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　　　　　　　　　　　　　第一部　第一章　巨星ベンガル湾に消ゆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　～悲報、トングーに来たる～
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僕がデングになって、四、五日過ぎたある日の事だった。


　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんにちわぁ・・・＞
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （ー）　（ー）　u＼　　　　　　ん？何だお。
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　八百屋の御用聞きかお？
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　／　|　 |
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／

.　　　　　　 ＼　　　　 　＿＿＿＿＿＿＿
　 　　　　 　 　＼ 　 r'´￣￣￣　　 ￣￣￣｀､::.
　　　l} ､:: 　 　 　 ＼ﾍ,___,/＼＿＿_／＼　＿/::　
　　　|l　 ＼::　 　 　 | | ／　／　　 　ヽ ::: ＼..|l::　　
　　　|l'-,､イ＼:　　　| | |　（ー）,　、（ー）、u| |l::　　　　
　　　|l　　´ヽ,ノ: 　　| | |　　,,ノ(、_, )ヽ、,, 　 |:|l　
　　　|l　　　 | :|　 　 | | |　　　,;‐＝‐ヽ 　 .:::::|:|l::　　　　　こんなところで、八百屋の御用聞きは
　　　|l.,＼＼| :|　 　 | | .＼　　｀ニニ´ .:::::／..|l::::　　　　　流石に無いだろう。
　　　|l　　　 | :|　 　 | |,r'",｀ー‐--‐‐―´´ヽ､|l::::　　　　　
　　　|l＿＿,,| :|　 　 | |　　　　　　　 ::::....　 ..:::|l::::　　　　　おい、鈴木、ちょっと行って来いよ。
　　　|l￣｀~~| :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　　　:　　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　''"´　　　　　　　 |l::::　
　　　|l ＼＼[]:| 　 　| |　　　　　　　　　　　　 |l::::　
　　　|l　　 ｨ'´~ヽ　　| |　　　　　　　 　 ｀`' 　 |l::::
　　　|l-''´ヽ,／:: 　　| |　　　''"´　　　　　　　 |l::::
　　　|l 　／:: 　 　　 | ＼,'´＿___..:::::::::::::::_`l__,ｲ::::
　　　l}ィ:: 　　　 　 　|　　`´::::::::::::::::::::::::::::::`´::::::

　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__　　　　　　　　　　　　　　　読売さぁん？誰もおらんのかね。＞
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （ー）　（ー）　u＼　　　　　　　行きたいけど、起きる気力もないお・・・
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_　
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　／　|　 |
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／

.　　　　　　 ＼　　　　 　＿＿＿＿＿＿＿
　 　　　　 　 　＼ 　 r'´￣￣￣　　 ￣￣￣｀､::.
　　　l} ､:: 　 　 　 ＼ﾍ,___,/＼＿＿_／＼　＿/::　
　　　|l　 ＼::　 　 　 | | ／　／　　 　ヽ ::: ＼..|l::　　　　　　　　　　　　　　カツ、カツ・・・＞
　　　|l'-,､イ＼:　　　| | |　（ー）,　、（ー）、u| |l::　　　　
　　　|l　　´ヽ,ノ: 　　| | |　　,,ノ(、_, )ヽ、,, 　 |:|l　
　　　|l　　　 | :|　 　 | | |　　　,;‐＝‐ヽ 　 .:::::|:|l::　　　　だなぁ・・・
　　　|l.,＼＼| :|　 　 | | .＼　　｀ニニ´ .:::::／..|l::::　　　　とりあえず、寝てようか・・・
　　　|l　　　 | :|　 　 | |,r'",｀ー‐--‐‐―´´ヽ､|l::::　　　　　
　　　|l＿＿,,| :|　 　 | |　　　　　　　 ::::....　 ..:::|l::::　　　　
　　　|l￣｀~~| :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　　　:　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　''"´　　　　　　　 |l::::　
　　　|l ＼＼[]:| 　 　| |　　　　　　　　　　　　 |l::::　
　　　|l　　 ｨ'´~ヽ　　| |　　　　　　　 　 ｀`' 　 |l::::
　　　|l-''´ヽ,／:: 　　| |　　　''"´　　　　　　　 |l::::
　　　|l 　／:: 　 　　 | ＼,'´＿___..:::::::::::::::_`l__,ｲ::::
　　　l}ィ:: 　　　 　 　|　　`´::::::::::::::::::::::::::::::`´::::::

　 |┃　 　 ガラッ　
　 |┃　三　　　　／　　.:.:.:.:.:.:/:.:..:. : : : : : : . . . . .｀. ､
　 |┃　　　　 　/.:/..:.:/./　.:./ .ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:. : : : :ヽ
　 |┃　　　　 / 7 .:./.:.ｌ . :/ｌ .:.|:.: :ｌ:.:.:､:.:.:.: :|:.:.　.:. : : : ',
　 |┃　三 　 　/ ..:.:| .:.l :/　!.:∧: :ﾄ､:.:|＼:.:.|.:.:. ｌ.:.:. : : :ﾊ
　 |┃　　　　 　| :ｌ.:.:|.:/|/＿ｌ/　 ', |　ヾ＿ヾl ＼|:.:.:. : : : ｌ
　 |┃　　　 　　|/|.:.:|ﾊ ´＿_｀ 　 ｀ｌ ´　＿_　｀　|:.:.:.:.:.|:.ｌ:|　　いるじゃないか。
　 |┃　三 　 　l　!ﾊ:.:.:ｌ´ゝzｿ｀　:　　 ´ゝzｿ｀　 |:.:./ｌ/:.ﾊ!　　なんだなんだ？酷いもんだな。
　 |┃　　　　 　　ｌ　l!: ｌ　　　　　| 　 　 　 　 　 | / }ｌ:/
　 |┃　　　　 　　　　l!:.l　　　　 .:　　　　　　　　|'ﾉ/:/
　 |┃　　　　 　　　　|ﾊ　　　　｀ 　 　 　 　 　 r‐' /
　 |┃三 　 　　　　　　ﾍ　　　　＿　　　　　 /:.:/ｌ'
　 |┃　　　　 　　　　　　ヽ 　 ヽ　　ｱ　　.／|:ﾊ
　 |┃　　　 　　　　　　　　 ＼　 ￣　　イ. : :|'
　 |┃　三 　 　　　　　　　r┤　ー七 　 ＞ ´ ヽ
　 |┃　　　　 　　　　　　／| ゝ..､　 ／ヽ. 　 　 ／ : ､
　 |┃　　　　 　　　　　/.: .:|　/　〉 ! 　 /:､　／: : .: .:ｌ｀ : .
　 |┃　　　　 　　. . :´/: : : |.∧0| │／／〉: : : : : : .:| : : : ｀ : . .
　 |┃三 . . : :´ : : : /: : : : |　 ゝ⌒ヽく　/: : : : : : : .:|: : : : : : : : :｀ : . ､

　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （○）　（ー）　u＼　　　　　　　　　お？誰ですかお？
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_　
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
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　　　　　　　　　　　　 　　 　 __,,,､,, 　 ,,､- ､
　　　　　　　　　　　　 　 ／´: : : : : ｀´: : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
　　　　　　　　　　,': : : : : : : l: : :/:./　∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
　　　　　 　 　 　 l: l: i: : l ／!／∨　　 |/　∨∨!: :::::::l
　　　　　　　 　 　ﾚ!: !: :l i"⌒"'-､　　　,､-'''⌒`l: :::::ﾍ!
　　　　　　　　　　 ∨ﾍ i | でラ`　 　 , 　f∃ｿ /::∧|
　　　　　 　 　 　 　 !ﾍ∨ゝ　 　 　 　i　 　 　 ∧ｿ
　　　　　　　　　　　 ﾚヽi l.　　　 　 　ｊ　　　 ∧ﾉ　　　　二人とも知らん顔だなぁ。
　　　　　　　　　　 　 　 ﾚﾍ　　　__＿___　　/ﾉ　　　　　ちょっと前から、読売新聞の社旗がでてるから、
　　　　　　　　　　　　　　∨＼　ヽ __ /　／ ′　　　　来よう来ようと思ってたところだ。
　　　　　　　　　　　　　／i｛　 ＼　`　／i　　　　
　　　　　　　　　　　 　/:::::l ﾍ　　 ｀　´　∧＼
　　　　　　　　　 _,,-''/::::::::l　　` ｰ､　,／　.i:::::＼､,_　　　俺は、高部隊の自動車隊の上田曹長だ。よろしく。
　　　 　 　_,..-.:":::::::/:::::::::::i　　 /;;ﾍ__!入　 l:::::::::＼`::..､,,_
　　_,..-.:":::::::::::::::::::::＼:::／:|ﾍ /`ﾍ::::::::ｿ´ﾍ i::＼::／::::::::::::`i:ｰ.,
　,´ｰ-､::::::::::::::::::::::::::／:::::::::i　　　 ∨:/　 　 l::::::::＼::::::::::::::i:::::::',
　l::::::::::::`::､::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::l　　 　 l::::i,　　　ｌ::::::::::::::ゝ::::::::l:::::::::',
　ｌ:::::::::::::::::::`:､:::;:::::::∨::::::::::::i　　　 l;::::;l　　　i::::::::::::::/:::::::::!::::::::::i
　i:::::::::::::::::::::::::`ﾍ::::::::∨:::::::::::l　　　l;:::::;i　　　 l::::::::::::i:::::::::::l:i:::::::::l


　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （○）　（ー）　u＼　　　　　　は・・・はぁ・・・。
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_　
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　／　|　 |
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／

　　　　　　　　　　　　 　　 　 __,,,､,, 　 ,,､- ､
　　　　　　　　　　　　 　 ／´: : : : : ｀´: : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
　　　　　　　　　　,': : : : : : : l: : :/:./　∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
　　　　　 　 　 　 l: l: i: : l ／!／∨　　 |/　∨∨!: :::::::l
　　　　　　　 　 　ﾚ!: !: :l i´""'''ｰ-　　　,､-ｰ'''` l: :::::ﾍ!
　　　　　　　　　　 ∨ﾍ i | ｒ=＝ｧ　　　,　r≡=､/::∧|
　　　　　 　 　 　 　 !ﾍ∨ゝ　 　 　 　.i　　　　 ∧ｿ
　　　　　　　　　　　 ﾚヽi l　　　　　　 ｝ 　 　 ∧ﾉ　　　小山さん(総局長)とは良く知った顔でね。
　　　　　　　　　　 　 　 ﾚﾍ　　　__＿___　 　/ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　∨＼　ヽ __ /　／ ′　　　　っと、デング熱か？それならたっぷり十日は寝ないと
　　　　　　　　　　　　　／i｛　 ＼ 　` ／i　　　　　　　　なおらねぇな。
　　　　　　　　　　　 　/:::::l ﾍ　　 ｀　´　∧＼
　　　　　　　　　 _,,-''/::::::::l　　` ｰ､　,／　.i:::::＼､,_
　　　 　 　_,..-.:":::::::/:::::::::::i　　 /;;ﾍ__!入　 l:::::::::＼`::..､,,_
　　_,..-.:":::::::::::::::::::::＼:::／:|ﾍ /`ﾍ::::::::ｿ´ﾍ i::＼::／::::::::::::`i:ｰ.,
　,´ｰ-､::::::::::::::::::::::::::／:::::::::i　　　 ∨:/　 　 l::::::::＼::::::::::::::i:::::::',
　l::::::::::::`::､::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::l　　 　 l::::i,　　　ｌ::::::::::::::ゝ::::::::l:::::::::',


　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （○）　（ー）　u＼　　　　　　
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　　え・・・っと。
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_　　本当に小山総局長を知ってるのかお？
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　／　|　 |
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／

　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　／ : : : : : : :｀¨ｰ-､
　　　　　　　　　　　 __＿/: : : : : : : : : : : : : : : ¨ｰ-､
　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : ; : : : : : : : : : : : : :｀¨ｰ､
　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : :{: : : : : : ;ｲ : : : : : : : : : : :ﾍ
　　　　　　　./: : : : : : : : : : : : : :.',: : :ﾄ､::/ｉ: :/ヽ: : ﾄ､: : : : :.ﾍ
　　　　　　　i: : : : : : : : : : : : : : : ﾍ:: :l !/　l/　 ヽ::l　i: :i: : |ヽ!
　　　　　　　l: : : : ﾍ; : : : : : : : : : l-',:l──--､_,,!/　ヾ!l: :,'　ヽ
　　　　　　 ﾉ: : : : : r､: : : : : : : : :l　 ゞ-t‐jヾ　　　/'ｰ､l:i/
　　　　　　 !ｲ: : : :/ ﾍ: ﾄ; : : : ﾄ; :l　　 ー¨-　　　〈ftﾂﾞ/|
　 　 　 　 　 i: : : ,'　　',:l ',: : : l ',:l　　　　　　　　 ',￣,'ﾊ!
　　　　　　　 ',: : :ヽヽ-､!: ',: : :l　'!　　　　　 　 　 丶､l
　　　　　　　　',ﾄ､: : :ヽ__,,i ヽ: :l　　　　　　　　　　／j　　　　　やんなっちゃうなぁ。
　　　　　　　　　 :i: : : : : :i ',　ヽ!　　　　 　 ＿　 _　,ｲ　　　　　なんだか疑われてるようで。
　　　　　　　　　　',!i: : : : l ヽ、 ヽ　　　 r'" 　 ∨∧;!
　　　　　　　　　　　',::ﾄ;::ﾄ!　　ヽ､　　　 ｀￣二¨/　　　　　　　知ってるなんてもんじゃないよ。親戚みたいなもんだ。
　　　　　 　 　 　 　 ﾚi ヾ!:　　　　　　 　 　 　 /
　　　　　　　　　 __f´¨ｰ--､＿　　　　　ー,--"
　　　　　　　　／: j　　　　　　 ｀¨ｰ-,､ 　,'ｰ--､_
　　　　　　 ／: : : : ｀ヽ､　 　 　 　 f´ ゝ._i　　　 L＿
　　　　 ／::｀ヽ、: : : : : : ｀ヽ､　　　i:　i　 ｀¨1i:　 ,'　 ｀ヽ
　＿,／-: : : : : ::ヽ: : : : : : : : ::ヽ、/　j　○ /'j　/ ー /｀ｰ-､
'":丶､: : : : : : : : : : i: : : : : : : : r‐'ヽ,ヾ､　　i､ﾉ,ｲ　 ／｀i: : : : ｀',ヽ、

　　　　　　　　　／: : : : : : /: : : :／: : : : : : : ヽ: : : : :: : `､
　　　　　　　　/: : : : : : : :/: : : /: : ,ｨ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
　　　　　　 　;´: : : : : : : /: : ／|／ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
　　　　　　 .i: : : : :|: : : : |／　　　　　　|／　| /|: :|: : i: : : :ﾞヽ
　　　　　　 i: : : : ::i: : : ::/ ´￣￣￣`''''　　　´　ヽ|: : | .|: :丶
　　　　　　 |: : : :,-ﾘ: : : |　 "疋;:ｿ`　　　 　'`'-､_.i: : |: |: ヽ
　　　　　　 .|: : :/-､',: : |　　　　　　　　　, f:ﾃﾘ` /: : |: i丶
　　　　　　 .ｿ､::l,.( _ ﾘ､:|　　　　　　　　　l .｀ 　 /l: :/| i
　　　　　　　　,|::＼__ ヽ|　　　　　 　　 　, 　　 //|/ |/　　小山さんとは一緒にシャン山系を越えてきた仲だぜ。
　　　　　　　　 ﾘl: ::| |　　　　　　 　　 　′　 //　　　　　支局作るのにも、相当手伝ったんだ。
　　　　　　　　　 l::|ﾘ ヽ　　　 ` ― - 、　　 //　　　　　　そんな変な顔をするのを止めてくれよ。
　　　　　　　　　 ,ﾘ　　 `､　　　　`"　 　 ／ﾘ
　　　　　　,----亠--- ､_`.､　　　 　 ／　彡
　 　　　 /／￣￣⌒`ヽ` ＼::`::-､,_, ´.

　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （○）　（ー）　u＼　　　　　　
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　　　佐藤さん。知ってるかお？
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_　　
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　／　|　 |
　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／


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　 　　　　 　 　＼ 　 r'´￣￣￣　　 ￣￣￣｀､::.
　　　l} ､:: 　 　 　 ＼ﾍ,___,/＼＿＿_／＼　＿/::　
　　　|l　 ＼::　 　 　 | | ／　／　　 　ヽ ::: ＼..|l::　　　　　
　　　|l'-,､イ＼:　　　| | |　（○）,　、（ー）、u| |l::　　　　
　　　|l　　´ヽ,ノ: 　　| | |　　,,ノ(、_, )ヽ、,, 　 |:|l　
　　　|l　　　 | :|　 　 | | |　　　,;‐＝‐ヽ 　 .:::::|:|l::　　　　僕は、小山さんより十日程遅かったからね。
　　　|l.,＼＼| :|　 　 | | .＼　　｀ニニ´ .:::::／..|l::::　　　　そうですか、知らなかったから、ついどうも。
　　　|l　　　 | :|　 　 | |,r'",｀ー‐--‐‐―´´ヽ､|l::::　　　　
　　　|l＿＿,,| :|　 　 | |　　　　　　　 ::::....　 ..:::|l::::　　　　
　　　|l￣｀~~| :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　　　:　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　''"´　　　　　　　 |l::::　
　　　|l ＼＼[]:| 　 　| |　　　　　　　　　　　　 |l::::　
　　　|l　　 ｨ'´~ヽ　　| |　　　　　　　 　 ｀`' 　 |l::::
　　　|l-''´ヽ,／:: 　　| |　　　''"´　　　　　　　 |l::::
　　　|l 　／:: 　 　　 | ＼,'´＿___..:::::::::::::::_`l__,ｲ::::
　　　l}ィ:: 　　　 　 　|　　`´::::::::::::::::::::::::::::::`´::::::

　　　 　 　 　 /　　　　　 .: .: :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽ､ヽ,
　　　　　 　 / .:　.:　:. :. :. :. :. :. :. :. :. : i:. :. :. :. :. :. :ヽヽ
　　　　　　 ,' .:　,:　.:. :. :. :. ;. :. :./l:. :. /l:. ;. :. :. :. :. :. l
　　　　　　 l .i :.l.:　:. :.,.i:.., 'l:. :./　l:. /　l:..lヽ;.. ;、:. :. :l
　　　　　　 l :l:. :l　:. :.l l/　l／　　l/　　l/　 l:/ l:. :. :,,!
　　 　 　 　 ﾚl:.r.i :. :. l. ￣｀'ｰ_ ､ ,　　 ,._ ' ´＾　!:. :./
　　　　　　 　 !l.'´!:. : l 　''!ﾆﾌﾞ 　　　　 '!ﾆﾌ`　!:.,i/
　　　　　　　　ヽｰl:. :l'　　　　　 　 　 　 　 　 ,':./'　　　にしてもだな。ひでぇ面してるな。
　　　　　　 　 　ﾚヽl: l　u　　 　　　i　　　　　l:./　　　　食事って言っても水しか飲んでないだろ。
　　　　　　　　　　 〉N　　　　 　 　 ' 　 　 　,i/　　　　　それじゃぁ治るもんも治らねぇよ。
　　　　 　 　 　 ／l　l ヽ　　 　 　 　 　 　 , '
　 　 　 　 　,.イ .:.:.!　l　 ヽ、　c. ニ っ　,ｲ.. ヽ、　　　　俺は、主計だからマシなもの持って来てやるよ。
　　　 ,..　' ´. l.:.:.:.:.l.　 l　　　ヽ、　´　／.　!.:.:.l..｀ヽ､
,.　 '´　...:.:.: .:!.:.:.:.:.:l　　ヽ　　　　 ｰ './,' 　 !.:.:.:.!.:.:... ｀ヽ､
　....:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:l　　　ヽ、　 　 　 /　　 !.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.....｀ヽ、
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:li　　　 , 'ト ､_ ,.　'ヽ　　l.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ,
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:..!!　　/ヽ l O !! ' >':;ヽ　!.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.!
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.l l　/｀'　､>ｰ'-.く／　ヽl.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:l


　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （○）　（ー）　u＼　　　　　　
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　　　あ・・・ありがとうございますお。
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_　　
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／
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　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／

　その後、上田曹長は一旦帰り、兵を一人お供に連れて戻ってきた。

　　　　　　　　　　　　 　　 　 __,,,､,, 　 ,,､- ､
　　　　　　　　　　　　 　 ／´: : : : : ｀´: : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
　　　　　　　　　　,': : : : : : : l: : :/:./　∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
　　　　　 　 　 　 l: l: i: : l ／!／∨　　 |/　∨∨!: :::::::l
　　　　　　　 　 　ﾚ!: !: :l i´""'''ｰ-　　　,､-ｰ'''` l: :::::ﾍ!
　　　　　　　　　　 ∨ﾍ i | ｒ=＝ｧ　　　,　r≡=､/::∧|
　　　　　 　 　 　 　 !ﾍ∨ゝ　 　 　 　.i　　　　 ∧ｿ
　　　　　　　　　　　 ﾚヽi l　　　　　　 ｝ 　 　 ∧ﾉ　　こいつは隊長も食わない特別食だ。
　　　　　　　　　　 　 　 ﾚﾍ　　　__＿___　 　/ﾉ　　　　たっぷり食えよ。
　　　　　　　　　　　　　　∨＼　ヽ __ /　／ ′
　　　　　　　　　　　　　／i｛　 ＼ 　` ／i
　　　　　　　　　　　 　/:::::l ﾍ　　 ｀　´　∧＼
　　　　　　　　　 _,,-''/::::::::l　　` ｰ､　,／　.i:::::＼､,_
　　　 　 　_,..-.:":::::::/:::::::::::i　　 /;;ﾍ__!入　 l:::::::::＼`::..､,,_
　　_,..-.:":::::::::::::::::::::＼:::／:|ﾍ /`ﾍ::::::::ｿ´ﾍ i::＼::／::::::::::::`i:ｰ.,
　,´ｰ-､::::::::::::::::::::::::::／:::::::::i　　　 ∨:/　 　 l::::::::＼::::::::::::::i:::::::',
　l::::::::::::`::､::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::l　　 　 l::::i,　　　ｌ::::::::::::::ゝ::::::::l:::::::::',
　ｌ:::::::::::::::::::`:､:::;:::::::∨::::::::::::i　　　 l;::::;l　　　i::::::::::::::/:::::::::!::::::::::i
　i:::::::::::::::::::::::::`ﾍ::::::::∨:::::::::::l　　　l;:::::;i　　　 l::::::::::::i:::::::::::l:i:::::::::l

それは、バンコク辺りのレストランに入らないと食べれないような、
本格的な献立で、ひどく場違いな物だった。

　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,,,,,＿　　　 　{n_}
　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~ﾞ''',二区い}つ
　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 ,z'~:; 彡;:. :　.::.;'':::..　,,:.:;''..:.,~ミｔ､:::;;t~　　　{こ} __
　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ,,,イ~　.;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ｭ,,,,,,,,,,＿＿{n_}_
　　　　　　　　　　 　　　　　　ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::ﾞ;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~　`". ;:...　.::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
　　 __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__　　　　　　A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;　 ,::,;..ﾞ:: ';:　..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込｝
　　i＜＿＿＿＞! 　　 ∧,､{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:.　::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|＿_ノYて)｛ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ｼﾞ::,:　::,;; "::,,::';;;;;;;ｯぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
..:.　.|: ；::.. ;　:::l:::.:|　　メヾW个`=ベ-ェ､,,；.:｛；,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Eiﾞヾ,､　..　:..　:::...:　 :　　..:....
.　.: .|: L::. j　::|;;:::|.　 .いYソヽ/A(Yい）V台､>-､,,,,.　,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.､､=X〆()のr､iﾐ}Tノル/ﾞj　　 ..　:　　　　::..
　:. . {・;;;;.::,,;;..;;.....} 　　i`ヾ､､i^rひMべTノ のl'*=z=爻ｍ≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ﾉ　　_,,,-‐'''"tュ~r-ﾐﾆ'‐-､,,,
..:. ::.人,;;＿＿;;;ソ;;;..:_　`-､`ヾ､ッニ士t),；豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir､ｔわ&YO,,=-'~,,-''~　　i'　 (,_ 々(コ/´ ::;}Ｊ　 ,; .ﾞi
　.　;　.`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~　......　.. .`-､,,＿　　 ｀ﾞ'"~　 __,,,-´
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サ三三ミぇｭ､-､、　　　　　　:　　　　{　.::. '';,,.　　　 {,;_　:.::;}}:;}　.:::.　　;;;　　 };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.....::.
＜二二ニ==-''　`i;　.: 　...　:　.:.　　　ﾞ‐､,, ::... ''　...........~.........~....::.:::　;;;;'' .,,‐'ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;::.;;:;;;::::::.;:.:......
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ただ、一向に熱が下がらない僕と佐藤は、スープを飲んだだけで、
後は何も手をつけず、ノドを通らなかった。
しかし、上田曹長はそれにもこりず、毎日毎日食事を運んできてくれたのだ。

そんな日が続いた、三日後の事だった。



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　　　　　　　　　　!/f r.|::::::::!　 弋ｴﾉ｀　　　　｀'ｨﾆ二_　/:::::::::!
　　 　 　 　 　 　 　 k.ﾔ!:::::::!　　　　　　　　　　 ゞｚｿ,. /::::∧::|
　　　　　　　　　　　|∧`Y::ﾘ 　 　 　 　 　 i　　　　　 //|/　 ヾ
　　　　　　　　　　 　　 !Tヾ　　u.　　　　　j 　 　 　 //ノ
　　　　　　　　　　　　　ﾔ. ヽ.　　 　, ‐-､,__　　　 ,.ｲ:/　　　よう、大変なことになったぞ。
　　　 　 　 　 　 　 r＜´|.　　＼　 弋,＿_,/　　／ |/
　　　　　　 　 　 　 !　 ｀丶､.　　＼　 ｰ　　 ／
　　　　　　 　 　 _/　　　　　`'-､.　`'ｰ-r<´
　　　　　　　, -'" ｀ヽ､　　　　　 ｀ヽ､　f｀, ＼
　　　　 , -'´　　　　ヽ ｀ヽ､　　　　　 >く_Lｒ'´｀ト､
　　　／　　　　　　　　ヽ　 ＼　　／ヽO〉 |｀r､.|　｀丶､
　　/　　　　　　　　　　　＼ 　＼/＼r‐＝<.　!｀　　　　｀ヽ,
　 /　　　　_　-－‐　　　　 ヽ　　　　ヾ　　 !　ヽ　　　　　　i
　/　　 ／　　　　　　　　　 　 ! 　　　 ｀ﾄｰ〈　　 !　　　 /　 |

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　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　| |　　ん？どうしたんだお？
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　　　　　　 l :l:. :l　:. :.l l/　l／　　l/　　l/　 l:/ l:. :. :,,!
　　 　 　 　 ﾚl:.r.i :. :. l. ￣｀'ｰ_ ､ ,　　 ,._ ' ´＾　!:. :./
　　　　　　 　 !l.'´!:. : l 　''!ﾆﾌﾞ 　　　　 '!ﾆﾌ`　!:.,i/
　　　　　　　　ヽｰl:. :l'　　　　　 　 　 　 　 　 ,':./'
　　　　　　 　 　ﾚヽl: l　u　　 　　　i　　　　　l:./　　　いいか、落ち着いてきいてくれ。
　　　　　　　　　　 〉N　　　　 　 　 ' 　 　 　,i/
　　　　 　 　 　 ／l　l ヽ　　 　 　 　 　 　 , '
　 　 　 　 　,.イ .:.:.!　l　 ヽ、　c. ニ っ　,ｲ.. ヽ、
　　　 ,..　' ´. l.:.:.:.:.l.　 l　　　ヽ、　´　／.　!.:.:.l..｀ヽ､
,.　 '´　...:.:.: .:!.:.:.:.:.:l　　ヽ　　　　 ｰ './,' 　 !.:.:.:.!.:.:... ｀ヽ､
　....:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:l　　　ヽ、　 　 　 /　　 !.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.....｀ヽ、
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:li　　　 , 'ト ､_ ,.　'ヽ　　l.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ,
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:..!!　　/ヽ l O !! ' >':;ヽ　!.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.!
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　　　　　　　　・・・六十四戦隊の加藤戦隊長が戦死した。

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　　　　　　　　　　 　　 !Tヾ　　u.　　　　　j 　 　 　 //ノ
　　　　　　　　　　　　　ﾔ. ヽ.　　 　, ‐-､,__　　　 ,.ｲ:/　　　アキャブで、ブレンヒムと空中戦闘をして、
　　　 　 　 　 　 　 r＜´|.　　＼　 弋,＿_,/　　／ |/　　　　自爆したそうだ。
　　　　　　 　 　 　 !　 ｀丶､.　　＼　 ｰ　　 ／
　　　　　　 　 　 _/　　　　　`'-､.　`'ｰ-r<´
　　　　　　　, -'" ｀ヽ､　　　　　 ｀ヽ､　f｀, ＼
　　　　 , -'´　　　　ヽ ｀ヽ､　　　　　 >く_Lｒ'´｀ト､
　　　／　　　　　　　　ヽ　 ＼　　／ヽO〉 |｀r､.|　｀丶､
　　/　　　　　　　　　　　＼ 　＼/＼r‐＝<.　!｀　　　　｀ヽ,
　 /　　　　_　-－‐　　　　 ヽ　　　　ヾ　　 !　ヽ　　　　　　i
　/　　 ／　　　　　　　　　 　 ! 　　　 ｀ﾄｰ〈　　 !　　　 /　 |

　　　　　　　　 　__　　＿＿＿__　　　　　　　　　　 __
　　　　　　　　 　| |／─　　─　＼..＝＝＝＝＝=| |
　　　　　　　　　 |/ （○）　（○） 　 ＼　　 　 　 　 | |
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　| |　　そ・・・それ！？本当かお？！
　　　　　　　　　|＿__ ｀ ⌒´　　 　 　 /￣ヽ_＿＿_| |　　　本当なのかお！？
　　　　　 ／￣JJJJ‐‐- ､_　　 ＿／＿_ノ　 　 ／| |
　　　_ ／　　　　　｀ ヽ__　 `-　⌒ヽ　　　 　 .／　 | |
　　／　　 　 ヽ　　 　 　 　 　 ｀ヽ、}　　　 .／　 ／| |
　ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ__　 ｀ヽ／ 　／　 .|_|
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ|　 ／
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　　　　　　　　　　/ ,　 ／ .／　 ／　 _ ,_＿'　　　i　　i　　i　 i　　 'l
　　　　　　　　　 //. /　 ／　 ／_-''’　___,,ノ、　 7　　'　　　　　　　l
　　　　　　　　.　ﾚ.l/　 ./　　 ／ 　,,-'''''　　l l　　.l　　 ,　　　　　　　l
　　　　　　　　　　/　,/　　 ´　　, '_ !-‐'''''''''''') ./l　../l　　 　　i　...l l
　　　　　　　　　r/　.l　　ﾞ　　　'''’　_,,,-‐/￣.l/ .l ./　l　　　　 i　 .l l
　　　　　　　　 .l.!　　　　　　　　　々'　Vヽー--l/'‐、l /l　　　i　 /ll
　　　　　　　　 l　　　　　　　　　/'''' ヽ　　　'..,,,_＿_、ｌ/./　　 ﾉ'l/ ｌ'
　　　　　　　　l　　　　　　　　 ./　　　!　　　　　　　''　/'/'　,/）ﾉ
　　　　　　　　l　　　　　　　　/　　　/　　　　　　　　　 /　,/／
　　　　　　　 /　　　　　　　丿　　　亅　　　　　　　　 ./　/r'
　　　　　/￣￣￣''' ‐ ,_ ／丶 　　____　　　　　　　　./　/　　　　ああ、本当だ。今、六十四戦隊も参謀部も
　　　/￣￣￣￣''' ‐ ,_ ＼.　.l＼　”-ニ⊃　　　　／/r'＼　　　　めちゃくちゃになっているよ。
　 　/　　　　　　　　　 '-,/　 .l　＼　 '￣　　　,／　/ │　''、、　　
　 ./　　　　　　　　　　　 /　　l　丶ゝ,,,,,,,-‐''　　／　 │　　'l "'-、
　/　　　　　　　　　　.∩/　　 .l　　/─、　,─／　　 │　　　'l　　"'-、
../　　　　　　　　　　∩/　　　 .l　/　 Ｃl　l - l＼　　│　　　　'l　　　　"'-、
/　　　　　　　　　　　 /　　　　 ﾚ' ヽ┌──┐ｿ＼ │　　　　　'l　　　　　　"'-、

.　　　　　　 ＼　　　　 　＿＿＿＿＿＿＿
　 　　　　 　 　＼ 　 r'´￣￣￣　　 ￣￣￣｀､::.
　　　l} ､:: 　 　 　 ＼ﾍ,___,/＼＿＿_／＼　＿/::　
　　　|l　 ＼::　 　 　 | | ／　／　　 　ヽ ::: ＼..|l::　　　　　
　　　|l'-,､イ＼:　　　| | |　（●）,　、（●）、　| |l::　　　　
　　　|l　　´ヽ,ノ: 　　| | |　　,,ノ(、_, )ヽ、,, 　 |:|l　
　　　|l　　　 | :|　 　 | | |　　　,;‐＝‐ヽ 　 .:::::|:|l::　　　　鈴木君、落ち着け。
　　　|l.,＼＼| :|　 　 | | .＼　　｀ニニ´ .:::::／..|l::::　　　　軍の発表まではきっと何も書けないよ。
　　　|l　　　 | :|　 　 | |,r'",｀ー‐--‐‐―´´ヽ､|l::::　　　　慌てることはないよ。
　　　|l＿＿,,| :|　 　 | |　　　　　　　 ::::....　 ..:::|l::::　　　　
　　　|l￣｀~~| :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　　　:　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　　　　　　　　　 　|l::::　
　　　|l　　　 | :|　 　 | |　　　''"´　　　　　　　 |l::::　
　　　|l ＼＼[]:| 　 　| |　　　　　　　　　　　　 |l::::　
　　　|l　　 ｨ'´~ヽ　　| |　　　　　　　 　 ｀`' 　 |l::::
　　　|l-''´ヽ,／:: 　　| |　　　''"´　　　　　　　 |l::::
　　　|l 　／:: 　 　　 | ＼,'´＿___..:::::::::::::::_`l__,ｲ::::
　　　l}ィ:: 　　　 　 　|　　`´::::::::::::::::::::::::::::::`´::::::

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　　　　　　　　 　| |／ ノ 　ヽ､　＼..＝＝＝＝＝=| |
　　　　　　　　　　oﾟ（○)　（○)ﾟo　＼　　 　 　 　 | |
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　| |　や・・・やる夫は・・・・
　　　　　　　　　|＿__ ｀ ⌒´　　 　 　 /￣ヽ_＿＿_| |　やる夫は十六日に六十四戦隊を訪問する約束だったんだお。
　　　　　 ／￣JJJJ‐‐- ､_　　 ＿／＿_ノ　 　 ／| |　「取って置きの話があるぞ！」「内地の話を聞きたい」って！
　　　_ ／　　　　　｀ ヽ__　 `-　⌒ヽ　　　 　 .／　 | |　　
　　／　　 　 ヽ　　 　 　 　 　 ｀ヽ、}　　　 .／　 ／| |　だけど・・・だけど！前の日に熱発して・・・
　ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ__　 ｀ヽ／ 　／　 .|_| それっきりいけなかったんだお。
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ|　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　|／



　　　　　　　　 　__　　＿＿＿__　　　　　　　　　　 __
　　　　　　　　 　| |／ ノ 　ヽ､　＼..＝＝＝＝＝=| |
　　　　　　　　　　oﾟ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾟo　＼　　 　 　 　 | |
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　| |　　やる夫は・・・やる夫は約束を破ってしまったお。
　　　　　　　　　|＿__ ｀ ⌒´　　 　 　 /￣ヽ_＿＿_| |　　加藤戦隊長に悪いことをしてしまったお。
　　　　　 ／￣JJJJ‐‐- ､_　　 ＿／＿_ノ　 　 ／| |　　
　　　_ ／　　　　　｀ ヽ__　 `-　⌒ヽ　　　 　 .／　 | |　　無理にでも行けば良かったんだお・・・。
　　／　　 　 ヽ　　 　 　 　 　 ｀ヽ、}　　　 .／　 ／| |　　
　ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ__　 ｀ヽ／ 　／　 .|_|
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ|　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　|／

　　　　　　　　　　　　 　　 　 __,,,､,, 　 ,,､- ､
　　　　　　　　　　　　 　 ／´: : : : : ｀´: : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
　　　　　　　　　　,': : : : : : : l: : :/:./　∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
　　　　　 　 　 　 l: l: i: : l ／!／∨　　 |/　∨∨!: :::::::l
　　　　　　　 　 　ﾚ!: !: :l i´￣`'-､,　　　,､-'''´` l: :::::ﾍ!
　　　　　　　　　　 ∨ﾍ i | ----　　,　 　--- /::∧|
　　　　　 　 　 　 　 !ﾍ∨ゝ　 　 　 　.i　　　　 ∧ｿ　　・・・分かった。
　　　　　　　　　　　 ﾚヽi l　　　　　　 ｝ 　 　 ∧ﾉ　　　とりあえず、食え。
　　　　　　　　　　 　 　 ﾚﾍ　　　　　　　　　/ﾉ　　　　食って体力を戻さないと何もできないだろ。
　　　　　　　　　　　　　　∨＼　 ´￣` 　／ 　　　　　
　　　　　　　　　　　　　／i｛　 ＼ 　` ／i
　　　　　　　　　　　 　/:::::l ﾍ　　 ｀　´　∧＼
　　　　　　　　　 _,,-''/::::::::l　　` ｰ､　,／　.i:::::＼､,_
　　　 　 　_,..-.:":::::::/:::::::::::i　　 /;;ﾍ__!入　 l:::::::::＼`::..､,,_
　　_,..-.:":::::::::::::::::::::＼:::／:|ﾍ /`ﾍ::::::::ｿ´ﾍ i::＼::／::::::::::::`i:ｰ.,
　,´ｰ-､::::::::::::::::::::::::::／:::::::::i　　　 ∨:/　 　 l::::::::＼::::::::::::::i:::::::',



　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／:::　 　 　＼
　　　／::::::::::　　　　　＼
　 ／:::::::::: 　　　　　　　 ＼
　 |:::::::::::::::　　　　　　　　　|　　　　よし、食べるお！
　 ＼::::::::::::::　　　　　　　／ヽ　　　食べて体力つけるお。
　　 /::::::::: 　　　　　　　くゝ 　）　　明日までに治して六十四戦隊にいくんだお！
　 ；|::::::::::::　　　　　　 　 　／ ；
　 ；|::::::::::::::　　　　　　　イ ；

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
　　　 ﾘ三三（ :;:;:;;i. ill/　　　ヽ　ー=x､　/､ｰﾊｉハ　
　　　/三三 ﾉ.;:;／　ﾞ' ,　　　-ミ　ﾄ､､ﾞi!/　､/! i!　ﾍ　
　　./三三ilゝ,｀ﾞヽ　　 ﾍ　　　￣ﾞ､ゞ｀;;ﾞ'､__冫/'　　）
　 /´"`"'´ ,' ｀ｰ　 　 　 〉 ''　"　　｀´/｀､ｷ ノ'　　　　
∨ ﾞ　　　　i　 i　　 i　　i　　　　."　 /　　 i　　　　　俺は、新聞記者が嫌いだ。
　｀ヽ､　　 ,'　 !　　 ,　 ﾉ　,　　 　〆"　　 ﾊ　　　　　司令部に居て又聞きの記事ばかりを書きおる。
　　　 ｀ヽ､i　 !.　　　,'/　/_.ノｉ|ｉ|ｉ|ｉlｉl､＿__,!　　 　 　だから、いつも間違いだらけだ。
､　　　､　　｀ヽヽ､　i ｉ 〈厶'""`ゞﾉﾘi| 　 　
　｀ヽ､　＼､　　　｀ヽﾄ､ 　　　=　r'´｀　　　
　　ヾヽ､　 ｀､ 　　　ヾｉ､　　　　/　　　　　
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
初対面の僕に、いきなりそんな事を言った、加藤戦隊長。



～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
　　　　　　＿＿＿_　　　　　　/ /
　　　　 ／＼　　／＼　　　／ /
　　　／（ ⌒） 　（⌒）＼／　 /
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼ /
　 |　　　　　|r┬-| 　 　 　 |　　　乗らざる同乗記なんて言う言葉が、
　 ＼ 　 　　｀ ー'´ 　 　 ／　　　　記者仲間にはあるんですお。
　　／　　　　　　　　　 ＼
　/　　　　　　　　　　　 　＼
/　　／＼　　　　　　　 　 　ヽ
　／　　　＼　　　　　 　　 　ﾉ
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
っと僕も自然に相槌を打ちそうになった人だ。

・・・どういう事なのだろう。戦闘機乗りの神様が、ブレンヒムごときに撃墜されるなんて。

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／:::　 　 　＼
　　　／::::::::::　　　　　＼
　 ／:::::::::: 　　　　　　　 ＼
　 |:::::::::::::::　　　　　　　　　|　　　パクパク・・・ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ・・・
　 ＼::::::::::::::　　　　　　　／ヽ　　　ムシャムシャ・・・ｳｴｯ・・・
　　 /::::::::: 　　　　　　　くゝ 　）　　　パクパク・・・
　 ；|::::::::::::　　　　　　 　 　／ ；
　 ；|::::::::::::::　　　　　　　イ ；

　　そう考えながら、僕は食欲の無い胃の腑に向かって、
　　　　　飯とステーキを無理矢理詰め込んでいた。

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　　　　　　　　　　　　　第一部　第一章　巨星ベンガル湾に消ゆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　～親を失った若鷲たち～
=========================================================================

　加藤戦隊長の戦死は事実だった・・・。
　その証拠に六十四戦隊は、憂愁の底に沈んでいた。
　

　　. ∩＿＿＿∩ ;
　　; | ノ|||||||　　ヽ `　　　　　　　　　　　　　__ _,, -ー ,,
　,　/　●　　　● |　　　　　　　　　　　　　(／　　　"つ`..,：
　;, |　＼( _●_) /　ミ　　　　　　　　　　　：/　　　　　　　:::::i：
;　彡､　| |∪|　 |､＼ ,　　　　　　　　　　 ：i　　 　　　 　─::!,,
./　　　　ヽノ／´>　) :　　　　　　　　　　　ヽ.....::::::::: 　::::ij(_::●
(＿ﾆﾆ>　　/　(／ ;　　　　　　　　　　　 r "　　　 　.r　ミノ~
;　|　　　　　| ;　　　　　　　　　　　　　　：|::|　　　　::::|　:::i ﾟ。
'　＼　ヽ/ / :　　　　　　　　　　　　　　：|::|　　　　::::|　:::|：
,　／ ／＼＼ .　　　　　　　　　　　　　：`.|　　　　::::|　:::|_：
;　し’　'　`|　|　;　　　　　　　　　　　　　：.,'　　　　::（　　:::}：
　　　　　　⌒　　　　　　　　　　　　　　 ：i　　　　　　`.-‐"

　まだデング熱も治っていない患者までもが起き出し、
　戦隊本部やピストに集まっていたが、みな一様に黙りこくっていた。

　　　 　 　　 　　＿＿＿_
　　　 　　 　　／:::　 　 　＼
　　　　　 　／::::::::::　　　　　＼
　　 　　 ／:::::::::: 　　　　　　　 ＼
　　　　　|:::::::::::::::　　　　　　　　　|
　　　 ／⌒::::::::: 　　　　　⌒ヽ／
　　；/::::::::::::　　　　　　　 　 　 ＼；
　 ；/::::::::::::::　　　　　　 　　　＼　ヽ；
　僕はその空気にいたたまれず、
　　　　　何も聞かず飛行場を去った。

参謀部の杉本大尉であれば、何か喋ってくれると思い、
司令部を訪ねてみたが。
　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼
　　　　　　 ／　　　　　　 　 ＼
　　　　　／　 　 　＼ ,　, ／　 ＼
　　　 　 |　 　 　 （ー）　 （ー）　 |
　　　　　＼　 u. 　 （__人__）　,／
　　　　　　ノ　　　　 ｀ ⌒´　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /

　　　　　　　／ ￣￣￣ ＼：
　 　 　 ：:／　　　　 　　　::::＼：
　 　 　;： |　　　　　 　　　 :::::::| ：
　　　　　 ＼.....::::::::: 　 　::::, ／
　　　 　 r "　　　 　.r　　／ﾟ。
　　　　：|::|　　　　 ::::|　:::i
　　　　：|::|:　 　 　.::::|　:::|：
　　　　：`.|:　 　 　.::::|　:::|_：
　　　 　：.,':　 　 　.::（　　:::}：
　　　　 ：i　　　　　　`.-‐"
僕は、そこでも加藤戦隊長戦死についての取材を
することができなかった。

　　　　 　　＿＿＿_
　　　　　／- ､ ! ,. -＼
　　　 ／ヘ二_爪_二ヘ＼
　　／ ヾﾆ･ﾆハ ハﾆ･ﾆﾌ ＼
　　| u　　 ／　| |　＼　　　 |　　「加藤戦隊長の死は全軍の士気に影響する。
　　＼ 　　　ィﾆニﾆｭ　 　／　　　よって高部隊(第五飛行師団)は、
　　,--ゝヘヽ、___ ーーノﾞ-､.　　　戦隊長戦死に関する一切の報道を
　/　　|　';　ゝ_____ ノ. |ヽ　　i　　　大本営報道部に一任することになった。」
　l　　 |. 　ヽ/ﾞ（__)＼/|　i. 　|
　|　 　|　 　ヽ. ハ..ノ　|　|　｜
杉本大尉は、厳しい態度でそういったのだ。

僕が僅かに知りえたのは、五月二十二日１４時頃、
アキャブ飛行場上空に現れたブレンヒム一機を味方四機と共に追い、
アレサンヨウ沖合10kmの海上上空で撃墜したが、
自らの愛機にも火を発し、

ー-､
　 　 ＼__,-､
　　　　　　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　 　 　 （_
　　　 　 　 　 ヽ＿_
　　　　　　　　,-､-､ヽ
　　　　　　　,､`--'　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,､　　　/ヽ
　　　　　　　ヽ￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　／　`'`ｰ'　　 ＼
　　　　　　 　 ＼　　　i~ゝ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 (　　　　 　 　 　 j
　　　　　　　　　 `ー‐'　|　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 /
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「`'　　　　　　★
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　印度　 　 　 　 　 ／
　　　　　　 　 　 　 　 　 〉　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　 |　　　 　 　 　 　 　 　 　　_,-'
.　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　 /`'　　　　　　　ベンガル湾
　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 ､-'`'
　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　　　　　　　（　　 ,-、
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　/⌒`　/ 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 `ー―'　　 　 {　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ＿ノ

　急反転による垂直降下により、ベンガル湾の洋心深く、壮烈な自爆を遂げた。

　　　　　　　　　　　　　､　　　　　　　　　　　　,r'
　　　　 　　　　 　　　　　　　　　,》'　/　　　　ﾉl　　　　　　　　　
　 　 　 　 　 　 　ヽ 　, 　 　 　　 |lﾚ　　　　　|/　　　　,r'ﾉ
　　　　　 　　　　　,r'l　　 　 　 　 `　　　　　 '　　　　　´
　　　 　　　　　　　|/､　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 '
　　　　　　　　i　　　' 　,　　　　　　　　　　　 　 　 　 / 　　　,r'l　/
　　　　　　　　l|.　　､ 　　j ､　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ'　 '　i
　　　　　　　　|,;　　 .　　 ヽ　.　　　　　　　　　 　 i　　 ,　´　ノl.,　 :l
　　　　　　.　､i :,　|　　　 　 　,　　　　　　　　　, '　 　.　　　　´.　 ,',i
　　　　　　　　; 丶i:､　.　 人　.　 ,　　　　　　,r'/　　 /l' 　|　　　,:'. ,|
　　　 　　　　 i　, ﾉ ;丶,r'　; ヽ　　　　　　　　　　　　i´　 ﾉi　　/ ´ ,i
　　　　　　　　l: 　　.＼　 .　|;､　 ﾉ　　 ^ヽ､,.,ゝλ,v ,r', .;l, ,r' 〈　.,; ,l
　　　 　,　. ､<､　,.　　　､ヽﾉ　＼r,∧,､.　ﾉl,/ .ﾚゝ,／ .,　,:ゝ､　, . 　;,i
　　　　`　　　　'　　｀　`　'　`　　｀　 `´　´　"　　 ´　　"　　 ´"　　 ´
'～''～'～'～'～'人人,,,人～'～'～'～'～'～'人,,人,ﾝヽ､。～'～'～'～'～'～''

何故、あの加藤戦隊長が五機で追撃していた
ブレンヒム如きに、不覚の一弾を受けたのだろうか。
僕の疑問は、そこにあった。

　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼
　　　　　　 ／　　 ＼ ,　, ／＼
　　　　　／　 　 （●）　 （●） ＼
　　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　　　　　＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／
　　　　　　ノ　　　　　　　　　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /

しかし、親鳥を失ったばかりの戦隊の若鷲たちは、
あまりにも悲痛であった。

　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼
　　　　　　 ／　　　　　　 　 ＼
　　　　　／　 　 　＼ ,　, ／　 ＼
　　　 　 |　 　 　 （ー）　 （ー）　 |
　　　　　＼　 u. 　 （__人__）　,／
　　　　　　ノ　　　　 ｀ ⌒´　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /

参謀部では、"軍の方針"を前面に押し出し、
多くを語ろうとしなかった。

　 　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　　／　　　　　　 .　＼
　　　 ／　 _ ノ　　 ヽ、_　　 ＼
　　　.|　　　（ー） 　（ー）　.　　|
　　　 ＼ 　　 （__人__）　.　　／
　　　 　/　　　 ｀⌒´　　　　ヽ
　　　　ヽ、二⌒)　　　(⌒ニノ

僕は、むなしく佐藤の待つ野戦支局に帰った。
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　　... ......　....|:::::::::人　　/::.. .... ....... .... ..　..... ....　.
　　... 　..........ヽ::::::ヽ,.Ｌ＿).... ..　.:.... .... ..　..... .... ..
　... ......　....　　>__ノ三三.... ..　.:.... .... ..　..... .... ..　
..　........　..........三三三三.... ..　.:.... .... ..　..... .... ..　.
. .. 　　　...　三三三三三.... ..　.:.... .... ..　..... .... ..

そして、ベッドの中に身を投げだした。
下がりかけていたデングがぶり返したように身体が重かった。
　　　　　　　　 　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　 　　 ／ノ　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　/ （ー）　（ー）　u＼　　　　　　　
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　　　
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　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／|
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　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／
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・・・数日後、沛然たる豪雨がトングー一帯の平原を襲った。
ビルマは雨季に入ったのである。

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そして、僕が加藤戦隊長の戦死の詳細を知るのは、
　　一周忌まで待たなければならなかった・・・。


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　　　　　　　　　　　　　第一部　第一章　巨星ベンガル湾に消ゆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～完～
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　　　　　　 ,'　/　 　　＼　 |´　　 ',　|
　　　　　　 ! / 　 ト-─-＼| ─-.､!/
　　　　　　 ﾚ　,.:'::|　　 　 　 代理´￣￣`ﾝ
　　　　　　 ／::::::::＼＞-──'‐'─＜.　〈ﾊ
　　　　　 /＞:::''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`'＜!
　　,..:::''"´::::::;;: -‐ ''"´￣￣￣￣ `　､::::::::::::`::..､
　〈::::::::::::::7´ 　 /　　/　‐- /!　　/　　＼:::::::::::::::':,　
　　ヽ､＿,' 　　,'　　./!ｧﾃ＜/|　 /! ‐､　　＼::::::::::::i　　
　　　 　/　 　 |　　 |八__rﾘ `!／ |ｧt､ ,|　 ,　!::::::::/　　本日はこれで終了です。
　　　., '　　　　! 　　! '" 　　 　　〈ｿﾊ/ ! ./ﾚ'-‐''´　　　皆様ありがとうございました。
　　 /　　　　　| 　　| 　　　 　　' 　 ﾞ !/ﾚﾍ.
　　,'　 ,' 　 　.八 　 ﾄ､　　 ` ー　 ／,! 　　＼　　　　
　　|　/　　　,'. 　＼.∨|`　､,__, イ　 /|　　　　ヽ.　　　70レスとか言ってごめんなさい。
　　ﾚ' ヽ!　 /＞-‐ハ|` ｰ-‐ v'ｰﾚ'´￣｀r--､ﾉ_,ﾊ_　　45ぐらいでしたね・・・
　　　 　 ）ｲ´　　 　　＼　　/ム」　　 /＞-─ ､こ　　
　　　　 　 |　　　　　､ハ＼i |::::::＼.ア´ __, 　 　 ＼

乙乙
うん、あれまだ続くのかな？と思って待ってたｗｗｗ

乙でした。
当時はブレニムをブレンヒムっって言ってたんだな

乙
このときは上も下の大混乱したって、黒江さんも檜さんも手記に書いてあったな

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| 　 　 .//　/__|　　 　 |＿}- ト、　 ＼::::::::::::::::::::::::',
|　,.,,-'' √/　 .|　 　 /.} ./　 ',｀! 　 、 ヽ::::::::::::::::::丿
|´//　/ /. '⌒|　　 /　|/´　 ,ヽ!　　ヽ 　l:::::::::::／
|／　/ / 　 　.|/　/　 ﾑ＿___,,_|　　　i　/-‐''´
|___,,∠___二 ,/|　/ 　 ,イ::心 / |　　/ﾚi´
|∥ｆi:::::心　｀　j,/ 　　　辷ノ "/|　./|　l　　　　　　>>144様
|＼弋二ﾉ. 　　　　　　　　　　{ .!イ　',.ﾉ　　　　　　次回から気をつけます。すみません。
|　　　　　　　　　　　 ヽ　　　.|.　 |　 ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　丿　.|＼　｀.,　　　　　>>145様
| 　　　　　　._　　　 ,　　　／/l. ｜,ｲヽ.　ヽ　　　　ブレニムと言っていたり、ブレンヒムと言っていたり。
|:.＼　　　　　　￣ 　　 ／　/ |　ﾚ　'　!＼ ヽ　　　 書籍によって違うみたいですねぇ。
|＼_:＼ _　　　　　　,イ｀iヽ/　|　| '、　 ヽ ＼ ヽ
|＿..￣｀｀　┬-、"ｲ .|　|ノ　/i　j　 ヽ、　 　 ＼ ヽ　　>>146様
|　　｀─-、/__, ヽ、ヽゝ´｀ソ. レ'＼l ソ ヽﾉﾚV´ヽ|　　やはり、"軍神"であったという事ですね・・・
|　　　　　 卩儿　 i´_
|｀＞　　　/｀'ゝ＼ ゝ.ヽ
| ｀i_＿_／　　!___/´'､_,ゝ、
| 　 　 ﾉ 　 ／　ﾉ　 / ヽ、ヽ