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2011年04月30日 13:30

25歳男性が親を訴える「小遣い止められた、ひどい!」→裁判官「家を出て働け」…スペイン

 

失業率の高いスペイン
成人してから親元を離れるかどうかは、国や文化、そして経済状況などで大きく変わってきます。

同じヨーロッパでも、イギリスでは成人するとほとんどが親元を離れますが、スペインやイタリアでは失業率の高さも加わって、親と同居するケースが増えているようです。

スペインで自立出来ずにいる25歳の男性が、お小遣いを止められたことを理由に両親を訴えたというニュースがありました。

スペイン南部のアンダルシア州在住のこの男性は、両親がお小遣いをストップしたことに憤慨し、毎月400ユーロ(約5万円)のお小遣い・生活費を要求する裁判を起こしました。

この訴えに対し、裁判所は30日以内に両親の家を出て、自活するよう命じる判決を下しました。

スペインでは成人後も親と同居することは珍しくなく、30代になってからようやく自立する人が多いことから、この判決はスペイン中を驚かせることになりました。

現在スペインは失業率が20%を越えており、さらに若者はその倍以上の43%が失業中というEU圏で最も高い失業率となっています。さらに30歳未満の5人に1人が初の仕事を探しているといい、仕事に就いていても半分は半年未満の短期契約という厳しい状況にあるそうです。

判決を受けたこの男性は法律の学位を持っており、裁判所は仕事に就く十分な能力があるとみなしたようです。ただし、向こう2年は自立を支援するため、車にかかる経費をカットした毎月200ユーロの支払いを両親に命じたそうです。

自立を命じる判決だけを聞くと当たり前と思うところですが、この厳しい失業率を知ると、やむを得ない部分もありそうです。

日本の就職事情も相当に厳しいですが、法律の学位を取得しても就職できないスペインの状況からすると、これでも恵まれている方なのかもしれません。

Judge orders 25-year-old man to leave home and get a job

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長谷川 英祐
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