表題の作品と同時に、友人Sが手渡してきたものがある。


車田正美熱血対談伝説 リングにかけろREAL
車田正美と7人の格闘家対談!衝撃読切も収録!!
裏表紙には闘争心たっぷりな…不良語で言う「メンチを切る」な
作者本人の写真に、炎の七番勝負!と。
…誰か止めなかったのか。止められないか。この人見た目も言動も怖いものな。

中身はほぼ無いに等しい。例えていうなれば、信者と教祖の対談本だ。
4ページに一度、文章を追うくらいで十分かもしれない。
リングにかけろが心から好きな人間が、車田信者に向けて作った本であり、
その熱量に、そこまでファンではない自分としては、ちょっと引いてしまう。
突っ込みをするならば全てがつっこみどころであり、書ききれないほどなので
気になった作者の発言・行動部分だけ、書き残しておく。

・高山善廣とドンペリのラッパのみ勝負をする。
・趣味はジョ散歩(ジョギングと散歩の間の健康維持法。車田流歩行術)
・パンチ一発で会場の外に相手が吹っ飛ぶなんて有り得ない(笑)
・競技場の外まで吹っ飛ぶ場面を見た時に、編集者が「ここまでやるとは思わなかった」
・ドイツ戦の図式や公式は、自分が理屈を作ると担当編集者が探してきた
(どこかで同じ話を聞いたな…吾妻ひでおだったっけか)
・(十二神編と阿修羅編は)できればあれはなかったことに(笑)
・(竜次と菊の母はなぜ飲んだくれの父親と一緒になったのか、と問われて)
俺にとっても謎。作品のディテールにあんまりつっこむな。
・俺は未だに(ベートーベンの)"熱情"なんて一度も聞いたことはない
・「銀河が哭いた虹が砕けた」は俺が考えた。

多いな。
まあなんというか、ここからのリングにかけろ2を楽しむ上で、
この本をぜひとも先に読ませたかったのだろう友人S。
いろいろ思うところがふき出してくるが、この内容を踏まえた上でこれからの展開を
楽しませていただくことにしよう。あー楽しみだなぁー(棒読み)。

ここからはリングにかけろ6~11の感想。
友人達が集まって、この本の話になったとき、
「この話、ボクシングを習うためにこういう展開になったんでしたよね…?」
みたいなことを友人Kから言われ、「ああそういえば!」とようやく思い出した。
展開がいつもの車田漫画すぎて、ノリと熱だけで細かいところを押し流すところだった。
危ない危ない。
この話はボクシングのことなど習った事もない、主人公達が見よう見まねでリングに上がり、
グローブをつけて殴り合いをしている、それだけの話である。ルールなど無用。
レフェリーもいるしゴングも鳴るけど、ボクシングじゃないよ!
まあそりゃあそうだ。敵は音楽で攻撃したり、薬物ドーピング、
グローブの中に仕込み凶器、やっぱり出た鳳凰幻魔拳と謎の指一本でうてる回復魔法、
リングにかけろ1でも多用された「こうげきのしょうたいがつかめない!」謎攻撃と、
こんなものボクシングじゃな…おおっといやいや、これは禁句。
読者全てと作者もよくわかっていることを指摘してどうする。
これは車田漫画、車田漫画。普通の漫画じゃない…。
…しかし仲間がダウンしたところを、マーラー交響曲第二番、復活で蘇生!とかあっても
ああ、きっと車田本人は聴いていないんだろうな、と苦笑が一番の感想になってしまった。
リングにかけろREALの影響がもうこんなに!やるな友人S。

他にもヒロインの性格設定が、ギャグなのか淑女なのか、よくわからないとか、
代役としてリングに上がったときの服装は、日本から準備してきたのかとか、
主人公が惚れる要素がどこのどのへんにあったのかとか、
ヒロインの思考回路にも言いたいことはあるが、まあいいとしよう。
作者もディテールにつっこむな言ってたし、きっと何も考えちゃあいない。
ノリだろうな。
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