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■2022/02/18(金) 名作ショートショートをAA化しよう 「白昼堂々」

カテゴリータグ:2004 名作ショートショートをAA化しよう 小説・文学・絵本系(2004) 小説・文学・絵本系 モララーのビデオ棚

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533 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:10 ID:01Gft69o
1/19
「白昼堂々」 
       ショートショートの広場4より



              _, ========、.==== 、.、
             _/∧∧   //    ヽヽ
        ___/ (゚Д゚;)  .//|/二)  |ヽヽ__
   ,-=,~ ̄    , -- , ̄ _ ̄ ̄ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ     ̄ヽ
  / - ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ― ´  /;;;;;;ヽ o .|        ノ ,-‐-、 0.|
  (コ  |゚ ゚̄|   ニコ   //  ̄ヽ| _ |        / / ,.- .、.、_)
  .>ヽ 二二二フ エニフ_|;:I  ノ |└┴―――― ´ _|::( ∵)|_/
   ̄ ̄ゞゝ;;;;ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ー,ノ ̄ゞゝ ̄ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ーノ  三≡=

534 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:10 ID:01Gft69o
2/19

::::::::::::::::::∧∧::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;[(゚Д゚;);;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;[ (γ⌒ヽ);;;;;;;;;;;;;;
      ∧
/ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 何故こんなことになってしまったんだ…



    ∧_∧
と⌒⌒つ  Д )つ
 :::::;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::
  ::::::;;;;;;;;;;;::::::

彼はバックミラーを上目使いに覗き見た。
後ろのシートには胸から血を流して死んでいる男の身体が横たわっていた。

  ∧∧
 (゚Д゚;) いつか殺してやろうと思ったが、まさか、白昼堂々…

535 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:11 ID:01Gft69o
3/19

  ∧_∧     
  ( ・∀・)  ∧ ∧
 (  ⊃ )  (゚Д゚ )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (つ_つ__
 ̄ ̄ ̄日∇ ̄\| BIBLO |\
        ̄   =======  \

彼は数時間前、偶然一人の男に会った。その男は彼が密かに憎んでいる男だった。
いつかは殺してやりたいと思うほど真剣に憎んでいた。

536 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:12 ID:01Gft69o
4/19


  ∧_∧     
  ( #・∀・)  ∧ ∧
 (  ⊃ )  (゚Д゚ #)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (つ_つ__
 ̄ ̄ ̄日∇ ̄\| BIBLO |\
        ̄   =======  \

 話しているうちいつのまにか口論になり、
 ついかっとなって持っていたナイフを胸に突き刺してしまった。

  ∧_∧ ∧ ∧
 (;  ・Д)(Д゚ #)
 (・∵|╋と   )
 | | | |  |
 (__)_) し`J

538 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:13 ID:01Gft69o
5/19

::::::::::::::::::∧∧::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;[(-Д-;);;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;[ (γ⌒ヽ);;;;;;;;;;;;;;
      ∧
/ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 普段から殺したいと思っていたことが、
| あそこで噴出したのだろうか…

539 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:13 ID:01Gft69o
6/19
        ∧∧
        (゚Д゚;)
       と   ヽ    ∧_∧
        0  |ヽと⌒⌒つ  Д )つ  ...,,,,,,,,,,,,,,
         `'J     ::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::



       〃_ ヽ
       ||BUS.|
       ヾ.二.フ
       ,_ || 
       || ̄ ̄|   ∧__∧∧_∧ ∧_∧∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
       ||≡≡|  (   (    (    (    (    )(    )
       ||__|  (  〇(  〇 (  〇 (  〇  (   〇) (   〇)
            ||    │ | │ | │| │ |│ │ |│ | ││ | │
       ((二二) (__)_(__)___(__)_(__)_(__)__)(_(__)

犯行時は昼時だったせいもあって、周りには大勢の客がいたし
その他にも店員や通行人、向かいの停留所でバスを待っていた者など、
目撃者は数え切れないほどいた。
その中を動転した顔で、死体を引きずって車まで行き、バックシートに投げ込んで一目散に逃げてきたのだ。

540 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:14 ID:01Gft69o
7/19

          ,,,,,,,,,,
    /\γ⌒ヾ゙゙゙  ゙゙゙゙
  /   \ヘヘへへ,./\ヘ
            / i `
          /台 i  \
         / ./// i    \
       /  /// . i     \
      /  ///  .i       \
    /        i        \
   /          i          \
 /            i           \


  ∧∧
 (-Д-;) お手上げだ。あれだけ目撃者がいちゃあ、逃げようがない。

彼は絶望感に打ちひしがれながら、山奥へと車を走らせた。

541 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:15 ID:01Gft69o
8/19

  ∧ ∧
  (;゚Д゚)
  /  |
  (,,_/
''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''"""""""''''''''''''''''''''''''

彼は山の中の適当な場所に車を止めると、穴を掘り死体を埋めた。
無駄なことと分かっていたが、いつまでも車の中に死体を置いておくわけにもいかなかった。

542 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:16 ID:01Gft69o
9/19

              _, ========、.==== 、.、
             _/∧∧   //    ヽヽ
        ___/ (゚Д゚;)  .//|/二)  |ヽヽ__
   ,-=,~ ̄    , -- , ̄ _ ̄ ̄ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ     ̄ヽ
  / - ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ― ´  /;;;;;;ヽ o .|        ノ ,-‐-、 0.|
  (コ  |゚ ゚̄|   ニコ   //  ̄ヽ| _ |        / / ,.- .、.、_)
  .>ヽ 二二二フ エニフ_|;:I  ノ |└┴―――― ´ _|::( ∵)|_/
   ̄ ̄ゞゝ;;;;ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ー,ノ ̄ゞゝ ̄ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ーノ  三≡=

埋めてしまうと彼は途方に暮れた。
今頃はもう警察の手が回っているだろうから家には帰れない。その辺のホテルだって同じことだろう。
困り果てながらのろのろと山道を走っているうちに日が暮れてきて、彼はそのまま車の中で一夜を過ごした。
明日になったら自首しようかと思いながら。

543 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:17 ID:01Gft69o
10/19

ところが次の日、恐る恐る買ってきた新聞を見て彼は驚いた。
男が殺されたという記事はどこにもなく、その代わり行方不明の欄に男の名が載っていた。

     ∧∧      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | ̄ ̄ .|  ̄ ̄| < どういう事だ。あれだけの目撃者はどうなったんだ。
  ○ヾ  |/   ○  \________
   |  \. |丶.  |
   |______|
     し`J


彼は目をしばたかせ、手にした新聞をもう一度読み直した。
事件についてはやはり一行も載っていなかった。車についたラジオをつけてみたがおなじことだった。

544 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:17 ID:01Gft69o
11/19

彼は考えあぐねて、例のカフェに電話してみた。


           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           | 昨日そこで事件があったはずだが…
           \__ ____________
              |/ 
              ∧∧ D
           (;゚Д゚)O
           /    D...

      ゝ=======================//
      || 事件?何のことです?  ||
      //=======================ヾ

電話に出た店員は真面目な口調でそう言い、
そう言われると何とも言いようが無かった。


545 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:18 ID:01Gft69o
12/19

   ∧∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  (,,゚Д゚)  < まるで夢のようだ。だがこれは現実だ、夢なんかじゃない。
  ( ∞ )  | しかし夢…夢といえば…
 ~|  |   \_______________________
   し`J

彼の頭の中を、ある考えが横切った。

546 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:19 ID:01Gft69o
13/19

  ∧_∧                 ∧_∧
 ( ゚∀゚ )                (゚∀゚  )
 (    )               (    )
 | | |                | | |
 (__)_)               (_(__)

        ∧∧
        (゚Д゚;)
       と   ヽ    ∧_∧
        0  |ヽと⌒⌒つ  Д )つ  ...,,,,,,,,,,,,,,
         `'J     ::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::

白昼夢だ。奴らはみんな、あの恐ろしい出来事を現実とは認めなかったのだ。
死体を運ぶ俺に向けられた、あの夢見るような目。そうだ、そうに違いない。
一人が夢だと言い出せば、連鎖的に夢だったという意識が働いてついには何事も無かったかのように片付けてしまう。
特殊な状況に置かれたときの集団心理だと、以前何かの本で読んだことがある。

547 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:19 ID:01Gft69o
14/19

              _, ========、.==== 、.、
             _/∧∧   //    ヽヽ
        ___/ (゚Д゚,,)   .//|/二)  |ヽヽ__
   ,-=,~ ̄    , -- , ̄ _ ̄ ̄ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ     ̄ヽ
  / - ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ― ´  /;;;;;;ヽ o .|        ノ ,-‐-、 0.|
  (コ  |゚ ゚̄|   ニコ   //  ̄ヽ| _ |        / / ,.- .、.、_)
  .>ヽ 二二二フ エニフ_|;:I  ノ |└┴―――― ´ _|::( ∵)|_/
   ̄ ̄ゞゝ;;;;ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ー,ノ ̄ゞゝ ̄ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ゝ ーノ  三≡=

彼は勝手な想像をし、次の瞬間には確信した。
そして家に向かって車を走らせた。

548 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:20 ID:01Gft69o
15/19

家に帰ると警察が来た形跡もなく、室内は外出したときのままの状態になっていた。

                    __∧∧___   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    /_/(゚Д゚,,) /:::/|< 思った通りだったのだ。
                  //と/  /_/ |   \__________
                  |:::|/"/ヽノ::|:::|__.」
                 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
               /______/
               | |-----------| |    RRRRRRRRR>

その時電話が鳴った。

550 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:21 ID:01Gft69o
16/19

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 困るじゃないか、断りもなしに休まれちゃあ。
\_____ ____________
         ∨
       ∩_∩ D
      (#´∀`)○    ___
      (    )D……/◎\
=============================
         C∧ ∧
   ___    ○(゚Д゚,,)
 /◎\……C|  \
          ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| すみません、急に風邪をひいてしまって。
| 明日はいけると思います。
\_________________

551 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:21 ID:01Gft69o
17/19

怒られはしたが嬉しい電話だった。
これで完全に疑われていないことが分かったのだ。
いや、それ以前に事件は起こらなかったことになっているのだ。
おまけに憎いあの男は死んでくれたし…
彼は自分の幸運を喜ぶと、ベッドに横たわりそのまま笑いながら眠った。


    | |  ∧ ∧| |
    | |  (,,^Д^)| |
    |\⌒⌒⌒⌒⌒\
    \ \         \
     ||\ \       \
       \|⌒⌒⌒⌒⌒⌒|
         || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||

552 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:22 ID:01Gft69o
18/19

ところが次の日も、彼は会社に姿を見せなかった。
怒った部長はさっそく彼の家に電話をかけた。しかしいくらかけても、話し中で通じなかった。

       ∩_∩ D
      (# ´Д`)○    ___
      (    )D……/◎\

553 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 20:23 ID:01Gft69o
19/19

それもそのはずである。
彼はずっと、次々にかかってくる脅迫電話に対応していたのだった。

       ∧_∧ D
  ニヤニヤ(;;;;;;∀;;)○    ___
      (    )D……/◎\
=============================
         C∧ ∧
   ___    ○(TДT) スイマセン、カンベンシテクダサイ
 /◎\……C|  \

554 名前:ラフメイカー ◆DsN8Mona1s  [] 投稿日:04/03/31(水) 20:25 ID:OkCZeHEO

初リアルタイム
キタ--------(゚∀゚)---------ッ!!!
この話原作読んだことあるな
面白かったから覚えてる



558 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 23:00 ID:MKOZapad

新作ラッシュキタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚  )━(  )━(  ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!!
どれもGJ!!
>>533の人 よければ原作名などを教えてください。



559 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/03/31(水) 23:06 ID:coL6mNDU

初めてここにきた。
>>553のを見たんで>>1から全部見てしまった



562 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん [sage] 投稿日:04/04/01(木) 07:30 ID:KSIxfFI+

二つともすげぇよかった!GJ!
落ちが秀逸だね。最初の作品はAA多めで
ドラマみたいな感じでよかったし、二番目のヤツは
想像も出来ない落ちだった。乙!!




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