51clhJ487bL__SL160_ナタリー・コール、その後の音楽人生を大きく変えることとなる大名盤で、1989年のブレイク作『Good To Be Back』から2年振りとなる新作はスタンダードカヴァー集。父Nat King Cole との疑似デュエットを含む他、彼女の人生のルーツでもあるジャズに着目したことで、自身初となるPOP1位・Jazz1位を記録(+R&B5位)。1992年Grammy Awards でアルバム大賞を受賞!個人的には、曲数が多いアルバムのレビューは避けがちで、何とか続編2008年の続編『Still Unforgettable』はレビューしてましたが、、、再来月のナタリーのブルボードライブ東京でのライヴ観たいなぁと妄想だけしてて、そんな中本作を重い腰を上げてレビューすると決意した次第です。ブックレットは輸入CD付属のだけなんだけど、各曲解説があるので丁寧。

1. The Very Thought Of You
1958年録音カヴァー。しっとりスタンダード、最初は比較的曲尺にも余裕のある雰囲気ある印象で
2. Paper Moon
1944年録音カヴァー。これもしっとり入りつつも、ビッグバンド風に移行。ポップスの彼女でなく、こういった跳ねのあるヴォーカルはジャズにフィット
3. Route 66
1946年録音カヴァー。ナットの中でも初期のヒット曲で、ここでは自然体ジャズの紡ぎにて、包容力と表現力が魅力
4. Mona Lisa
1950年録音カヴァー。オスカー受賞 "Captain Carey U.S.A"より、息遣いが美しい。あとは期待通りの自然な歌唱、当時43にしては相当に落ち着いてる…
5. L-O-V-E
1964年録音カヴァー。出だしを聴いて驚いた!!これ、今 CMで美空ひばり version で流れてる曲じゃんね、勿論英語だけど。タイムリーで親近感。ブックレット読むと、ナット自身が好きな曲だったようで全部で6ヶ国で録音したそうで、その中には日本語も含まれていると!!ただしナタリーは、比較的高いキーで柔らかく歌われているのが特徴、収穫!


6. This Can't Be Love
1953年録音カヴァー。なんだか余裕の歌唱。ウキウキした感触とモダンで進行。思い入れ無い曲だけに、安定感だけで過ぎてしまうけど
7. Smile
1955年録音カヴァー。ナットだけでなく、多くのジャズを好むシンガーがカヴァー、個人的にはチャプリン好きのMichael Jackson だったりしますが。実に丁寧に歌われ素敵です
8. Lush Life
1949年録音カヴァー。少々語るように、演じるように歌っているのが特徴的かな。華麗な音も疎らに採用され、風景はより豊かに
9. That Sunday That Summer
1963年録音カヴァー。時代錯綜、当時はThe Beatles "I Want To Hold Your Hands" が大ヒットしていた頃。この素朴で力のある曲ってのは自分には惹かれる
10. Orange Colored Sky
1950年録音カヴァー。出だしが印象的だけど、あとはバンドを上手く使ったポップのハイカラなジャジー。ノリ良く、程良いテンポで
11. A Medley Of: For Sentimental Reasons / Tenderly / Autumn Leaves
1946年録音で、残る2曲は1953年録音カヴァー。ナットの代表曲を、敢えてのメドレーで繋げることで、リスナーへの強いメッセージに。ロマンティックで、美しくさの映えは流石
12. Straighten Up And Fly Right
1943年録音カヴァー。ブルージーながらも、アレンジ配合が新鮮で、中盤からの流れで勝負できてるなぁと
13. Avalon
1959年録音カヴァー。これもテンポアップで世界観を見事にクリエイティヴ。2分に満たないインタールド的にも感じるけど
14. Don't Get Around Much Anymore
1958年録音カヴァー。彼女のふくよかなヴォーカルならではの映え、でもブギーなゆったり感もあって、バランス感が楽しい
15. Too Young
1951年録音カヴァー。甘酸っぱさと、それを置いて凛と走っていくような心地よさも有り。信頼感あるサビでのヴォーカルは実力塊
16. Nature Boy
1947年録音カヴァー。神妙な雰囲気、深くも切なく、ドツボにはまる勢い。良いところに入れてきたなぁという感じ、この辺のバランス感が作品を引き立ててます
17. Darling, Je Vous Aime Beaucoup
1953年録音カヴァー。徐々に明るさ取り戻しつつも、しっとり雰囲気攻め。ゆらめく世界観に染められるゾ、ストリングス過剰?
18. Almost Like Being In Love
1953年録音カヴァー。リズム上げて、まだまだボルテージ醒まさず。軽快にポップセンスも使いながら、ジャズの女王とて駆け抜け
19. Thou Swell
1960年録音カヴァー。ファルセット使いながら、高域に亘って魅力発揮。演奏陣も忙しく、ぐいぐいラストスパートに向けていく!
20. Non Dimenticar
1958年録音カヴァー。探るような歌唱、ちょっとこれは終盤にしては、しっとりしてるかな。でも、この後の2曲によっては感じ方が変わるかも
21. Our Love Is Here To Stay
1964年録音カヴァー。丁寧に、優しく。分数的にも、ラストを感じれてこれたというか。1日の疲れのリセットなんかにも良いヒーリング
22. Unforgettable (with Nat King Cole)
唯一のシングルカット・タイトル曲、R&B10位・POP14位・Jazz1位を記録。父ナットとの疑似デュエットは、強烈なインパクトだけでなく、父に頼らず音楽を歩んできた彼女が、偉大な父のルーツを持ってジャズに挑戦している喜びを感じれたいうか、これは43歳当時だったこその魅力が迸る!!絶対に地味に素敵なバラードだけど、1991年当時大ヒットさせたというのが凄い、名曲を語り継ぐ意思に感銘


22曲・73分、実際通しで全曲噛みしめながら聴いたのは初めて。これまでは、どこか流しながら聴いてたけど、本当に考えられた名盤。企画物だけど、自然に沁み入る作品でした。以降、ナタリーはジャズに味をしめて、次々と曲数多いアルバムをリリースしていくので、また気合いが入った時にチャレンジさせてください(笑)。

ナタリー・コール
イーストウエスト・ジャパン
1991-07-25

ナタリー・コール
イーストウエスト・ジャパン
1997-11-25

Natalie Cole
Elektra / Wea
1994-09-14