; .:
,';:. ,;::' .:
' '
┏
俺の故郷、サンタローズだって少なからずはあった、
知らないものに対する警戒心。それはある意味、生きていくためには必要なことだ。
┛
.
131 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:18:46 ID:tIirp6j+
1710
--─` ` ` ` `ヽ、. i
三 `iノ,
三 〃〃〃___ノ ┏
彡 ,ィ《´`\ヽ あの男もそんな気持ちを強く持つ一人。
彡 ,':;:; ̄` `i
彡 !ィ :;:;:;:;:; く 貧しくても、自分が知る者たちだけがそばにいることだけを望み、
彳 ト :;:;:;:; `ス
|! :| ## ,-─-- イ どれだけ村長が村のために尽くしても、むしろ気に入らなかった
|| (⌒ヽ! (_,,、-‐‐イ´
川 ヽ > \_ |_ノ^> ―――らしい。
川_`'=-‐'''"⌒`´⌒`''"´⌒ヽ、 ┛
/⌒` \
/ \
| ヽ
| ';
| |
| || ノ
┏
自分を知る者だけがそばにいて、
自分が知る同じ毎日を過ごすことを望み。それ以外の一切を、拒否しようとしていた。
┛
.
132 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:19:49 ID:tIirp6j+
1711
┏
化け物騒ぎも、最初は単なる思いつきだったらしい。
ある日の夜、村の子供が、たまたま外で、
見かけない大きな(たぶんプックルのことだ)ものとじゃれあってるのを見て。
┛
_,.-―-----ー--、,_
,:' ノノ/
イ ノ
i r'`''''ーー--、,-:-ー,゙‐'´
l i | ) i
l i '´`''ー --‐'l 「 ………。 」
l ミミ `( 。j ( 。)
{ i^ゝノヽ、 ̄ ` ' イ
ソi l | |
レゝヽ、 !
ノ人 i .-─、 !
| ゝ ノ
l `''‐--t'
/`''ー-、 `''-、
_,,,.-'"''ー- / ヽ、 /`''ー
┏
化け物が現れ、畑を荒らしたことにして。
作物をめちゃくちゃにしてやれば、気分もすっきりするし、
村長にもいい面当てになる、って。
┛
.
133 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:20:39 ID:tIirp6j+
1712
┏
村長の頑張りで、遠くラインハットまで知られることになった
カボチの野菜。
┛
,----、l´  ̄`l ,---、_
,‐'´ ̄`` 丶、 l`  ̄´l ,-‐'´  ̄``丶、
/ _,,,、-‐ー'゙i、__ノ__-‐ー -、 丶、
/ / /´ ヽ ヽ 丶
/ / / ヽ ヽ ',
.l / l l ', l
| i l l l l
.l l l l l l
l l. l l l l
l l. l l l l
l l l l l l
ヽ ', l l / /
ヽ ヽ l l / / ┌────────┐
丶、 ヽ . ', / / /. │. カボチ名産. │
 ̄~~ヽ 、_\,,_ _,//‐‐‐ー'''´ │.特大ドテカカボチャ│
 ̄ `──'''´  ̄ └────────┘
┏
でも男は、気に入らなかったらしい。
自分たちが努力して作り出した野菜だったのに。
村長への反感が、村長がする全てのことに対する拒否につながったらしい。
┛
.
134 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:21:40 ID:tIirp6j+
1713
┏
村長が苦しめばいい。
そうして男は畑を、化け物がしたように荒らして、
噂を流した。
┛
┏
実際魔物らしきやつ(プックル)は出ていたし、
魔物を利用することには何の気持ちも抱かなかったから。
┛
.,、,._,.、_.,,_..,.,、,._,.、_.,,_..,.,、,._,.、_.,,_..,.,、,._,.、_.,_,、,._,.、_.,,_..,.,、,._,.、_.,,_..,.,、,._,.、_.,,_..,.,、,._,.、_.,_
:ヾ ;., ;;. .., ,; .: ヾ,,。, ::;;, ;.. :ヾ ;., ;;. .., ,; .: ヾ,,。, ::;;, ;..
::; ;; ::::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; ::。 ;; :::;;,; .: ,,。, ::;; ::。
ヾ::: ################ :::;; ;;: ヾ::: :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; :::;; ;;:
;;: ,,。, ::;;, ;;ヾ . ;;: ,,。, ::;;, :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;;ヾ ;; :::;; ..,:: ::; ヾ .;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;; :::;; ..,:: ::; ヾ .;;;。
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、., `゙" 、,. 、., `゙" (◎) `゙"
、., `゙" 、., :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;., . ヽ|〃################;:;:;:;:
_ -, ;:_ .:;:;:;:;:;:;:;:;.-:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; wv_,..-: _.;_ -, ;:_ ...;_ wv_,..-: _.;
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; ~ :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
~ ::::::........ :;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; ...,,;;;: ~:.......;;::....
┏
迷信深い村民たちはすぐに信じたし、
化け物のせいにしておけば自分が疑われることもない。
せいぜい困ればいい。村長が困る顔が見たかった、と。
┛
.
136 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:23:29 ID:tIirp6j+
1714
┏
男にとって計算外だったのは、
村長が男が思うよりずっと賢い人だったこと。
┛
, , , -‐==- ._
/.//イイ≦三≡=‐=‐-.._
i .川/〃イ三≧三三二≧、
, -ゝlllllヘヘヘへミミミミミ、ミミ、、ミ
イイフジ゙゙'' ヘ. \\`ヾ゙゙三ミミヾヾミ
´イ// / ,イ´ヽ ` ヾ 、`ヾミミミ
llレ__` { ´ _,,イ二ヽ ヾミミ、 ヽヾミミ ┏
{三≧ =≦竺o='' 三ミミ、ミミ、ミミミ 事態を重く見た村長は、
.〉ー ゚' 、 ノ 三ミ、ミミ、ミミ、ミ
.( `_/.. `¨ 三三F lミヾミミ 化け物を何とかしようとすぐに手を打とうとした。
l ( ___)ヽ 、 三-、 .リヽヾヾヾ、 ┛
l/  ̄__ _ `ー、 .三 ' /川川ハハヾ
l ´ _ ` l ゝ-イ川 川川ハハ
l ¨ ___ ノノノノノ川 l || l i ハ
ゝ._ __ 、二ンノイノノノ川 川 l川
Т  ̄ // `ーイノノノノハノノハノノ
r‐‐- - -┴────-==─イイノノハノハ
jl`ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
ノj ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
┏
村の責任を預かる人としては当然の対応だと思う。
村長の才腕に村の行く末がかかっているのなら、尚更に。
┛
.
137 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:24:16 ID:tIirp6j+
1715
┏
村長が何とかしようと考えている、と聞いて動いたのが、モンタスだった。
┛
__
_, -' ´___\
, '´ _,-'´, -――- ゝ、
/ ./ / l ト、\
\__/ /l / / , /l'| ト、l ', 「 じゃあ誰か強い人を雇って、
l | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! 化け物を退治してもらりゃあいいですぉ! 」
l | l | (○) / (●) .」 |
彡彡彡 (__人__) .ミミ 「 ポートセルミにいるグレンなら、いろんな人をすってるはず。
| u. `Y⌒y'´ | おらが、紹介してもらいますぉ! 」
\ ゙ー ′ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ rー'ゝ 〆ヽ
/,ノヾ ,> ヾ_ノ,|
| ヽ〆 |´ |
┏
村でもそんなに多くない、村長を信望するモンタスが動くことは、
ある意味当然の流れだったかもしれない。
┛
.
138 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:25:10 ID:tIirp6j+
1716
┏
そして、俺たちが雇われることになり、
俺たちは「魔物のすみか」に向かった。
┛
_,,,.-―-----'ー-、,
,.‐'"´ `'ヽヽ、
イ )ノ
r ノ
〈 r' `''ーー--,-、,_,,,.-―''' ┏
i | | ヽ、 `、 「魔物のすみか」に化け物が、ということまでは男は噂にしなかったらしいが、
l | ,.‐'`''--、 )__.j.,
レミ ノ ,.‐'`''‐-`'' _,,,.-―'l_,, (それと関係なくプックルは村に来ていたから)
( ニミ | ( しj (_(し))
`、 ( `、l ヽ、  ̄ | イ その事実さえも、男には都合がよかったらしい。
l | i ┛
|`''‐、 ) |
||__,_i ,,,.-─‐、 |
ゝ、  ̄ ̄ |
| `''‐-、___ ノ
| | `、
-:''"゙`''ー-、, `''‐-、
-:''"゙ /\ / `''‐、l
/`'ー-、, / \
く } 、
┏
「魔物のすみか」とよばれるようなところに行くようなバカはいないだろうし、
何より、行ったとしても…「帰ってこられない可能性が高いだろうから」。
┛
.
139 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:27:13 ID:tIirp6j+
1717
┏
俺たちが「魔物のすみか」の中で化け物を探している時に。
┛
--─` ` ` ` `ヽ、. i
三 `iノ,
三 〃〃〃___ノ
彡 ,ィ《´`\ヽ
彡 ,' / ̄` `i
彡 !ィ /゚) く 「 ったくとんだバカもいたもんだよ…へへっ 」
彳 ト `‐ `ス
|! :| ヽ ,-─-- イ 「 命あっての物種だってのになぁ。何信じてんだか。 」
|| (⌒ヽ! (_,,、-‐‐イ´
川 ヽ > \_ |_ノ^> 「 まあ俺たちに関係のない奴らだ、たとえ死んでも… 」
川_`'=-‐'''"⌒`´⌒`''"´⌒ヽ、
/⌒` \
/ \
| ヽ
| ';
| |
| || ノ
┏
俺たちのことを、男は一人でいるときにそう呟いたらしい。
それを、たまたま聞いていたモンタスが…男に詰問。
┛
┏
現在に―――至る、ということらしい。
┛
.
140 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:28:24 ID:tIirp6j+
1718
トントン
―――失礼します。
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、.\
| (●)(●) .| モンタスさんが気付きました。
! (__人__) |
, っ `⌒´ | もう少し休めば、大丈夫だと思います。
/ ミ) /
./ ノゝ /
i レ'´ ヽ
| |/| | |
_____
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ……ああ。
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
〉ァ l::::ミミミ::::::::::::::::::::::::::::: すまないな、リュカ。
r'`ー jl´`,::::::::::::::::::::::::::::::::::::
〔__ヽ i!ー':::::::::::::::::::::::::::::::::::: お前に介抱まで頼むことになってしまった。
l ヽl::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ
-──-<._x x x x x
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.
141 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:28:58 ID:tIirp6j+
1719
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) いいえ、村長。
. | u. (__人__)
| ` ⌒´ノ 回復呪文は得意なほうですし、気にしないでください。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒\ ,__(‐- 、
l \ 巛ー─;\
| `ヽ-‐ーく_)
. | l
┏
すっかり村長は気落ちしてしまっている。
┛
_____
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l いや。そういうことではないのだ。
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
〉ァ l::::ミミミ:::::::::::::::::::::::::::::
r'`ー jl´`,:::::::::::::::::::::::::::::::::::: 村とは本来縁のない若者に、面倒を押し付けた挙句に、
〔__ヽ i!ー':::::::::::::::::::::::::::::::::::: こんな結果になるとはな。
l ヽl:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: しかもあいつはあんな暴言まで…。
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ
-──-<._x x x x x 本当にすまないと思っている…。
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.
142 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:30:00 ID:tIirp6j+
1720
/ ̄ ̄\
/ ノ ヽ \
| ( ●) (●)| 気にしていないと言えば嘘になりますが…、
| (__人__) |
| ` ⌒´ |
| | でも村長、それはあなたが言ったことではありません。
ヽ /
_,,ゝ (,_
/´ `ー-一´`ヽ
/ 、 , |
/ ノ | l
┏
今、男は物置に普段使っているという
倉庫の中に、見張り付きで閉じ込められている。
┛
_____
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l いや、村の者の行動の責任は、やはりわしにあるのだよ。
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
〉ァ l::::ミミミ:::::::::::::::::::::::::::::
r'`ー jl´`,:::::::::::::::::::::::::::::::::::: だから、せめて礼と、詫びを入れさせてくれ。
〔__ヽ i!ー'::::::::::::::::::::::::::::::::::::
l ヽl::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ
-──-<._x x x x x
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
┏
普段村長をそれほど良く思っていなかったらしいほかの村民も、
今では自分たちの生命線になっている野菜をめちゃくちゃにされて、
原因を知った今、男を許せなくなったらしい。
┛
.
143 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:33:18 ID:tIirp6j+
1721
r―-、__r―-、
|―‐z__,r:、__)
| | / /___r-、
>―-、__ノr―‐┴'′ さっきお前は、グレンへの手紙しか受け取らなかったが…。
,. -‐'''" ̄ ̄`―〇ニニニヽ
/ \ `〇 やはり…、
| ヽ この、…合わせて三千ゴールドを。受け取ってほしいと思っている。
| |
\ /
\________/
┏
村長は俺に、金のはいった袋を渡そうとした。
┛
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) いえ…、詫びはともかく、礼に値することは
. | (__人__) 俺はしていません。
| ` ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ mm
/  ̄ ̄ ̄ つノ
| | ̄ ̄ ̄
.
144 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:33:55 ID:tIirp6j+
1722
_____
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ いや。
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l わしがそれを渡したいのだよ。お前に。
〉ァ l::::ミミミ:::::::::::::::::::::::::::::
r'`ー jl´`,:::::::::::::::::::::::::::::::::::: 金は命さえ無事なら稼ぐこともできるだろう。
〔__ヽ i!ー'::::::::::::::::::::::::::::::::::::
l ヽl:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: それに、お前は…その時はそうだとわしも信じていたが、
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ 村の者の嘘に振り回された被害者だ。
-──-<._x x x x x
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
┏
村長はあまり俺を見ようとしない。
…だけど。俺には、村長の感情が目に見えて判るようだった。
┛
_____
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
〉ァ l::::ミミミ::::::::::::::::::::::::::::: これはわしの我儘かもしれない。
r'`ー jl´`,::::::::::::::::::::::::::::::::::::
〔__ヽ i!ー':::::::::::::::::::::::::::::::::::: だがその金を、受け取ることでわしの気を…
l ヽl::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ
-──-<._x x x x x 少しでも楽にさせてくれないか…。
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x
145 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:35:01 ID:tIirp6j+
1723
rァ'フ"´::::::::::::::::::::::`ヽ
{f〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
ヾ ;::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ ┏
/- l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 俺はこの時、村長に何と声をかければ
l、_ l三ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
〉ァ l::::ミミミ::::::::::::::::::::::::::::: 良かったんだろう。
r'`ー jl´`,:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ┛
〔__ヽ i!ー'::::::::::::::::::::::::::::::::::::
l ヽl::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゝ リルラリルハ -‐リlハノヽ ┏
-──-<._x x x x x 村の為に頑張った自分の行動の結果が、
/x x x x x x x x x x x x x
.l x x x x x x x x x x x x x 村民の裏切りという形で出てしまったこの人に対して。
.l x x x x x x x x x x x x x ┛
┏
俺はプックルと再会できた。ガンドフも仲間になった。
親父の剣を見つけることもできた。
だけど――――、この人は、失うばかりで…何一つ、得ることがなかった。
┛
.
146 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:37:23 ID:tIirp6j+
1724
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \
. ( (● ) | 村長。
. (人__) |
r-ヽ | 確かに「化け物」はいませんでした。
(三) | |
> ノ /
/ / ヽ / でも…、俺は、あの「魔物のすみか」で。
/ / へ> <
|___ヽ \/ ) 十年ぶりに、友達に再会したんですよ。
|\ /|
| \_/ |
, , , -‐==- ._
/.//イイ≦三≡=‐=‐-.._
i .川/〃イ三≧三三二≧、
, -ゝlllllヘヘヘへミミミミミ、ミミ、、ミ
イイフジ゙゙'' ヘ. \\`ヾ゙゙三ミミヾヾミ
´イ// / ,イ´ヽ ` ヾ 、`ヾミミミ
llレ__` { ´ _,,イ二ヽ ヾミミ、 ヽヾミミ …友達、とな?
{三≧ =≦竺o='' 三ミミ、ミミ、ミミミ
.〉ー ゚' 、 ノ 三ミ、ミミ、ミミ、ミ
.( `_/.. `¨ 三三F lミヾミミ
l ( ___)ヽ 、 三-、 .リヽヾヾヾ、
l/  ̄__ _ `ー、 .三 ' /川川ハハヾ
l ´ _ ` l ゝ-イ川 川川ハハ
l ¨ ___ ノノノノノ川 l || l i ハ
ゝ._ __ 、二ンノイノノノ川 川 l川
Т  ̄ // `ーイノノノノハノノハノノ
r‐‐- - -┴────-==─イイノノハノハ
jl`ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
ノj ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.
147 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:37:57 ID:tIirp6j+
1725
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ ええ。
| ( ー)(ー)
. | (__人__) 十年ぶりに、再会した…「魔物の」友達です。
| ` ⌒´ノ
. | nl^l^l
. ヽ | ノ
ヽ ヽ く
/ ヽ \
/  ̄ ̄\
/ ノ ヽ
|:::::: (● ) あなたが前俺に言った通り、俺には魔物を供とする
. |::::::::::: (__人) 素質があるようです。
|:::::::::::::: ⌒ノ
. |:::::::::::::: } …でも、不思議ですね。
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ 俺の友達である「魔物」よりも…あの男のほうが、
/:::::::::::: く より「化け物」に見えました。
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
.
148 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:38:34 ID:tIirp6j+
1726
┏
あの後。さんざん開き直ったあとに。
俺に気付いた、男が、俺に言ってきたのだ。
┛
--─` ` ` ` `ヽ、. i
三 `iノ,
三 〃〃〃___ノ
彡 ,ィ《´`\ヽ 「 …お前、モンタスに頼まれた奴だな…? 」
彡 ,':;:; ̄` `i
彡 !ィ :;:;:;:;:; く 「 ちくしょう…お前が来なければ、
彳 ト :;:;:;:; `ス お前が引き受けさえしなければ。 」
|! :| ## ,-─-- イ
|| (⌒ヽ! (_,,、-‐‐イ´ 「 俺は丁度いいとこで村長を村から追い出して、
川 ヽ > \_ |_ノ^> 昔のカボチ村を取り戻せたのに。 」
川_`'=-‐'''"⌒`´⌒`''"´⌒ヽ、
/⌒` \
/ \ 「ちくしょう…お前なんか―――お前なんか! 」
| ヽ
| ';
| |
| || ノ
.
149 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:40:12 ID:tIirp6j+
1727
┏
人間なのに。
その男もまた、守るものや守りたいものもあるだろうに。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
--─` ` ` ` `ヽ、. i
三 `iノ,
三 〃〃〃___ノ
彡 ,ィ《´`\ヽ
彡 ,':;:; ̄` `i
彡 !ィ :;:;:;:;:; く 「 ―――魔物に食われて、
彳 ト :;:;:;:; `ス
|! :| ## ,-─-- イ
|| (⌒ヽ! (_,,、-‐‐イ´
川 ヽ > \_ |_ノ^> いっそ帰ってこなければよかったのになっ!! 」
川_`'=-‐'''"⌒`´⌒`''"´⌒ヽ、
/⌒` \
/ \
| ヽ
| ';
| |
| || ノ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
そのさまは、魔物よりも、ずっと化け物のように見えた。
┛
.
150 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:40:54 ID:tIirp6j+
1728
./ ̄ ̄\
./ _ノ ⊂_ ‐-' <
| ( ―) λ ヽ あの男にも思うところはあるのでしょう。
,ヘ__| (__人) ヽ ',
__,/ ` < ⌒ノ . r'-‐¬
/---‐――--.、ゝ\ ノ 」-‐>ヽ ……これ以上は、本当によそ者の俺には
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./⌒ヽ. ´_ノ / ´ l 語れるところではありませんが。
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /´ `ヽ ヽ. , , .!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ / ヽ l` / / /!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ./ _ __ヽ-、 !/. ,' l !
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l _十''''''''"" \ < ' l
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) 村長。
| (__人__)
| ` ⌒´ノ …これからも、どうか…頑張ってください。
| }
ヽ }
ヽ、.,__ __ノ モンタスたちのように、あなたに感謝している人も…
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、 ポートセルミのグレンのように、あなたたちを正当に
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 評価している人も確かに…、いるのですから。
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||::::: /::::::::i
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
.
151 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:42:54 ID:tIirp6j+
1729
, ィ〃〃〃〃〃〃,,)))
,r≦三〃〃〃〃〃〃,)))ゝ、
/彡三〃彡彡//////-'''''' Yミ、
.{イメ彡///ノ /イ 〃リ.ヽ _ _ ミヾ ……すまんな。
.彡三三ニ{  ̄` _ {´ ,,,,ゝ
,彡彡三ニ;} ∠三二ヽ`ヽ}∠≦ノ 詫びを入れねばならんところを、逆に励まされてしまったようだ。
彡メ彡三{ fニヒノj''' 、fニヒノヽ
,彡ソf-三ニ{ ‐-‐' _ ヽ、ー' {
彡ニl 三{{ _,t _____ )、 l
/l/l,ハ ` 三} ./ _ ヽl
!l/l/l/l`t-イ ` ̄ - ` j
ヾj/T(\ 、 __ ,イ\____
__ノ:;:;:;:ヽ\\  ̄ ̄ ̄ノ i!lヽ:;:;:;:;\:;:;:;:;:;: ̄
┏
村長はやっとこちらを見て、少しだけ笑った。
┛
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒) いえ。気にしないでください。
l (__人__)
l ` ⌒´ノ
| |
ヽ l それではこのお金は…要らないといっても、
_,ゝ、 _,ノ 納得してもらえないでしょうから、頂くことにします。
,、-='l \_,ン g<\
/ \ └〆\ i=i|\'\ きっとこのお金は、大事に使うことに…しますから。
丿 ゙i \ \=il / i!
l l \\| /=|l
| | \i/ ||
.
152 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:44:43 ID:tIirp6j+
1730
/ ̄ ̄\
/ ヽ_ \
| (⌒ )(⌒)
. | (__人__) それじゃ…失礼します。
| ` ⌒´ノ
. | }
. ヽ } 俺も…旅に戻ることに、します。
ヽ ノ モンタスさんによろしく。
_,,,,ノ|、 ̄//// \、
_,,..r''''"/ | \`'/ / |  ̄`''ー-、 前も言いましたが。―――お互い、頑張りましょう。
/ / | /\ / / / ヽ
ノ | > |/)::::/\/ \ ノ /}
{ | { | ,r":::ヽ / / / // ハ
┏
たぶんこの村長は、これからも苦労するだろう。
だけどきっと。 ―――乗り越えられるだろう。
┛
, ィ〃〃〃〃〃〃,,)))
,r≦三〃〃〃〃〃〃,)))ゝ、
/彡三〃彡彡//////-'''''' Yミ、
.{イメ彡///ノ /イ 〃リ.ヽ _ _ ミヾ ―――リュカ。
.彡三三ニ{  ̄` _ {´ ,,,,ゝ
,彡彡三ニ;} ∠三二ヽ`ヽ}∠≦ノ ああ、そうだな…頑張ることにするよ…。
彡メ彡三{ fニヒノj''' 、fニヒノヽ
,彡ソf-三ニ{ ‐-‐' _ ヽ、ー' {
彡ニl 三{{ _,t _____ )、 l
/l/l,ハ ` 三} ./ _ ヽl
!l/l/l/l`t-イ ` ̄ - ` j
ヾj/T(\ 、 __ ,イ\____
__ノ:;:;:;:ヽ\\  ̄ ̄ ̄ノ i!lヽ:;:;:;:;\:;:;:;:;:;: ̄
┏
根拠なんてないけど…、俺は…そう思ったのだ。
┛
153 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:45:32 ID:tIirp6j+
1731
┏
俺は村長に頭を一回下げて、部屋を、家を出た。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l |:::::::::::::::::::::::.: l
l::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l l:::::::::::::::::::::.:.:.!
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ヽ:::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:l l:::::::::::::::::.:. !
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/ ´  ̄ ` 、 ヽ::::::::::::.:.:.:.:.l. l:::::::::::.:. l
/ .ィ≦≧=- 、 、 ヽ.:.:.:.:.:.:.:l. /:::::::::::::.:.:ヽ
l<///////////ヽ、 ヽ `ヽ.:.:.:.l 〈::::::::::::::::::::/
. !//////////////ヽ ヽ \:l l- ´ `Y
V///////////////ヽ \ l! | ',
. \///////////////\ ヽ l l ヽ
` <//////////////>、 }! !` ー― 1
 ̄` <////////V ` ー― ´
` ー- ´
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
仲間たちのいる、馬車に戻るために。
┛
.
154 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:47:06 ID:tIirp6j+
1732
┏
すると、馬車に向かう道のりの途中で、
┛
_,rf,r<>‐'´: : : : : : : : : . . . `ヽ、
_! /,,,r'´;r '´: : : : : . : : . . : : ヽ,r====-、
f´レ´/ '´;,;,;,;r' : : . : ,r' : . . . : ' ヽ ヽ、
/V´7''¨´: : /: : : : /: : . : :/: : / i i ヽ `ヽ ヽ
l レ7: : : : : /: : : : /: . : : : /: . / / ,! ,l iヽ `、 ,!
/Y /: `ー--l : : : : : /: : : / /. : : / / . ,! /l ! l iヽ
ヽ>l: :`:、: : :l: : : : : :l : : / /: : ://: : / / .l l ! l l
/l :ト、: : : ̄l : : : : : !//: //7: :,:イ / ! ! ! l !
7:yl: :`y‐-;l: : : : : :l,r‐'''7''‐-.、:// // l ,l l li l
l ヽ,ト/,r' `>!: : : : : !` 、i⊃:::: /ヽ レ' l /l l /レ ……お帰りなさい、
`i/`l ヽ、_!.l : : : : :l `ー--' ,r_レ'、,! /'レ'
>-ヽ、__`l: : : : : :l /)::/,! レ' リュカ。
/:.:.:.:.:/、__,l : : :i: : l i<_,/, /
/:.:.;,;,;/;,;l! .! : : :!: ! 、 _,> / l
/:.:.:,;,;/;,;,/! l: : : :!: ! `ー-- /l i l ―――お疲れ様でした。
/:.:,;,;,;/;,;./,! l:i : : !: ! ,/ : :l l l
/:.:,;,;,;,;,;,;,:/,! !l: : :l : ト、 _, ''´ ! : : : :l .l !
`/`ー-,;,/_/ !!: : l'i ! 7ー‐<´ ! : : : :! ll.!
/:.:.;,/ `ー--.,,__ l!l : :! ! l l___;,;,:ヽ ! : :l lレ
/:./: : : : : : : : : : ̄l: :l,_l .! l i `、/ l: : ;!l
_,,,,,,,,___,,,..--‐'¨ヽ、: : : : : : : : : : ! l V`ヽ/ ヽ !: : /レ
/: : : . `ヽ、 : : : : : : : `ヽ、: : : . : : レ: . / `ヽ ヽ`ー-.,,_l :/ __
: : : : : . ヽ: : : : : : : : : `ヽ、: : : : : : . /'''''''¨ヾ'、 ヽ : レ<¨ ̄ `、
.: : : : : : : : : . ヽ : : . : : : :`:、: : //ヽ;,;,;,;,ヾ`ヽl、: . ヽ: ヽ ┏
: : : : : : : : `、 ヽ : : :`:、 . :/´:.:.:.l,;,;,;,;,/:.:.;,;,:`.、: . : .l: : `、 ピエールが一人、
.: : : : : : : . : : : :ヽ:ヽ : . :`/:.:.:.:.:.:.:/トi¨i’`、:.:.;,:.:.:.`、 : l: . `、
: : : : : : : : . . : `、! . : :/;.:.:.:.:.:./;,;!:.:l :!ヽ;,ヽ.:.:.:.:.:.:.`、!: . : : . ヽ 俺を待っていたんだった。
.: : : : : : : : : : !: : . . : :/;,;.:.:.:.:./;,;,!:.:.:! :l;,;`、;ヽ:.:.:.:.:.:.:.`、. ヽ ┛
: : : : : : : : : : :l : . : : . : :./;,;,;.:.:.:./;,;,/:.:.:.l: : !:.;,ヽ;,;ヽ:.:.:.:.:./ヽ: . ヽ
.: : : : : : : : : : : : : . . : :l: : : : : : :/;,;,;,;,;.:./;,;/:.:.:.:.:.!: : l:.:.;,ヽ;,;,ヽ:.:/ ヽ: . : . ヽ
.
155 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:47:49 ID:tIirp6j+
1733
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) | ピエール…。
. | (__人__) │
| `⌒ ´ | お疲れさまって…みんなは?
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
_
/,.―ヾ
, '/ \
,. --f i _
/ ¨>
, ' \
/ / i ヽ
,' / / | i ',
,' i i i i l l i i l
/i ヘ l__!_|_ | l i l i l i l |、 私ひとりです。
/ l ハ_!,xr―、`l ハ l -l―l-l、 l ,' ', \
/ l | ゝト:::イ` ゙´ ィf'卞x、ソiソ i ヽ ヽ スミスさんが…リュカを慰めてやれ、って。
,' l i ', ` ¨´ ゞ::イ〃/i ', ヽ ヽ
i l ハ. ', ` / l ', \ ', プックルさんやスラリンたちは行きたがって
{ l i ヽ ` ー イ | i i ヽ i いたんですけど、
l l ハiヽ l |\ _ イ | l| l ヽ,
ヽ|i | ヽ l´ `ヽ,`¨´/V´l リll | } ト, i きっと…プックルさんたちがいたら…
|l l_/ヽ l < `> ト- 、_ ! | /i i l | 気を張っちゃうだろうから、って。
_,. -ヾ¨ ¨-リヘ_ヽイ_ , イ `ーソ/―ト、 l リ
/ ヽ >¨ _[_]_ \ / ´ ヽ!
/ ヽ i ヽ∠r-‐< ヽ\ / V ヽ
/ V / >\/ ̄―\\/ ヽ
{ } / / l/ //_¨ィ\\ i
ヽ l / / / ¨ー-、 l\ヽ /
丶 / / / ,.ィ´ ̄i´ {_,. -‐ <メ\
//il i \ `´i l i ¨ヽ, l { | } ト `i
.
156 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:48:56 ID:tIirp6j+
1734
―――ははっ。
┏
俺の口から、自然と笑い声が出た。
┛
 ̄ 、
´:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; \
/ :;:;:;:;:;
/ :;:;:;:;:; ヽ
' :;:;:;:;:; ヽ ―――ありがとうな、ピエール。
l :;:;:;:; ヽ
. l :;:;:;:; l
. l:;:;:;:; i はは。確かに、プックルやスラリンたちがいると、俺どうしても…
l:;:;:;:;:;:;:; ! 偉ぶりたくなるから…な…。
l :;:;:;:; i
l :;:;:;:;:;:;:; i.
!:;:;:;:;:;:;:; /
,' :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; /
 ̄ `ー - :;:;:;:;:;:;:; / ごめん、ピエール。
` 、 /
:.:.:.:.:.:... 、 / 少しだけ…ここで。一緒に、いてくれ。
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .:.:ヽ _ ´
ー- :.:.:.:.:.:.:.:.. ..:.:.:.:.:.:ヽ
` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
┏
なんだろう。スミスといい、ピエールといい。
これじゃあまるで―――どっちが…どっちが―――
┛
.
157 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:49:40 ID:tIirp6j+
1735
__ __
. ´ > -- .
/ . ´ ` .
/ / \
{! / ヽ
ゝ._ / ヽ ',
/ /il ', '.
, ' , ' , ' / | l l i |
, ' , ' //__/ / .l l l l i l |
// / // // / `/ /´「 「 /`メ ! | ええ。
. // / // / / // _ム._ / / レレ'__ ハ i .リ
// レ' / / / / K´{r'::::::} ´{k:::: .}ヾ ll ! / ご一緒しますよ。
. // / / / i !i ´ ̄ `ー‐' リ ト./
i/ / / /i. /i ハ . / l !
| レ'/ / !/.!入ヘ / i iノ
| i/ / ハj 弋ヘ 丶ー / / i!
i / / | 乂\ / / ,'
|へ ! ⊥. --‐‐‐\ ..イi / /
| /X ̄ _. --ァ'// | > . ´ .| ! / /
|' r' ´ ̄ // r─┴ -----‐─‐ ┐レ'
___ .八 乂 . ∠/--┤「 ̄ ̄ | 「 ̄ ̄ ̄ .|
. ´ ` 二 ´=彳´ ̄ ! | | 「 ̄ ``ー‐‐ ‐ ´ ̄` .
. / ,. ´ ̄ ,. --/ /``ー ._ | | ___ `==' ̄ ```ヽ `丶、
// ,. -- / `ヽ. ``ー ┴‐‐ ' ´ ̄ __ ヽ \ \
┏
ピエールは静かに言ってくれ、
俺の隣に座ってくれた。
┛
.
158 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/22(火) 23:50:16 ID:xQ6iFwpn
モゲロ
159 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:50:31 ID:tIirp6j+
1736
┏
子供の時みたいに、涙は出なかった。
┛
┏
だけど…やっぱり俺は、まだまだ弱虫のままだ。
┛
l `ヽ ヽ
ゝ , ヽ _ 丿 \‐、-..、
ヽ ゝ ノ , ‐ ´ ソ:.:.:.:\
―――ありがとう…、 ヽ ´ ' /:.:.:.:.:.:/\
\ / /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.ヽ、
ピエール…。 \ / /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
ヽ / /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
ヽ __ ィ /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
┏
何歳に、なっても。
┛
┏
体が、どれだけ大きくなっても―――、現に今も。
┛
.
160 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/22(火) 23:51:12 ID:UsiixIwx
いい仲魔だ・・・
161 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:51:15 ID:tIirp6j+
1737
┏
ヘンリーや親父のような男になりたいと、思っているのに……。
┛
┏
まだ、みんなの優しさに…甘えたままでいる―――…。
┛
.
162 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/22(火) 23:52:43 ID:tIirp6j+
以上です。
これにてカボチ編終了。次からはサラボナ編です。
いよいよ青年編一大イベントが始まりますね。
163 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/22(火) 23:55:02 ID:0mpp+ynF
乙
ない夫には弱虫のままでいて欲しいな
164 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/22(火) 23:55:59 ID:xQ6iFwpn
乙
165 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/22(火) 23:57:18 ID:20QHFCQO
乙
今日は>>1じゃなくてピエールにペロペロだ
166 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/22(火) 23:59:27 ID:UsiixIwx
乙
人を頼れる強さってのもあるよね
最後はピエールが女性だからいい感じに見えるね
167 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 00:02:52 ID:VCOR3qdA
乙ペロ
168 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 00:16:54 ID:JKBMoePf
乙
次回の一大イベント…ルラムーン草探しだな!
169 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 00:19:29 ID:uRKe/Exw
乙!
次回サラボナか、楽しみだぜ!
170 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 00:37:58 ID:mKsMj9wd
乙
魔物ねえ…人間誰でも気持ち一つで簡単に「魔物」になれるからなぁ…
171 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/23(水) 00:55:02 ID:oIkuKLk3
_,,. -─- .== -,..-‐、 こんばんは。
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ
/ / ,ハ ハ ハ } 乙ありがとうございます。代理で登場の作者です。
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ カボチ編、いかがでしたでしょうか。
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // |
Vi ハ ● ●.^ヾイ}.リ| | カボチ編はプックルとの再会、父の剣の出会いと嬉しいことも
ハ/||ミ彡》、_,、_, ⊂⊃/ |ノ| | | ある反面、人間の弱さが悪い面に出てしまうという、
\トゞミゞ ヽ._) / | }.| | 「魔物だから悪、人間だから善という訳ではない」ということを
| |> ァr‐七⌒ | |リ | | 書いてみたくて挑戦してみた話でした。
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ト /:∧∨ 〉.| ト | | 例によってかなりオリジナル入れてしまいました、
小説とは違った結末となっています。
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ ぶっちゃけて作者は暗い話を書くのがとても苦手なので、
/ / ,ハ ハ ハ } このラストには納得のいっていない方もおられると思います。
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // | 人間の生々しい弱さゆえの醜さ…というのはこのカボチ編で
Vi ハ ノ `ヽ ^ヾイ} リ| | 出すべきテーマでしたでしょうから。
ハ/|ミ ● ●. / |ノ| | |
\ゞミゞ 、_,、_,⊂⊃../ | }.| | プックルやガンドフという仲間に出会え、主人公はさらに
{ /⌒l ァr‐七⌒ | |リ | | 強くなる…としたいところだったんですが、自分が弱虫である
/ / メ^く_/ | |ヽ | | ということを再確認した、というところにとどめました。
| l /:∧∨ 〉 | ト | |
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ この話のタイトルとした「弱虫」というキーワードは、
/ / ,ハ ハ ハ } これからもずっと主人公に付きまといます。
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // | それは作者が、「強い」という言葉の意味に、年齢や
O 。 ヽ|l。/⌒l /⌒ヽ。 |ノ │。゚ 戦い勝ち残るとかいうものを含めていないからです。
o | / / \ \| , | 〇
次からはサラボナ編。少しでも「弱虫」を乗り越えようとする
主人公を見ていっていただければ、幸いです。
.
172 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 01:13:33 ID:mKsMj9wd
乙
言いたい事は小説版よりストレートに伝わってきたよ。
リュカにも自分自身の「魔性」と「人間的な弱さ」の2つが一生せめぎ合い、付き纏ってゆくんだよな…。
それを自分で気付くのは難しい。
Ⅴの小説ってどうしてこんなに心理描写が丁寧なんだろう…
173 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/23(水) 01:18:47 ID:oIkuKLk3
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ
/ / ,ハ ハ ハ } >>弱虫のままで…
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ そうですね。けして弱いということは悪いということになりませんよね。
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // |
Vi ハ ● ●.^ヾイ}.リ| | >>ピエール
ハ/||ミ彡》、_,、_, ⊂⊃/ |ノ| | | 主人公を出迎えるのはピエールにしよう、というのは最初から
\トゞミゞ ヽ._) / | }.| | 決めていました。仲良し度ではプックルが一番、付き合いの長さに
| |> ァr‐七⌒ | |リ | | かけてはドラきちやスラリンたちも負けてはいないのですが、
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | | 主人公、やっぱり男の子。見栄を張りたくなっちゃうかなと。
| ト /:∧∨ 〉.| ト | |
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ
/ / ,ハ ハ ハ } そこら辺をスミスに見破られ、ピエールに。という感じです。
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ
{イ /!仏\ / リi // | スミスは決して、頭がいいという設定ではありませんが、
Vi ハ ● ●. ^ヾイ} リ| | 「人間経験者」なので、今回の話は大活躍でした。
ハ/||ミ彡》、_,、_, ⊂⊃/ |ノ| | |
\トゞミゞ \_| ./ | }.| | 人間て、綺麗なところばかりじゃないよね。
| |> ァr‐七⌒ | |リ | | むしろ、汚いところを内包しているからこそ、綺麗に見える
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | | こともあると思います。
| ト /:∧∨ 〉.| ト | |
>>ルラムーン草
さて、どうなるでしょう。お楽しみに!
174 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 01:48:50 ID:zq/OgQDP
乙でした
175 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/06/23(水) 01:55:57 ID:oIkuKLk3
ちくしょ―イチャイチャシーン書いてみてぇなぁ(心の叫び)
引き続き乙ありがとうございます。
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ
/ / ,ハ ハ ハ } >>心理描写が…
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ ありがとうございます。
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // |
Vi ハ ● ●.^ヾイ}.リ| | そうなんですよ、それが本来ゲーム小説である「ドラゴンクエストⅤ」を
ハ/||ミ彡》、_,、_, ⊂⊃/ |ノ| | | 名作としているところとおもいます。
\トゞミゞ / | }.| |
| |> ァr‐七⌒ | |リ | | 主人公自身、稀にみる気質を持っているらしいですが、決して美しい
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | | だけの人間とは表現されてはいません。深いですよね。
| ト /:∧∨ 〉.| ト | |
気付いていたい自分と気付きたくない自分。それがあっての
人間かも…しれませんね。
.
176 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 07:04:49 ID:3Hc6++nn
カケバイイジャナーイ
177 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 07:46:24 ID:ou7uW+QJ
おつんこですー。
それにしてもリュカ、ピエールとプックルと、あの人とあの人の4択か……
もげろと言うか頑張れ。
178 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 15:31:53 ID:y48mzV2I
マーリン、エミリー、サーラの三人は渡さないからな!
179 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 18:01:38 ID:7/NdaaNy
ピエールとプックルが女性キャラだから、ついニヤニヤしてしまうぜ
特にプックルとの再会シーンはものすごいラブラブに見えたw
次回も期待です
180 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 20:10:47 ID:MJNVVt7c
サラボナも近いが…小説準拠だと三人目の女は出番なしなのだろうか
181 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 20:33:52 ID:cJ4FHxRA
こんな展開の後だと
嫁選びシーンにしれっとピエールとプックルが混ざってても
違和感が生じそうにないなw
182 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 20:46:51 ID:HW/zQ4CO
幼馴染度も相棒度も高すぎるぞその嫁候補共
183 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:05:52 ID:Fo6/WAJT
もうピエールと結婚しちゃえよ
184 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:15:03 ID:oIkuKLk3
作者です。仕事終わって猫に餌やってパソコン開いてこの流れに吹いていますwww
ちょwwwピエールとプックル嫁候補てwww 大事な「存在」が生まれなくなるwwww
185 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:20:29 ID:ytHFDu84
>>183
ぷっくるさんでぃすってんじゃねえ!
186 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:27:23 ID:rJATFxmm
エミリーだろJK…。
187 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[] 投稿日:10/06/23(水) 21:28:02 ID:Hzt8oLOQ
プックルだと獣○になるけどピエールだとなんになるんだろ?
188 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:29:15 ID:3Hc6++nn
異種○でひとまとめでいいんじゃないですか
もう嫁何人か貰っちまえよ
189 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:32:41 ID:zq/OgQDP
さあ、誰も三人目のあの人の話題を口にしないよ!
……何で黒歴史扱いなんだー!!
190 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:33:33 ID:qH8gv2BI
小説版に出てこないからだろ
191 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/06/23(水) 21:57:14 ID:oIkuKLk3
みなさん熱いご意見ありがとうw
只今書きだめ1/3ほど順調に進んでいます。また投下できる量まで増えたら御知らせに来ますね。
┌────────────────────────────────┐
│ ※オリジナルはかなりぶっこんでますが、あくまで小説版原作のお話です。 .│
└────────────────────────────────┘
…ということで納得していただければ、これ幸いですw
192 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 22:52:49 ID:rJATFxmm
主人公×ヘンリーでメダパ二して妄想してた癖にw
193 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/06/23(水) 23:02:00 ID:oIkuKLk3
>>192
┌───────────┐
│ ま さ に 黒 歴 史 │
└───────────┘
_,,. -─- .== -,..-‐、
; . _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ
. ; / / ,ハ ハ ハ }
{ / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ { だってだってヘンリーが女って魅力的な設定じゃね?
. ; {イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // | ; ちょっと真剣に考えたのよたとえばリアルやる実にしたら
. ; Vi ハ ● ●.イ^ヾイ}| | ; ガクガク どうかなとか失恋を乗り越えた先の本当に一生つきあえる
. } ハ/||ミ彡》 、_,、_, │/|ノ| | | 相手になれたら幸せじゃないとか将来の嫁に関係を突っ込
; \トゞミゞ { } _ l/ノ| | | { まれる修羅場パターンも面白いかなーとか答えたいけど
; ;: |r'⌒)、.  ̄ (´ j// }| | ; 十年も一緒にいた女の子と(以下略)な関係だったと聞いたら
} l/ヾ三} l ̄ノ/{彡'´ }リ .| | { 嫁じゃなくてもたいていの女は引くよなとか(ry
; |l ノ {メ^く/| lヽ | | ;
; | ゝー' /:∧∨ ∧__トl | | ;
.
194 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 23:28:07 ID:0oY0H9jv
落ち着けww
195 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/23(水) 23:34:55 ID:rJATFxmm
まあ、言いだしっぺは俺だけどなw
でも普通に考えたら10年一緒にいた女の子より
幼い頃に別れた女の子の方に目が行ってしまうかもな…
以前友人にもその手の話を振ったら俺と同意見だった。
196 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 00:08:39 ID:++UQROF/
普通に考えたら、要介護の親抱えてる幼い頃に別れた女の子より
自分を裏切った国と義母を許して立て直そうとする10年一緒にいた女の子だろ…
逆に考えるんだ…
子供は多ければ多い方がいい
魔物使いには魔物の生息地毎に帰る家があるって考えるんだ
197 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 01:39:35 ID:W3phVXoA
>>196
要介護っても10年ほったらかしてもあの人ピンピンしてたけどな。
つか、魔物×人間なんんてモンスターズでもやらなかったぞ…
ある意味邪配合以上の禁忌だわw
198 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 01:52:01 ID:gepqFHOe
ダイの大冒険のラーハルトは魔族と人間のハーフらしく、魔族の父親が死んだ後も母親と一緒に迫害されたらしい
199 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 01:53:27 ID:kFmFMzYV
ダイ大の例を出してくるのなら、そもそもダイが人間と人外とのハーフだしね
200 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 02:52:13 ID:B6DEjE3h
それを言ったら主人公の子供だって一応人間と天空人のハーフなんだが
201 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 02:53:50 ID:++UQROF/
もう可愛ければいいんじゃないかな
204 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 07:21:17 ID:ye5NfA3Y
5は名シーンだらけだが、ヘンリーのエピソードはどれも良いものばかりなんだよなあ
あとリュカは将来的な立場を考慮したらあの人もあの人もヘンリーもプックルもまとめて面倒見ちゃえば良いと思うの
205 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 07:21:48 ID:ye5NfA3Y
ヘンリーじゃねえええええええええピエールだああああああ
いかんまた>>1がメダパニ状態に
206 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 08:26:19 ID:rGYiNvSk
>>205
まずお前が落ち付けw
俺も飲み過ぎて頭痛と胃もたれが酷い…調子に乗って角瓶一本空けるとか…どんだけ…。
207 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/06/24(木) 15:10:38 ID:SyIa6/Ej
昼休み。これからご飯作るなう。
>>204
┌─────────┐
│ 何年後かの二人 │
└─────────┘
____
/ \
/ ─ ─ \ というわけで世話になりに来たお。
/ ( ●) ( ●) \
| (__人__) | 面倒を見ればいいと思う。
\ `⌒´ ,/ 俺の。そして大いに歓迎すれ。
/ ー‐ \
/ ̄ ̄\
/ \
| |
| |
うん。帰れ。 | |
| }
ヽ ノ
ヽ ノ
/ \
| |
.
208 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 16:32:59 ID:zPBwXaws
その頃でもまだリュカは親分に世話をかける事になると思うの…
あと今のリュカの対応はちょっと危ないのでは…?
209 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/06/24(木) 21:44:53 ID:SyIa6/Ej
ただ今投下作品チェック中。
もげろとかいう言葉が似合う話になりそう。
23:30位に投下にこれれば…いいなぁ。
>>208
いえ、フッと思いついて(正味五分もなく)書いたネタなので、背景とか一切含めてないネタなんですw
仲良い者同士の軽口って感じかな?
確かに、これからも親分の世話になり続けると思います。結果的に。
でも負担に思い合わない関係でいるといいなぁ。この二人。
210 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/06/24(木) 23:31:49 ID:LPoNWOFW
オラクルベリーでは青春を満喫していただろうな…あの二人は
さて、これからか…。
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