副題は「七宝珠、覚醒」
プレイヤーはシンゴ:大畑顕 柊蓮司:矢野俊策 デュフェス=サシン:藤村まどか
アルゲル=アルガロード:田中天 ファラウス:鈴吹太郎

セブン=フォートレスというシステムを使ったTRPGのリプレイの第四巻。
剣と魔法のファンタジー世界観のオーソドックスなシステム…だったが、
追加されるシステムはあり、バージョンアップはありと、
数々の魔改造の結果、きくたけ氏の頭の中にあるなら何でもありの世界観になった。
このリプレイシリーズでも、別システム「ナイトウィザード」から柊蓮司が現れるし、
面白いことなら何でもあり。である。
また、この「シェローティアの空砦」は連綿と続く「砦シリーズ(正式名称不明)」の
第七作目であり、初出である第一作目「アルセイルの氷砦」は初出1991年…
文庫で再販されたとはいえ、簡単には読み返せないほどの数が出版されている。
きくたけ氏のライフワークの一つと言っても過言ではない。
…20年にわたる連載で、私がこのシリーズに出会ったのが…えーと(計算中)
もう15年も前になるのか。そりゃ老けるし前のシリーズも忘れるわな。
むしろ全シリーズ読んだのかの自信もない。

さてこの本。
最初から田中天が大暴走します。
彼の元のキャラ、アルゲルは悪人だったが、普通に人間。
だが出演予定がないというGMに、インパクトたっぷりの案が示される。
「リビルドして、精霊船になります!!」(リビルド:作り直し。精霊船:宇宙戦艦のイメージで)
もうそこからは田中天オンパレード。4ページ読むごとに自分の口から笑い声が漏れます。
ディフェス役の藤村まどかは無口キャラプレイを貫いており、
今回もリプレイ中では存在感は希薄。
プレイ中は細かく動いてはいるのだが、今ひとつイメージに残らない。
あれ?出演プレイヤー4人だったっけ?と思うこともあるが、
田中天がいるだけでもう充分!キャラが食われるというよりも
シーンが食われていく、この勢いだけで読んでいて楽しい。
GMとしてはこんなプレイヤーがいると、シナリオ自体が崩壊すると思うが
よくまとめるものだ、と感心する。
シナリオ自体は壮大な風呂敷たたみ。これまでの伏線を回収し、
それぞれのシリーズの名場面を、時間を越えて追体験する。
壮大ではあるが少し冗長。飽きを起こさない程度に、田中天はいいスパイスになったと思う。

きくたけ+田中天は私の大好物であるので、毎回でも出演していただきたい。ぜひに。

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