今週、再びヘビロテ中になっているのが、メアリーJの最新作。ここ数枚は特に、シングルアーティストとしてではなく、完全なるアルバムアーティストとしての認知が進んでいる彼女ならでは、アルバム全体のクオリティが高過ぎる。そして、オリジナルとしては8作目、もちろんの如く全米1位を獲得(計4作目)。それも、100万枚近い初動を売り上げたんじゃなかったっけ。シングルヒットは、そこまで無かったアルバムだけど…シングルチャートにおいては、他アーティスト作品への客演によるヒットが続いているので、決して存在感がなくなったわけじゃない。まだまだマイペース(でもちょっとハイペース)で彼女の、アルバムは制作は続くのだ。

さてさて、内容。1曲目「Work That」(R&B16位・全米65位)はiPODのCMソングとしてオンエアされた(Busta Rhymes)のリミックスも有。余裕なポップフィーリングと、メアリーならではのヒップホップソウルのスピリッツがぶつかりあって、さすがのヒット性ある曲としてそびえたっているようだ。2曲目「Grown Woman」はLudacris をフィーチャー、アルバムの実質タイトルソングになるのかな。Beyonce「Check On It」のような、ポップ性とヒップホップがぶつかる、前曲同様にパーティ系。3曲目「Just Fine」は、賛否両論を生んだ1st シングル(R&B3位・全米22位)。ポップすぎて、メアリーがここまで変化しちゃう曲なんで、チャート的には微妙。だけど、だいぶ世間に刷り込まれた1曲となったはず?!(Lil Mama のリミックスは好評でした)

4曲目「Feel Like a Woman」からは、また新しい展開。伸びやかなメアリーのヴォーカルと、ギュウギュウと鳴り響くシンセと絡んで独特な感じに。5曲目「Stay Down」(R&B34位)は、Johnta Austin, Bryan-Michael Cox が手がけた作品。静かな曲調ながら、メアリーのバックコーラスが美しく吹き抜ける心地よい曲だ。6曲目「Hurt Again」は、前曲を受けた展開だが、制作者はまったく異なる。こういったところからも、アルバムの統一感・そして見事な新色が生まれ始めているのだ。7曲目「Shake Down」はUsher とのデュエット、Tricky Stewart がプロデュースを担当している。決して派手ではない軽快なトラックなので、印象には残りづらいが、息もピッタリ。8曲目「Till the Morning」はPharrell Williams が担当、ストリングが絡み、割とオールドスクールな部分も垣間見れて楽しめる。

と、ここで国内盤の場合は9曲目にボーナストラック「Nowhere Fast」が追加される。Phalon Alexander, Terius Nash が参加し、重厚なサウンド・シリアスな展開が特長。ここからは国内・海外盤で、曲順がずれていくが、日本盤に沿って解説していきたいと思う。

10曲目「Roses」は(国内・海外盤においても)しっくりくる流れで、インタールード的というか、割と軽めの実験ビートの中にメッセージを構成されている。11曲目「Fade Away」はNe-Yo が参加。「No More Drama」のような大きな歌を感じさせるピアノでぞくぞくするが、あとは淡々とメアリー節(そこまでシリアスでは無かった)。12曲目「What Love Is」は、ベスト盤「Reflections (I Remember)」にあったような淡々と語られるヒップホップR&B。13曲目「Work in Progress (Growing Pains)」は息抜きまったりソング。14曲目「Talk to Me」は70年フレイバーも強いが(音のみ)、リリックを込めすぎているので、これまたメアリー節。まだまだ、手抜きのない曲が続きます。15曲目「If You Love Me?」は、短い曲ながらソウルの込め方が素敵だ。16曲目「Smoke」は、Ne-Yo 節が濃く出たポップな曲に仕上がっている。17曲目「Come to Me (Peace)」は、実質ラストの曲。シンセでの気持を高ぶらせ、祈りを叫びすぎずメアリーの声がループする展開に、アルバムとしての抜群の仕上がり度を感じた。

ここからが、さらに3曲のボートラ(日本に生まれて、良かったーーー!)。18曲目「Hello It's Me」はThe Isley Brothers のカバー。まさに、古びた展開をそのままにパッケージ。19曲目「Mirror」はEve が参加、これまたメッセージ性の高いメアリー節。ラスト20曲目「Sleep Walkin'」はシングルカットしても面白いくらいに、次第に盛り上がっていく展開に、じわじわはまっていってしまう。

これは、絶対に国内盤を押したい!なにせ、トータルタイム80分58秒は、今まで見たアルバムの中でも最長な気がする。ボリュームあれど、しっかりアルバムの展開が考えれている、飽くなき1枚。メアリーは、毎度斬新さを届けてくれています。裏切りませんねー♪