■2022/01/16(日) 呪われた姫君を救え!! |
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![]() 短編まとめ 18禁短編まとめ やる夫&モナギコショートストーリーセレクション 70 名前:名無しさん [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 18:57:45 ============================================================================================== 呪われた姫君を救え!! 2004/11/23 ============================================================================================== 71 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 18:58:11 115 名前:(1/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:47:43 ID:9ibQUVt5 [2/65] 【 呪われた姫君を救え!! 】 私の愛する姫君に ∧ ∧ ("-"*) ⊂ ::::⊃ ノ ::::::ヽ ` ~~^ 魔女の呪いがかけられた . 72 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 18:59:38 116 名前:(2/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:48:11 ID:9ibQUVt5 [3/65] 誰も近づけなくなった いばらの城 P || |::| ∧ △|::::| △田.lΠl l.△ . |゚゚゚|二||O||二|゚゚゚| __〔ニニ〕 ||⌒|| 〔ニニ〕______ __| | || 丗 || | |_____ その一番奥に眠る 石人形が 彼女 . 73 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 18:59:53 117 名前:(3/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:48:46 ID:9ibQUVt5 [4/65] 彼女を心から愛する者が 単身で城内の魔物を倒し 魔女に挑み倒すこと Α_Α Α_Α Α_Α ((i)皿(i)) ↑ ((i)皿(i)) ↑ ((i)皿(i)) ↑ U U ヽノ U U ヽノ U U ヽノ ( ( ( ( ( ( ( ( ( 彡彡へ> 彡彡へ> 彡彡へ> それが魔女が唯一許した呪いを解く鍵 . 74 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:00:10 118 名前:(4/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:49:15 ID:9ibQUVt5 [5/65] 「 ならば私が行くしかないでしょう 行かせて下さい 父上 母上 」 § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ と と .| : | ( ・∀) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 いけないよ 王子 オマエはたったひとりの この国の跡継ぎ 」 . 75 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:00:24 119 名前:(5/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:49:44 ID:9ibQUVt5 [6/65] 「 婚約の誓いを交わした 愛しいあの方の 御身に降りかかった不幸 いてもたってもいられませぬ 」 § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ と と .| : | ( ;-∀) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 それでもいけない 魔女の力は極悪で強大だ オマエの身に何かあったらこの国はどうするのだ 」 . 76 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:00:41 120 名前:(6/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:50:29 ID:9ibQUVt5 [7/65] 「 それに あちらの国が魔女の手に落ちた今 友好の証であった オマエ達の婚約は もう意味を成さないのだよ あの国はもはや敵対国 迂闊に手を出してはいけない 」 § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ と と .| : | ( ・∀) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 彼女のことは忘れなさい いずれアナタに相応しい王女を 再び探してあげましょう 」 . 77 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:00:57 121 名前:(7/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:51:03 ID:9ibQUVt5 [8/65] 「 …私は 彼女以外の女性は考えられませぬ 」 § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ と と .| : | ( iii-∀) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 誠実で純真な我が息子よ …だが己の立場はわかっているな? 誰もが認めるこの国の後継者 」 . 78 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:01:16 122 名前:(8/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:52:38 ID:9ibQUVt5 [9/65] 「 利発で心優しく育ったオマエの担うこの国の未来を 既にどれだけの国民が期待しているか知っておろう 」 § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ と と .| : | ( ・∀) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 そして欲と暴力を好む我らが親族ウララー家が 私達の座を狙ってることもわかっていますね? この国の繁栄、平和、正しき自治のためにも アナタが退くことだけは避けなければならないのです。 」 . 79 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:01:30 123 名前:(9/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:53:05 ID:9ibQUVt5 [10/65] 「 可哀想な頼みとはわかっているが 単身で姫を救うなどということだけは 無謀な行いだけは慎んでくれ 」 § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ と と .| : | ( ;-∀) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 … わかりました 」 .
80 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:01:54 124 名前:(10/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:53:40 ID:9ibQUVt5 [11/65] ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::: :::::::::::::: 頭ではわかっても 胸の痛みと共に溢れる恋心 __ | | ∧_∧ | | <⌒ヽ-∀) | | / ⌒ヽ | | / ヽ __|__| <______ゝ 全てを失っても 彼女を救いたい . 81 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:02:30 125 名前:(11/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:54:02 ID:9ibQUVt5 [12/65] 向かった馬小屋で 待ってたのは私の侍女 幼い頃から私の身の世話を務めていた 今では一番の侍女頭 ∧_∧ ∧ ∧ <⌒ヽ・∀) (‘-‘;,) / ⌒ヽ と つ / ヽ | ) <______ゝ U U 「 お気持ちはわかりますが 行ってはなりません 残された国王 王妃が どれほどお嘆きになるかおわかりですか? 」 「 そこをどくんだよ オマエなら私の彼女を想う気持ちを 誰よりも一番良く知っているだろう? 」 ∧_∧ ∧ ∧ <⌒ヽ・Д) (‘o‘;,) / ⌒ヽ と つ / ヽ | ) <______ゝ U U 「 えぇ 知っております だからこそ命がけでお諌めする覚悟で参りました どうしても行くのなら 私を殺して下さい 」 . 82 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:02:45 126 名前:(12/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:54:23 ID:9ibQUVt5 [13/65] 彼女を押しのけ 強引に馬に乗り ∧_∧ ∧∧ <(・∀・; )ミ ヽ /⌒ヽ つミ /ヽ___) // /⌒) / | ヽ~^し' i 振り返って見た先にあったのは 短剣で胸を突き 血を流して横たわってる彼女の姿 . 83 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:03:12 127 名前:(13/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:54:45 ID:9ibQUVt5 [14/65] 心で詫びを入れながら 馬を走らす ∧_∧ ∧∧ ∧∧ ∧,,∧ <( ;=Д=)ミ ヽ / ミミ゚Д゚,,彡 /⌒ヽつミ /ヽ___) (_/ ミ U ミ // /⌒) / i (⌒ ,,ミ ̄ヽ | ヽ~^し' / | し' | 城門の前で会ったのは 剣術師範の息子 身分は違えども 同じ日に生まれ共に稽古してきた一番の親友 「 知ってるか?ここ100年の間 あの魔女に勝てた勇者など独りもいない 君の腕ごときで勝てると思うのか? 」 ∧_∧ ∧∧ ∧∧ ∧,,∧ <( ;・Д)ミ ヽ / ミミД゚ ,,彡 /⌒ヽつミ /ヽ___) (_/ ミ U ミ // /⌒) / i (⌒ ,,ミ ̄ヽ | ヽ~^し' / | し' | 「 負けるかもしれないが それでも彼女を心から愛し 救える可能性があるのは私一人だ 」 . 84 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:03:30 128 名前:(14/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:55:14 ID:9ibQUVt5 [15/65] 「 だが君がこの国を治めることを放棄すれば いく万という民が救われない世になるぞ 」 ∧_∧ ∧∧ ∧∧ ∧,,∧ <( ;・∀)ミ ヽ / ミミД゚ ,,彡 /⌒ヽつミ /ヽ___) (_/ ミ と ミ // /⌒) / i (⌒ ,,ミ ̄ヽ | ヽ~^し' / | し' | 「 …わかっている だから生きて彼女と帰るつもりだ 」 . 85 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:03:53 129 名前:(15/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:55:44 ID:9ibQUVt5 [16/65] 「 その考えが 甘いと言うのだ!! 」 ∧_∧∧_ ∧∧ 彡 <(;・∀ミ ) ∧,,∧ ミ ヽ 彡 /(つミ r'´, cミ゚Д゚# 彡 ヽ__) // /⌒)∴≡=/ ミ ミ | | ヽ~^し' ((・ / ミ⌒) ヽ 「 どうしても行くのなら 私を倒して行け 私ごときを倒せない者が 魔女に挑む資格などあるはずがなかろう 」 ∧_∧ / \ ∧,,∧ <( ;・∀)/ \ミ゚Д゚# 彡 / ⌒ヽ つ と つ / ヽ ミ ミ <______ゝ U U 86 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:04:46 130 名前:(16/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:56:21 ID:9ibQUVt5 [17/65] 彼は最期に泣きながら私に言った 「王子の心に巣食い この国を破滅に導く姫君こそ 魔女ではないか? 」と 己の命乞いではなく 私情に狂う私の身を哀れみ嘆き 流したであろう最期の涙 ∧_∧ <( ∩∀T) ∧,,∧ / ⌒ヽ つ :::::::ミ:::::::::彡 / ヽ | ヽ) <_____ゝ 親友の血と諫言と涙を浴びて 迷う我が身 人を愛し慕うことは これほどの罪なのか? . 87 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:05:06 131 名前:(17/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:56:44 ID:9ibQUVt5 [18/65] 私の命などいくつ捧げてもかまわない 心から信頼する大事な人間を二人も失ってしまった今 もう私は この罪なる道に進むしか… ∧_∧ / / < ̄ ̄ヽ) / / / | / / / | / / <___ノ 城外で待っていたのは数百人の民 身の不自由な者 病身の家族のいる者 直接私が施しをした 見覚えのある者もいる ∧_∧ <( ;・∀) ∧_∧ / ⌒ヽ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) 「 このたびは なんという不幸に 」 「 おいたわしや 王子様 」 . 88 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/28(火) 19:05:38 132 名前:(18/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:57:08 ID:9ibQUVt5 [19/65] 「 ですが行ってはなりませぬ アナタのいないこの国の未来で 我々貧しい者は どうやって生きていけばいいのでしょう 」 ∧_∧ <( ;-∀-) ∧_∧ / ⌒ヽ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) 「 しかし 姫を救う方法は それしかないのだよ 」 民衆の中から 一際力強い声が 「王子、私めが魔女退治に行きましょう」 ∧_∧ (∀ ゚ ,,) ( ) ∧_∧ | | | <( ・∀) (_(_) ∧_∧ / ⌒ヽ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) 89 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:18:45 133 名前:(19/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:57:35 ID:9ibQUVt5 [20/65] 見覚えのある若者 「あの時 王子が情けを下さって 医者を寄越してくれたおかげで 私の妹は こうして一命を取り止めることができたのです。」 ∧_∧ (,,゚ ∀ ゚ ) ( ) ∧∧ ∧_∧ | | | (∀゚*) <( -д) (_(_) ( ,,) ∧_∧ / ⌒ヽ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) 侍女を見殺しにし 親友を手にかけ 凍りついていた心に流れる暖かさ 弱った妹を抱き 泣きはらしうろたえていた当時の彼と 今の己の姿が重なる よかった 私は彼を救えていたのだな? ∧_∧ (゚ ∀ ゚ ,) ( ) ∧∧ ∧_∧ | | | (∀゚*) <( -∀) (_(_) ( ,,) ∧_∧ / ⌒ヽ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) 「 こう見えても 私も街で一番の力持ち 古寺院に巣食う魔物を退治したこともあります 私に命をかけたご恩返しをさせて下さい。 」 . 90 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:19:18 134 名前:(20/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:58:23 ID:9ibQUVt5 [21/65] 「 だがね この呪いは 姫を心から愛する者でないと解けないのだよ 」 ∧_∧ (∀ ゚ ,) ( ) ∧∧ ∧_∧ | | | (∀゚*) <( ・∀) (_(_) ( ,,) ∧_∧ / ⌒ヽ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) 「 王子、 私はこの国の良き国王となるアナタと そのアナタの王妃となる姫のことは 生涯誓って 心から愛し続けますよ 」 ∧_∧ ( ゚ ∀ ゚) ∧∧ ( ) ∧_∧ (*゚∀゚)') <( ;∀∩ (,, ) ∧_∧ / ⌒ヽ ノ ∧_∧ ∧_∧ / ヽ ∧_∧ ) ( <______ゝ ( ) ∧_∧ ( )( ) …若者の誠心誠意の言葉に 私の頑なな心は 崩された 私は彼に自分の気持ちを託し見送り 城に戻ることにした . 91 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:19:51 135 名前:(21/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:59:04 ID:9ibQUVt5 [22/65] 部屋に戻ると 泣きはらす王妃の姿 || ∧_∧ || ( Tっ∩ || ∧_∧ / ノ  ̄ ̄ ̄| ( ・∀) (⌒(⌒ ) ____| ( ) | | | (_(_) 慎ましくも毅然とし 国中の女性の尊敬を集めるこの王妃も 私の前では 子を想うただの母親 ∧_∧ ∧_∧ ( -∀)(‘っT ) ( つと と ) | | | ( ( ( (_(_) (_(_) 「 ご心配かけました 私は今後二度と 一人で城を抜け出そうとは 考えないと誓います 」 翌日 亡き二人を弔いながら 同じことを誓う . 92 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:20:13 136 名前:(22/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 19:59:33 ID:9ibQUVt5 [23/65] だが数ヵ月後 悲しい知らせが届いた P || |::| ∧ △|::::| △田.lΠl l.△ . |゚゚゚|二||O||二|゚゚゚| __〔ニニ〕 ||⌒|| 〔ニニ〕______ __| | || 丗 || | |_____ あの若者が 魔物に殺され いばらの木に 無残に吊るされていたと ∧_∧ ( =∀) _||_ ( ) ∧∧  ̄|| ̄ | | | ( *) ,||,,, (_(_) ( ,,) "" "" またしても 私の恋心は 犠牲者を出してしまった . 93 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:20:42 137 名前:(23/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:00:13 ID:9ibQUVt5 [24/65] 「 あたし 泣かないよ おにいちゃんと 約束してたもの 」 ∧_∧ ( ・∀) _||_ ( ) ∧∧  ̄|| ̄ | | | (゚∀゚*) ||,,, (_(_) ( ,,) "" "" 「 おにいちゃんが ダメだったら 私が行くの 私の命があるのは 王子様のおかげ だから 私達兄妹は 国を守る王子様のかわりに 魔女と戦うの 」 ∧_∧ ∧∧ ( T∀(∀゚*) ( つ ,,) | | | (_(_) 私はこんな健気な娘をも 孤児にしてしまったのか 若者の墓に深く懺悔した後 城で娘を引き取ることにした . 94 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:21:03 138 名前:(24/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:00:39 ID:9ibQUVt5 [25/65] 私の噂を聞いて 何人もの勇者が城にやってきた 私の代わりに 魔女を退治してくれると § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | ∧_∧ (Д`(∀‘ | : | ∧_∧ (-∀- ) .と と .| : | ( ^ x) ( ) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| / と) | | | ( |( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ あの若者のように 心底私に尽くす気持ちの者もあれば 勇者として力試しをしたい者 名を上げたいだけの者 父母に媚へつらうだけの者 支度金目当ての者 いろんな者が訪れた § §§ § ||三| :|三| : | lVVVlVV/| : | ∧_∧ (Д`(∀‘ | : | (・∀・ ) .と と .| : | ( ) | ̄| | ̄| ̄ ̄ ::| | | | ( |( | ::| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ そして城に戻ってくる者は 誰もいなかった . 95 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:21:25 139 名前:(25/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:01:06 ID:9ibQUVt5 [26/65] いばらの城に送る すなわち その者を殺すこと 私は犠牲者が増えることに 耐えられず 魔女退治に来る者を 断るようになった それでも私を心配し心痛める者のために 姫を諦めたフリをすることにした ∧_∧ (-∀- ) と )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | 96 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:21:56 140 名前:(26/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:02:07 ID:9ibQUVt5 [27/65] 魔女は卑劣な方法で 彼女の国を盗った だが現在かの国は 落ち着きを取り戻し 恐怖政治の中 豊かさを見せ始めている そしてこともあろうに 我が国へ友好不可侵の同盟を申し込んできた ∧_∧ ∩=∀=#)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ヽ |U ⌒) いばらの城付近に攻め入る 我が国の英雄を名乗る者の一部の暴虐が あちらの国民の脅威に なってきているらしい 我が国民にも 戦争の不安を募らせる日々を送らせないためにも これ以上私怨を 国交に持ち込めない …もう 私に姫は救えない . 97 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:22:33 141 名前:(27/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:02:33 ID:9ibQUVt5 [28/65] 私が魔女を呪う気持ちは 魔女の呪いよりも醜く強いのではないか? 悪鬼羅刹になって 全ての犠牲を省みず あの城を滅ぼすことが出来たら 私はどんなに幸せだろう ∧_∧ ∩-∀- )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ヽ |U ⌒) …しかし 私を慕う民が 私のこのような心の内を知れば どんなに落胆するだろうね 結局私は なんの身動きもできない ∧_∧ ∧∧ ∩・∀・ ) (゚∀゚*)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ヽ ( ,,) |U ⌒) UU 「 お疲れでしたら 寝室でお休み下さい こんなところでは お体に触ります 」 . 98 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:23:07 142 名前:(28/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:03:09 ID:9ibQUVt5 [29/65] あの時 私を心を溶かしてくれた 悲しき恩人の妹 私の侍女として仕え 手元で育っている娘 ∧_∧ ∧∧ ∩ ・∀・) (゚∀゚*)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ヽ ( ,,) |U ⌒) UU 「 王子の無念は わかります 私も剣の稽古も魔法の勉強もしております いずれ 私が魔女に勝てるように 一人前になるまで お待ち下さい 」 「 それはもう いいのだよ オマエまで亡くしてしまっては オマエの兄に申し訳が立たない 」 ∧_∧ (,, -∀) ∧∧ / つ (∀゚*,) (_ ⌒)) ( ,,) (_)) UU 「 王子のお許しがなければ 私は 兄の敵討ちということで 魔女と戦います 」 . 99 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:23:35 143 名前:(29/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:04:14 ID:9ibQUVt5 [30/65] 「 …希望を失わないで下さい 澄んだ魂を曇らせないで下さい 復讐心なら全て私が背負います 」 ∧_∧ ( ・∀) ∧∧ / つ (∀゚*,) (_ ⌒)) ( ,,) (_)) UU 情けないことに 彼女のそんな言葉に救われる ∧_∧ ( -∀-)_ ∧∧ U U ヽ || ∇ (∀゚*,,) (⌒(⌒ノ=rf ===c ) し'し'__i__| (/"ヽ) 私の一番愚かで醜い 心の内を知る侍女 彼女の人をも殺す術の鍛錬を 嬉しい想いと 後ろめたさの中で聞く . 100 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:24:00 144 名前:(30/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:04:57 ID:9ibQUVt5 [31/65] 十年の月日が流れ 父は崩御し 王位を継承する § §§ § ||三| :|三| : | ||三lVV/| : | || (-‘ | : | ∧VVVl || と .| : | ( -∀) | ̄| ̄| ̄ ̄ ::| / と) | ( | ::| ,‐(_  ̄l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し―(__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ …これで一切の我儘が できなくなるな 望みのない石になった姫を 今更后にと願う国民などもはやいない 私はいずれ 一番国益をもたらす婚姻を 結ぶことになるだろう . 101 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:24:24 145 名前:(31/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:05:24 ID:9ibQUVt5 [32/65] 一方 いばらの城の方は 私が姫を諦めたという話の後も 目指すものは少なくなかった P || |::| ∧ △|::::| △田.lΠl l.△ . |゚゚゚|二||O||二|゚゚゚| __〔ニニ〕 ||⌒|| 〔ニニ〕______ __| | || 丗 || | |_____ 「 あの城には 呪われた美しい姫君が 石像の姿で眠る 」 という噂は既に世界中に広まっている 私と姫のことなど知らぬ勇者が 次々とあの城に挑んでは散った . 102 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:24:59 146 名前:(32/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:06:01 ID:9ibQUVt5 [33/65] もう諦めたこととはいえ 見知らぬ他の男が 姫の美しさだけを目当てに こぞってやってくる浅ましさには 心底参る ∧_∧ ∧∧ ∩∀-iii)_ (゚∀゚*) ヽ U ヽ || | U (⌒(⌒ノ=rf . | ) し'し'__i__| U"U …それでも 石になった彼女を救える者が いるに越したことはないが … 私以外の 彼女の美しさに恋する者に救われたら 彼女と彼女の気持ちは 果たして誰のものになるのであろうか? 私が手を出せぬほどの 野蛮な者の手に落ちなければよいが… . 103 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:25:38 147 名前:(33/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:06:46 ID:9ibQUVt5 [34/65] 「 ご心配なさらぬように 魔女を一撃で亡き者にする 剣魔法 時間はかかりましたが 次の満月の晩には会得しようと思っています」 ∧_∧ ∧ ∧ ( ・∀・)_ (∀゚*,,) U U ヽ || | U (⌒(⌒ノ=rf. | ) し'し'__i__| U"U 賢く武芸にも秀でたあの娘は 今は護衛も兼ねる私の侍女頭 「満月?」 「 えぇ これを会得するのには 修行だけではダメなのです 私自身 魔女になり その一撃において 彼女を上回らなければなりません 」 ∧_∧ ∧ ∧ ( ・∀・)_ (∀゚*,,) U U ヽ || | U (⌒(⌒ノ=rf. | ) し'し'__i__| U"U . 104 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:26:12 148 名前:(34/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:07:13 ID:9ibQUVt5 [35/65] 「では 悪魔と契約を行い 本物の魔女になるつもりと ? それを行う人間は 強大な力を得たとしても ゆくゆく地獄の業火を 浴び続ける運命になると 」 「 わかっておりますよ でも 私の命というのは この為に使うべき物だと考えています 」 ∧_∧ ∧ ∧ ( ;・∀・)_ (∀゚*,,) U U ヽ || | U (⌒(⌒ノ=rf. | ) し'し'__i__| U"U 「 私のために オマエがそんな 運命を辿ってはいけない 」 ∧_∧ ∧ ∧ ( ;・∀) (∀゚*,,) ( つ | U ) ) ) | ) (_)_) U U 「 王子のためだけでは ありませんよ 」 . 105 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:26:41 149 名前:(35/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:07:52 ID:9ibQUVt5 [36/65] 「 あの優しかった兄が 強かった兄が 無残に殺され その死を辱めるように 吊るされていた姿 」 ∧ ∧ (;;;∀;;;) U;;;;;;つ=l二フ |;;;;;;;;| (/"ヽ) 「 私はあの時から 我が身もろとも あの魔女を 地獄に葬り去る覚悟です 」 . 106 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:27:19 150 名前:(36/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:08:26 ID:9ibQUVt5 [37/65] 「 王子 いえ 国王 あなたは 多くの人から愛され慕われ ご自分の感情を殺してでも そこに存在せねばならぬ身 私は身よりもなく 代わりはいくらでも入る ただの侍女 自分の感情通りに単身復讐をしようが 何も失うものなどない身 」 ∧_∧ ∧ ∧ ( ;・Д) (゚∀゚*) ( つ と つ=l二フ ) ) ) | ) (_)_) U U 「 昔も申したでしょう 私ならアナタの負の心も背負えます 」 彼女の魔女退治は 私の念願でもあった だが次の満月には この娘は魔女になる…? ∧_∧ ∧ ∧ ( ;-Д-) (*゚∀゚) ( ) と つ=l二フ ) ) ) ( | (_)_) U U . 107 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:27:44 151 名前:(37/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:09:18 ID:9ibQUVt5 [38/65] そんな中 大きな噂が持ち上がった 海の向こうの大陸を 物凄い勢いで統一している 某国の若く美しい王子が いばらの城の姫に 恋焦がれていると ∧ ∧ (,,゚Д゚) U | ( |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / …ふざけた国も あったもんだ 一国の王子に そんな賭けじみた冒険をさせるだなんて . 108 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:28:14 152 名前:(38/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:09:49 ID:9ibQUVt5 [39/65] その王子の別の噂も聞く 非常に感情的で一本気 己の怒りに触れる者は 正義の名の下に容赦なく切ると 「 …私にもそんな強さがあれば 姫を救えたのかもしれなかったな 」 「 蛮勇と国を治める強さは違います 今この国がこうして平和なのは 国王の つらくも強いご英断の積み重ねです 」 ∧_∧ ∧ ∧ (-∀- )_ (∀゚*,,) U U ヽ || | U (⌒(⌒ノ=rf. | ) し'し'__i__| U"U 「 …彼なら姫を救えるかもしれない… 」 「 その前に私が行きます 私が魔女を倒し 姫を王の元へ 」 ∧_∧ ∧ ∧ (-∀- )_ (∀゚*,,) U U ヽ || | U (⌒(⌒ノ=rf. | ) し'し'__i__| U"U . 109 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:28:43 153 名前:(39/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:10:23 ID:9ibQUVt5 [40/65] 「 …今の私はね… 姫のことよりも オマエが魔女になってしまうことの方が つらくてたまらないんだよ 」 ∧_∧ ∧ ∧ ( ;=∀=)(∀゚;,,) U つと | (⌒(⌒ノ=rf| ) し'し'__i__|U"U 決して表では表せぬ感情を共有してきた彼女 私の悲しい恩人の残した たった一つの形見 このままたった一人で 悪魔に魂を引き渡した 漆黒の世界に放り込めるワケがない ∧_∧ ∧ ∧ ( T∀)∀゚;,,) ( つ U ) ) ) | ) (_)_) U U . 110 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:29:15 154 名前:(40/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:11:00 ID:9ibQUVt5 [41/65] 長年愛した姫への 裏切りとわかってる それでも止められない この娘に 感じる愛おしさ ∧_∧∧ ∧ ( T)゙;,,) ( つ U ) ) ) ) (_(_)UU 自分のそば以外の 他のどんな世界にもやりたくない もう戦いも復讐も忘れさせて ただ幸せにしてやりたい ∧_∧ ∧ ∧ ( -∀-) (;゙∀゙) ( ) | つO ) ) ) ( | (_)_) U U 魔女になる決心をするほど 心の凍てついていた娘は そんなこと考えたことなどなかったのだろう しばらく迷っている様子だった . 111 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:29:44 155 名前:(41/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:11:26 ID:9ibQUVt5 [42/65] 娘の出した答えは 「 魔女にはならない これからもそばで仕える だが私が姫を想う気持ちは 持っていて欲しい 」 と ∧_∧ ( ・∀・) ( ) ∧ ∧ ) ) ) (∀゙; ⌒) (_)_) U( つつ 彼女に言わせれば 姫を一途に想う私の姿が 自分を強くする支えでもあったと ∧_∧ ( =∀=) ( ) ∧ ∧ ) ) ) (∀゙; ⌒) (_)_) U( つつ 強くなることしか 考えてなかった彼女に 急に自分に向けられ 求められた愛は 人生をも脅かす とまどいになってしまっているのだろう . 112 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:30:19 156 名前:(42/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:12:00 ID:9ibQUVt5 [43/65] 彼女は今更 私の権力の前で 服従しているのではない 人生の一番の目的 復讐を諦めてくれたのは 私をつらい目に合わせたくないという心配りだろう? ∧_∧ ∧ ∧ ( -∀-) (,,;゙∀) ( ) | U | ) ) ) ( | (_)_) U U いつかその好意が 私を頼る気持ちになってくれたらと願い 私は待つことにした …もう届かない遠くの石になった姫を諦め 近場の石の心を持った娘に 乗り換える…か 情けない卑怯者 . 113 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:30:52 157 名前:(43/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:12:43 ID:9ibQUVt5 [44/65] 海を渡ってきた王子の強さは この近辺を脅かし続けた魔女の比ではなかった しかも悪魔との契約などではない 先天的に備わっていた力が 修行や怒りで 人智を超える勢いで強化していくというから凄い ∧ ∧ .,, ;; ''::;;,, . (#゚Д゚);::'" "'::;;;; ;;.;,;.;,,;.;,,;.;,;.:.::,:,:,::,::::::.: | つ;:::::::: ( |"。'::;;,,:::::: .,,, ;; ;;.;,;.;,,;::;.;;,;;,;;.;,,;.:,:,:,::,:.::, (/"U "; ;; '" いわゆる 少年誌的伝説の勇者 実はこの物語の主人公 . 114 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:31:37 158 名前:(44/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:13:16 ID:9ibQUVt5 [45/65] 既にその強さと奔放さで 彼は単身その怒りに任せて 悪政をする国に乗り込んでは その国の「許しがたい魔王」を討伐していた ∧ ∧ (,, ゚Д) | つ┼── ○ ( | 大 (/"ヽ) ┌───────────────――──────────┐ | ギコ王子の会心の一撃!! チビ魔王に135のダメージ! .| | チビ魔王は倒れた!!ギコ王子に67の経験値! | | ギコ王子はラギを覚えた! | └──────────────────────――───┘ そんな彼がある日 呪われた城の噂を耳にする 世にも美しい姫が 悪い魔女に魔法をかけられて 石にされてしまってる ∧ ∧ ( ゚Д゚) | つ/⌒/ ヽ ⌒)^) | ̄し'U 地元付近には元婚約者もいたそうだが 魔女を恐れ 戦おうともせず放置 ならば この気の毒な姫を魔の手から救うのは 自分だろう . 115 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:32:05 159 名前:(45/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:13:54 ID:9ibQUVt5 [46/65] 北の祠の巫女より 神の導きの言葉を貰い 愉快な商人の手伝いをして船を手に入れ 途中 竜宮を苦しめる魔物も退治して 伝説の剣も手に入れて 王子はいばらの城へ突き進む ∧ ∧ (,,゚Д゚) U | ( |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ 城の全ての魔物を殺し ∧ ∧ .,, ;; ''::;;,, . (#゚Д゚);::'" "'::;;;; ;;.;,;.;,,;.;,,;.;,;.:.::,:,:,::,::::::.: | つ;:::::::: ( |"。'::;;,,:::::: .,,, ;; ;;.;,;.;,,;::;.;;,;;,;;.;,,;.:,:,:,::,:.::, (/"U "; ;; '" 魔女も吹き飛ばした王子が 奥の間で出会ったモノ . 116 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:32:33 160 名前:(46/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:14:19 ID:9ibQUVt5 [47/65] それが彼女 ∧ ∧ ("-"*) ⊂ ::::⊃ ノ ::::::ヽ ` ~~^ 私が愛した姫の時を止めた姿 彼女の美しさなら 私が一番良く知っている 彼は姫に本当に一目惚れして 彼女にかかった呪いを解いたんだろう * ∧ ∧ ∧ ∧ * (,,*゚Д)(o ゚*,,) | つOと | * ( | / ヽ UU <___> . 117 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:33:00 161 名前:(47/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:14:42 ID:9ibQUVt5 [48/65] 「 ここは…? 」 「 魔女の城です アナタを石に変えた 悪しき魔女は この私が成敗いたしました」 ∧ ∧ ∧ ∧ (,,゚Д゚) (,,*゚ o゚) と つ Oと | ( | / ヽ UU <___> 「 あなたは…? 」 「 囚われになったアナタの噂を聞き 海を越えてやってきたギコ王国の王子です この呪いは心からアナタを愛する者にしか解けないと聞き こうして馳せ参じました 」 ∧ ∧ ∧ ∧ (,,゚Д゚) (o ゚*,,) と つ Oと | ( | / ヽ UU <___> . 118 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:33:30 162 名前:(48/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:15:13 ID:9ibQUVt5 [49/65] 「 そうだったのですか ありがとうございます でも私には 定められた婚約者がいるのですよ 」 ∧ ∧ ∧ ∧ (,,゚Д゚) (-゙;,,) と つ Oと | ( | / ヽ UU <___> 「 知っています アナタのご親族が亡き者にされ アナタが眠りについて十余年 一度だって魔女討伐をすることもなく 魔女が治めていたアナタの国と 友好不可侵の同盟まで結んだ臆病者のことですね 」 「 十余年? 私はそんなに眠っていたの? 彼は本当に私を助けてくれなかったの? 」 ∧ ∧ ∧ ∧ (,;-Д)(o ゚;,,) | つ と | ( | / ヽ UU <___> 「 申し訳ありません 私の言葉も迂闊でした 何か事情があったのかもしれません 現在では国王になっている アナタの婚約者の元に参りましょう 」 . 119 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:34:09 163 名前:(49/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:15:45 ID:9ibQUVt5 [50/65] 「 人々は呪いを解かれた我が身を祝福してくれます ですが父も母も知った家来もいなくなったこの国では 身の置き場がありません 」 ∧ /∧ ∧ ∧∧ (゚Д゚(゚- T*)ミ ヽ | つ∩ |ミ /ヽ_) / ̄( ⌒)´)´ ) / | し' し'し' i 「 …モララー王国がアナタを受け入れて下されば よいのですが。 」 「 …アナタの言ってたことは 真実です 誰に聞いても 彼は私を一度も 助けに来なかったと 私のことなど 魔女の手に落ちた時点で その心から 切り捨てられたのかもしれません 」 ∧ ∧∧ ∧ ∧∧ (,, -Д)*Tっ)ミ ヽ | つ/ つミ /ヽ_) / ̄( ⌒)´)´ ) / | し' し'し' i 「 姫はそれほどまでにモララー国王をお慕いしていたのですか? 」 . 120 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:34:28 164 名前:(50/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:16:22 ID:9ibQUVt5 [51/65] 「 遠く離れた私の国でよろしければ 私の妻となって来てくれませんか? 」 ∧ ∧ ∧ ∧ ∧∧ (,,゚Д゚)(゚- ゚*)ミ ヽ | つ/ つミ /ヽ_) / ̄( ⌒)´)´ ) / | し' し'し' i 「 …もちろんそれはモララー国王に逢ってからお考え下さい 」 ∧ ∧ ∧ ∧ ∧∧ (,, ゚Д)( *゙ -)ミ ヽ | つ/ つミ /ヽ_) / ̄( ⌒)´)´ ) / | し' し'し' i 121 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:35:08 165 名前:(51/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:17:30 ID:9ibQUVt5 [52/65] 私に出来ることといえば 勇者と姫君を盛大に迎えること 十余年 思い焦がれてた君を あの当時の美しい姿のまま 見ることができて 私は心の底から 嬉しかったよ ∧ ∧ ∧ ∧ lVVV∧ (,, ゚Д) (,,*゚ -) (∀; ) | U| | U|っと ) ( | / ヽ ( ( ( U U <____> (_(__) だけど君は その分年をとった私に 驚いたようだったね そして私に尋ねた ∧ ∧ ∧ ∧ lVVV∧ (,, ゚Д) (,*Tっ) (∀・; ) | U| | U|っと ) ( | / ヽ ( ( ( U U <____> (_(__) 「どうして アナタが助けに 来て下さらなかったのですか? 私の父母の仇をとってはくれなかったのですか? 」 . 122 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:35:39 166 名前:(52/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:18:00 ID:9ibQUVt5 [53/65] …言い訳はできなかった 王位継承者である責任の重さのせいにはできない ∧ ∧ ∧ ∧ lVVV∧ (,, ゚Д) (,*Tっ) (∀-; ) | U| | U|っと ) ( | / ヽ ( ( ( U U <____> (_(__) なぜなら彼女の背後には それを持ったまま 彼女を救い出せた 天才的な強さの勇者がいるから ∧ ∧ ∧ ∧ ∧VVVl (,,゚Д゚) (*゚ -゚) ( ・∀・) |U | |U )っと ) ( | / ヽ ( ( ( ∧ ∧ U U <____> (_(__) (∀゙; ⌒) U ( つつ 私の想いを 全て知ってる侍女が 私の為に いろいろと語ってくれた 親友や自分の兄が身を呈して私を止めたことも 国民を思うため身動きできなかった私のことも . 123 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:36:41 167 名前:(53/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:18:40 ID:9ibQUVt5 [54/65] しかし私のことで 震えながら必死に訴える侍女の姿を見て 土下座して畏まる侍女を 思わず助け起こす私の姿を見て 彼女は女として悟ることが あったのだろう ∧ ∧ ∧ ∧ ∧VVVl (,,゚Д゚) ( * - ) ( -∀-) |U | |U ) ( つつ ( | / ヽ ) ) ) ∧ ∧ U U <____> (__)_) (∀T; ⌒) U ( つつ 私は 彼女が呪いにかかっている間に 助けにもいかずに 愛人を作っていた 不誠実な人間 「 彼女は 私が国に連れて帰って 一生幸せにします 」 ∧ ∧ ∧ ∧ lVVV∧ ∧ ∧ (#゚Д゚)(-T*,,) (∀- ) ∩∀T*) | つ ∩ | ( ) ヽ U ( | / ヽ ( ( ( | ) U U/___> (_(__) U U 若く強く美しいこの王子の 屈託のない誓いの言葉が眩しい 私より君の方が この世にも美しい姫を 手に入れる価値のある人間なんだろうね . 124 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:37:10 168 名前:(54/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:20:26 ID:9ibQUVt5 [55/65] その晩 私の城の泉のほとりで 口づけを交わす 若き二人をみる ∧_∧ ハハハハ ( =∀) (,, ) ,,) ( ) ( ) > (⌒(⌒ ノ\ し' し' \ 伝説の勇者の 一世一代の恋 傷つく姫を 労わり癒す 物語の中のラブロマンスで一番の盛り上がりどころ 脇役の私は 彼女を連れ旅立つ勇者の王子に 彼女を救ってくれた礼として 城に眠っていた宝『 魔法の鍵 』 を渡す ∧VVVl ∧ ∧ ( -∀) (Д゚*,,) ( つ ♀と | ) ) ) | ) (_)__) U U 「とうぞくのカギ」では開けられなかった扉も 開けることが可能な 冒険者には役立つアイテムだ もちろん国の財産をきちんと管理し 他人様の部屋や宝箱を開く用事のない私には もともと不必要なモノだ . 125 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:37:40 169 名前:(55/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:21:22 ID:9ibQUVt5 [56/65] さて 旅立つ王子と姫は 知っているのか知らないのか 魔女が倒され 主無き彼女の国を襲う混沌 P || |::| ∧ △|::::| △田.lΠl l.△ . |゚゚゚|二||O||二|゚゚゚| __〔ニニ〕 ||⌒|| 〔ニニ〕______ __| | || 丗 || | |_____ 他国からの侵略か 内部からのクーデターか 元友好国の主としてこの行く末を見守る義務がある 「 はやくも 野心家のクックル皇帝が 領土拡大にこの地の侵略を始めたな… 」 「 魔族の生き残りも 魔女の抑えの効かなくなった今 各地を混乱させています…」 lVVV∧ ∧ ∧ (・∀・ ) (゚∀゚;) ( ) U U | | | | | ) (_(_) U U 126 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:38:35 170 名前:(56/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:22:13 ID:9ibQUVt5 [57/65] 「 現地の情勢を探れ 」 「 他の近隣国と和平条約を結べ 」 「 難民の受け入れの準備をしろ 」 lVVV∧ ∧ ∧ (-∀- ) (゚∀゚;) と つ U U | | | | | ) (_(_) U U ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ( ) ( )( ) 魔女の独裁時代よりも 恐ろしく予想のつかない乱世 このように 軟弱な私が 乗り切れるモノだろうか? . 127 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:39:03 171 名前:(57/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:22:44 ID:9ibQUVt5 [58/65] 「 …私のそばで これからもずっと 助け支えになってくれるか? 」 ∧VVVl ∧ ∧ ( ・∀・) (゚∀゚;) ( ) U U | | | | | ) (_)_) U U 「 …はい… 」 ∧VVVl ∧ ∧ ( -∀) (∀゙* ) ( ) U | | | | | ) (_)_) U U 君の私に向ける真心は知った 振られた私への同情もあるかもしれないが それでもいい 今の私には君しかいない これからも 君を愛させてくれ . 128 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:39:30 172 名前:(58/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:23:23 ID:9ibQUVt5 [59/65] 馬鹿な国王が身分の低い侍女を寵愛することなどは 特にめずらしいことでもない ∧VVVl ∧ ∧ ( -∀)(∀゙* ) ( つと | | | | | ) (_)_) U U 私達は特に誰からも祝福を受けることなく ただ二人 つらい時ほどなお一層寄り添った . 129 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:40:11 173 名前:(59/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:24:19 ID:9ibQUVt5 [60/65] 乱世は飛び火し 更なる巨悪がこの世を襲う あの魔女とは比べ物にならないほど 強い魔族に 我が国も脅かされる ∧_∧ ∧ ∧ ( ;・∀・) (*゚∀゚) ( つ つ と つ==l二フ 私の愛しい人は 城で国を守らねばならぬ 私の代わりに 何度も戦場に赴いた ∧_∧ ∧ ∧ ( ・∀・) (゚∀゚*) ( つ つ と つ==l二フ 私を守ること それが 彼女の愛の証だと 今の生きる歓びだと . 130 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:40:46 174 名前:(60/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:24:43 ID:9ibQUVt5 [61/65] ある日 彼女は 魔族の呪いを 一身に帯びて帰ってきた ∧ ∧ ∧_∧ (iii゙∀゙) (・Д・; ) ⌒⌒⌒⌒⌒ヽと ヽ ヽ ) ヽ 体中に出来た腫れ物には 焼けるように熱が篭もる 「 熱いかい 何か欲しいものはあるかい 」 ∧ ∧ ∧_∧ (iii゚∀゚) (Д・; ) ⌒⌒⌒⌒⌒ヽと ヽ ヽ ) ヽ 「 魔女になってたら 地獄の業火を浴び続けなければいけなかった でも この焼ける痛みは 私が死すれば消え去ります 」 . 131 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:41:12 175 名前:(61/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:25:16 ID:9ibQUVt5 [62/65] 「 死など 不吉なことを 」 「 私 魔女にならなくてよかった 」 ∧ ∧ ∧_∧ ( iii゙∀) (Д・; ) ⌒⌒⌒⌒⌒ヽと ヽ ヽ ) 「 アナタに幸せを教えてもらいました 」 ∧ ∧ ∧_∧ ( iii゙∀) (Д・; ) ⌒⌒⌒⌒⌒ヽと ヽ ヽ ) . 132 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:41:56 176 名前:(62/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:25:42 ID:9ibQUVt5 [63/65] ∧ ∧ ∧_∧ (;;;;;∀;) (ロT ) ⌒⌒⌒⌒⌒ヽと ヽ ヽ ) ,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ........,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; .......,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; そして この数十分後 私も 侵略してきた 魔物に命を奪われる あの勇者の王子と 身も心も強くなったかつての姫が この地を訪れる時 全てが破壊され 人の住めなくなった この一帯の惨事の跡に 心痛めるであろう ∧ ∧ ∧ ∧ (;゚Д゚) (iii゚っ゚) |U | |U ) ( | <___> U U (/ U ,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ........,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; .......,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; そして王子は最後の旅を決意し 漆黒の大魔王に打ち勝ち この世の伝説になる . 133 名前:呪われた姫君を救え!! [sage] 投稿日:2021/12/29(水) 01:42:46 177 名前:(63/63)[sage] 投稿日:04/11/23(火) 20:26:23 ID:9ibQUVt5 [64/65] 私のことは 物語の中には ほとんど綴られていないだろうね / ̄ ̄\ :::::::/ ̄ ̄ヽ \ :::::::\ \ \ :::::::\ \ / ̄ :::::::\/ ̄ ̄ヽf あ…残っていたよ 『 ヒロインを救おうともせず 手近な下賤の女にうつつを抜かし 乱世に真っ先に 魔族に滅ぼされた臆病者 ヒロインの元婚約者 』 だそうな。 何一つ成し遂げたモノの残らない 脇役などそんなモノであろうな。 ~ 糸冬 ~ ※引用元:AA(アスキーアート)板(◆/D8/honey管理) http://jbbs.shitaraba.net/computer/43066/
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