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前回は、「歩道橋にエスカレーターがあることの都会っぽさ」について熱く語りましたが、今日は「郵便局にエスカレーター、それもまた然り」という話をしたいと思います。まだ読んでなかったひとは急いで復習してください。
さて。本日トップを飾るのは、小川町郵便局。外壁の切り込み具合が素晴らしい、半屋外エスカレーターです。

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肝心のボディのほうは、黒手すり、アルミボディの、いたってスタンダードなタイプですが、ひとり乗りであるところがにくいですね。ひとり乗り、かわいいですよねぇ。ちなみにひとり乗りのエスカレーターも、きわめて都会っぽいなと私なんかは思っております。田舎に「省スペース」などという概念は、無い。

まずはこれをしっかりと」覚えておいていただいて。
つづきましてこちらをどうぞ。
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デジャヴュ!?
こちら横浜は神奈川県庁の向かい側、横浜港郵便局、であります。立派ですねぇ。そしてやっぱり外壁、切り込んでます。半屋外です。ちょっとスケールは違うんですがそっくりですね!
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上下2基設置&階段の豪華タイプですが、くだりの「進入禁止」の主張具合がすごいです。よっぽど間違える方が多かったんですねぇ、だったらのぼりだけにしておけばよかったんじゃ…(一基独立タイプのほうが好きな私。なぜなら、かわいいから)。
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そしてもうひとつは京橋通郵便局。
すっかり三段落ちにしないと気がすまなくなっている私ですが、この3つめ、あら? エスカレーターはどこに?
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じゃーんここにちゃんと。
こちらは外壁の切り込みは「窓」という形ではありますが、手前はシャッターでさえぎられているのみ、立派な半屋外エスカレーターであります。

ここまで読んできて、「郵便局にエスカレーターってだけで、なぜ都会なの?」そして「なぜ郵便局のエスカレーターは、半屋外なの?」という2つの疑問を持たれたかと思います。

ひとつめのこたえは簡単です。「そもそも田舎の郵便局はほぼ100%平屋だから」。都会って、田舎ではほぼ100%平屋でどーんと建てるものを平気で上に積み重ねますよね。私がびっくりしたのは、渋谷のハンズ(ホームセンターなのに!)と、同じく昔渋谷にあったダイソーですね。ダイソーが!ビルに入ってるよ!100均なのに!スーパーとかTSUTAYAとかもけっこうびっくりします。エスカレーターなんてあった日には、ものすごい違和感です。郵便局も同じ理由ですね。繰り返しますが、田舎に省スペースという概念は皆無。高層階にするより土地増やしたほうが安いのです。

そしてふたつめ、なぜ半屋外なのか、ですが。これじつは、いろいろ考えてみたんですが答えが見つかりませんでした。知恵袋とかコネタとかで誰か答えてくれていないかと探しましたが、対象がニッチすぎて気になっているのは世の中で私ひとりかもしれません。建築に詳しい方、ぜひご意見をお寄せいただければと思います。今なら確実に郵便局エスカレーター界の権威になれますよ!




  • 田村美葉「東京エスカレーター」管理人

  • 東京エスカレーターMANIAX

  • 1984年うまれ、石川県出身。大学入学を機に上京。以来、主にエスカレーターに乗って浮かれたり、かっこいい橋脚を追って延々と高架下を歩いたりしている。高架橋脚ファンクラブ会長。