61COuMLI+lLアニー・レノックス、ソロキャリア18年、そしてソロでは3年振りとなる通算5作目は、キャリアにおいては最も低ランクながらUK16位・POP35位と、クリスマス企画アルバムながら、なかなかの健闘。元々、UKをはじめ、ユーリズミックスの頃からコンスタントに根強いファンを獲得している上、ヒット曲もデュオ・ソロ共に多いし、だけどなかなか来日しない大物、一度見てみたいよなぁ、って最近特に思ってたりします。本作、ジャケットも赤・緑・青ならいろいろな盤を用意してきて、プロモーションも上手いなぁと。独自な世界観を展開するアニーが、どう定番曲を料理するかが興味深いところ。

1. Angels From The Realms Of Glory
ピアノ1本に堂々たるヴォーカル、正に神聖たる、セルフコーラスの真髄も素晴らしく。もう前だけを見て、ただただ凛とした姿で立ち向かう、清らかな仕上り


2. God Rest Ye Merry Gentlemen
2ndシングル、UK126位を記録。もう、独特の世界感が渦巻いてる。彼女のスタイルと民舞と、そしてクリスマスの色合いをまぜこぜて、不思議なくらいにパワーミュージックに


3. See Amid The Winter's Snow
おとなしめなアレンジだけど、アニーは変わらず覇気あるヴォーカルで仕上げてので、切なさよりも強さ、クールさ、生真面目さみたいなのが伝う
4. Il Est Ne Le Divin Enfant
フランス語にて、ちょっと軽さみたいなものも混じりながら、ちょっとの辿々しさが面白い。熱心に歌うも、ここでクリスマスの概念より、彼女の神聖さの追求みたいなのが裏テーマのように感じる
5. The First Noel
定番曲だけど、彼女ならではの力強さが真剣に届く。ふわっと不鮮明なアレンジで包まれ、その狭間で極上さを味わえるよう
6. Lullay Lullay (The Coventry Carol)
寂しさや、ギター1本での悲しさもあるんだけど、彼女の中では天使や信仰みたいのを表現するに、アレンジと自身の声の昇華を本当試してるなぁと、つくづく
7. The Holly And The Ivy
3rdシングル。単調な曲で結構正統派な進行、彼女の起伏・特徴みたいなのが掴みやすく、心に入ってきやすい。凸凹してない分、アレンジも安心して聴ける方


8. In The Bleak Midwinter
更に個性よりも世界観を押し上げるようなスムース、丁寧なバラード。低域だったり、ギターの煌めき、伸びやかな中域も素敵に入ってくる
9. As Joseph Was A Walking (The Cherry Tree Carol)
まだまだ後半の展開、ファルセットにて、まるで女神のように。でも、案外即興のように揺れがあるヴォーカルが無理なくて愛しく。後半、セルフコーラスを重ね重ね、神妙な雰囲気
10. O Little Town Of Bethlehem
曲の進行が絶妙で、徐々に盛り上がっていく様相だったり、粒を大事にしそうな曲あって、オープニングに飾ることも無理ないような心が洗われる全体
11. Silent Night
超定番、オーソドックスに、それもアルバム終わり手前に歌う、まるでインタールードのように、そして心を解き放ったような、どこか疲れ果てたように、でも中盤から子供の声も入って、どこか幸せさも感じたり、確信犯的包容力
12. Universal Child
1stシングル、UK88位を記録。メッセージ性の高い曲とおもったら、この曲だけ自作。クリスマスというより、この時期に人類全てに対して愛を届ける、彼女ならではの戦法、ほんとアルバムの流れが秀逸


12曲・46分ほど、色々映像を探すと、当時かなりTVやライヴと披露されてて、彼女は単の企画盤というよりも、新たな形で自身を表現し、世間に伝える努め、彼女の清らかに真っ直ぐなアーティスト性にも改めて感銘。ジャケからは小ざっぱりしたアルバムと思いきや、かなりひねられた、彼女にしかなし得ないような世界観が充満してて、魅了されまくりました。

<過去レビュー>
1985年 Be Yourself Tonight Eurythmics
1995年 Medusa

Annie Lennox
Decca U.S.
2010-11-16

Annie Lennox
MUSIC STORE
2014-11-20