海外で行われた調査や実験の結果、マスク装着者が多い地域ほど感染者の重症化率も低くなるという事実が判明してきているようです。
最近の動物実験や長年続けられてきたウイルス研究の両方で、体内に入るウイルス量が少なければ少ないほど重症化するリスクも下がるという研究結果が出ているとのこと。
実際様々な調査の結果、マスクをしている人が多い地域ほど、感染しても無症状で済む人や軽症で済む人の割合が明らかに高くなっているそうです。

2015年に行われた非致死性インフルエンザウイルスを人間に投与した研究でも、投与されたインフルエンザウイルスの量が多いほど病状が酷くなるという結果が出たとのこと。
また7月に行われたハムスターを使った実験でも、低い量のウイルスを与えられたハムスターより、沢山のウイルスを与えたハムスターの方が病状は酷くなるということが判明しています。

そしてマスクをすることで体内に入るウイルスの量を劇的に減らせることも分かってきました。
特に感染者がマスクをすることにより、その人が出す飛沫の相当量を抑えることができるようです。
これは普通のサージカルマスク、布製マスクでも効果があるとのこと。

CDC（アメリカ疾病予防管理センター） の調査ではコロナウイルスに感染した人の約40％が無症状で済むとも言っています。
そしてマスクがきちんと着用されている場所では、その無症状で済む人の割合が大幅に高くなるそうです。
実際オーストラリアのクルーズ船でコロナが広まった時には、すべての乗客とスタッフにマスクをすぐに与えたところ、217人の乗客とスタッフのうち128人が最終的に陽性になったにも関わらず、その感染者の81％は無症状のままでした。
さらに最近アメリカのオレゴン州のシーフード加工工場とアーカンソー州の鶏肉加工工場で発生した大規模感染のどちらのケースでも、労働者にマスクが提供されていたそうでスタッフは常に着用していたおかげか、感染者の95％が無症状及び軽傷だったそうです。

これらの結果から分かってきたことは、マスクをしていても必ず感染を防げるわけではないが、マスクをすることで万が一感染した時の重症化するリスクまで減らせる可能性があるということです。