「声がデカイだけの“作画オタク”が原因で現場は疲弊している」 …「ハルヒ」「らき☆すた」の山本寛が示唆 「声がデカイだけの“作画オタク”が原因で現場は疲弊している」 …「ハルヒ」「らき☆すた」の山本寛が示唆
旬の作品を特集するアニメ情報誌「」で、「ハルヒ」「らき☆すた」のOPなどで知られるアニメ監督・山本寛氏が、「一部の“作画オタク”と言われている人の発言権がネットによって大きくなってしまっている」など示唆したことで物議となっている。

旬の作品を特集するなどボリュームあるアニメ情報誌「」で、「ハルヒ」「らき☆すた」のOPなどで知られるアニメ監督・山本寛氏が、「一部の“作画オタク”と言われている人の発言権がネットによって大きくなってしまっている」など示唆したことで物議となっている。


山本 これにはいろんなマジックがあって、実は絵だけを重視して見ているアニメオタクって少ないんです。ごく一部の“作画オタク”と言われている人の発言権がネットによって大きくなってしまっていることが影響しています。

これは実地で体験しているのですが、そのごく一部の大きな声を現場が真に受けてしまって、あわてふためいた結果がクオリティバブルなのです。「おいおい、求められているものが違っているだろう」と思うのですが(笑)。

実はアニメオタクの大部分はそんなに作画に詳しくないんですよ。これは統計上も言われていることなのですが、作画オタクが狂喜乱舞した作品は売れないんです。

その最たる例が究極の作画アニメと言われている『電脳コイル』(2007年)で、最近だと『鉄腕バーディー DECODE』(2008年、2009年)でしょうか。作画オタクは狂喜乱舞するのですが、まったく売り上げに結びついていないのです。

僕はかつて「ネットの力に屈した」とゼロ年代(2000年から2009年までの10年間)を評したことがあるのですが、まさにこれですよ。ネットに踊らされて、「もっとすごいものを作らないといけない」と思ってあわてふためいた結果、現場だけ疲弊してもうからないという。

もちろん絵のクオリティは大事なのですが、あおられたから必要だというのではなくて、制作側が必要とするレベルのクオリティについて、もう1回見直そうよということですね。

『BLACK★ROCK SHOOTER』も見事にネットの声にあおられて作っているので、結果的には“ただの作画アニメ”と言われるかもしれません。

だから、人ごとではないんです。ウチもそのあおりを食らっていて、「これでは『BLACK★ROCK SHOOTER』のファンには通用しない!」とかアニメーターたちが主張していました。「そうかなあ?」と思うのですが、「いや、これだけのクオリティはないと」と身内からも言われるので、「これはまずいなあ」と感じています。


全文は以下で。

業界が“先祖返り”している――『ハルヒ』『らき☆すた』の山本寛氏が語るアニメビジネスの現在(Business Media 誠)


これにネットでは、「たしかに激しい動きの一瞬を切り取って作画ひどいwwとか言うヤツいる」「作画オタの好きなアニメは売れない」「キツイのはわかるけど現場の人もいいもの作りたいのは確かだろ」「より良い物求められて泣き事言う奴が物づくりなんてすんなや」

「これは正論。けど電脳コイルを作画アニメと言うのは何か違う」「1話だけ神作画で2話目以降崩壊するのいい加減やめて」「化物語とか全然うごかないくせに売れまくったじゃん」「声がデカイだけのオタクを無視できないならそういうことだ」など様々な見解が寄せられている。


▼参考 ネット上でよく見られる作画崩壊



山本寛(通称:ヤマカン)は、「涼宮ハルヒの憂鬱」の演出家、「らき☆すた」「かんなぎ」の監督として知られる。京都アニメーション時代「らき☆すた」でアニメ初監督に就任するも、「監督において、まだその域に達していない」との社内判断から第4話をもって降板。そして2007年6月をもって退社し、フリーとなる。

なお、7月24日に発売された「」に付属のアニメ「」は、その欝的な内容で現在話題の渦中となっている。


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