ナタリー・コールのデビュー作が、リマスター再発。長らく市場で入手困難な状況が続いていたので、突然のリイシューに感激!でも、なぜこんなになかなか流通していなかったのかが不思議なくらい、彼女の代表作だし。それにアレサ・フランクリンの9年連続グラミー賞を蹴落とした作品でもあるのに…(苦笑)。

このアルバムは何と言っても、シングルカットされた2曲が共にR&B1位を獲得しているという点。それも、デビューから立て続けに2曲ですよ!これは、アトランティックに移籍して成し遂げたアレサの功績と正に同じ。5曲目「This Will Be (An Everlasting Love)」がまず1st シングルとしてカットされ、2週連続R&B1位、POPでも6位まで上昇。1975年という時代において、R&BアーティストがこれだけPOPチャートで健闘したのは凄いこと。曲自体も、非常にテンポが良く、ピアノの音とナタリーの清涼感ある声が奇麗に絡む。そして、後半の高音はデビュー仕立てと思えない程、堂々たるもの。さすが、ナット・キング・コールの娘…という前置きも付いて、評判だったに違いない。次いでシングルカットされた3曲目「Inseparable」は、スローバラード。2分半の短い曲ながら説得力が凄い。これは、彼女の伸びやかな声に天成を感じざるを得ない。ギターのリフをうまく使用した曲が多くファンクを取り入れている感もあるが、そのへんはバランスよくアルバムに織り交ぜ、バラードとミドルテンポの曲を交互に味わえるのが嬉しい。ラスト10曲目は、アレサの方が先に取り上げという(数ヶ月差)同じく1975年の「You」が収録されている。ただし、このアルバムの全曲をチャック・ジャクソンが手がけているということから、アレサの取り上げた意図は何だったのか理解が難しくなるのだが(なにせ、アレサのアルバムタイトルは、この曲からインスパイアされた『You』)…。まだまだ彼女のヴォーカルは、どんどん成長をするような期待を感じられる。そんな中で、ぶっちぎりに思いを込めて歌うこの曲は、何とも味わいがある。

このアルバムはR&B1位、POP8位の大ヒット作品。2007年8月に単体アルバムとして本国アメリカで再発、10曲・30分程のテンポの良い(悪く言うと短い)アルバム。ちなみに、この2ヶ月後には1977年リリースの3rdアルバム『Unpredictable』との2in1 CDとしてオーストラリア盤がリリース!!ということで、明日はこの後者のアルバムを取り上げたいと思います。