純粋な作品としては約8年振り、そして前作のカヴァー作品からは4年3ヶ月振りとなり、実質これが最後のオリジナルとなった2004年作で、POP12位を記録。特に前作からは、プライベートの話題が持ちっきりな感じで、だんだんお騒がせ歌手的になってしまってたのは残念。ただし、彼は吹っ切れたかのように、社会風刺的なアルバムを作り上げてたなぁという印象です。1st Faith にあったような時代を切りこむ感じは無くなったにせよ、彼の失われてない個性的なヴォーカルを今回も楽しめます!1. Patience
タイトル曲でスタートも、出だしはかなり地味で寂しすぎるピアノ1本の歌。これは意外だった…。敢えて、忍耐・辛抱、彼のここ数年抱えてきたものをストレートに捧げるような、考えさせられるような曲。ここまでだと、初期のアルバムにも近い脅威は感じる
2. Amazing
1stシングル、Dance1位を記録。ダンス混じりつつも、結構リズミカルとアコースティックギターとの絡みが独自のグルーヴに。まだまだ洗練された追求に
3. John And Elvis Are Dead
4thシングル。タイトルまんまにJohn Lennon, Elvis Presley を冠した作品で、彼の音楽や影響を表したミディアムスロー、これも独自の音で世界を描いているなぁと
4. Cars and Trains
一定のラインで音を保って、そこにセクシーさを塗す彼のエッジの効いた技が戻ってきたなぁと。プチファンクにもメランコリーに、音のるつぼな印象
5. Round Here
3rdシングル。ヒット性は薄くも、音の不思議さ・妖艶さ、彼の微睡みあるヴォーカルに溶け合うような、不思議な感触
7. My Mother Had A Brother
もう出だしから悲しい音、声。寂しさ、不甲斐なさ、彼はどこまでも極限を求めているようで、やるせなくなるようなスロウ
8. Flawless (Go to the City)
2ndシングル、Dance1位を記録。これは、はっちゃけたダンス。ここまで、どこまでも猛進してて、なんかアルバムの今までの流れ的には勿体ない気もするけど、ダンスだと彼の気性がでて面白くもあり
9. American Angel
ギター煌き、ヴォーカルも浮遊しつつ、声もどこか残像があり、なんかクラシカルにも3次元的な描きに不可思議な感触
10. Precious Box
アルバム最長の8分弱のハウス調、煌きを入れつつ、どこまでも疾走感を求め、後半には重厚感や混沌とした世界を敢えてダンスで導いたり、結構な傑作
11. Please Send Me Someone (Anselmo's Song)
ふんわりしたポップ、楽しそうに、小細工にヴォーカル抑揚をつけて、自由に奏でているなぁと。これと言う掴みがないのも特徴かも
12. Freeek! '04
2002年に発売されていたシングルのニューヴァージョン。彼が社会風刺なんかに躍起だった頃、猛進かけていたシングル。この前にリリースされたベスト収録の新曲"Outside" なんかにも近い嚙みつきを感じる
13. Through
ラストは、心が洗われる、潤うような素敵なバラード。最後まで、彼らしいメッセージと、そして音の埋め合わせ方も絶妙だなぁと、しみじみ
<Bonus>
6. Shoot The Dogs
2002年にリリースされたシングルで、当時のジョージ・ブッシュ大統領を皮肉った曲としても話題になりました。自分はこの曲が入ってたことで、もっとパロディ寄りのアルバムと思ってたら、これはあくまでもボートラで、アルバム自体はだいぶ素晴らしいものになってて、良い意味で期待を裏切られたというか
14. Patience (Reprise)
実際、このリプライズに行く前13曲目はラスト30秒が無音になってるのが味噌。ピアノインスト1分半、余韻を楽しませる、前作同様の仕掛け、ボートラ盤万歳!
本編12曲・64分、ボートラ2曲追加で70分超。国内盤は更に"Please Send Me Someone (Anselmo's Song) (Alternative Version)" 収録で77分の極上に。1曲5分以上の曲が多く、かなり、どっぷり浸かって聴くような作品に仕上がってました。出だし、もっとフザケみたいなアルバム的なことを書きましたが、前情報がいかに断片的だったか反省。かなり全体を通して、満を持してリリースされた作品と実感できました。
George Michael
Sony
2004-05-18
George Michael
SONY MUSIC
2014-10-19
ジョージ・マイケル
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
2004-03-17