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2012年06月14日 15:58

「東西の冷戦、ソ連側からはどんな見方をされていたの?」ロシアや東欧出身者の回答いろいろ

 

東西冷戦
教科書に記された歴史は一方の側から見た視点であるため、学ぶ国によって歴史の認識にずれが起こります。

海外掲示板で「アメリカとソ連の冷戦期を西欧側の視点で学んだけど、ソ連サイドではどんな風に見えていたのか知りたい」と、疑問が投げかけられました。

興味深いやり取りをご紹介します。

西側諸国の視点で書かれたものばかりを目にしてきたので、ソビエトサイドからは『鉄のカーテン』や『キューバ危機』をどう見ていたのか知りたい

投稿されていたこの質問を受けての、海外掲示板のコメントを抜粋してご紹介します。

●歴史はいつも勝者によって書かれるものだ。

●確かにそうだが冷戦で明確な勝者っていたっけ?で、もしこれが敗者によって書かれたら?

●ひとつの社会は崩壊していき、もうひとつはしなかったので、大きな敗者ほどは勝者は生まれなかった。ロシアではほぼ何もいいことはなかったので、語られることも楽しいことではなかった。

●冷戦ではドイツと日本が勝ったんだ。

●米ソが武器開発や防衛システムに集中してとてつもない借金を産みだしている間、社会発展への集中を欠いた。その間、日本やドイツは第二次世界大戦で降伏し、軍を持てなくされたので、彼らはスキルを車や新しいテクノロジーに変え、それは誰かを殺してもいない。ドイツも加えたけど、結局一番大きな勝者は日本じゃないかな。

●公式には、ソ連における冷戦に関する発表はアメリカのと似ていた。「平和な同盟国は悪の帝国を止めようとした」という風に。ソ連側はメディアも政府に支配されていたので、実際のストーリーはわかりにくいけど似たものだったと思う。

●全くその通りだね。僕は東ドイツに住んでいて、まさにそんな風に教えられたよ。自分たちは平和に暮らしていて武器などを取り除きたいと。でも資本主義の攻撃に立ち向かわなくてはならないと。

●戦後ロシア人は、基本路線として他のヨーロッパとソ連との間に緩衝地帯を作り上げた。200年の間に何度も侵略されたり何百万人も殺されたりすると不快になるからね。ソ連の防衛理由を信用しない欧米はソ連がすぐに拡大可能と思われる地点に部隊や武器を増やし、それを見たソ連は攻撃や侵略の準備に感じていた。

●ドイツやアメリカがいつ攻めてきてもおかしくないとソ連は信じていたよ。アメリカが共産主義がいつやってきてもおかしくないと信じていたようにね。そう信じるに足る理由もあった。フルシチョフ(書記長)には、トルコにあるアメリカの核ミサイルが晴れの日だと黒海の自宅から見えていた。ソ連がキューバにミサイルを置いたとき、すでにアメリカよりかなり後れをとっていた。アメリカが数百という大陸間弾道弾を所持していたとき、ソ連は12個ほどだったからね。

・家から見えてたってどこで得た情報なのか。

・フルシチョフについて書いた本で読んだ。

●1948〜1976年をモスクワで生まれ育ったというピアノの先生がいた。冷戦のときのアメリカとソ連について何度か比較して話し合ったよ。彼女が説明してくれたことは驚くほど自分の母親がアメリカで体験したことと似ていた。基本的にロシア人は、悪の資本主義アメリカ人たちがいつロシアを爆撃してくるかわからないという恐怖におびえていたそうだ。

●映画「ペレストロイカ」では今でもロシアに住んでいる人が同じことを言っていた。その当時は子供だったであろう彼らがソ連に暮らせて幸せだと言っていた。なぜならテレビでは資本主義のアメリカ人たちが、抗議運動するのを流していたから。

●全くその通りで、子供のときはアメリカじゃなくてソ連に生まれて幸せだと思っていたのを思い出した。

●僕も似たような話があるけど、もうちょっと時代が新しいかな。僕の彼女はウクライナに住んでいる(ソ連崩壊前に生まれている)。僕らの間では、歴史でどんなことが起こったかについて興味深い話が交わされる。彼女のアメリカに対する見方は(両親に比べると)近代的で、向こうもこちらがそうであることを理解している。だけど冷戦についてどちらが勝ったかという話になるとよく議論になる。「ソ連が明らかにベルリンをに手にしたのに、マインドコントロールされたアメリカ人が勝ったと思い込んでいる」という見方を彼女はしている。そこでソ連崩壊の議論にもなるんだが、僕が「あれは封じ込めと消費でソ連が借金に陥ってしまったから」というと、彼女は「アメリカとは何の関係もなかった」と主張する。彼女の国をとやかく言うほど詳しくは知らないけれど、彼女の見方はとても興味深い。歴史はどこに住んでいるかによって、かなり主観的な見方になるってことがわかるからね。

●僕が知ってるのは、アメリカで(身を守るため)かがんで伏せることを教えられている間に、僕の母親はAK-47ライフルの撃ち方はもちろん、目を閉じていてもバラバラにしたり組み立てられるように訓練されていたこと。これはジョークでも何でもなく、これが彼らのカリキュラムでありテストもされていた。1969年生まれの母親に冷戦のことを東側から学ぶのはどういう感じなのかを聞いてみた。母によると、資本主義国は社会主義国と違う価値観と信念を持っていて、その違いから西側の人間は東側と関わりを持ちたがらず、協力もしないと言っていた。人の権利も西側では極端に貧困で、いかに企業が個人に害があるかを述べていた。東側から見ると(西側の常識とは)全く逆で、西側は悪く、自分たちが良いというプロパガンダを受けてきた。だから自分たちとは違うんだ。西側が理解を示さないんだ。なので関わりも持ちたがらないんだ……ということだそうだ。

●お互いに誤解しあうというのは、何十億の命を奪うことである。  

●誤解とは呼べないな。政府が力をつけるために嘘をついているんだ。

冷戦期のソ連とアメリカの話ではありますが、政治や思想というものは教育環境や情報によって、見方がまるで変わってしまうもののようです。

History books often tells the western version of the cold war, but how was the cold war seen from Soviets side?

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