店舗型ローテク看板
今日は店舗型ローテク看板を見てみましょう。飲食店の軒先でよく見かけられるタイプですが、風量やソーラーパワーなどのエコ型ではなく、より生活に密着したお手頃な動力、電源(コンセント)型が主流です。

このタイプのなかで一番普及しているのは、おそらくラーメンのどんぶりから湯気が出る仕掛けのローテク看板ですが、日本一の歓楽街・歌舞伎町で珍しい動きをするものを発見したので報告します。

24時間釜めしが楽しめる「釜めし華」の店先です。釜のフタが半開きになる、というだけのローな動きは、まさにローテク看板の鏡と言ってもよいでしょう。

しかも釜は、重量があるわりには、見た目も動きも極端に地味。「釜の下にある電光看板だけで十分アピールできるんじゃないか」と早とちりしてしまいそうです。

私もそう思いました。釜のフタが閉まったり半開きになったりすることによって、人々の食欲はかきたてられるのだろうか?「いっちょ、釜めしでも食おっか」となるのだろうか?

しかし、ローテク看板の表現者は、そんなこと百も承知でした。
私たちの不安を先回りした、謎の仕掛けを用意していたのです。
  
謎の仕掛け

なんと釜の中から、札束が浮上してくるのです。
しかも、百万円冊の束。

これには、歌舞伎町を歩く人たちも無視できないに違いありません。
釜のなかに百万円の束。
「ほほう釜は景気がいいのう、景気づけにいっちょ、釜めしでも食うか!」
となること必至です。



カネと欲望が渦巻く歌舞伎町ならではの粋な仕掛け。
お見それしました。

謎の仕掛け
【後日談】

翌週、歌舞伎町をパトロールしていると、百万円札がはずれてしまっているのを発見しました。せっかくの仕掛けが台無しですが、ローテク看板のいいところのひとつ「修理がラク」の法則に従い、きっと今頃は無事に治っていることでしょう。

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  • 廃墟や秘宝館、珍スポットなど、日本全国から奇妙なモノを発見し、発信しているインディーズ出版レーベル。著書に『ニッポンの廃墟』、『廃墟という名の産業遺産』、『ILOVE秘宝館』あり、その他こまごまとミニコミやグッズを制作しています。HPにくだらない記事を真剣に更新中!! ローテク看板の記事はコチラ。よろしくね!!