6:本当にあった怖い名無し:2009/06/10(水) 18:49:38 ID:KsI6h+Oq0
学生時代、親父が母親以外の女性を連れて夜出歩いてるのを見てしまった
ビックリしたが家庭のこともあるので黙ってた
でも、親父と口喧嘩した時に、姉と母親がいる前でそのこと問い詰めたんだよね

そしたらその場が一気にドヨーンと暗くなって・・・・
後味悪くて俺も居場所がなかったわ

一週間後、父親が荷物まとめて出てった
で、3ヵ月後俺は大学を辞めることになった
まあ仕方ないけど俺の一言で両親も姉も俺も人生変わっちまったかも
風


50: 本当にあった怖い名無し:2009/06/12(金) 00:20:51 ID:Rt+PmOUU0
>>6
その親父、浮気がバレたのを幸い、
家族を捨てて熱を上げていた女の許へ走ったのか
親父が最低だな

大学を辞めたということは、母親に慰謝料も払っていないのか?
そういう父親はろくな末路を辿らないだろうから、そうなった時に嘲笑ってやれ
お母さんとお姉さんとの新しい生活を頑張ってくれ



51:
本当にあった怖い名無し:2009/06/12(金) 02:09:53 ID:qYzE5TEL0
>>50
離婚ってね、慰謝料踏み倒しってのが現実大半らしいよ
裁判所で決定しても実際は払わない奴多いんだ

そりゃそうだよな、所詮他人なんだし離婚するんだから
子供にも未練はない場合だってある



52:
本当にあった怖い名無し:2009/06/12(金) 02:34:57 ID:QpfzX1w50
>>51
離婚調停での取り決めを公正証書にしておけと言われているよね
それなら強制執行できるから

しかしたとえ嫁とは縁が切れても、子供は別だろう
自分の子供が学校を中退するほど困窮しているのに
自分さえよければいい父親には、ぜひ哀れな末路を辿ってほしい
そうでなければ本当に後味が悪すぎる



84:
本当にあった怖い名無し:2009/06/13(土) 07:38:30 ID:aW6Is5pf0
昔読んだ短編漫画。

ホームレスが、「割のいいバイトがあるよ」と、かき集められる。
目隠しで現場に連れてこられ、掃除用具を持たされ、
何かがこぼれた(壊れた?)よ
うな場所の拭き掃除をさせられる。
破格のバイト料を貰い、「楽ちんなバイトで良かったなw」と喜ぶホームレス達。

しかし、バイトに行ったホームレスは、一人、また一人と体調を崩し死んでゆく。

掃除場所に放射能標識付いてたり、原発関係のトラブルらしい会話があったりで、
公表できない事態を使い捨て出来る人材で簡単に処理したらしい。
最後に残った主人公も、青空を見上げながら「あれ?真っ暗だよ?」でend。

地味に嫌な話だった。



85:
本当にあった怖い名無し:2009/06/13(土) 08:21:16 ID:7kTDnyTbO
>>84
奥瀬サキの短篇だね。
多分「星の夜、月の空」だったとオモ。



87:
本当にあった怖い名無し:2009/06/13(土) 09:52:12 ID:O5rb47fpO
エールフランスの機体が空中分解した事故で、
当日その便に登場するはずだった夫妻がたまたま乗り遅れて
奇跡的に命拾いしたけど、翌日交通事故で死亡したっていうニュース。
後味悪いというか、リアル「ファイナルデスティネーション」でビビッた。

《ファイナルデスティネーション》あらすじ
メタ視点で楽しむホラー映画。(グロあり)
離陸直前に搭乗を取やめたことにより飛行機事故を免れた高校生たちが、
一人また一人と不慮の死を遂げていく。

犯人は《死神》とでもいうか、「逃がさんよ!死ぬ運命からは逃れられんよ!」というストーリー。
死に方(殺され方)が凝っているので「死のピタゴラスイッチ」と呼ばれマニアに人気。
基本的に全員死ぬ。シリーズ3作まである。(4作めも公開待ち)。
1 イカ即売会φ ★ 2009/06/12(金) 23:56:13 ID:???0
空港到着遅れ、エールフランスの墜落機乗りず
命拾いの女性、翌日に交通事故で死亡

乗客乗員228人を乗せたエールフランス機が大西洋に墜落した事故で、
同機に乗り遅れ、事故を免れたイタリア人女性(64)が
翌日にオーストリアで交通事故に遭い、その後死亡した。
オーストリア通信などが12日、伝えた。

女性は夫(66)とブラジルで休暇を過ごし、事故機で欧州に戻る予定だったが、
夫婦は5月31日、同機が出発したリオデジャネイロの空港への到着が遅れ、
命拾いをした。

夫婦は翌日の便でドイツに着き、夫が運転する車で
オーストリア国内を走行中にトラックと衝突。
女性は病院に搬送されたが、6日に死亡、夫も重傷を負った。
夫の居眠り運転が原因だったとみられる。
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1244818573/



100:
本当にあった怖い名無し:2009/06/13(土) 21:17:32 ID:3Y5IVVg10
夫の方は重傷ながらも助かっている
死神に魅入られていたのは妻の方か



116:
本当にあった怖い名無し:2009/06/14(日) 10:33:20 ID:fYEEnVCdO
風が吹くとき

一応以下あらすじ
ちなみに原作はスノーマンの人。ほのぼのとしたタッチで描かれている。

あるところに幸せで穏やかな老夫婦が暮らしていた。
ある日、政府が戦争が始まるので、シェルターをつくって
こういうもの(食べ物とか)を用意しろという。
二人はお手製のシェルターをつくったり、
ピーナツバターがないとか、クリスマス・プレゼントに夫がもらった
白いシャツはまだ卸さないわよ、なんていいながら準備をする。
二人はどこの国と戦っているのかもよくしらない、のんびりした性格。

いよいよ、敵国の爆弾(核)が投下されると言う。
シェルターに入り、身構える二人。
そして爆撃が終わり、二人が外に出ると、全ては死んでいた。
テレビもつかない。電話も繋がらない。

それでも二人は、きっと国が何とかしてくれると信じて生活を続ける。
やがて、体に斑点が表れ、髪が抜け落ちる。
悲しむ妻に、夫は「女性は禿げないよ。これは科学的な事実だ」
とかいって励まし、歌って元気付けようとするが、
その口から血が流れていることにすら気付くことができない。

やがて痩せ衰えた二人はシェルターに戻り、
二度と出てくることはなかった…

結局二人が用意したシェルターは、
二人の苦しみをいたずらに伸ばしただけだった。

というお話。ちょっとうろ覚え。



117:
本当にあった怖い名無し:2009/06/14(日) 10:42:11 ID:fouEpSdF0
>>116
アニメだよね?
それまではふっくらしていた夫婦がやせ衰えて
1つの飴を半分に切って食べるシーンが印象に残っている



121:
本当にあった怖い名無し:2009/06/14(日) 12:12:40 ID:hJOBOYqS0
>>116
あれは後味どころかトラウマ物
シェルターって言っても外したドアを繋いで
大きな板を作って壁に斜めに立てかけたのだった
実写とアニメの合成でほのぼのしてるのにきつい内容だったなぁ



137:
本当にあった怖い名無し:2009/06/14(日) 21:06:22 ID:ot2LShqb0
>>116
アニメの中で老夫婦が実施した新型爆弾対策も、
当時実際に配布された資料を基に作ったエピソードらしいね。



127:
本当にあった怖い名無し:2009/06/14(日) 20:03:46 ID:7kIMX7EU0
小松左京の「復活の日」も途中に後味悪い部分があるな。

前提として))とある博士が作り出した強力なウイルスがある事故により世界全体に広まり、
南極以外(南極にはウイルスが届かなかったか何かそう言う設定)の地域の人間や動物はどんどん死に絶えていく。
主人公は南極の基地に派遣されていた日本人男性。


後味の悪いエピソード部分))
世界各国でウイルスによりどんどん人が死に絶えていく中、
ある日無線に(どこかの国の)子供の声が入る。

どうやら彼以外の人間や動物はウイルスにより死んでしまったらしい。
誰か生存者を探して父親の無線を使って呼びかけているようだ。


一人生き残り心細いであろう彼を励まそうと(南極にいる)主人公は無線に向かおうとする。
その瞬間「何をするんだ」と言って仲間が引き止めた。
もし、この子供以外にこの無線を聞いている人間がいて、
南極が無事だと知ったらウイルスに感染していても何とかして南極にやって来ようとするかも知れない。

そうしたら奇跡的に生き残った南極の人間の命を危険に晒す事になる。
そんな危険な事はさせられない。

と言うのが仲間の言い分。

主人公は、せめて誰か生き残っている人間がいると言う事を少年に教える事で彼に希望を与えたいと主張する。
二人がもみ合ってる間に無線から銃声が聞こえた。
もう世界には誰もいないと絶望した少年が自ら命を絶ったようだ。


仲間に殴り飛ばされた主人公はその銃声を聞き泣き崩れた。
ここまでエピソード。

仲間の判断は正しいし中途半端な情で動こうとした主人公には同情出来ないんだが、
声は聞こえるのに少年を救う事も出来ず絶望の中、自殺させてしまったところが後味悪い。




184:
本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 19:01:35 ID:lUYlg8h00
>>127
復活の日はラストも後味悪かった。
世界中の人間が蔓延したウィルスで死に絶えた中、防衛システムは生き残っていた。
人がいなくなっても電力が送られ続け、コンピュータは正常に動作し続ける。
しかし大地震が起こり、米国の一部地域が壊滅的打撃を受けた。
すでにアメリカ大陸に人類は存在しない。本来なら問題ないはずだった。

だが防衛システムは与えられた役目を果たし続ける。
壊滅した地域からの応答が途絶え、他の重要拠点からも連絡が無くなる。
=防衛システムは重要拠点を攻撃されたと認識し、報復活動を開始した。
報復攻撃は敵国防衛システムの報復を呼び覚ますものであり、
さらにミサイルのうちいくつかは南極基地を習っている可能性がある。
(これは冷戦時代に書かれた小説)


185: 本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 19:02:27 ID:lUYlg8h00
人類の残した負の遺産を前に、生き残った人々は選択を迫られる。
このままミサイルが南極を狙っていないことに賭けるか、
決死隊を送り込んで防衛システムを解除させるか。

米国諜報員と主人公が志願して防衛システム解除に赴くことになった。
任務完了目前に諜報員は死亡し、主人公は解除に失敗する。
主人公は核ミサイルが降ってくるのを待って犬死にするしかなくなった。

数年後、生き残った人類は南極大陸を後にした。
ミサイルは南極に降らなかった。決死隊の行為は無駄だった。
さらに地球上を無数の核ミサイルが飛び交ったせいで、死のウィルスが変異した。
ウィルスは生物にとって無害になった。

たどり着いたアメリカ大地で、一行は変わり果てた主人公を見つける。
主人公は事前に接種していた実験ワクチンのおかげでウィルスに感染せず、
シェルター内にいたおかげで核攻撃の中を生き残れた。
しかし頭の方はやられてしまって基地外になっていた。

主人公、踏んだり蹴ったり。



176: 本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 17:15:40 ID:TuCo3vzR0
作者、作品名不明。日本の小説。
(細部は異なるかも知れません。うろ覚えなので)

虫嫌い、と言うか虫を叩き殺すのが趣味の男がいる。
ある夏、彼は山奥の別荘に避暑に行く。
出発前、車の中にゴキブリが紛れ込んだ気がしたが探しても見つからず、諦める。

別荘に到着し、車のドアを開けた途端にゴキブリが走り出し、草むらに消える。
その瞬間、虫の鳴き声が大きく膨れ上がった気がする。

夜。別荘内で1人くつろいでいた男は無数の虫の襲撃を受ける。
別荘は見渡す限りの虫にビッシリと包囲され、
窓にびっしりと取り付いたカミキリが網戸を喰い破り、ガラスに体当たりしてくる。

小さな虫けらに破れるわけがない、とたかをくくっている主人公。
しかし、シロアリが床板を食い破り、踏み抜いた床下に潜む無数のムカデに足を噛まれ、
煙突からハチや毒蛾が侵入して顔にぶち当たり、と虫たちのアタックに追い詰められ、
主人公は虫への怒りと復讐心を抱えつつ、ついに2階への撤退を余儀なくされる。
(続きます)


177: 本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 17:16:36 ID:TuCo3vzR0
ドアの隙間を塞ぎ、虫への復讐計画を練る主人公だが、階下からのきな臭いにおいに気づく。
次第に室温が上昇して来る。窓から下を覗くと、階下の窓から火が吹き出している。
虫が電気配線を噛み切って出火、と言う可能性に気づく主人公。

ガスに引火したら・・・と考えて、必死で窓から外に飛び降りる主人公。
間一髪で別荘は爆発炎上する。
その熱と炎を受け、彼を包囲していた虫たちは吹き飛び、焼け焦げて全滅する。

ざまあみろ!俺の勝ちだ!
そう叫んで、ムカデにやられた上にくじいた足を引きずって車に向かう主人公は、
急に胸や腹に強烈な痛みを感じてその場に倒れ、のた打ち回る。
苦しむ主人公の腹を食い破り、巨大なサナダムシが顔を出す。

たぐってもたぐってもずるずると引きずり出されてくるサナダムシ。
主人公は絶叫する。
とどめは心臓に潜り込んだ糸状虫が刺す。

痙攣して動かなくなる主人公。
冷え始めた体から、寄生虫たちが逃げ出し始める。
それは、ものすごい数だった。



567: 本当にあった怖い名無し:2009/06/25(木) 21:26:25 ID:FYVMTzGM0
>>176
亀レスだけど村田基っていう小説家の「反乱」っていう短編だね
『恐怖の日常』に入ってる



178: 本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 17:25:38 ID:2SVAwCgBO
すっきりじゃないか…
天罰てきめん



179:
本当にあった怖い名無し:2009/06/15(月) 17:26:02 ID:+bmDFEdSO
ひいいぃぃぃ((((;゚д゚))))



241:
人斬り以蔵 1/7:2009/06/17(水) 14:47:24 ID:TABXm5jh0
今日会社お休みなので、司馬遙太郎がんばってみた。

まず前提。
江戸時代の土佐では身分制度が厳格で、武士は上士・郷士・足軽と区別された。
足軽は武士階級でありながら苗字を名乗らせてもらえず、裸足を常としていた。
また、戦が起きれば足軽は槍・弓・鉄砲を持たせるのだから剣術は不要とされていた。

武士として貰う俸禄はわずかで、土地を持つ農民ほどの潤いはなく、学問を身に付ける手立てもなかった。
大河ドラマ「功名が辻」でちょっと有名になった山内一豊が
土佐に移って来た時から幕末までずっとそうだったそうだ。



242: 人斬り以蔵 2/7:2009/06/17(水) 14:50:28 ID:TABXm5jh0
で本題。
以蔵は土佐藩士足軽の子だった。
剣を志し、宮元武蔵が剣を自得したとの話を間に受け、自宅で練習に励んでいた。

体力に優れ、しかし教養のない彼が手に入れた自己流の剣は、破壊的で乱暴だった。

あるとき武市半平太という人物が身分を問わない剣道場を開いたと噂を聞く。
以蔵は勇んで出かけ、なんとか道場に入れてくれと頼み込んだ。
武市は最初から良い印象を持たなかったが、剣を見てから決めることとし、道場の者と立ち合わせる。

そしてその粗暴さに呆れるものの、入門させて癖を直すことと決める。
しばらくの修行ののち、以蔵の剣は悪い癖もかなり抜けた。
元々体力に優れるため、誰と立ち合っても勝てるほど強かった。


武市は彼を江戸へ修行に連れて行くことにする。
(司馬はこのときの以蔵を「犬のよう」と表現している。
飼い主には忠実で敵と見なした者には激しく牙をむく「犬」、と)



243: 人斬り以蔵 3/7:2009/06/17(水) 14:53:40 ID:TABXm5jh0
武市と以蔵が江戸に出て数年、武市は「土佐勤王党」を立ち上げ、活躍場所を京都へと移す。
時は幕末、世間は大騒ぎで京の街ではあちこちでテロ事件が起きている。
(このへんはお好きな方はお好きでしょうが、ごちゃごちゃしてるので省略)
武市も藩の主要人物であり思想の違う吉田東洋暗殺の首謀者となっていた。

下僕である以蔵は武市の近くに寄り添い、
倒幕やなんやらの論議を傍で聞いているものの学がないのでさっぱり理解できていない。

武市はそんな学のない以蔵を軽く見ていたためか、論議の折々に邪魔者と名指しされた人物を
いつの間にか斬り殺しに行っていたことに長く気づかなかった。


気づいてからは、以蔵を責めた。
彼が思想も持たず自分の正義もないままに人を殺していることを
諌めようとしたのだが、それはうまく伝わらなかった。

犬である以蔵にしてみれば大切なご主人のために人殺しまでしているというのに、
なぜ叱られるのかわからない、というわけだ。



244: 人斬り以蔵 4/7:2009/06/17(水) 14:59:19 ID:TABXm5jh0
そんなとき、武市がはっきりと指揮を執った暗殺事件が起こる。
武市自身が企て、刺客を選んだ。そこに以蔵は選ばれていなかった。
以蔵は自分も参加するため、決行当日に京から近江まで駆けに駆け、ようやく現場にたどり着く。
そして決定的なミスを犯してしまう。

暗殺の現場で、他の刺客向けられた剣を避けようと、名乗りをあげてしまうのである。

このことはもちろん武市にも伝わっていた。
武市は激しく叱責する。
暗殺の現場で藩名を明かしてしまうとはどういう料簡であるかと。まして参加しろとは言っていないと。
お前のようなものが天下国家を憂いているつもりでいるのかと。
生活態度についても叱責され、以蔵はついに武市の下僕であることを放棄してしまった。


245: 人斬り以蔵 5/6:2009/06/17(水) 15:01:44 ID:TABXm5jh0
ごめん、5と6くっつけた。

ほぼ同時期に、土佐藩の内情が変わる。
武市は藩に連れ帰され、吉田東洋暗殺事件の首謀として投獄された。
藩では吉田暗殺事件やその他の暗殺事件について調べようとしているが、
武市以下誰ひとり口を割ろうとしなかった。

日々過酷な取調べが続き、耐えかねたもののために仲間内で毒薬が用意されていたほどだった。

その頃、以蔵はすでに武市の傍にはいなかった。荒み切った生活をしたあげく、
道端で起こった諍いのため町の捕吏にあっさりと捕らえられた。

尋問で土佐藩士である、以蔵であると申し立てても、騙りであろうと信じてもらえなかったが、
念のためと土佐藩の人間に面通しされる。


土佐藩士は以蔵であると確認するが、何を思ってか以蔵ではないと証言する。
以蔵はただの無宿人「鉄蔵」と名づけられ、追放処分となった。
追放された以蔵が京の街を離れてしばらく行くと、今度は土佐藩士たちに捕らえられる。
そして藩に連れ戻され、過酷な取調べを受け始めた。

武市以下は皆「以蔵では取調べに耐えられずすぐに口を割ってしまうに違いない」と戦慄する。
しかし以蔵は拷問に対して情けない泣き声をあげるものの
「自分は無宿鉄蔵」と答えるばかりで何も証言しようはしない。

武市は、以蔵を少しは見直したものの、彼が拷問に耐え続けるとは考えていなかったのか、手紙と毒薬を送った。


246: 人斬り以蔵 さいご:2009/06/17(水) 15:08:39 ID:TABXm5jh0
翌日、拷問にかけられようとしたそのとき、以蔵はすべてを自白した。

この自白により、全員が断罪され、武市は切腹となった。

武市が切腹している頃、以蔵は藩士ではない「無宿鉄蔵」として極刑の梟首になり、
首だけが獄門台の上で風に吹かれていた。




247:
本当にあった怖い名無し:2009/06/17(水) 15:10:31 ID:TABXm5jh0
読後感はすごく後味悪かったのに、
自分でまとめたらなんかスッキリなような気がしちゃった・・・orz



253:
本当にあった怖い名無し:2009/06/17(水) 16:00:46 ID:W72SvNV60
ものすごく面白かった
247ありがとう、読んでみるわ



260:
本当にあった怖い名無し:2009/06/17(水) 17:03:45 ID:yrQaA8Fj0
本当の気持ちは以蔵にしかわからんと思うけど
「口を割らない」ってのが彼なりの武士としての最後の意地だったんだろうね
それすら、そのレベルですら武市に信用されてないと知って絶望したんだと思う

武市に意趣返し、とかじゃなかったんじゃないかな
単純に「心の柱」が折れちゃっただけだと思う
それ以上意地を張る気力がなくなっちゃったんだよ
多分



265:
本当にあった怖い名無し:2009/06/17(水) 21:17:53 ID:GgA4d+h80
岡田以蔵の時世の句として伝わってる句

  君がため 尽くす心は 水の泡 消えにし後は 澄み渡るべき

伝わってる人生と併せて考えると、かなり切ない



409:
本当にあった怖い名無し:2009/06/23(火) 09:02:41 ID:/r6XtG0O0
昔見た映画。
老齢の弁護士。亡き妻も弁護士だったが、その妻がかつて担当し有罪にした
幼女強姦殺人の犯人が主人公に冤罪を訴えてくる。

刑務所に会いに行くと
「犯人」の黒人は真面目そうな感じで、淡々と当時の話、そして
刑務所内で「あの事件はオレがやった」と言う男に会った話、
うまいことおだてて、当時未発見だった凶器の投棄場所を聞き出したこと、を告げる。

主人公は悩んだ末、妻が侵したかも知れない冤罪を自分で晴らし、
この事件を最後に
弁護士から引退しようと決意。当時の事件を調べ始める。
主人公の調査を妨害するのは、田舎町の刑事。当時彼を逮捕した刑事当人。

典型的なオールドアメリカンな白人刑事で、平然と黒人差別を口にするしロクな証拠もないのに彼を逮捕した。
その理由は「俺がそう思った」「刑事のカンだ」「あいつはいつかやると思っていた」

刑事の脅しや妨害にも屈さず再審を起こし、見事無罪を勝ち取る主人公。
愛する妻の過ちをそれでも正した正義の弁護士、としてマスコミの寵児。
裁判所の前で凶暴な顔で立っていた白人刑事に「後悔するぞ」と脅されるが
冤罪逮捕した極悪人!と刑事がマスコミに取り囲まれる間に脱出。

家で一人しみじみと妻の写真に語りかけ「これでよかったんだよな」と呟く主人公。
その夜、寝ていた主人公は強盗の襲撃を受ける。
刃物で切りつけられながらも、なんとか部屋の灯りをつけると、
そこにいたのは
自分が無罪にしたあの黒人青年。

「おまえを騙して無罪にさせてやったのが、てめえの女房にぶち込まれた復讐だよ!!」
「君は無実だったんじゃ…」
「あーはははは、バーーカ!俺がやったに決まってるだろ!ありがとうよ!死にな!」

もうダメ殺される、ってところで銃声がして、黒人青年は例の白人刑事に射殺された。
「こいつの行動を見張っていた。俺はこいつがこういう奴なのはよく知ってたんだ」

結局主人公は見事に騙されてこれまでの地位を棒に振ったし、いかにもなムカつく
偏見だらけの白人刑事が、実際はずっと正しいことを言ってた…
みたいな、清々しいとは真逆のエンドで後味悪すぎた。



410:
本当にあった怖い名無し:2009/06/23(火) 09:08:26 ID:uYPZ84Q2O
>>409

その映画観てみたいな



418:
本当にあった怖い名無し:2009/06/23(火) 13:44:11 ID:Xdo5I/YN0
「理由」かな?
ショーンコネリーがでてるやつ
理由



446:
本当にあった怖い名無し:2009/06/23(火) 22:45:16 ID:DcQYqE27O
おなじみジャッキーチェン、酔拳2に隠されたラスト

中国のお宝が外国人によって転売されていると知ったジャッキーは、
おなじみな展開で悪者を倒しに工場へ行く。

工場の瓦礫でお宝を隠して運んでいたのだ

闘いのなか、悪者に押されぎみの中、偶然、手にとった
工場用アルコールを飲み、酔っ払い、酔拳で悪者を倒す。

倒れた悪者を観て泡を噴いてEND


てな話なんだけど、その後
中国側が感謝の御礼を言いにジャッキーの家に行くと下をペロペロだして手をブラブラさせたジャッキー登場。
工場用アルコールを飲んだ為、狂人になってしまったジャッキーを観て、泣きさけんでEND


そんなん観たくね~



451:
本当にあった怖い名無し:2009/06/23(火) 23:41:51 ID:2UlgC6CwO
>>446
それをオチのつもりでやってるからなおさら気味悪いよな



453:
本当にあった怖い名無し:2009/06/23(火) 23:59:00 ID:DcQYqE27O
>>451
なんか宗教上、酒を飲みすぎると天罰がある‥ってな感じを入れたかった。
みたいな事が書いてあった。

後これは、中国の映画館でのエンディングみたいで日本や海外、
DVDではすべてこのエンディングは上映しなかった。
ジャッキーもあのエンディングは、今後公開しない。とも言ってるみたい



456:
本当にあった怖い名無し:2009/06/24(水) 00:50:24 ID:hLtwAC0f0
>>446
酔拳でジャッキーが演じてるのは黄飛鴻って実在の人物で
後に武道家、医者として大成する事が前提になってる

日本でいったら宮本武蔵の若い頃の話、みたいな
だから「黄飛鴻も若い時はこんなやんちゃな事してたのね」
ってギャグになってるオチなんだ

中国以外で黄飛鴻の知名度がそれほどでも無かったから
海外版ではカットされただけで



498:
本当にあった怖い名無し:2009/06/24(水) 15:36:10 ID:bTxwPCGN0
酔拳2見つけたんで貼っとく




505:
本当にあった怖い名無し:2009/06/24(水) 17:11:55 ID:I7eP1PZt0
1~3までの3作出ていて、ほのぼのとした絵柄や雰囲気のなかにブラックネタが
ちりばめられるってゲームなんだが2だけぶっちぎりに悲惨。

話のベースとしては「宇宙人の地球侵略に何の変哲も無い少年が巻き込まれ。。。」
と言う良くある構成。

以下あらすじ
1.自宅の牧場から牛が宇宙人に誘拐され探しに行くことにする主人公
2.捜索の最中、逆に自分が誘拐される。
3.失踪した主人公をヒロインは都会まで探しに行く
4.主人公はなぜか一緒にさらわれた牛と交配、子牛の親になるはめに。
5.そのころヒロインは都会で騙されレイ-プ→監禁→身売り強要される羽目に。
6.なんのフォローもなく数年後、主人公は牛や仔牛とUFOからの脱出に成功。
7.ヒロインや宇宙人の弱点を研究している科学者などと合流し反撃態勢と思われたが
8.終盤次々と死んでいく仲間、最後は宇宙人に寄生されたヒロインを手にかける
9.最終章、ヒロインの歪んだ心の中を見て回る、主人公とヒロインの死体が映し出せれブラックアウトしていき「完」


506: タオル 2/2:2009/06/24(水) 17:13:37 ID:I7eP1PZt0
以下主な仲間の死に様
女の人:
途中で仲間になる女子アナ。捕らえられ、宇宙人の繁殖用に寄生される。
主人公が助けに来たところで寄生宇宙人が成体になる。その後主人公に殺される。


牛:
最初に捕らえられた主人公お気に入りの牛。宇宙人に改造される。
ゲーム終盤までは仲間キャラとして活躍するが、実は改造時に洗脳されており最後は自我を失う。

エンカウントする雑魚敵として主人公に殺される。

子牛:
主人公と牛の子供。自我を失った牛(母親)により殺される。

博士(女):
自我を失った牛により殺される。

ヒロイン:
博士(男)に主人公を助ける方法があると騙され、宇宙人に寄生されることになる。主人公により殺される。

主人公:
本当の主人公は誘拐された直後に標本として保管されているのみ。
中盤以降の主人公は実は宇宙人により作られたクローン(+ロボット)。
稼働時間が設定されており、ヒロインを殺した後死亡(稼働終了)


その他後味の悪かった点
・ヒロインの母親は宇宙人に惨殺されるが、死体がオブジェとして有るだけでなんのフォローも無し。
・脱出後、主人公はMAP上の自宅に帰れるが誰もいない。さらに終盤なぜか肉塊が一つ転がってる。
・そこら中に転がっているいる肉塊を調べるとHP回復用のアイテム(焼肉)が無限に取れるがそれは、主人公のクローンの一つ。

なんつーか普通のRPGなら「そこは助かるだろ!」とか
「そこは何とかなるだろ」とか「そこは間に合うだろ!」

ってところが(ご都合主義的に考えて)ことごとく裏切られ最悪なケースになるゲームでした。

ストーリーWIKI
http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/1518.html
タオル
タオルケットをもう一度
http://www.freem.ne.jp/game/win/g02167.html



513:
本当にあった怖い名無し:2009/06/24(水) 20:15:42 ID:dUuL1c/GO
>>506

あらすじだけで面白そう



520:
本当にあった怖い名無し:2009/06/24(水) 23:39:17 ID:IK8VZFzs0
今日の「世界仰天ニュース」で一度もあったことのない息子に
臓器移植させるかどうか悩む話が後味悪かった・・。
しかもかれこれ一年半たってるのにいまだ決断してないって・・・息子どうなるのよ。



522:
本当にあった怖い名無し:2009/06/25(木) 00:16:06 ID:7NadhvRx0
>>520
臓器移植の話はリアルに後味悪いよな
他人の死を望まなくちゃいけないんだし



523:
本当にあった怖い名無し:2009/06/25(木) 01:18:41 ID:tXaXwDmf0
>>520
しかし父親の気持ちも解るよ
父親にも家族がいるのに、昔付き合っていた女が産んだ子供のために
臓器を提供し命を賭けろって、もし死んだら残された家族はどうなるんだって

子供は母親に捨てられ、父親と家族はその子を引き取ろうとししているのに
養父母がいるから駄目だ、親権は放棄しろ、面会もさせない、
臓器提供したのが父親とも教えないって…

今の家族のことを考えたら、見たこともない、これから会うこともない、
そしてその事実を知らないこともからは感謝もされない子供のために
父親が命を賭けて臓器提供するのをためらうのも無理ない気がした



526:
本当にあった怖い名無し:2009/06/25(木) 02:01:36 ID:n7Vkslgp0
きつい言い方をすると、大人たちのエゴが丸出しのケースだと思ったよ

・男と別れた後に1人で子供を産み、結局はその子供を捨てた実母

・親権放棄汁、面会権なし、養父母が誰かも教えない、子供に父親が臓器提供したことも教えない、
だがアンタが親なんだから命の危険を賭けて臓器提供汁と言い出す福祉事務所

・避妊せずに女に妊娠させて別れ、見たことのない子供のための臓器提供に悩む実父

・せっかくウチの子になった子供は手放したくない、親権も秘密も守られて当然、
実の親にも会わせないが、子供の命を助けるために実の親には臓器提供してねと考える養父母

…せめて、福祉事務所と養父母が面会くらい認めたらいいんじゃないか?
子供には養父母方の親戚のおじさんとでも説明してさ
父親も実際に我が子に会えば情が移って、臓器提供に踏み切ると思う

この養父母だって血の繋がりがない子供を手許に置いて情が移ったわけなんだし
顔も見ない、会わせもしない親が子供に命を賭けるほどの情を持つわけないと解りそうなものなんだが

何だか養父母、自分が親であることが最優先という気がする
子供の命より何より
だから実の親に会わせたくない
しかしそれで子供が死んだら元も子もないんだがね
生きた子供ではなく死んだ子供の親でもいいんだろうか?



568:
本当にあった怖い名無し:2009/06/25(木) 21:58:18 ID:JnwEN7sH0
微妙な気分になった実体験。
私の勤めている工場では昼食の際、米飯中心のA弁当か麺類中心のB弁当の
2種類が有り、通勤してきた時に弁当屋への注文表のA、Bどちらかの欄に
工員の名前を記入する事で発注してもらえるようになっている。

ある日の昼食時、私はいつもの様にA弁当の欄に自分の名前を記入しておいたのに、
何故か私の分のA弁当だけが無かったので、周りの同僚たちに相談した所、単に
別の課の先輩(人の良さそうな人)が記入の際にA弁当を頼むつもりで誤ってB弁当の
欄に名前を書いてしまい、そのままA弁当を取ってしまったからだった。

そのことを指摘すると、その先輩は普通に謝ってくれたので特に腹立つことも無く、
私は必然的に1つ余っていたB弁当を食べて、それで終わった話だと思っていた。
(むしろ、特に理由も無く注文したことが無かったB弁当の味を知ることができて、
ちょっとラッキーだとすら思った。)

そして、私が弁当を食べているところに、食事を終えた先輩が未開封の缶の紅茶を持って来て、
先輩「さっきは本当に悪かったな。代わりといっちゃなんだが、お前いつも食った後に
  ジュース飲んでるだろ?今日の分は俺が奢ってやるよ、ほれ紅茶。」
私「いや、もう気にしてませんしいいですよ。それに・・・」
先輩「いやいや遠慮すんなよ。俺も今度からは間違えないようにするからさ。んじゃな。」
(先輩立ち去る)私「俺、紅茶嫌いなんですけど・・・」

正直、弁当の取り違えは謝ってくれた時点で全然気にしてなかったし、
むしろB弁当の味を知れて
ラッキーとも思ってた。
それに人のジュースの好き嫌いなんて傍から見てる位でわかる訳がないので

その先輩には間違いなく悪意なんて無かったのに、先輩の善意に対して微妙な気分になった事が後味悪い。



584:
本当にあった怖い名無し:2009/06/26(金) 00:21:45 ID:3zDtaWE1O
>>568
心せまっ



587:
本当にあった怖い名無し:2009/06/26(金) 01:22:18 ID:vOOdZa/o0
>>568
(むしろ、特に理由も無く嫌っていた紅茶の味を知ることができて、ちょっとラッキーだとすら思った。)
とはならなかったのか……。



663:
本当にあった怖い名無し:2009/06/27(土) 17:02:19 ID:BfYqQGjN0
手塚治虫の、「IL」だったと思う。

主人公のILは超能力者で、相手の姿そのままに変身することが出来る。
この力で、相棒の男と一緒に探偵業を営んでいる。

ある日、とある依頼が舞い込んでくる。
依頼人は超エリートの親父。親父の息子が誘拐され、身代金を要求されているという。
犯人が誰か突き止めるため、ILは進学で上京した親父の娘(息子の姉)に変身して
身代金を持って、犯人の指定した場所へ行く。

犯人と対面したILだが、娘そっくりに化けたILを見た犯人の動揺っぷりを見て
犯人の正体は、進学で東京にいるはずの娘だと暴く。
なぜこのような真似をしたのか、娘に問うIL。

超エリートの親父を持つ姉は、小さな頃から英才教育を施されており
全く自由のない人生を送ってきた、と語る。
まだ小さな弟に、自分のような人生を送らせるのはかわいそうだと。
親父を思いとどまらせるため(もっと的確な理由だったと思う、ゴメン)に、この計画を思いついたとのこと。

弟は、誘拐犯はまさか姉だとは思っていないけれど、無事に保護していると話す娘。
安堵したILは姉を弟の元へ向かわせ、親父へ真実を話そうと連絡するが、親父から衝撃の言葉が。
息子はエリート故、このように誘拐されることもあるかもしれない。

その時のために、服にナイフを忍ばせておいて、いざという時はこれで攻撃しろと教えてある。
攻撃して、相手を殺してしまわないかどうかが心配だと。

ILが駆けつけた時には全てが手遅れだった。ILの目に入ったのは
ナイフを持って得意げにニヤつく弟と、血まみれで倒れている犯人=姉の姿だった。
真実を聞いた親父は絶望する…という、何か嫌な後味だった。
ナイフを持った弟の目が完全にイッちゃってて怖い。この1コマしか出てこないのにw



669:
本当にあった怖い名無し:2009/06/27(土) 19:11:10 ID:yyjZ7R9hO
>>663
追加すると、姉は学生闘争の活動家で、
身代金を学闘の運動資金にしようと計画を立てるんだよな。



666:
本当にあった怖い名無し:2009/06/27(土) 17:20:44 ID:mz5BWnO5O
乙。手塚治虫は結構エグかったり後味悪いの多いよね



677:
本当にあった怖い名無し:2009/06/27(土) 22:38:48 ID:FbidasZB0
じゃあもう一丁手塚の。

男は、まだ若年にも関わらず大企業の社長だった。
若いのに彼女も作らず遊びもせず、来る日も来る日も
仕事ばかりの毎日だったが、実は彼には秘密があった。


会社が休みの日になると必ず、変装をして週末は何と乞食として過ごすのだ。
180度異なる立場のギャップを楽しみ、そして月曜からまた仕事…という生活を送っている男。
そんなとある週末、乞食バージョンの男は何者かから追われていた女を助けてやる。

必要以上のことを話そうとしない女だが、その心優しさに惹かれて行く男。
女もまんざらではなく、男が週末だけ住む小屋に入り浸るようになり、週末は2人で過ごすことに。
彼女が好きになってしまった男は、女の仕事を探してきたと、自分の会社の求人を受けてみるように勧める。

面接を受けに来た女を、社長バージョンの男は勿論即採用する。
口が裂けても自分の正体を明かせない男だが、どうしても彼女と一緒になりたい男は、彼女に告白→求婚。

そして週末。女は社長にプロポーズされたと乞食バージョンに伝える。
男は喜びを隠しながら、社長夫人なんてなかなかなれない、
ゆくゆくはセレブだぞ~みたいに結婚を勧めまくるwが

女は実は前科者であること、そして本当に好きなのは乞食なのだと伝える。

男は驚くが、必死で「自分よりも社長のほうが幸せにしてくれる」と諭すが、
それでも聞かない女を冷たく突き放してしまう。

「これでよかったのだ」と、1人結婚後の生活を夢見、乞食バージョンも封印だなと浮かれる男。


678: 本当にあった怖い名無し:2009/06/27(土) 22:40:38 ID:FbidasZB0
続き。

そして結婚準備はトントン拍子に進み、男は女と(勿論社長バージョンで)結婚。
女は乞食のことが忘れられず、そして男は
なぜ乞食を気に入り、同一人物の自分が気に入られないのか全く分からず、
ほぼ毎日夫婦ゲンカを繰り広げていた。


その日もケンカになった…が、はずみで男は
「お前なんて前科者は俺しか面倒見れない」みたいなことを口走ってしまう。

なぜ、誰も知らないはずの(正確には乞食にしか言ってないはずの)事情を知っているのだと女は混乱。

誰かに調べさせたんだ、きっとそうに違いないと思い込み、
短期間で2人の夫婦仲は一気に冷え込んでしまった。

限界を感じた女は、金庫から金を盗み出して逃亡を図るが、金を盗んでいるところを男に見つかり
とっさに隠し持っていた拳銃で男を撃ち殺す。

そして女は
「もうこんなところはたくさん、このお金であの乞食のおじさんと一緒に外国で暮らすのだ」
と、もういない乞食の男を求めて、家を出て行く…という話。手塚は後味悪い話の宝庫だな。



680: 本当にあった怖い名無し:2009/06/27(土) 23:14:04 ID:b1lYJbIs0
>>677
十分後味がわるいわけだが
なんで告白された時点であしながおじさんよろしく
「実は僕が社長だったんだよ!」と言わなかったのか
その一点がどうしても解せなくてモヤモヤする



685:
677:2009/06/28(日) 00:22:39 ID:Tdyppmno0
>>680
今読み返してみたら、最後の最後(女が金盗んでるとき)に
「乞食は俺だ!この俺なんだ!!」というシーンがありました。
でも女は当然ながら「うそ!うそよ!」と全く信じず→拳銃ぶっぱなしに至っている。

ごめん、うろ覚えで書いたからまだ抜けてるところあるかも。



687:
本当にあった怖い名無し:2009/06/28(日) 00:58:08 ID:8BualZf00
乞食時は本来の自分を離れて演じてる状態だったから上手くいくんであって
正体を明かしたところでうまくいかなかったと思うよ
そんな上から目線の男とは



702:
映画「つぐない」1-2:2009/06/28(日) 13:56:29 ID:Ml7Iu1sIO
第二次世界大戦を目前にしたイギリス。
主人公はいいとこのお嬢様で、ちょっと難しい多感な年頃の少女。
少女は、ある時姉と使用人の青年との情事を目撃してしまい、ショックを受ける。
その青年は姉妹と兄弟同然に育った幼なじみで、少女もまた彼に淡い恋心を抱いていたからだ。
しかも、彼女が知らなかっただけで二人は以前から隠れて付き合っていたらしい。

思春期特有の潔癖さも相まって「お姉ちゃんもあの人も不潔!やらしい!」と反発する。
ちょうどその時屋敷内で痴漢事件がおこり、なにか知らないか聞かれた少女は
嫉妬から意地悪心をおこして、使用人が事件の犯人がだと嘘の証言をしてしまう。

タイミング悪く彼は少女の姉にあてたラブレターをもっていて
それに卑猥な内容が書いてあったものだから、犯人に違いないと逮捕されてしまった。

さすがにヤバイ…と思い始める少女だったが、今さら嘘だと言いだせず
ぐずぐずしている間に使用人の青年は犯人として囚監されてしまった。

戦争がはじまり、使用人の青年は、残りの刑期の免除を条件に兵役を志願した。
姉は引き裂かれた恋の痛みに苦しみながら、恋人の無事を必死に祈っていた。

少女は自分の浅はかで愚かな行為を心から後悔した。
ゆえに彼女はせめてもの罪滅ぼしに、従軍看護婦となって人のために尽くす道を選んだのだった。


703: 映画「つぐない」2-2:2009/06/28(日) 14:03:17 ID:Ml7Iu1sIO
懸命に働く主人公の元に、ある知らせがはいる。
使用人の青年が戦場で腸チフスにかかり、ついに故郷に戻ってくることになったのだと。

少女は、戻ってきた青年と姉に真実を話して謝ったが、彼女の考えなしの行動で
運命を狂わされた二人は怒りをあらわにする。少女はそれを受け止め、
自分のつぐないはこれしかない、と両親や親戚に、姉と青年の仲を
認めて欲しいと頼み込みはじめた。使用人との仲など、と反対する彼らに
少女はひたすら頼んで回る。姉自身の懇願もあってようやく二人は仲を認められた。

お話の最後は二人の結婚式だ。教会でたくさんの人たちに祝福される姉と、使用人の青年。
ふと、少女は自分しか知らなかった己の恋を思い、ほろ苦い感傷を覚えた。
だが幸せそうな二人の姿に、少女は安堵と、そして紛れもない幸福を感じるのであった……。

一人の老女がペンを置いた。彼女は高名な作家だ。
彼女は今書き終えたこれを最後の大作として発表するのだった。
作家はこの作品の完成に生涯をかけていた。
これは、彼女の死んだ姉と、その恋人のための「つぐない」であったからだ。

今までの事は全て老女が書いたお話であったのだ。
だが彼女が少女時代、使用人を陥れ姉との仲を引き裂いたことや、
看護婦として従軍したことまでは本当にあったことだった。

だが使用人の青年は実際には戻ってはこなかった。
彼は、腸チフスで苦しみながら故郷へ戻る汽車の中で死んだ。

そして少女の姉は青年の戻る日を心まちにしながらも、
戦時中に空襲から逃げ遅れて、瓦礫の下敷きになり死んだのだ。

だからもう、かつての少女には犯した罪を、
直接二人につぐなうことは永遠にできなくなってしまっていた。


少女は悩み苦しんだ。そして多くの人に自分の罪を知らせ、
真実を明らかにする事を思いついたのだ。


そして、せめて本の中だけでも二人を幸せにすること。
それだけが今の彼女にできるたった一つの「つぐない」だった。



705:
本当にあった怖い名無し:2009/06/28(日) 14:09:16 ID:Ml7Iu1sIO
細かいとこ違うかもだけどこんなん。
想像や可能性の中の幸せな未来、てのは後味悪いと思う。

しかも主人公の元少女は二人が亡くなって、自分が幸せになる権利はない
みたいな感じで楽しみは全部遠ざけて、独り身を通していた。
一人寂しい生活送りながら、ただ「姉と恋人の話」を書くことだけに…みたいな
重い話だったよ



708:
本当にあった怖い名無し:2009/06/28(日) 14:56:58 ID:r6XJchFTO
つぐないはごく最近投下された時も主人公叩きで盛り上がったな



714:
本当にあった怖い名無し:2009/06/28(日) 20:57:35 ID:vMxteamv0
後味悪すぎw
主人公叩きも仕方ないな



715:
四十八(仮):2009/06/28(日) 23:21:26 ID:CgfgC8rf0
「つぐない」にちょっと似た話。ゲームの話だから苦手な人はスルー。
四十八(仮)っていう、延々いろんな話を聞いていくゲームなんだけど、
その中で後味の悪い話もあったから投下。

「信愛」
主人公は二十代も後半の男。
人一倍謙虚で優しい性格をしているが、ぽっちゃり系でお世辞にもイケメンとは言えない外見。
その外見の所為かこれまで彼女ができたことはなく、
主人公も、「僕みたいなキモメンが女性から好かれるわけない。」
「僕なんかに好かれたら女性も迷惑するに決まってる。」
という卑屈な考えをするようになっていた。

しかしそんな主人公にも彼女ができる。
彼女は主人公の外見には不釣合いなほどの美女で、
だが主人公のことを愛していて、付き合いたいと言ってくれた。

初めての彼女。それも美人で優しい。
彼女と過ごす毎日は、主人公にとって夢のような日々だった。

だがそんな日々も長くは続かない。
ある日を境に、彼女は主人公の前から姿を消した。

主人公は彼女や彼女の親に何度も連絡したが、
親などの関係者から彼女が消えた理由だけは聞けたものの、
彼女本人が主人公の連絡に返事をすることはなかった。


716: 四十八(仮):2009/06/28(日) 23:22:21 ID:CgfgC8rf0
彼女は顔の皮膚が溶ける奇病にかかっていた。
醜い顔になった自分を見られたくなくて、
主人公との接触を避けていたのだ。


彼女が姿を見せなくなってからしばらく経ったある日の夜。
二度と会えないのではないかと思っていた主人公のもとに女が現れる。
顔中包帯で覆われているので顔はわからなかったが、恐らく彼女だろうと思われた。

彼女と思われる女性は、主人公の前で顔に巻かれた包帯を解く。
解かれた包帯の下から、皮膚の下の肉が剥き出しになった醜い顔があらわれる。
「美人でなくなった私なんて愛してくれないでしょ?」と言う彼女だが、
それでも主人公の気持ちは変わらなかった。

抱きしめようとした主人公の腕をすり抜け、彼女は夜の闇へと消えていく。
主人公が彼女の後を追おうとした、丁度そのとき主人公の携帯電話が鳴る。
電話をかけてきたのは彼女の親で、電話の内容は、
さっき彼女が自殺をして亡くなった、というものだった…


717: 四十八(仮):2009/06/28(日) 23:23:34 ID:CgfgC8rf0
「真愛」
主人公は「信愛」の主人公と同じく、自分をキモイと思っている女性。
自分の容姿に釣り合うような外見の男と、恋愛の妄想をするのが趣味だった。
優しくて奥手な性格を気に入って、
主人公は「信愛」の主人公(以下「信夫」)を自分の妄想恋愛のターゲットにしていた。

だが信夫には彼女ができたのだ。
それも主人公とは違って、明るい笑顔の美人だった。
主人公は彼女に激しい嫉妬の念を抱き、
黒魔術やら丑の刻参りやらありとあらゆる手段を使い、
彼女の顔が醜くなってしまうように呪った。

呪いの成果があったのか、彼女は顔の皮膚が溶ける奇病にかかる。
だが主人公にも呪いが返ってきたのか、
顔に猛烈な痒みが襲い、掻き毟って顔の皮を全部落としてしまう。

さらに醜くなった自分の顔を見て絶望した主人公は、
それもこれも全部自分という彼女がいるのに、別の彼女を作った信夫の所為だと思った。
信夫を殺して、自分も死んでやろうと思い、顔に包帯を巻いて信夫の家に行く。


718: 四十八(仮):2009/06/28(日) 23:27:09 ID:CgfgC8rf0
彼女を騙って油断した信夫を殺すつもりだったが、
その前に醜い彼女に幻滅した信夫の言葉を聞いて、彼女をあざ笑ってやるつもりだった主人公。
「美人でなくなった私なんて愛してくれないでしょ?」と主人公は言うが、
それでも信夫の気持ちは変わらない。

醜くても愛してくれるという信夫を見て、主人公は初めて自分が酷いことをしていると気付いた。
良心の呵責に耐えられなくなり信夫の前から逃げ出した主人公は、
せめて彼女に本当のことを話して謝ろうとするが、既に彼女は自殺した後だった…


自分も死んで楽になろうと、主人公も自殺を図ったが、
奇跡的に助かり死ぬことはできなかった。
自殺した彼女の霊に取り憑かれ、これからも主人公は死を許されないだろう。


なんというか「真愛主人公のブサイクざまぁw」っていうより、
心が病んでた主人公が折角改心したのに全部後の祭りだったとか、
彼女も怨霊になって成仏できないし、誰も救われないのが後味悪かった。



719:
本当にあった怖い名無し:2009/06/28(日) 23:33:22 ID:+Ju91vdE0
>>718
オツカレオン、スッと読めたよ



722:
四十八(仮):2009/06/28(日) 23:50:09 ID:CgfgC8rf0
うん。2007年度クソゲーオブジイヤー受賞作品。
凶悪なバグ期待して借りたけど、奇跡が起きたのか全くバグが出なかった。
普通に面白くてクリアしたけど、バグ期待してたから逆に後味悪かったような。



723:
本当にあった怖い名無し:2009/06/28(日) 23:56:13 ID:oIxlhwg2P
>>722
じゃあ後味悪くなる情報を
その話、四八の中で評価はいいけど盗作疑惑が出てる



796:
本当にあった怖い名無し:2009/06/30(火) 01:58:23 ID:ctfcAMe60
やっと見つけたので、内容をコピペします。

グリム童話「子ども達が屠殺ごっこをした話」
西部フリースランド(オランダ)にあるフラネッケルという名前の小都市で、
5歳か6歳ぐらいの女の子と男の子、まあそういったような歳のいかない子どもたちが遊んでいました。

やがて、子どもたちは役割を決めて、1人の男の子に、おまえは牛や
豚をつぶす人だよと言い、もう1人の男の子には料理番だよと言い、
またもう1人の男の子には、おまえは豚だよ、と言いました。

それから女の子にも役をこしらえて、1人は女のお料理番になり、
もう1人はお料理番の
下働きの女になることにしました。
この下働きの女は腸詰めをこしらえる用意として、豚の血を小さい容器に受ける役目なのです。

役割がすっかり決まると、豚をつぶす人は、豚になるはずの
男の子につかみかかって、ねじ倒し、小刀でその子の喉を切り開き、
それから、お料理番の下働きの女は、自分のちいさな容器で、その血をうけました。

そこへ、市の議員がはからず通りかかって、このむごたらしい様子が目に入ったので、
すぐさまその豚をつぶす人をひったてて、市長さんの家へ連れて行きました。
市長さんはさっそく議員を残らず集めました。

議員さんがたは、この事件を一生懸命相談しましたが、さて、男の子をどう処置していいのか、
見当がつきません。これが、ほんの子どもごころでやったことであるのは、分かり切っていたからです。

ところが、議員さんのなかに賢い老人が1人あって、それなら、裁判長が、片手に見事な赤いりんごを、
片手にライン地方で通用する1グルテン銀貨をつかんで、子どもを呼び寄せて、
両手を子ども
の方へ一度に突き出して見せるが良い。

もし子どもがりんごを取れば、無罪にしてやるし、銀貨の方を取ったら、
死刑にするがよいと、うまい知恵を出しました。

そのとおりにすることになりました。
すると、子どもは笑いながらりんごをつかみました。子どもは何にも罰を受けないですみました。



799:
本当にあった怖い名無し:2009/06/30(火) 06:19:14 ID:58Sb1cni0
>>796
>>笑いながらりんごを掴んだ
これってどっちとも取れるよね?
A 無邪気なこどもが簡単に殺人を行った事に恐怖を感じる
B 大人の意図を読み取った腹黒いこどもに恐怖を感じる



800:
本当にあった怖い名無し:2009/06/30(火) 07:15:11 ID:9CjhlH2EO
>>799
自分の読んだマンガでは「わあ!リンゴだー(満面の笑み)」「ぼくも欲しい!
(←屠殺係じゃない子)」といかにも子供らしい本気の取り合いをしてた
原作ではどうなんだろう…さらっと「笑いながらりんごを選びました」だと逆に怖いよね



802:
本当にあった怖い名無し:2009/06/30(火) 08:31:43 ID:RIWMpE8q0
子供の無邪気さって怖いな



955:
本当にあった怖い名無し:2009/07/02(木) 22:28:50 ID:2+F0/EnFO
脱北した家族の話。

ある一家が生活の困窮に耐えかねて脱北を決意する。
父母子供2人で逃げたんだけど、
季節は冬で寒いし、食べ物はないし、道のりは過酷だしで
みんな疲れ果ててボロボロになってく。

ついにお母さんが倒れてしまい、家族に
「私の肉を食べて逃げ延びなさい」といって死んでしまう。
父親は子供たちに無理やり母の肉を食べさせる。子供たちは泣きながら母の肉を食べる。
そのお陰で一家はまた脱出の旅を続けてついにあと少しで国境というところまでやってくる。


けどそのころには再び一家はボロボロになってて、もう一歩も進めないような状況に陥る。
そしてついにお父さんが力尽きて倒れてしまう。
実はお父さんはお母さんが亡くなった時に、どうしてもその肉が食べられず、ボロボロのまま旅を続けていた。

そして「私の肉を食べて必ず逃げ延びなさい。」と言い残してお父さんも亡くなる。
二人の子供たちは言いつけ通りお父さんの肉を食べてなんとか国境を越え、無事保護される…

昔、実話だと聞いたのだが…
本当だったらこわすぎる。
兵士



326:本当にあった怖い名無し:2012/05/13(日) 02:01:11.56 ID:sDOl/1IT0
「断章のグリム」というラノベ
強いトラウマになるような惨事に出くわした人々が、
そのトラウマになぞらえた能力を持つという設定のある話。


ある青年は、不老不死の力を持ち、自らの血を与えることで他者の怪我を多少治すことができる。
彼は次々と親しい人々に先立たれた経験から「自分一人だけが残される」という
トラウマを抱き、そのトラウマが能力となった。


恋人に先立たれたことが決定打となって能力を得た青年は、
恋人の後追いをしたいという願望が強かったものの、

その時にはもう、四六時中自分の体を切り刻み続けても死ねない体になっていたため、
悟りきったように死ぬことを諦め、能力者同士の互助会みたいなものに加わり、回復役として働くようになった。

彼は自分の境遇を「八百比丘尼」に投影していたためその能力は魚の属性を持ち、
血を大量に与えすぎれば、相手を魚に似た化物に変えてしまうので、調整して与えていた。

ある少年は「相手の能力やその根幹となるトラウマを理解した上で拒絶することで、
相手の能力も存在も消去できる」という能力を持っていた。

少年に出会い、能力に戸惑う少年を指導したりと先輩として振る舞いながらも、
青年は、彼の能力によって殺してほしいという願望をどんどんふくらませていくようになった。

能力者たちは時に、強すぎるトラウマに飲み込まれ、
自分のトラウマを周囲に撒き散らすようにして怪奇現象をふりまき、
話によっては街一つを壊滅させてしまう事もあった。
手に負えないそんな能力者を、最後の手段として消し去るのが少年の役目だった。

少年はある時、うっかりと互助会のメンバーの一人をきれいさっぱり消し去ってしまった。
その人物は「殺した相手が異形として甦る」という能力者だったため
自殺する事も出来ない自殺願望の持ち主で、青年の友人でもあった。


「殺してほしい」という願望を、少年の心情を思いやりこらえていた青年だったが、
友人の死がうらやましくてたまらなくなった。

少年にただ口で「殺してくれ」と頼んでもだめだろうから、「殺さなければ」と思うよう仕向けようと考えだした。


327: 本当にあった怖い名無し:2012/05/13(日) 02:02:37.30 ID:sDOl/1IT0
手始めに青年は、仲間の一人に無理矢理自分の血を飲ませ、化物に変えた。
そうされた人物は、全身を体内から異形の小魚に食い破られ、
まるで人型に小魚が寄り集まったかのような姿になり、
それでも青年の能力の片鱗により、不死で意識もあるという悲惨な状態になった。

その姿を少年に見せ、自分を消して欲しい、そうすれば能力も消え、
苦しんでいるこの人を楽に死なせてあげられるよとお願いした。
しかし、青年は恩のある相手であるし、優しかった彼のいきなりの変貌に驚くしとで、
少年は動揺しそれに答えられなかった。


青年は少年を押さえつけて自分の血を無理矢理飲ませ、これ以上飲んだら少年も化物化する、
取り返しがつかなくなる前に早く自分を消してくれと脅迫した。
ちょうどそこに他の仲間が帰ってきて青年を止めに入ったため、
青年は一旦は諦め、その場から逃げていってしまった

もっと少年に本気で憎んでもらわないといけないと考えた青年は、
自分の血を仕込んだ料理を少年の両親に食べさせた
少年が帰宅した時には両親は、顔面に大量の魚が生え、密集した魚の口によって蓮コラ状態な姿になり、
自分の口では息もできないだろうにそれでもやはり不死の状態になっていた。


328: 本当にあった怖い名無し:2012/05/13(日) 02:05:29.87 ID:sDOl/1IT0
少年が本気で殺す気になってくれるまで、
少年の周囲の人々をひどい目に遭わせ続けるしかない、と練り歩く青年。


様々な武闘系能力者が彼を止めようと立ちはだかるが、
それらの能力は諸刃の剣で能力者自身をも傷つけてしまうもので、
不死の青年相手に長期戦を挑んだ結果は、ことごとく能力者が満身創痍するだけで、
青年を殺しきる事も止めることも出来なかった。

これ以上の被害は出せなかった。
また、青年の狙い通りに少年は憎しみを抱くようになっていた。
青年の計画に乗ってしまわなければならないことへの憤りと、
そうまでして死にたがる彼に哀れみを抱きつつも、少年は望みどおりに彼を消してあげた。

青年が消えた瞬間に、魚化していた人たちは腐った小魚の群れに変化し、死にきった。
人によっては肉片なども残ったが、どちみちまともに弔うことも出来ない遺体で、事件として処理することも出来ず、
「人物の存在を認識できなくさせる」能力者の手によって、被害者たちは存在を消された

能力者同士は、精神に作用する能力に対しやや耐性があるため、
少年は両親の存在自体を忘れることはなかったが、

思い出は曖昧になり、なにも見なければ父母の名前も顔も思い出せない状態になった。

周囲の普通の人々は、能力の延長なのか両親の欠落には全く意識を向けず、少年はごく普通の日々に帰った。
しかし、子供の一人暮らしは大変なものであったし、いずれ金が尽きたら学校を辞めることも覚悟し、
少年は襲い来る新たな戦いに備え生きていくのだった。


青年もかわいそうな境遇ではあるが、自分が死ぬためだけに好き勝手やらかしまくったんだから、
お望み通りに殺すんじゃなくて緊縛した状態で金庫にでも閉じ込めて一生苦しめたれと思った
そんな結末になったらなったで、後味悪い思いしそうだが



330:
本当にあった怖い名無し:2012/05/13(日) 02:49:04.31 ID:W2JwgUja0
ギョギョッとする話だな



332:
本当にあった怖い名無し:2012/05/13(日) 12:17:18.45 ID:m1YpcHjxO
>>330
さかなクンさん自重



526:
本当にあった怖い名無し:2012/05/21(月) 00:03:34.45 ID:Tvok+H7x0
書いてみたら大した話でもなかったが実話フェイクなし、昨年祖父が亡くなった話

俺の祖父(以下じじい)は還暦前に農業を早々にリタイアして、年金も少なかったため暮らしが厳しくなり
実家から遠い他県に家建てて暮らしてた、まだ30代だった俺の両親に引き取られ同居開始

俺が小さい頃に突然やってきたじじいだが、俺は小さい頃は結構なついていたそうだった
だが、小学生高学年になるとじじいが変に思えて遠ざけるようになった。
小遣いのひとつもくれないしw


まず自分の話しかしないんだが
(俺が何のクラブやってるとか習い事だとか、話しても一切興味なくて聞かない)

じじいの自分の話というのはこの2つの話のみ

1つ目は、自分の病気自慢
と言っても実はどこも悪くはない(勿論医者に行くが問題無しで帰される)
やれ腹の調子が悪い、膝が痛い、頭痛がするような気がする・・・等加齢によるもののような事を
さも一大事のように、暇そうな家族を見つけては延々と1日中話す

2つ目は、戦争の話
戦地に赴いて戦ってきたらしい。何年ぐらい、具体的にどこへ行ったか等詳細は話さないし
いつも同じ話をただリピートするだけの代わり映えのない内容だが、
じじい疎ましく思いあまり話をしなくなった後も、戦争って大変だったんだろうなと思って
俺もこの話はよく聞いてあげていた。じじいを自分の祖父として敬う唯一の点だった


527: 526:2012/05/21(月) 00:04:00.01 ID:WP4/Ts930
じじいがうちに同居してからは、じじいが”か弱い老人”を盾に前述の病気自慢を始終するため
食卓が暗くなったし、何よりじじいは60代だし元気そのもので俺にはか弱い老人には見えなかったし
じじいが何か言う度に親父は「いい加減にしろ!」って突然キレてどっか行って、
その分愚痴がお袋と俺に回ってくるだけだった。

今思えば早く施設に放り込めば良かったんだろうけど、
親父は社会的地位がある職業で保身もあったのだと思

俺が小さい頃は結構仲良かった家族だったが、じじいが来てから親父はキレるし
お袋はイライラして余裕がなくなってる感じだった

俺も家の中でずっと閉塞感を感じて、中学以降は家でほとんど家族としゃべった覚えがない
大学で上京したら、以降ほとんど家に寄り付かなかった
仮にも自分の肉親のじじいをこんな風に蔑んでしか思えない自分自身も最悪だと思った

そのじじいが、昨年末に98歳の大往生の末死んだ
一昨年の12月に倒れ、自発呼吸が弱くなり医者にもう1ヶ月も持たないと言われてから
寝たきりで1年間死ななかった。お袋が一人で介護したらしい

俺はじじいが倒れる前頃、残業続きで、たまに来るお袋の電話もほとんど折り返してなかった
ここ1年電話が来なくなった事もなんとも思ってなかった
じじいが寝たきりになった事はお袋が俺には心配かけまいと知らせなかったようだった


528: 526:2012/05/21(月) 00:04:22.00 ID:WP4/Ts930
通夜に間に合わず葬式には駆けつけた。
そこで先に来ていた何十年ぶりに会う親戚がじじいの話をしていた

内容がおかしかったんで俺は孫ですとは言わずに、親戚からもっと詳しい話を聞いた

じじいが繰り返ししていた戦争に行った話、あれはじじいの兄の事だった
じじいの兄はちゃんと戦争に行って活躍し、帰ってきたらしい
けど、じじいは招集されたものの精神に問題ありとしてすぐ帰されたらしい
俺はじじいを疎ましく思う自分が最悪だと思ってきたがこの話を聞いてなぜか笑ってしまった

出棺の前、最後に故人にお声掛けをお願いします、みたいな奴の時、
馬鹿らしくなって気が付いたら「この嘘つきじじい」って口を滑らせてた
親父はずーっと「やっと死んでくれた」って言ってたな

んで、四十九日が済んだ後、親父とお袋が離婚した
お袋は今別人のように明るくなって、新しい趣味に没頭したり旅行行ってる
先月会った時、色々あったけどきちんと最後までお義父さんを
看取れたから今は後悔はないって言っててホッとした


お袋の実家は寺だったから変な義務感と、
あのじじいを1人にしたら生きていけなさそうで可哀相って変な同情


心で寝たきりになってもなんとか頑張ってたそう
親父は引きこもりになって独居老人になりつつある

以上、文章めちゃくちゃですまないw
家族皆それぞれ悪い所はあったが、じじいがいなけりゃもう少し幸せな家族だったのかな、と



531:
本当にあった怖い名無し:2012/05/21(月) 01:02:23.75 ID:fAqlhUkMO
>>528
うわぁ……、後味悪いというよりいたたまれない
一番悪いのは爺さんなんだろうけどそこまで悪人ってわけでもないし、
正直誰も悪くはないような気がするし…
とりあえずお母ちゃん乙って感じだな



729: 1/3:2009/06/29(月) 00:36:23 ID:mHArXuTh0
四十八(仮)より
「とろろ」だっけな?確か松本清張の書いたシナリオだったと思う。
いろいろうろ覚えですまんが

ある晩、旅の男が一夜の宿を求めて一件の家の戸を叩いた。
そこに住んでいたのは老人と、孫娘らしき女が一人。
彼らは快く旅人を迎え入れると、お腹も空いているだろうと食事まで用意してくれた。

せっかくだからこの土地の自慢の料理を食べていけと言って出してくれたのがとろろ飯。
冷たいとろろを麦飯にかけただけのものだが、これが実に美味い。

あまりの美味さにお代わりまでしてしまった男だったが
「さて、残りのとろろは明日の朝食に残しておこう」との老人の言葉に
さすがにさらにお代わりを貰うのも気恥ずかしく、その日は箸を置く事にした。


730: 2/3:2009/06/29(月) 00:37:08 ID:mHArXuTh0
夜も更け、男は用意してもらった寝床で休むことになったが、どうにも寝つけない。
原因は分かっている、あのとろろだ。あれをもう少し食べたいのだ。
男はこらえきれずに、こっそり台所に向かった。

盗み食いなんて情けないがガマンできない、
ほんの少し、一口だけでいいから勘弁してもらおう。
確か夕食の時、あのとろろを入れた壷をこの水屋に片づけていたはずだ。

ああ、あった、この壷だ。
男は壷を持つと中身を一口すすりこんだ。

ずるり
・・・美味い!
そうなるともうガマンできない、気がつくと男は中身を全てすすりつくしてしまった。


731: 3/3:2009/06/29(月) 00:37:39 ID:mHArXuTh0
すっかり満足した男であったが
ふと我に帰ると自分がとんでもない事をしてしまったのに気づいた。
善意で泊めてくれた人の家で盗み食いした揚げ句に中身を食べつくすなど言い逃れ出来る事ではない。

男は寝床に戻ると、どうしよう、どうしようと朝まで悶々とし続けた。
答えも出ぬままやがて夜が明け、娘が朝食の準備が出来たと呼びに来た。
男はびくびくしながら食卓に赴いた。

老人も娘も何も気づいてないようだ。
まるでこれから死刑宣告でも受けるかのような心持ちで男がじっとしていると、老人が娘に言った。

「娘や、おまえは実に感心な奴だ。水屋に置いておいたワシの痰壷、夜中のうちに奇麗に片づけてくれたのだな」



732:
4/3:2009/06/29(月) 00:41:15 ID:mHArXuTh0
すまん、やっぱ勘違いしてた。
松本清張じゃなくて筒井康隆の書いた話だった。
松本先生ごめんなさい。



733:
本当にあった怖い名無し:2009/06/29(月) 01:13:08 ID:zkVoAfXGO
その老人の痰は、どうしてそんなに美味しいんだろう。
それとも、とろろを盗み食いした旅人を懲らしめるための嘘だったのかな。



735:
本当にあった怖い名無し:2009/06/29(月) 01:15:26 ID:Lay9rytdO
もうとろろ食えない
なんて後味の悪い話なんだ



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