外出先で疲れた時、利用する喫茶店やカフェ。
最近は深夜まで営業するカフェを"夜カフェ"と呼ぶ事が一般化していますが、利用した事はあるでしょうか。
昼のカフェとは一味違う大人の雰囲気に、心落ち着く人も多いのではないでしょうか。
何故、夜カフェにいると気分が落ち着くのでしょうか。
お店のメニューやBGM、椅子・ソファーの座り心地、従業員さん…などたくさんの要素が合さって、作られるお店の雰囲気。
その中でも、これが変化してしまったら、「完全に雰囲気台無しだろう!」と思うのは店内の照明。
照明は空間の雰囲気作りの要だと思っています。

実際に思い浮かべて下さい。あのオレンジ色の暖かみのある光が、部屋の隅々までを照らすような真っ白な光に取って代わってしまったら…。考えると残念な気持ちになりませんか。



癒しをもたらす夜カフェの照明には、どんな特徴があるでしょうか。

もちろんお店のコンセプトによって全く異なるとは思いますが、暗く落とした照明にキャンドルや工夫された間接照明が設置されているのが特徴だと思います。


夜カフェのテーブルによく置かれているのがキャンドル。
ガラスの器から漏れるキャンドルのやわらかな光は、とても美しいです。

キャンドルの癒し効果についてはよく言われる事ですが、キャンドルの独特な光の”1/f”という揺らぎが人の身体に良い影響を与え心地良い気持ちにさせてくれます。
「…小川のせせらぎやそよ風など、自然現象に見られるリズムが『1/fゆらぎ』。人間の鼓動も同じリズムを刻むことから、生体に快感を与える…」ということだそうです。
(神仏用ローソクでも有名なカメヤマ株式会社のサイト カメヤマキャンドルハウス「キャンドルQ&A」より引用)

その他、蛍光灯・LED・白熱灯を使用した間接照明にはどんな効果があるのでしょうか。

照らしたい物を、何か別の物に反射させてから照らす間接照明。
一番の効果はリラックス。
穏やかな間接照明を使用して副交感神経を優位にすれば、リラックスして疲れもとれます。
ちなみに昼間のオフィスのような強い光は神経を興奮させる作用があるので、心身を休めたい時には適していないそうです。

その他に、間接照明は使用方法によってはお店に高級感をだすこともできます。
リーズナブルなお店でも、贅沢な気分を味わうこともできますね。

日も暮れた頃に街で疲れを感じたら、近くの”夜カフェ”に行って癒されてはいかがでしょうか。




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  • 光と人

  • 2006年に開催されたインゴ・マウラー展で照明に魅了される。職業は調理担当。
    無計画の散歩が大好き。