それでも最後は田中将大をポスティングに掛けるのではないでしょうか?
アメリカの有名記者、ピーター・ギャモンズ氏が自身のサイトで「三木谷オーナーは田中をポスティングに掛けるつもりはないとコメントした」と記しています。
確かに今回導入される上限2000万ドルは楽天球団にとって大変ショッキングなものです。
2年前のダルビッシュ有の場合は5170万ドルで、田中の場合は7500万ドルにも及ぶのでは?と噂されていたからです。
しかし、私は「最終的には三木谷オーナーは今回のポスティングを容認する」と思います。
もちろん、今回の制度に反対なら楽天は田中のポスティングを見送る権利がありますし、どうしても許容できないならそうすべきです。
しかし、今回の制度の有効期限は三年間とのことですが、次回の更新の前に田中は海外FA権を得てしまいます。
言い換えれば、今回を見送ったところで田中で2000万ドル以上のポスティングフィーを得られる可能性は全くないのです。
一方で、もう1年待った場合、いかに田中と言えども投手である限り故障発生のリスクは回避できず、来年は2000万ドルに達しないという可能性は排除できません。
もちろん田中が移籍してしまうことは戦力的にも興行的にも大きな損失ですが、その分田中の年俸が浮くわけであり、今季の優勝でこの先数年の地元の盛り上がりはある程度担保できています。
加えて三木谷氏ほどの著名人であれば、自身のイメージというセルフマーケティングの観点からの判断も大変重要です。
以上を総合的に考慮すると、「新制度に対してはNPB機構の機嫌を損なわない程度に難色を示し、最後は人気者の田中の“夢”のために一肌脱ぐ」というスタンスで行動するのが、経済的にも政治的にも正解でしょう。