暫くのご無沙汰でございました。皆様から頂いた投稿トマソンも沢山ありましたがご報告が遅れてしまいました。これから2回連続で、投稿トマソンの発表をさせて頂きます。本当に、お待たせしました。
 今回も皆さんから頂戴したトマソンを選考して頂くのは最早おなじみ、吉野忍さんです。


吉野忍
トマソン・リンク」「(東京福袋)」管理人。
Twitter ID:@FUKUBLOG





 では皆さんからの楽しい物件の数々、ご覧下さいませ。

1.駅からマンホールさん「純粋堤防・浦賀」








(1)発見者:駅からマンホール (Twitter ID:@Ekikaramanhole) Web:「駅からマンホール(http://ekikaramanhole.whitebeach.org/) さん

(2)物件の場所:横須賀市浦賀3-1-1 浦賀駅第2自転車等駐車場

(3)発見日時:2012年4月8日

(4)発見についてのコメント:投稿写真は浦賀駅から撮影したものですが、駐車場の塀にしては立派過ぎる城壁のような構造物が目立ちます。先に報告した「階段の亡霊」も、この城壁に付帯する物件です。これがなければ車5台分くらいの駐車スペースが稼げそうです。

空中写真で確認すると、この場所は1983年から1986年にかけて整地されたことがわかります。空中写真からは、この石垣は整地される前に存在した土塁?を支える構造物だったのではないかと想像されます。この土塁も存在理由がよくわかりません。人工物に見えますが、そんなに小学校を隠したかったのでしょうか。

参考資料: ※国土交通省の国土情報ウェブマッピングシステム「国土画像情報(カラー空中写真)」より取得した画像を加工

吉野 忍さんからのコメント
これはすごい。土木クラスのトマソンですね。駅の方から延びているので軌道の跡かもしれませんね。




2.コダマさん「階段縮小事業」




(1)発見者:コダマ(Twitter ID:@Tadahiro_Kodama)さん

(2)物件の場所:東京都町田市高ヶ坂の住宅地

(3)発見日時: 2011年10月20日

(4)発見についてのコメント:世代交代階段。なぜか中央部分のみ改修されています

吉野 忍さんからのコメント
段の微妙なずれが味わい深い…おそらく手摺をつけにくかったんでついでに階段も直しちゃえという感じでしょうか。だったら全面直せよと。




3.Sergey Yanapongski(セルゲイ・ヤナポンスキー)さん「多重露光の土蔵」




(1)投稿者:Sergey Yanapongski(セルゲイ・ヤナポンスキー)(Twitter ID:@yanapong) Web 「街を読む

(2)物件の場所:北海道樺戸郡月形町字月形1048?26

(3)発見日時:2012年4月22日

(4)発見についてのコメント:北海道では少ない土蔵(但し石積みなので、土蔵類似物件か)の表面に見られる原爆タイプです。よく見ると石壁の色の差と屋根の痕跡が一致していないので、2つのトマソンが二重露光のようにプリントされているのかもしれません。


吉野 忍さんからのコメント
二重露光の物件を見るたび、建物が二度建って消えるまでの長い時間に思いが至ります。




4.Jackさん「ドイツの大キャンバス」




(1)発見者:Jackさん

(2)物件の場所:ドイツ・ライプツィヒ市のニュルンベルガー通り、 メンデルスゾーンハウスの近所

(3)発見日時: :2012年5月6日

(4)発見についてのコメント:旧東ドイツだから、一皮むけば白壁の下はこんなんだったりするんですね。 いつ崩れても不思議ではない気が...しかし落書きがなぜ英語なんだ?(笑)

吉野 忍さんからのコメント
広大な白い四角がキャンバスのよう、と思ったらちゃんと下の方に絵も描いてありますね。この部分に窓が一つもないのが不思議です。




5.ロイさん「農家タイプ高所ドア」




(1)発見者:ロイ飯田(Twitter ID:@royiida4005) Web「ロイ飯田のページ)」

(2)物件の場所:山梨県西桂町〜富士吉田市、国道139号沿い

(3)発見日時: :2011年2月9日

(4)発見についてのコメント:いわゆる農家タイプです。右にドア、左に引き戸のスタイルが当時は斬新だったのでしょうか?

吉野 忍さんからのコメント
これはドアもさることながら、壁面に屋外灯らしきものがついているのが興味深いですね。本当はドアから出てベランダに出て夜でも何かできるようにしたかった、というところでしょうか。屋外灯一つでぐっとオリジナリティが増した物件ですね。




 今回は5件のトマソンをお届けしました。時代考証を踏まえての報告や、ついに来た海外の物件報告と段々幅広いご報告が頂けて大変有難いです。
 また、それと対比して町に佇む物件の報告も、味があって素敵だと思いますので引き続きご近所トマソンも臆せずお送り下さいませ。

早速の予告ですが、次回も投稿トマソン報告をお送りしますのでお楽しみに!


トマソン投稿、引き続きお待ちしております。「これはトマソンなの?」という程度のものでも構いませんので、あまり構えずに気軽にお送り下さいませ。投稿についてはこちらの記事を読んで下さい。 

また、「トマソンって何?」という方はトマソン1回目の記事「もう一度、トマソンの話をしよう」をあわせてお読み下さいませ。



  • 川浪 祐

  • From Basshead For

  • 1975年生まれ。中学生の頃父親の書棚にあった「」を読んでしまい、トマソン探しの人生を送るようになる。元々は音楽やフェスの話などをしていたブログも今ではすっかり路上観察一色。