前作『The Emancipation of Mimi』の完全復活を経て、満を持してリリースされた最新作。早速、アルバムからのリードトラック「Touch My Body」は、アルバム発売前にして大量ダウンロードなどにより見事全米1位を獲得(Elvis Presley と並ぶ18曲目だとか)。早速、アルバム(US盤)を入手したので、ざっと感想を。

まず全体的に感じたのは、前作の流れを意識しながらも、確実に新しい音作りを展開しているということ。また、前作で成功した要因として“フィーチャーアーティストの強調”をしっかり行っていることから(主にブラック畑)、かなり多くの層を取り込めるような気がする(前々作までは、それが謙虚だった)。まずは1曲目「Migrate」は、アルバム『Step Up 2 The Street』からの「Low」で6週連続全米1位を獲得したばかりのT-Painをお得意フィーチャーで、ペケペケダンス。こりゃ、今のアメリカにウケがいいはずだ。そして、2曲目「Touch My Body」は、これまた旬のThe Dream が協力している。ナチュラルビートの中を、決して声を張り上げないマライア(貫禄!)が何とも可愛らしい。PVも話題を呼んでいるようだ。3曲目「Cruise Control」は Damian Marley をフィーチャー。こういう実験的なフィーチャーが今作でも魅力なのだが、ヒップホップトラックの中を低音でループするコーラスが印象的。抜群の展開を見せるのがバラード4曲目「I Stay In Love」、後半の高音は正に彼女のヴォーカル力ならでは。5曲目「Side Effects」はYoung Jezzy をフィーチャーしたラップソング、後半は高音のリブもあるものの低音が非常にクール!

6曲目「I'm That Chick」は、一時アルバムタイトル候補になっていた曲。最近流行りの少し緩めなディスコハウス調。7曲目「Love Story」・9曲目「Last Kiss」は、JDの商標的王道バラード。8曲目「I'll Be Lovin' U Long Time」は、今アメリカが好みそうなシンセが効果的に使用された王道R&B。10曲目「Thanx 4 Nothin'」・11曲目「O.O.C.」なんかは、ちょっと懐かしい感じのR&B、2001年のアルバム『Rainbow』なんかに多く収録されていた感じのトラックだ。12曲目「For The Record」はドラマを感じさせるような曲、これはちょっとブレイクになってしまっている。13曲目「Bye Bye」はほぼ2nd シングルに決定しているようで、確かに「We Belong Together」に似た展開。これは絶対に意図的にヒットを狙っていそうなStargateの手腕が光る作品。ただテーマが美しすぎるので、ちょっとイヤラシイ気もします(笑)。ラスト「I Wish You Well」は、90年代のアルバムの締めくくりに似ていて、ピアノとコーラスだけで挑む素敵な曲。小さく聴こえるハイトーンにも注目だ!

全体的に、曲を大事にしたアルバムで、前作よりもバラードも多いし、ストーリー性は無いかも。でも、これ、聴き応えあります。きっと、これはまた大ヒットするでしょう!今後、シングルカットされるRemixにも注目しながらも、また新装盤が次々と出ないことを祈っとります(笑)。