京都市伏見区にあるアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで１８日に発生した爆発火災で、新たに１５人の死亡が確認され、死者は計１６人となった。消防などによると、他に十数人が心肺停止状態という。

　京都府警捜査１課によると、身柄を確保された男（４１）は１階出入り口付近でポリタンクに入ったガソリンをまき、火をつけたとみられる。建物内で「死ね」と叫んだといい、現場からは刃物も見つかったという。
　男はスタジオから約１００メートル離れた場所で確保されたが、上半身をやけどして搬送されており、同課などは殺人と現住建造物等放火の疑いで調べている。

京都アニメーションの八田英明社長によると、数年前から社員の殺害を予告するメールなどが相次いでおり、警察に被害届を出していたという。同課は男との関係を慎重に調べる。
　同課などによると、出火時にスタジオには計７３人がおり、うち７人の無事を確認し、負傷した３６人を病院に搬送。このうち１０人が重傷という。消防によると、火災は鉄骨コンクリート３階建て約６９０平方メートルを全焼し、約５時間後に消し止められた。
　心肺停止の十数人は３階と屋上に通じる階段で見つかり、折り重なるように倒れていたという。