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やらない夫は奇妙な部署に配属するそうです 『オニ』 捜査 ― 5 カテゴリ:やらない夫シリーズ
190 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:30:57 ID:l7GdGl2H
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iｲ彡 _＝三三三ｆ ＿ ＿ヽ
!ｲ 彡彡´_ -_=＝{ 三ｼ ヾ三ヽ.
fｲ 彡彡ｨ 彡ｲ／ ｨ_‐- ､ ￣￣ ヽ 改めまして、皆の者、こんばんわ。
ｆ彡イ彡彡ィ／ ｆ ._￣ヾﾕ fヱ‐ｫ丶 麻呂でおじゃる。
ｆ／ミヽ＝＝＝＝＝＝<|でiﾝヽ lr＝〈ｨでiﾝ!ﾌ 食べ過ぎて、こんなに太ってしまったぞ。
ｲｲレ､´彡ｆ ヽ 二 _rソ/ !弋_ { .ﾘ 誰か麻呂にダイエット方法を教えてほしいでおじゃる。
ｆﾉ ／） 彡! .ｨ,' : !. ..l
ﾄヾ__ら 'ｲf ｕ i ,､ ,..､ヽ . !
|l|ヽ ｰ '/ _ _ ｲ../
r!lﾄ､{'ー‐ ヽ ,ｨﾁ‐-‐ヽ i/
/ ＼ゞ ヽ ヽ .ゝ､二ﾌヽﾉ/
./ ＼ ＼ ヽ ｰ一 ／/
／〈 ＼ ﾉ
-‐ ´ ヽ ヽ ＼＼ ＼ 人
やらない夫は奇妙な部署に配属するそうです プロローグ|
第一話「チェーンメール」前編|
第ー話「チェーンメール」後編|
第二話コックリさん捜査 -1|
捜査 -2|
捜査 -3|
捜査 -4|
捜査完了
『オニ』 捜査 -1|
捜査 -2|
捜査 -3|
捜査 -4
191 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:31:13 ID:l7GdGl2H
ﾄ:::::::::｀''- ..,, ;;;;;;;;;;;;｀'' -...., . .- ''´
/"'-..,;;;;;;;;;;;;;｀''-..,,_;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;..
i:::::::::::::::::::三 ｀'' - ..,,;;;;;/;;;,,..-'イ;
/ﾆ､::::::::::::::::三 ､;;;;;; ｀"´ ,,,,, i;;;
{ ( _',::::::::::/ "" |
', '<i ヾ:::::::i ､､,,三、 ,,.-、
',､ヾヽi:::::i '-ヽソヾ /,'ｯﾌ､i ふぅ…瞬間ダイエットで痩せたでおじゃる。
ヽ__.. i::::i ､ ￣ﾉ | ;ﾆ ノ. ではっ…前回のあらすじを簡単に説明するかのぉ…
ﾉ,.-| i::i |
. i,ｨ''"', ／､_ ::::
/',',', ', ／ ヽ_ノ
. ｲ',',',',', ', ', ( ,.---::;;;;､_,. }
/ '',',',',',', ', ',- ､ ,.__`ｰ´ノ
,.-イ ''',',',.',', ',:', ,ノ ／､,,
( {´ ',',',',', :',.','---─ '´ﾘ ',
''´´ヽ((''- .., ',',',',', .',.',ソ ./ / ',) }ｰ..,,
192 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:32:05 ID:l7GdGl2H
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やらない夫とやる夫はダディに頼まれて、誘拐事件を独自に捜査することになる。
被害者宅に届いたもの。それは奇妙な文字が書かれたＦＡＸだった。
さらに、他の家にも似たようなな便箋が届けられた。
しかし、そこからやらない夫たちは竜宮家の隣人である園崎魅音が怪しいと睨む。
そこで証拠を入手するために、張り込みをしていたが、
現れたのは重傷を負った園崎魅音だった……。
193 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:32:36 ID:l7GdGl2H
,l､::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
,ﾊ::｀丶､:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
{;;;;ヽ､:::::｀丶､:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}
,l;;;;;;;;;ｼ丶､:::::::｀:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
fうl;;;ミミ、 ｀`丶 ､::::::::,: - ''"´ ﾘ;;;;;;f-､
{ l l;;;;;ｯ=` (三> ｀^´ (三ｼ ム;;;;;;ｿl}
t !;;;ﾘ _,,...,,_ _,,..,,_ l;;;// 麻呂の予想では今回がターニングポイントな気がするでおじゃる。
ﾞl ヾ;lヾ:'ｨﾃ;;;;;;;;;;;;;; i＝i ,: ',;;;;;;;;;;;;.ﾞi;/l;// 選択には十分考えた方がよいと麻呂は思うぞ！
`ｰll! i::;;;;｀''==ヲ' lヾ..;;;;;;;;;;..ノ ,!ﾘﾉ
/;;;/::ヾ､.／ ／ ／ ） l'ﾞ /"i;;;;;;;;＼_ ――それでは、諸君、恐怖を体験しましょう！
_,.-;;'";;;;;;;;r‐ /ﾞ ,／ ／ /_!／` /,,l;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;~＼
_,､-‐;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / / / /.__,,,..-／ヽ /;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;,,､_
‐'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ﾉ / .ﾉ / ,,, ／ ﾉ/';;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ'';;;,,､_
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194 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:32:53 ID:l7GdGl2H
197 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:33:41 ID:l7GdGl2H
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／ | |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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／ , 1.|..,;;;, .,;;;,| | |;;.ｉ| | ||￣￣|￣￣|￣￣|
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| ／| .| . ...| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || | | | ヾ;
ヽﾐゞ;; | .| . .| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| | | ヾゞ:;
ﾐ ゞ;;ﾐゞ;;.. ;. | ..| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || |＿|＿| ヾ;/
ゞｿミゝﾐゞ;;ヾ;:;;: . | | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| ;ヾ ゞ
ヾ;:;;:ヽﾐゞ;;ｿゝﾐゞ;;. | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || ヾ;;;ゞ ;;
ヾ;:;ミヽﾐゞ;;ヾ;:; | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| Ц ヾ;;; ;;ゞゞ:;
;ゞゝヽﾐ;ｿミゝﾐゞ;;,| | |￣￣.| | |~''| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || ヾゞ:;ヾ ::ｿ
ﾐゞ;;;:;ｿｿミヾ;:;;: | |￣￣.| | |~''| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| ゞ:;ヾ ゞゞ:;ゞ:;ヾ
iｿ ヾ;: ;;:ヽ_;:ゞ | |⌒l⌒| | | . | | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || ゞ:;ヾ;ヾ ゞゞ:;:ゞ;
;i;:ヽ_;:ゞﾐゞ | | |i.__|___| | |__,| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;; ヾヽ::ヾｿ;;;: ;ヾ ゞゞ;.;:
;ゞil|;;;;;ヾヾヾゞ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ::ヾｿ;;;:;ヾ ゞゞ:;:: ;;:ヾゞ ゞ
198 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:34:37 ID:l7GdGl2H
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|i [工]! ||__｡,,,|ｉ――|| ｏ ||iiiiiiiiiiiiiiii|:::::;;;; | ⊂
／:! |i [工]! ||__｡,,,|ｉ――||￣￣||iiiiiiiiiiiiiiii|----| .|::::..
i,／／| .|i [工]! ||__｡,,,|ｉ――||／／||三三三|＿＿| .i＿,
／ | ／￣￣￣￣￣￣￣￣｀￣
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.i|:::: .. | ／ r====-､ ￣￣￣ r====-､.￣￣￣￣／
.i|::::: : | ／ ||＿_,||｜＿＿_ ..||＿__,|| | ＿＿__,／／
.i|::::::／ ／ !-―-E!､ ／ i-―-'E!、 ／ﾚ'
.i|／ ／ /三三/∪ ,／ /三三/∪ ,／／|
／ ||￣ i|~￣| ￣￣|||￣ i|~￣|.￣￣||
／ ||￣￣ 末´ ￣￣|||￣￣ 末´.￣￣|
199 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:35:09 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 「園崎魅音が襲われたという事実は、
. | （__人__） 俺とやる夫の心に大きな影を落とした。
| ｀ ⌒´ﾉ 一連の脅迫状を手がかりに、
. | } ようやく開きかけた扉が再び閉ざされてしまったのだ。」
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 「あの後、周辺を捜索し終えて戻ってきたやる夫によれば、
. | （__人__） あたりに人影はなかったということだった。」
| ｀ ⌒´ﾉ
.ｌ^l^lｎ }
. ヽ L }
ゝ ﾉ ノ
／ / ＼
／ / ＼
. / / |ヽ、二⌒)､
ヽ＿＿ﾉ
200 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:35:42 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 「あの周辺はゆるやかな下り坂になっていて
. | （__人__） かなり見通しも良いため、
| ｀ ⌒´ﾉ 犯人が何か乗り物に乗っていない限り、
. | } いかに足が速くとも見失うことなどあり得ない。」
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 「もちろん、あの朝の静寂の中、
| （__人__） エンジン音がすれば、
. | ﾉ たちまち俺らの耳にも届いたはずだが、
| ∩ ノ ⊃ それも無かった。」
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
201 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:36:08 ID:l7GdGl2H
. | /;;;;;;| /;;;;;;;;;| | .l;;;;;;;;;;;;;/ |;;;;;;;;;;;;;| ﾊ |
‖ /;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;| .l| |;;ヽ;;;;;/ |;;;;;;;;;;;;;;| /;;;|.|;| l
.|;| |;;;;;;;;;;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;| .|;||;;;;;;ヽ;| l;;;;;;;;;;;;;| . | /;;;;;|.|;;| l:
|;;广'ー-.L;;;;;;;;;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|;;|lﾞ;;;;;;;;ﾞﾋ l;;;;;;;;;;;;| .|| /;;;;;;;||;;;;| l:
|;;;| | ｀ﾞ'ヾtｋ､.;;;;;;;;;;;;;;| |;;|l;;;;;;;;;;ﾊ. l ヽ､;;;;;;;l l;;| /;;;;;;;_|ﾚ-广￣ /:
|;;;;| .l,,,,,,;;;;;;;;;|l;ヽ､ヽ､;;;;;;|, |;‖;;;;;;;|: | | /;;;;;;;| l;;l /;;;;;／||;;;;| /::
-亠iiiiiii''´￣l!!!!!!!!!l;;l!lllllliii,､ヽ |;;;‖;;;;l `l .|;;;;;;;;;| l;;;| ./／';;;;;||;;;;| /:::
|. `|!llﾞﾞi´￣| /´ﾍﾞl;iヽﾞﾞ!lli,,,,ﾞヽ、 |;;;;|;;;;;/ l;;;;;;//;;;;| /／;;;;;;;||;;;;;| ./:::
「園崎が自らの頭部を傷つけた可能性も考えたが、
あの生々しい傷……。
命に関るものでは無かったにしろ、
相当深い傷だった。
まさか自分でそんな傷をつけるなんてこと……。」
/ / ／/ヽﾚヽ ＼
'::::: / ' ﾚ ´ ゝ:i ' ヽ
l:::::::/ | / │ | / ',
|::: / ::| / | | / ﾄ !
|::/ ∧ / l | l ハ. │ヽ l
ﾚ _ ｨ =＝ '' ! | `ﾃ＝= -.|､ / | ,.│
| / '´| ! /___ ', │ ,'_∠._ | ' | i ﾉ
| / | , V ”;;;;”;;＼! ／ィ_==. ､ | ／ ! / 「当の園崎魅音はというと、
| ' ﾊ イ _＿__,ィ”;;;;”;;;;”;;;; _＿__,ィﾝ , 病院へ運ばれ、現在治療中だ。
l ハ :＼ `Y ”;;;;”;;;;;;;;”;;;;”;;;;”;;;;”;;;; ﾚ / 命に別条がなかったのは不幸中の幸いだった。」
| ':::::ヽ ::::: ＼ ＼ : ， ／,.. イ ,
V :::::::::: V :::::::ゝ _＼ イ:::::::::/ | /
:::::::::::: |:::::::::l:::ゝ _ ＿＿ イ:::::::/ ,.ｲ , '
! ::::::::: |:::::::::|::r-l.ゝ. ィ |:::::, / ﾚ
! ::::::::ハ:::::: |ﾉ:::: `―` ─ '-- ! |::::: /
| l:::::::::::::: ヽ::::ﾄ ,:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ ..._|:::::ﾚ
| l::: ,. ´丁＼ ＼:::::::::::::::::::::::ノ │:/ __
| _ イ | `─── '′ !/ | ` …- ､
202 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:36:43 ID:l7GdGl2H
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ ガムも結局、手に入らなかったお……
／ （●） （●） ＼ はぁ……
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／ 「やる夫が口惜しそうに言う。」
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
／ ￣￣＼
／ ノ ヽ
|:::::: （● ） だなっ……
. |::::::::::: （__人）
|:::::::::::::: ⌒ﾉ 「そう―――
. |:::::::::::::: } 園崎魅音が救急車で運ばれた後、
. ヽ:::::::::::::: } 彼女の出したゴミ袋の中を調べてみた。」
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
ヾＭ/ ヾＭ
／/ヽ~＼／/ヽ＼
| | . |
ヽ＿＿／ヽ＿_.
「だが、残念ながらガムなどの唾液を
摂取できそうなものは見つからなかったのだ。」
203 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:37:12 ID:l7GdGl2H
. ／￣￣＼
. ／ ノ ＼ ＼／｀i 「そういえば……
| （●）（●）./ ﾘ 俺は、ふとあれから後回しにしていた
. | （__人__）..| / 問題を思い出した。」
| ｀ ⌒´ ﾘ ﾋ
. ヽ ／/ ,｀弋ヽ そういえばやる夫、
＿＿ ヽ - ′.Ｙ´ , ｀ヽ｀.ｌ あの時、園崎魅音の目が真っ赤だったとか
／ : : :介〈 `ｰ〈::....ノ Ｖヽ 言ってなかったか？
| : : : : ::〈 ｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/ //:|
| : : : : : /: | {::::} ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
| : : : 〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|
／￣￣￣＼
あっ、あぁ……あれかお。 γ⌒) (⌒ヽ
あれは忘れてくれだお。 ／ _ノ ノ ＼ ＼ `､
きっとやる夫の見間違えだお。 （ < （●） （●） | ）
＼ ヽ （__人__） ／ ／
204 名前：名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日：09/07/30(木) 21:37:44 ID:lJVEl+PI
おお、生きていたのか
205 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:37:52 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ u ノ ＼
| .u （ ●） | えっ？
. | （__人_） だがっ……
| ｀ ⌒ﾉ
| }
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
＿＿＿_
／ ノ ＼＼
／ （●） (●）＼ あっ、あの時はやる夫も混乱してたし……
／ ∪ （__人__） ＼ そのっ、恥ずかしながら少々気が動転
| ｀ ⌒´ | してたお……
＼ /⌒)⌒)⌒) ／/⌒)⌒)⌒)
ノ | / / / (⌒) ./ / /
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
206 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:38:28 ID:l7GdGl2H
＿＿＿_
／ ＼ それに万が一、
／ ─ ─＼ あの状態で園崎魅音が目を開けていたとしても、
／ ⌒ ⌒ ＼ 目に入った流血で赤く見えただけかもしれないお。
| ,ﾉ(､_, )ヽ |
＼ ﾄｪｪｪｲ ／
／ _ ヽニｿ, く
＿＿＿
／ ヽ､_ ＼
／（● ） （● ） ＼ 最近、鬼の目が真っ赤だったという話を
／:::⌒（__人__）⌒::::: ＼ 聞いたばかりだったし、
| ｌ^l^lｎー'´ | ついそんな風に見えてしまっただけだお……
＼ヽ L ／
ゝ ﾉ
／ /
207 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:38:58 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| u （ ●）（●） 「確かに俺自身、あのとき冷静だったかと問われれば、
. | u （__人__） そんなわけはなく、記憶も断片的でしかない。」
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ＼
| u （●） 「こう言っては何だが、
. | u （___ﾉ） 怖がりなやる夫ならその確率は
| u ´ﾉ さらに高くなるように思える。」
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
208 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:39:25 ID:l7GdGl2H
／￣￣￣＼
／ ＼
./ ヽ 「やる夫が見た赤い目はただの気のせいで、
.l l 唯一の容疑者だった園崎は今回の件で被害者になった。
l l 要するに、また振り出しに戻ったわけだ。」
.l l
ヽ l
ヽ l
.) __,,..／
／＝＝=､_〈
／ ＼
／ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） はぁ……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「編纂室の空気が、俺のため息で
. | } どんどん重くなっていく気がした。
. ヽ } 俺たちの捜査は事実上、
ヽ ノ 暗礁に乗り上げてしまったのだ……。」
.> <
| |
| |
209 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:39:46 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ヽ
| （ ー） | 「こんな時に地下にこもっていても、
| （__人） 気が滅入るだけだろ、状況的に考えて……
| ⌒ﾉ 重い空気を振り払うためにも、
ﾝ ノ 外に出よう。」
／⌒ヽ､ _ノ
/ ﾉ ＼__ィ ´ やる夫、俺は外に出るが、
/ / '|. お前はどうする？
（ y |.
＼ ＼ |
＼ｨﾝ､＿＿)、
.| ij ,ﾉ
／￣￣ ＼
. ／ ＼
. ／ _ ノ .ヽ、_ ＼
やる夫もそうするお…… | （ー） （ ー） |
. ＼ （__人__） ／
. , '´７::::|.７ 「i .}::::ヾー､
|ヽ:::::|∧|/| .| ! |∧|:::::::|ヽ
|:::i::::::::lﾆﾄ i | |.,|ﾆl:::::::::i:::::|
/::ﾊ:::::::lﾆ|::＼／:|ﾆl:::::::::|::::ヽ
〉:::::|::::::lﾆ|::::::||:::::|ﾆl:::::::::|::/::|
. i::::::::!::::::::::|::::::||::::::ヽ_::::::::!::::::::|
210 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:40:32 ID:l7GdGl2H
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: :::::::::::::::: : : : :,／ﾞ｀ ｀`''-、:: : : : : : : : ..: : : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::: : : : : : : :::::
.: : : : : : : ,i´ ﾞl:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::::::
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I員TTTTTTTTTTTI _|_ ＿＿＿＿＿＿ |FF|ﾆ|
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. |IIIIｌミ|三三|ﾞ ＿＿＿＿|ミ| LL LL LL LL LL | iﾆi,_＿＿| FFFFFFFFF | |EEE|日
￣￣|!|IIIIｌミ|三三| |田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.|＿＿|.|＝＝／＼＝＝|.|￣￣|「|￣￣
lllllllll |!|IIIIｌミ|三三| |田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.| ﾛ ﾛ 「￣￣￣￣￣￣| | 田 |「| 田
￣￣. |IIIIｌミ|三三| |￣￣:￣￣ﾞ|ミi LL LL LL LL LL |ll.| ﾛ ﾛ .|.l⌒l l⌒ｌ ｌ⌒l l´| | |「|
. . . |IIIIｌミ|三三|| : :ﾞ| | LL LL LL LL LL |ll.| ﾛ ﾛ .|.l⌒l l⌒ｌ ｌ⌒l l´| | 田 |「| 田
211 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:40:51 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
（ ●）（ ●） ｜ はぁ……
.（__人__） |
ｌ｀ ⌒´ .｜ 「外の世界は晴れ晴れとして、
{ .｜ 俺らの心の重荷を少しだけ軽くしてくれる。」
{ ＿ |
（ヽ、ヽ / ）|
| ｀`ー―‐'| ..ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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／ ＼
／⌒ ⌒ ＼ 綺麗だお……
／（ ・ ） （ ・ ） ＼
| （__ |
＼ _ｌ ／
／ ｰ ＼
212 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:41:27 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ ヽ_ ＼
| （● ）（●） さてとっ……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「気分転換を終えて、
. | } もう一度やる夫と事件の検討をしてみようと思った矢先、
. ヽ } 俺の携帯に着信があった。」
ヽ ノ
_,,,,ノ|､￣／/／/ ＼、
_,,..r''''"/ | ＼`'／ / | ￣`''ｰ-､ ／
/ / | ／＼ / ／ / ヽ ｼﾞｬｼﾞｬｼﾞｬｯｼﾞｬｯｼﾞｬｯｼﾞｬ
ﾉ | ＞ |／）::::/＼/ ＼ ノ ／} ｼﾞｬｼﾞｬｼﾞｬｯｼﾞｬｯｼﾞｬｯｼﾞｬ
{ | { | ,r":::ヽ / / / // ハ ＼
∩
|| ／￣￣＼
|| ／ _ノ ＼ はいっ、もしもし？
／〔| （ ●）（●）
〔ノ^ゝ （__人__） 『こなただよ！
ノ ノ^,- ｀ ⌒´ すぐにいつもの喫茶店まで来てね！！」
/´ ´ ' , ^ヽ }
/ ﾉ'"＼. ⌒ ブチィ！
人 ノ ＼／,＿ __ノ
/:::::＼_／l:::::::＼ｰ-.,ノ､ﾞ, 「っと、それだけ告げると一方的に切れてしまった。」
,/::::::::::ﾉ::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
＿_
／ 〜＼
／ ノ (●)＼ 「こなたは何か新しい情報を手に入れたのだろうか？
. ｜ (.／) ⌒）＼ 俺たちは期待を込めて彼女のもとへ向かうことにした。」
. ｜ （__ノ￣ ＼
＼ |
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
213 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:42:31 ID:l7GdGl2H
(;ﾉ";";~）;;/ (ヾ ;";(;;";)
（(;ﾉ ;;;";"ヾ';''ヾ;(￣｀``' ‐ .､._,,
(;ﾉ￣｀``' ‐ .､._,,￣｀``' ‐ .､._
ヾ人);;;::::::....... ￣｀``' ‐ .､._"'ヽ
|(;ﾉヾ;;;::::::...... ヽ ヽ
| (;ﾉ;;;::::::...... ヽ,..;;'、
|（(;ﾉ;;;::::::...... , i.;:::|
|(;ﾉヾ;;;::::::....... /二二二二二二/i
|((;;;;:::::....., | c a f e ..;;| |
____＿＿_＿＿_＿_＿_,,|￣￣￣￣￣￣l |: Angel Mort..:| |
＿＿|＿＿|_＿__|＿＿,,|￣￣￣￣￣￣￣￣l;;; |＿＿＿＿＿＿;|/
＿|＿＿|＿＿|＿＿|＿|￣￣￣￣￣￣￣￣￣l |:|‖ .;:| |:| ‖
＿＿|＿＿|＿＿|＿＿,,|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ｌ ,|:|‖ .::| |:| ‖
"""''' """'''~ """'''" ""'''"""'''"""'''"""'''"""'''
214 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:42:43 ID:l7GdGl2H
| ...:;;|
| ...:;;|
| ...:;;| O O O
| ...:;;|二二i | || || |ヽi二二i | ||
. ∧＿∧| ...:;;| .∧＿∧ i￣i || i￣i
（ ´∀｀） .. :;;| .（・∀・*,）
（ ） ...:;;| ( )
／￣￣￣￣￣ヾフ￣￣￣￣￣￣￣￣.＼
∧＿∧ ┴ ∧＿∧ ＼
（ *‘） （ ） .＼
二二（ ）二二二二二:（ ）二二二二|
215 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:43:25 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 「俺たちはやる夫の自家用車で飛ばし、
. | （__人__）. ｒｍ､ こなたが待つ喫茶店に直行した。」
| ｀ ⌒´ﾉｒ川 ||
. | },.! ノ' こなた、待たせたな。
. ヽ ｒ / .| 何か収穫があったのか？
ヽ ノノ ﾉ
/ ／ .／
| ／
| i´
____
／:;:;:;:;:｀ヽ.
./;／ ヽ;:',
/;/ __,.ﾍ､___!___
,. |/'"´::::|:::::ヽ::::::::::::｀"'' ､
,. ,. ''::::::!:::::::::/|:::::::::i:::::::::::::::::::､:::::ヽ､
'´ ／::::::::::::::::/ﾚ|:::::::::i:::::ヽ､ヽ;:::::＼:::::',
うんっ、まぁね。 /:::::::::::::::::::/|:::::i::::::::::|＼::::;i｀ﾍ::::::::＼i
そっちは、どう？ ,'::::::::/::::::/:/ !;;ﾊ::::::::| ＼!;;;ﾊ::::::::::::::ヽ.
i:::::::/!::::::i/〒ﾃﾃ ヽ::::| ﾃﾃﾃ'!ヽ＼:::::::::',
!::::/::i::::::::ﾊ ﾋ:;:;r ヽ! ﾋ;:;r! !＼::::!へﾊ!
V'! ｲi::::::/!:! "" ""．l:::ﾍ:::!:|
ヽ! ヽ!::|::i>､. ､_,､_, ,.イ:::|:::::ﾚi::|
|::|:::|::::::｀7:.r--r 7´|:::|::::|::::::::|::|
.|::|::::|:::;:イヽ!__／::::｀>.,|::::|:::::::|::|
|:::|::::|く＼::::::!/::::::／／|::::ﾄ.:::::|::|
216 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:43:42 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）） …………
. | （__ﾉ_）
| ｀⌒ﾉ ／￣￣￣ ＼
. | } ／ . ＼
. ヽ } ………… ／ _ ノ ヽ、_ ＼
ヽ ノ .| （ー） （ー） . |
.> < ＼ （__人__） . ／
| | / ｀⌒´ ヽ
| | ヽ、二⌒) (⌒ニノ
「俺とやる夫は顔を見合わせて、
うなだれた。」
217 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:44:27 ID:l7GdGl2H
:::::::::::::〃::::::::::::;ｲ:::::::::::! !:::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::/:|:::::::::::::/|:::::::::::::| |::::::::::::::::::::;ｲ::::::::
:::::::::」斗+─-/､::::j:::::::::! ,.-┼一-+､/ |::::::::
::::／ / |::::::::/ |::::|1::::::::|´ ',::::::::::/＼j::::::::
:::::::::::/ |::::::/ ﾘ:::| ',::::::::! ',::::::/ |`::::::
:::::::〃 |::::/ j::::| ',:::::::| ',:/ !::::::: 何々、この辛気臭い態度は！
:::::::/ ﾚ' |:::j ',:::::::! ﾘ |::::::: 何かあったのか、この泉こなたに話してごらんよ！
:::::├────? ',::::::| ‐────┤:::::
|:::ｲ彡三三三ミ '::::::! 彡三三三ミﾐﾄ::::|
::|::::| ~~￣￣￣~ ＼| ~￣￣￣~~ l:::|::
::::| | ・ | |::::
::::? ?::::
:::::::::ﾘ /／/／/ /／/／/ ﾘ:::::::
:::::::八 L＿,‐､＿j ノ:::::::::
:::::::::::::＞ 、.. _＿＿ _＿ .. - ＜´:::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丿￣ [::::::::::::::::::::::::::::::::::
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 実は…………
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「俺は、あるがままこなたに伝えた。」
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
218 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:45:15 ID:l7GdGl2H
/ ／ ／ ＼
l / / ヽ ヽヽ
l / / / │∧ ヽヽ,
l │ / / / │││ / │
l l / /l /─'l ﾉ l / ﾉ│ l
l │ │l ｌ＝、l / ﾉ=l, / / / 「竜宮家の隣人・園崎魅音が
l l ﾊ ｌ< l l=└ ﾉ/ ﾉ/// //l / 公由さん・右代宮さんとガーデニングサークルを
l l ハ ヽ ヽ │=ﾉ l / ／/ｌ / 通じて関係があったこと。」
l ハ ＼ ＼─~ , l／ / ｿ
l ＼ │＼、 ー ﾉ /
│ │ヽ │ ／ , /
│ │＼ |─-、/＞イ│//
ｌ └ハ │ﾉﾉ┌ 、l, ｿ
ｌ...----¬~~~ヽ ヽ l 、 ハ ｌl l.ヽ 、____
/ ヽ ヽ ヽヽ/ ヽｌﾉ ヽ ヽ ヽ
/ /ｌ ! ｌ ｌ ! | / | | ! /
| ./ | ﾄ | | ! | | / ｌ ＿_|__| ./
| / ｌ | ヽ | -‐!─-!-|､_ / /‐' ´￣| ! | /
| / | | ヽ lﾄ, |､_ ヽ| /／ .,＿__ | / | /
|,' ! /| ヽ !ﾍ,..-ﾄ=.,二. _ヽ ／ ,=ﾃ;ｰ‐t /-ｧ'/
「園崎の唾液を入手して、 | | ｌ ＼ ヽ＼込;:;:ri _｀' 弋;:_r|/-' / ／
切手に付着している唾液と照合を ! | | ＼ ヽ ヽ ￣ / ./ ／
試みようとしたこと。」 ヽ .| ヽ | ＼ ＼ i ／／
ヽ!_,.L _ﾄ,＿ ,. __ ｀弋 ＿_ _＿ _,.／- 7 ／
,. -ｰ' ｀ヽ,_＿ ,. ＿ ,.ノ ﾄ ､ _＞'ﾌ ,.ｨ'´ / ／
-'´＿＿,.、 ＼. ヽ, |_,. ﾌﾞ,.＜´ -'7 /
ヽヽ、ヾﾄ, `ｰ-ｧｨ,.'´‐'"´ ,. |｀ゝ､ - ' ´ / /-ｰ、
',ﾌ￣ヽ, く ＞- '＞-,.＜´ | ／ , ｀} | ／ i i
/ ヽ, ＼r'ﾞ,.∠´t-'´ | ／ / | ! ／ / ヽ
/ ｀ﾌﾞ'´ | /´ ! ／ .| / ヽ, ／
219 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:45:40 ID:l7GdGl2H
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l;;l｀ー､＿l;;;;;;;;;;;;;l:l;;;;;;;;;;;;;;;;;;l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l;;l:l;;;;;;;;;;;;l .l;;;;;;;;;;;;;;;;l:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:./;;;;;;;l:.l;;;l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l;;;l:.:.:.:.:.:.:.l｀ー､ __ll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l:.:.:.:.:.:.:.:.:l;;l:l;;;;;;;;;;;;l､ ヽ;;;;;;;;;;;;l:.:.ｲ:.:.:.:.:.:.:./;;;;;;;;;l:l;;;;,l-‐'"´:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l;;;;l:.:.:.:.:.:.l;;;;;;;;;;;;;;;!｀ー､ __;;;;;;;;;;l:.:.:.:.:.:.:.l;;;l:l;;;;;;;;;;;l ! ｉ .);;;;;;;;/:./;l:.:.:.:.:.:.:/;;;;;;;;;_l:l‐';l:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､ーl―.l―−l――――−､ヽ _;;;;;;;l:.:.:.:.:.:.l;;;;ll;;;;;;;;;;l ! l l;;;;;;;/:./;;l:.:.:.:.:.:./;;;;;;／;l:l;;;;;l:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:l;;;;､;;;! .ヽ:.:l ＼::::::::／ /;ヽ:.:.l ｀ ／);;;;;;;;/:.:.:./:::::::::::/ / メ:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.l;;;､ヽヽ ヽ:l ￣ _＿,,､ヾ__;;;;;;ヾ:l __ . l;;;;;;;/:.:／!:::::／ / .／;l:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ll;;;;ヽ;ヽ＞ヾ _＿__,,...-'""ゝ;;;;;;;;;;_,-'"´/ ＼´ ヽ ヽ/／､__ ￣ . ／;;;;;;l:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:
:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l;;;;;;;;;/ヾ＝=‐- ／_,.-‐ゝ'_,-‐'´ . ｀ /ﾍヾ;;､ｰﾐヽ､.__／｀ヽ;/l/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〃:.:
:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ;;/ /,..-‐'";／ ＼ヾ｀;l- //':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:./
:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ., ,..-‐ /;;;;;;;;;／ ｉ ヽ;｀;ヽ . //:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:./:.:
「その園崎が何者かに襲われ、現在入院中だということ。
そして、今俺たちが手詰まりになってしまったこと……。」
220 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:46:20 ID:l7GdGl2H
＿＿
／..::::::::::::::..＼
／..:::::::::::::::::::::::::.＼ 「俺が説明しているうちにやる夫は
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼ 無言のまま下を向いてしまった。
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | それが今の俺らの心情を如実に表している。」
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､
ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ
,,=＝ニ＝､､
// ヾ
l| ,､ `
,.-.‐┼.──‐´: ├─.-.-､._
／::.::.／::.::.::.::.::.:l::.::.::l:.::.::.￣ヽ￣￣`
/:.::.::.//:.::.::.::.::.::./l::.::.::l.::.::.:::.::ヽ::.ヽ
/:.::.::./:/.:.::.::.::/.:/.::ll.::.::∧l:.::.::.::l.:.ヽ:.::ヽ
l.::.::/.::l.::.:.:／7７‐ /l.::./ lA､_::.:l:.::.:ﾐヽ:ヽ
|:.:://:l.::.::.:〃/ l |.:/ l|ヽ:.::.l.::.::.::l ヾ､ 「こなたはしばらく黙って、
. l:.l/:.:l.::.::./ / ´l.:/ ll l.::.l.::.N:.:l 真っ直ぐに俺の目を見ていたが、
l.::,r┤:./l 三三 l/ 三ヨﾍ人/ ヾl 不意に立ち上がると、
│ヽ l:/::.l , ・l:N:.:/ ` スゥと息を大きく吸った。」
l:l:.::.ﾚ:.:丶_" ｰ'ｰ "_人l:./
ll:.::.::.l::.::.l:.＞┬-,､..-‐:T:l:.::.ﾊ/
|| ｉ l.::.::.:ヽ.::.Y Y '┤､::.:l.l:.::.l || ｉ
|| ｉ l.::.::.／l:.::ヽ 「￣｀l >l:.::.:l || ｉ
/.::./ミミﾐ､:.l l l 彡|:.:/
ガタッ！ /:.:/ ｀｀ ﾐヾ:l､､ヽ l 彡/l.:∧ || ｉ
|| ｉ /:.:/ l lVミミヽl彡/l l/ ヽ || ｉ
|| ｉ
221 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:47:28 ID:l7GdGl2H
,.ｒ=＝:=:ｭ
/'´ ｀ヽ:
}:
､__＿＿_＿ _ ＿,/::ヽ､_}ｊ_＿_,
｀ヽ､:.:.:.:.:.:..:.:￣:.｀'"´:.:.;/:.:.:::.:.:.:.:.:.:.::;ｊｉ::.:｀ヽ
＞'´:.:..:.:.:.:.:.:.:.:::／:;|:.:.:::::.:.:.:.:.:.::（,ｊ:::.:.:.:.:.:
／: : : : : : : ／: ::/::.;/'|:.:.:::::.:ｉ:.:.:.┛┗.:.:ｉ:.:.:､::.:
／:.:.:.;／:::::::::/:.:.:.::/:::/ |:.::ｉ:::::|::.:/┓┏:.:.:|:.:.::|::､::
/:.:.:.:／/::::::::::/:.:.:.::/::/＼ |:.::|:::.:|;/ ,／∨:|::.:.::|::ﾊ:.:: しっかりしろ！！
/:.:／ /::::::::::/:.:.:.::.ｊ;/_＿_ヽ,|:.::|::.:|､∠_＿ｊ:∧:.:.:.|:::::|:.: 日府出やらない夫！！！
|:/ /::::/:::::l:.:.:.:.:;ﾊ ﾔ弐行 |;/|::.:| ｵ弐ﾏZﾊ:.:.::|:::::|:.:
'´ ｊ:.:;∧::::|:.:.:./ｉ:ﾊ l ﾄ-':::| ´ ヽ:| ﾄ-':::| / {:V:.:ﾄ､:|::
|:/ ヽ:|:.:/（|::::} ､V:ｨ;ｊ ` |:tｨ;ﾘ,' |:::ヽ:|）::.:
/´｀ヽ、|/__:::|::::ｊ、"￣ ｨ─ｧ ￣゛・/|:::.:.:|:::.:.
ヽ--────--‐fTT'{ ヽ ゛' ＼~|:.:.::|ヽ、 └‐" ,.ィ´; |:::.:.:|:::::.:.:
,{ | | | ＼ ｀|:.:.::{ {｀...ｰ--‐."´} / :|:.:.:.:|ヽ､:::.:.
´￣￣￣￣￣￣￣ｔ_ｉ_ｉ_|, ｀ヽ､ V:.:.;＼ ﾍ､,.-─-､/ / / ｊ:.:.:.:| ⌒>::.
＼_,,-‐ｒ:｀ヽ､ヽ::{､:::＼ ﾍ /,／／,/:;/}::ｊ //ﾊ:::.:.:
|::ｉ::.:.::｀} ` ,＞‐-'ヽ._,/"-‐＜´'"ｉ ｊ;/ ////､:::::.:.:.:
|::|:.:.:.:.:ｊ 〈 "｀ 〉 |ｰ:-=_//,// ＼::::.:.:.:
|:.:!:.:.::/ ＼_,,／ ｉ: ＼_,,／ ヽ::::::::::￣::::＼ ﾊ::::::.:.:.:.
222 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:47:47 ID:l7GdGl2H
そのまま別れろ！
∧,,∧ .∧,,∧ そこでビンタだ！！
おいおい喧嘩か！ ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧
(´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀) しかしあいつ細長いな……
｜ Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ
ｕ-ｕ （l ) ( ﾉ u-ｕ
`ｕ-ｕ' `ｕ-u'
まさかのあっち系別れか？ 泉さまーーー！
「こなたの声が店内に響き渡った。
店員や他の客が一斉に、何事かとこちらを見る。」
223 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:48:25 ID:l7GdGl2H
_＿＿__ _
｀ヽ､:_:.:.:.:.:｀ヽ,ィ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
｀＞: : : : : : : : :.:.:.:.:::.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ、
／: :,ｨ': : : : :/ : : : : : .:|::.:.:::.:.:.:.:.:.:.:.:|:::::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ
/::;／/:.:.:.:.::::/:.::::::::/:.:.:/|:.:.::::.:.:.:.:.::|:.:|:::::.:.:.ﾍ: : : : ｀ヽ、.:.:.:.::ﾍ
ｊ:;/ /:.:.:.:.::::/.:.:::::::/:.:.:/ |:.::::::.:.:.:.:.:|:.:|ヽ､::::.:.ﾍ.:.:.: .: : ハ::.:.:.:.:ﾊ
´ /:.:.:.:.:.:::::|:.:::::::/::.::/ |.:::ｉ|:.:.:.:.:.:|:┛┗ ::::.:ﾍ.:.:.:.::::.:.::ﾍ:.:.:.:.:}
まったく！大の男が情けない！！ ｊ:.:.:.:.:.|:.::::|:.:::::::|:､/ |:::|:ｉ :.:.:.:.:|┓┏:Χ:::.|::.:.:ヽ､:::.::ﾍ:.:.::|
手がかりが無くなったんなら、 |:.:.:.:.:.|:.::::|.:::::::::|:.;|＼ |::| |:.:.:.:.:.|:| ／ |:.:.|.:.:.:.:.:.ﾍ:::::::ﾍ:::|
また探せばいいじゃん！！ |:.:.:.::/|: ::::|:.:::::/|;/＿_ヽ､|:| ∨:::ヽ|ｊ／ _＿_.|:/.､.:.:.:.:.:.:.ﾍ::::.:ﾍ|
|:.:.::/ |:.::::|:::::ﾊ. }ﾃﾆ弍ｵ|:| ∨:.:.::| ﾃﾆ弍ｵ7|:＼:.:.:.:.:.:..ﾄ､::ﾍ、
|:.:/ |:.::::|/:::λi |ｏ:tｨ::;|` ∨:::| |ｏ:tｨ::;| '|:::::::|＼:.:.:.|:::＼::〉
|:/ ヽ､::::|.|::ﾊ ､i込:沙 ヽ:| !込:沙 |:::::::|ﾉ::｀ヽ|::.:.:{｀
i＾ヽ ヽ:|ｊ::::::ｊ , ’ |:ｉ::::.|:::::::::::.::.:.:.|
| ,| |::::::::l、 , ':|::|:::.:|:::::::::::::::.:.:|
ｊ. | |: ::::::|:ヽ、 Δ ィ´:::::|::|::::.:|::::::::::::::.: :|
ｊ＾ヽ、.|/´ｊ |:.::.::::|::| ｀＞‐ ｧ -- -‐ "/ |:'::::::.:|:::::::::::::::.:.:|
/^ヽ ヽ_〉 / |:.:.:.::::|::|ィ´ | / |:::::::.:.:|`‐-､_:::.: :|
〈___,>-'´ } ,-‐|:.:.:.:.:::|:| |-─‐-､/ |:::::::.:.:| ,/ / ｀ヽ::|
｀ヽ、 ,ﾉ / |:.:.:.:.:::|:| | / |::::::.:.:.|/ / .ﾊ
224 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:48:39 ID:l7GdGl2H
/::.::.::／:／／ .::.::.::.::.::.:.／ ! .::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.::.
＼ ゝ‐＜::./::./ .::.::.::.::＼／ | .::.::.::.::.::.:: /::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.:::
＼ 〃 ／ ＿ ヽ:/::.::.::.::.::.:／＼ |::.::.::.::.::.:: /::.::.:: |::.::.::.::.::.ヽ::.::
{{ / ／ __ ヽ ',.::／::.／ `ｰ |::.::┛┗ |::.::.:/|＿::.::.::.::.:l::.::
. ── | ! /r ） } |ｲ斤テ左≡ｫz /::.::.┓┏ 斗七 !::.::.::.::.::.::.|::.::
. ∧ ヽヽ _／ /::! ﾚﾍ :::::::::/ /::.::. ／ j / | .::.::.::.::.:: |::.:: それをちょっと行き詰まったぐらいで弱音なんて……
. , -―ﾍ `ー /.::.| rｰ'ﾟ:::::::/ /::.:／ テ左≠=ヵ::.::.::.::.::. |::.:: 恥ずかしいと思いなさい！！
＿＿__／ { /.::.::.| ゞ辷ｚﾝ /／ う｡::::::7 /ｲ .::. |::.::.::.|::.::
彡_／ ヽ ｲ ::.::. | /ﾍ:::::::/ |.::.::.:|::.::.:∧::.
〃 V ヽ ヽ.::.: | ヾ辷:ﾝ ／:l::.::./!::.:/
l { ∨ }__.::.|＼ ＜! ･ /::.ｌ::|::./│/
ヽ ヽ { ￣￣￣｀ヽ _ ｲ::.: ｌ::|:/ j/
、 ＼ ＼ } ） ／￣￣￣l7::.:|::.::.j::l′ /
225 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:49:23 ID:l7GdGl2H
/ | ＼ ; / /.| |／ ; / | ＼
/ / | | ;| | .| | ;/ / | |
| | ＼＼ ;.＼＼/＼／＼ ;| | ＼＼
＼＼ / /: /＼/＼／＼＼ ;＼＼ / /
＼＼/ / ; / /| | ／／; ＼＼/ /
＼| | ; ＼＼ | ／／ ; ＼| |
ο..| |＼; ＼＼|.／ ; ／／＼
//＼; ／| ＼＼ ; ／／ ＼ ＼
| | |; | || ,|＼＼ ; ／／ ／／
| ヽ/'; .＼＼ .|／／ ; | | ／／
./＼＼; ／／ .|／ ; ＼＼ ／／ ズコーン！！
// | ; | | | ; / /| |
| .|ο| ; .＼＼ .| ; ＼＼ /
＼＼/ ; /＼＼ ; /＼＼
＼/ ,;; ／ ／/ / ; ／／/ /
○。 | ||;; | || ＼＼ ; / / | | ○
。 ＼ . | ||／| || ／／ ; ／／ ／／／
○ 从＼从Ｏ从从/从／／|／# ; ／ / /／。 ○ <<
。 ＼ 从Ｏ从从/ ∧∧／／∧∧ / /／。 ○ <<
／￣￣＼
／:::::::::_⌒ ＼
|::::::::: （ ○）（○） 「雷にでも打たれた気分だった。
|:::::::::: （__人__） ……こなたの言うとおりだ。
|::::::::::: ｀ ⌒´ﾉ 手がかりは探せばいい。
|::::::::: } また最初からやり直せばいいんだ！」
ヽ::::::::: }
ヽ::::::::: ノ
.> <
| |
| |
226 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:49:50 ID:l7GdGl2H
＿＿＿
／ ⌒ ⌒＼
／ （⌒） （⌒）＼ 「やる夫も同じことを考えていたらしく、
／ ///（__人__）///＼ 俺の目を見て大きく頷いて見せた。」
| u. `Y⌒y'´ |
＼ ﾞー ′ ,／ そうだお、さすがこなちゃんだお！！
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ (あれっ、何故やる夫の名前を言わなかったお？)
/ rｰ'ゝ 〆ヽ
/,ﾉヾ ,> ヾ_ノ,|
| ヽ〆 |´ |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） こなた、聞かせてくれるかな？
| （__人__） キミが手に入れた情報を！
| ｀ ⌒´ﾉ
,| }
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
／: : : :／ : : : : : : i: : : : : :ヽ : : : : ｰ ､ : : ＼
/: : : ／ : : : : : : : ,ｲ : : : : : : :l: : : : : : : ＼- ､:＼
. /: : : / : /: : : : : : / |: : : : : :| : |､: : : : : : : : ＼ ＼
.' : : :/ : /: : : : : : / ｖ : : : : l : |斗-: : ヽ: : : : ﾍ
|: : :/ : /| : : :― ｘ ∨: : :∧ | ∨: : :ﾊ: : : : :ﾊ
|: :/ : /: | : : : : / ｀ |: : :/ j/- ∨: : :l: : : : : :|
r┴､/:ヽ| : : : / |: :/ 示旡ｱV : :|: :|ヽ: : |
| | : :│: : /|. | / ﾄ::爿/ ハ: :|: :| ',: :| まっかせなさい！！
'vｰく ,ｘ┤: / :|三≧x ｊ/ 込;ﾘ { : | ∧ | ∨
／ ヽ. | /: :│ ,／ ' .:・} : |/ i/ 「こなたはニッコリと笑って親指を立てた。」
| ／⌒}:? : :ﾍ:.:.:. ー'ｰr' ／: : |
{ ／´}_ﾑ: : :≧ｒ ､ .. _ ｰ ' .. ＜/: : : |
ヽ ／ }ﾍ: : ＼＼ 厂}ヽ._/ | : : : |
. ＼ __／ ＼: : ＼＼x-┴く ヽ| : : :.′
／ /ヽ ＼ : ヽ ＼ | |: : :/
/ {ヽ}} ヽ: : } ＼ l |: :∧
227 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:50:34 ID:l7GdGl2H
／ | ヽー- ._
. / | ＼─｀-
| ／, ／ / | ＼
l/ /／′ / /l. / ∧ | ＼ ヽ
/ 〃 / _./-ァ' ｜/ ,' -Ｈ.､ ! '.､ ',
/／/' ,/ ／/／ ｊ/ / '.| :|l | ヽ |
/' | i´i /:fr≠＝r | /ァ＝ォ !| | '.|
/, ´ヽ|. / N!ら､_ﾘ ,! ' ん, ｿ' ! /,ﾊ ,′ じゃあ、早速本題に入るね。
/ l |/ :| ‘ｰ‐' , ｰ-'/Ｎ// |/ まずはこれを見てほしいんだけど……
y | 'l. |＞、._ ｰｰ'＿ ノ !ﾙ'
.／, ,ﾊ ｜ ｜ ヾミこ彡'ヽ| |｜ 「そう言ってこなたは鞄から一冊の本を取り出した。」
ｆ ／ ,.'/ ____'. '. ＿/￣￣￣¨¨¨丶､__, ' ´￣￣〉
／／／//ﾚ'´,. -‐-'､,ノ´ ｖ / ７ _/.
｛ （ /l／' Ｋ｢ '´￣ ヽ.｀) / / ｒ'ーｆ
,ｨ,ﾆニｭ､_
// ｀`ヽ
__《__＿_＿__
,ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀‐-ｨ´ヽ、_
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::|:::`ニﾆ=‐-
/ : : : :.:.:.:.::.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|::.:.｀ヽ、
ｊ: : : : : : : : .／:.:./:.:.:..::ﾉ:.::.:λ:.:ﾘ::::.:.:..:.ﾍ、
{ : : : : :.:.:∠:ｊ:.::/::.:;／'⌒／|:.:/::::::::ﾄ､:.:.:ﾊ.
∨:.::.:.:.:..:::.:.:|::/:;／|/:;／＿ｊ;/,':/|:::| ＼:.:|
∨:.:.:.:::::.:.(_|::'"::::::|´ ≡≡ 〈:/ |/ ヽl あるページを見てほしいんだけど……
ｊ:.:.:.:.:::.:ｉ:.:/:|::::.:.ｉ::| 〉 ここ。ほら、このページ。
|:.:.:.:::::.:|/::..,|::::.:|::| (.｀ゝ／
|::.:.::::::./:.:./､|:.:.:|::|‐-‐::'l´
|:.:::::::./:.:./ ﾍ:.:.::λ:::::::::|
|:.:.:::::/:.:./=＝､ヽ:.:.ﾍ､_::::}
|:.:.:::/.::/ , ＼＼::|,ｊ::ﾘ
|:.:.:.:／ｊ ｉ ｉ {.＼｀_ |
|:.:/::|」| | ヽ､ | ｀V V}
ｊ:.:|:::::゛}.| { ｀ヽ、｀|
|:.ｊ::::::::｀| | 〉 ;}
228 名前：流行り神 ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:50:50 ID:l7GdGl2H
|￣￣￣￣￣￣ γ ￣￣￣￣￣￣|
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────── へ ──────
229 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:51:37 ID:l7GdGl2H
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..ﾄ､ /'::|
ﾄ'､ /.:::;'
l:::', /::::::;'
. l::. '､ _,,.､､ィ―;r┬r- :-::､､,,_ /.::::::/
ﾞ､::.ヽ, ,､イ;;;彡彡彡;ハ;ﾐヾ､;;ミ;ﾐ､;;;;ﾞヽ､ .／:::::::/
';::::. ﾞｰ-<;彡彡彡:シ'´ : :: : :`'ヽミ'ヾ､ﾐ;;//´::::::::::/
ヽ;:::... .::l彡''"´ ヽ ＼;!l: : .:::::/
ヽ,;ゝ./'::::::::::.: : : . : :.: l;ヽ;;r'´l
/:7'//::::::::::::::.: : : : . . . : : .l;. ヽ;;;;|
,､--く;/彡::::::::::::::::::::::::.: : : . . . . . : : : ::l,ヽ､ﾌ￣｀),
|:ヽ. ::::lﾐ彡::::::::::::::::::::::::::.:. : : . . . . . . : : : ::::｀"l::: /::!
.|､;:ﾐi､::l;::::::::::::::::: : :::::::::::: :... .､. .::::::j.:: / _j
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） なっ……。
. | U （__人__）
| |r┬-|
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
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230 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:51:49 ID:l7GdGl2H
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＿＿＿
／＼:::::::::／＼.
／:::<○>:::<○>:::＼ これはっ……あれかお？
／::::::::⌒（__人__）⌒::::::＼
| ｀ ー'´ u |
＼ u ::::: ／
／ ::::::::::::::::::: ＼
／ ＼ 〈〈〈 ヽ
（〈⊃ } }
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|:::::::::::::_:::: : :l::::ﾞ':.:.:.::::::. .l. j､l;＿;;､:: : : : :l
l;:::::: : l:::::;;_::::!:ヽ､;::::::;;'::､:......:;､ノ ::::;;､: ::|: : : :/
ﾞ､:::::. ::::l;:::ヽ,: ::::::ﾞヽ､;;;:､-'´ _/j |: .: .: : /
ﾞ､:::. :::::l;::::ト､,_: : ::::::.:. . . _,.ｨ'ﾞ.l//: : .: :/
ﾞ､::. ::::l.!'iYヽi::｢ﾞTｰ'Tﾞ｢´|_,ｲ:/// .: :/
ﾞ､: ::::l.! い=r､ﾆ二ニﾆrｵ'///:. ::/
ﾞ､. :::l.!.L;､-┴┴-':､Lﾚ.//: :./
ヽ.:::ヽ-‐'''"￣~ﾞ"'''ｰ-:'::: /
＼:::::::::::::: : : : : : : : :／
ヽ-:､,,;;;|;;;;;､-‐'ﾞ´
231 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:52:41 ID:l7GdGl2H
_
..ﾄ､ /'::|
ﾄ'､ /.:::;'
l:::', /::::::;'
. l::. '､ _,,.､､ィ―;r┬r- :-::､､,,_ /.::::::/
ﾞ､::.ヽ, ,､イ;;;彡彡彡;ハ;ﾐヾ､;;ミ;ﾐ､;;;;ﾞヽ､ .／:::::::/
';::::. ﾞｰ-<;彡彡彡:シ'´ : :: : :`'ヽミ'ヾ､ﾐ;;//´::::::::::/
ヽ;:::... .::l彡''"´ ヽ ＼;!l: : .:::::/
ヽ,;ゝ./'::::::::::.: : : . : :.: l;ヽ;;r'´l
/:7'//::::::::::::::.: : : : . . . : : .l;. ヽ;;;;|
,､--く;/彡::::::::::::::::::::::::.: : : . . . . . : : : ::l,ヽ､ﾌ￣｀),
|:ヽ. ::::lﾐ彡::::::::::::::::::::::::::.:. : : . . . . . . : : : ::::｀"l::: /::!
.|､;:ﾐi､::l;::::::::::::::::: : :::::::::::: :... .､. .::::::j.:: / _j
l;:::::ヽ,_:::::.. :.:.:. : : : :.:.:.::. j;:::..:ﾄ､ . .::;;､:':ｰ'.::}::l
ﾄ､r',.:::::::i:/'ｰ-､＿_,.､イ::|:::::{::::ヽ､....､-―''´|:::::: ...: .;ｲ
l::l;::::::::.:.:l;:::::::::::::(;::);:::::;;j:::: ﾞi;;:::::(;;):. . . ::ノ' .:.:::: ::´:|
l;::::. i::::::..:.:ﾞ"ヽ-､,,,,､r'ﾞ.::::: ヾ:､.,,,､r''ﾞ´ . .:.:.::::Li_ノ
`T :::::::::::.:.:.:.:.:.:__ .:::::: _,,,_. .:.:.:.::::::::.:.:.::|
|:::::::::::::_:::: : :l::::ﾞ':.:.:.::::::. .l. j､l;＿;;､:: : : : :l
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ﾞ､:::::. ::::l;:::ヽ,: ::::::ﾞヽ､;;;:､-'´ _/j |: .: .: : /
ﾞ､:::. :::::l;::::ト､,_: : ::::::.:. . . _,.ｨ'ﾞ.l//: : .: :/
ﾞ､::. ::::l.!'iYヽi::｢ﾞTｰ'Tﾞ｢´|_,ｲ:/// .: :/
ﾞ､: ::::l.! い=r､ﾆ二ニﾆrｵ'///:. ::/
ﾞ､. :::l.!.L;､-┴┴-':､Lﾚ.//: :./
ヽ.:::ヽ-‐'''"￣~ﾞ"'''ｰ-:'::: /
＼:::::::::::::: : : : : : : : :／
「こなたが開いたページには、恐ろしい形相をした、
お面の写真だった。
写真に写っているのは、般若と聞いて、
誰もが想像するであろう形の面だった。」
232 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:53:01 ID:l7GdGl2H
／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.‐-.､__
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｊ::.:.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.:.:. : : : : ＼:. : : :＼
/ : : : : :／: : : :.:.:.:.:.:.ﾉ:.:::./ |::::.:.:.:: :| : : : :| : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍー-､::＼
|.:.:.:.:.:.:/.:.:.:ﾉ:.:.:::.:.:.:.:/.:.::/ |:::.:.:.:.:.:|｀ヽ:.:.:|､:::.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ﾊ、 ￣
|.:.:.:.:.:/:.:.:::/.:.::::.:.:..:;ﾒ､::/ |:::.:.:.:.:.:ｊ }:.:|´|::::.:.|:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
|.:.:.:.:/.:.::::/:.::::.:.:..://:.:/＼ |::::.:.:.:./ /|::| |::::.:.|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.: :.|
|.:.:./:.::::;ｲ.:.::::.:..://:／_＿ ヽ|::.:.:.:/ ∠__|:ｊ__ |::.:.:l:.::|::::ﾄ､:::::::.:.:.:|
|.:/.::／.:|.::::.:.::/ﾔﾃ;ｱ〒ｵ |:::.:./ 'ｵﾃ:;ﾏ:7 ﾊ::.:|.:.:|::::| ｀ヽ､::::.|
/／.:.:.::|.::::.::/:::|ｉ {o:k::ｊ::| ｊ;／ {okﾉ::ｊ ﾊ:.V:.::7::::| ＼l
´ｊ.:.:.:.:.::{|:.:.:/:.:|:;ｊ ､V:z:;;ｿ, V:z;;7,λ::::::.:./|::::|
|.:.:.:.:.:.:.|::/|:.::::|:ｉ ￣ ､ ￣ ・{::|::::.:/ |::7 そう、あれっ……般若だよ。
|.:.:.:.:.:.:.:ゝﾍ:.::::｀＼ , , ﾉ::ｊ:／ｉ |:7 能とか狂言に出てくるアレだね。
|.:.:.:.:::.:.:.ｉ:.::.:ﾍ.:.:.:::::＼ `ー'´￣ ,.イ::::::::::::.| ﾘ 二人とも般若って何を表しているか知ってる？
|ｉ.:.:.:::.:.:.:|.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:::＼‐- _,-‐､τ´:::/|::::::::::::.|
ｊ:|:.:.::::.:.:.:|:.:.ｉ:::.:γ⌒ヽ､:.:.:.:.:/ }ー-ｨ､ |:::::::::.:.|
|ｊ:.:.:.::::::.::|.:.|:::./ ｀ｰ-､_ ｀ヽλ､ ,/ ｉ| |:::::::.:.:l
|.:.:.:.::::::.:..|:.:!:/〃ニﾆ〈｀ ｰ-'ヽ 〈 ｉ| |::ｉ:.:.:.ﾉ
|.:.:.:.:::::::::::|.:.:ｊ〃´ニﾆ〈ヽ､＿,ﾉ ）ﾍ､ ﾘ ﾘ|:.:./
|:.:.:.::::::::::::|:::| γ⌒丶ヽ ） ｲ.ヽ､ｊ;/ ｊ:/
233 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:53:21 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 知らないな……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
＿＿＿_
／ ＼
やる夫もだお…… ‐ ─ ＼
（ （ ー） ＼
（人__） |
｀⌒´ ／
｀ｌ ＼
ｌ ＼
234 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:54:01 ID:l7GdGl2H
. ／: : _／ :i!::: /|: : : : : :i : : : ヽ｀,
. /:,, ィ／ /: : : | : / .|: i: : : : |:ﾊ,: : : : . . . ﾍi!
/／ ./ . : : : :/: : : ,,|-‐ﾄ､.|: |: : : ::|!_⊥ _ : i: : : ::i: ﾊ
. / /: : :/: : :::i!: :／/|: / |::|i; : ::::| ヽ｀ヾ|: : : :i!: :|
l: : ::i: : : ::l: : : ./ |/ !:| l! : : :| Y: :|:::: : ::| : | だよねっ……
. l: : /l: : ::::l: : :/ | !| l.: ::::| ヾ:}::: : : |};: | 般若って言うのは、鬼……
l: :/ |: : :::::l: : ! ＿＿_, i! ﾍ: ::|＿＿＿i!;:: : ::l::i!::| それも人間の女性が鬼に姿を変えたものなの。
. !/. l: : ::ﾊ:!: i!. ━━━ ヽ:|━━━ i!::::: l:::|ﾍ!
l. !: ::{::!,X:|:i ,,,, . ｀ .,,,,, ・i!::|::::l::::|
ﾍ:::|!:｀ﾍ| l l::::|::i!:: |
ヾ||:::::|:::::ﾞ's､., ⊂ﾆニ⊃ ,..ィﾞ:::::ﾚ' : :|
| ::::|: : : .|::::≧=‐----‐=≦::::|::: : :|:::::::|
. _y⌒ヽ-一ｯ |:::::::l: : : :i!´ {~ ~} ｀|::: : :|:::::: |
´ <´ .|::::::::}: : : :| . ﾍー-一ﾉ . l: : : i!､::::::|
（ } l:::::::ハ: : : lヽ ', / |: : : l /,:::: |
ヽ _,,ノ
ゝ一''
／ : : : : : : :/: : :.::|:.ｉ:.:.:.::::|:.:ｉ: : : : : : : : .....ﾍ
／:.:,ｨ': : :/: :.:/:.:.:.:.:/|::|:.:.:.::::|:.:|､:.:.:ヽ:; :.｀ヽ､::.:ﾊ
/::／ /:.:.:::ｉ.:.:..:ｉ::＼:/ |::|:.:.::::::|::| ヽ:;／::.:.:.::.:.:＼::}
怨念によって生きながら鬼なってしまった女――― |/ /:.:.:::::|.:.:.::|:.:.::/＼ |::|∨:.:::|:| ／＼::.:ﾊ::.ｉ:::.:.:ﾍ!
それが般若だよ。 ｊ:.:.:.::::λ:.:.:|::;/＿__｀|:| ∨:.:|:!´_＿__ヽ:.|:.:ﾄ､::.:ﾊ
|:.:.::::/::|::.:.:|;ﾊﾏﾃ弐ｧ` ヽ､:| 'ﾃ弐ﾏ7ﾊ|::|､:V::.:|
|:.::/|:::|:.:.:.:|::ﾊ､Vz::;| ` |z::;ﾘ,' ﾊ:::.:|ﾉ::|ﾍ:|
|:/ ヽ:|ヽ､:|::::ｊ "￣ ' ￣゛・{:::ヽ:|:::.:|
´ |:`:::::ヽ、 ､_､_, ,.ィ:|:::.:|:`:.::|
|.:.::::|::ｉ::::;＞‐ｒ:;-‐r::;＜::::::|:|:::.:|:ｉ:::.:|
|:|.::::|::|ｲ {:" `:} ＼:|:!:::.:|:|::.:.| /´〉
|:.|.::::|:|､ |,.-‐-､| ,|:::.:.:|::|::.:| ﾉ /
ｊ;ﾊ::::|:|.､＼ | | ／ |:.:.::ﾊ:|::.:|（｀Y ,/＾ﾍ、
{ |:.::|ｊ::{＼＼.| |,／／}:|:.:.:| ,}::.:.| .〉 "{ / ,ハ
235 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:54:27 ID:l7GdGl2H
＿＿＿_
／ .u ＼ いっ、生きながら鬼にかお……？
(（○）) (（○）)
/⌒)⌒)⌒. :::: （__人__） l_j :::＼ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / /／
| :::::::::::(⌒) U .| | | ／ ゝ :::::::::::/
| ノ | | | ＼ / ） /
ヽ / └ー.┘ ヽ / ／
}/ ﾘ
. : :'"￣￣ ｀ヽ､
／ : ／: : : : : : : : : : ＼
./: :／: : : : : : : : : : : : :´|::＼
/／.: : : .:＿_ : : : ｲ: : :..:::|::::::::＼
／: : : : .: .:／/:｀／ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
/／|.: : : : :/_ /／/ l: : :::::/:::::::::::::ﾄ､|
|: :!.: : .:/「行圷' / : ﾊ/|V::::ﾊ::::| うんっ。人間がね、
/: :ﾚl／ | ﾋｚｿ /／ｘく i:::::/::|::::| 生きたまま鬼になるの。
./: : : :| : : |、 , /ｸ／:::::/::∧::|
/ : : : ∧: : | ＼_(`7 ｀'ﾊ:/／|/ }ﾉ
/ : : ／ ﾍ : |、〈ヽ￣￣´::::/
./: : :/‐-、 i: :|ﾊ⌒ｉ ＼:::|:::::{
/: : :/ ヽ V ﾊ ｜ ∧:!:::/
./: : :ﾉ } ＼ ﾍ | / V/
/: : :/ ∨ ＼ ,ﾘ′ }{
236 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:54:44 ID:l7GdGl2H
／'´ ／: : : : : : : : : : : : :/ : |: : : : : : : l: : : !: : : : : :＼ : ＼
／: : : : : : : :/: : : : : :/: : ,!: : : : : : : |: : : l: : : : : : : :ヽ: : ヽ
/: : : ／ : : : /: : : : : _/__:/ |: :l: : : : : :!ヽ :_|_: : : : : : : :ﾊ : :ﾊ
/: : : /: : : : : /: : : , '"/!: :/｀ l: :|: : : : : ! !: |､｀ ヽ : : l: : l: : : !
/: :,. ｲ : : : : : l: : : : : :/ |: / |: | : : : : | !:| ヽ: : :｀: : ! : l: : :|
. / : / !: : : : : : !: : : : :/ !/ l ||: : : : :! '.| ヽ : : : : l: : | : |
,': : / !: : : : : : | : : : / |' l!', : : : | ヽ: : : : l : | : !
l: :/ |: : : : : : :| : : / !´!￣￣｀! ! ヽ: : :! l￣￣｀lヽ : : : l: :|: :| その怨念の原因は嫉妬だったり、
|:/ |: : : : : : |: : i' l_ | | ヽ: | '、 !∧ : : :|: |: ,! 自分を裏切った男への復讐だったりするんだけど……
!' ! : : : ∧:|: :| ヽ r'､___,.! ヽ| l´､___,l ! : : |.､!/
! : : :! |:! :|: : l ゞ-‐' . `ｰ- '． ∧ : !ﾉ|ヽ
l : : | !:| |: : :!. '"'"'" ､__,､__,. '"'"'" ,! : l: :|: |ヽ!
ヽ: ! l:l:'l: : :| ヽ､ ,..､ !、 ,! ,. ｲ : : |:| : !
ヽ| !| : : : l |: : l＞ l }.__｀ ´ _ ＜´ : /: : : :|! : |
|:!: : : :| ! : |: : / l | ￣ .!- ､:|:|: :/: : : :/: : :|
! |: : : :ヽ: :l: ,/ ,./..､ ヽ!::::＼/: : : :/:!: : :|
|: :l: : : : ヾ´/ ´ ‐ヽ.＿＿/::::::::::!: : : :/: | : : |
|: :ヽ : : : ∨ { /::::::::::/: : : / ＼: : :|
l: :/!:ヽ: : :l /ノ /::::::::::/ : : :/'::／ヽ: :|
／,.-／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
/／／::::::／::::::／:::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
/::::::::/::::::∠::/!:i::::::::l::::::l::::::､:::::::::::::::::|
i´::::::/:::::::/::::/､!:ｌ:::::::|l::::::i:::::::::＼::､::::::l
二人とも、丑の刻参りって |:::::/|::::::::|:::/ l::!:::::::!､￣lヽ ::::::::!::l:::::l
聞いたことあるよね？ l::/ l;:::::::i::!lｰ-､!ﾄ､:::| _､:!ヾ:l:::::::|:::l::::!
" |:::::ｲ:i ir‐ﾉ ヽ::l !、ァl::i:::::::lヾ!::|
!::/!::ｌ ｀´ ﾞ ､_ｼ ﾚlヽ、!＞,l
',| l::::｀i>､_ｰ､_, _･/:::::／ ／:!
l::::::l:!i:::｀ｰ┬ ''人 〉-〈 ,/ヾ:::l
/l::::::|!l:::::::ﾄ､ //:::{￣ ! __ i:|
i !:::::ｌ!i:::::::ｌ ｿ/::::::[￣ ,! ､l
237 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:55:28 ID:l7GdGl2H
＿＿＿_
／ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ あのっ、藁人形に五寸釘を
／ _ノ （●）三（●） ＼ `､ トントン打つやつかお……？
（ <::: :::::（__人__）::::: | ）
＼ ヽ :: ::::｀ ⌒´ ::／／ 「言いながらやる夫の顔色が青くなっていく。」
,.ｨ──--.､
/γ´￣￣`}:}
|/ j:ﾉ
_,.-‐─::─::‐-..､_/:｀ヽ-─┴--..､__
'´￣＞:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|.:.:.:.:.::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::｀ヽ、
／ : : : : : : :/ : : :|:.ｉ:.:.:.::::|.:.: : : : : : : .:.:.:.:ﾍ
／:.:,ｨ' : :/: :.::/.:.:.:.:/|:.:|:.:.:::::|､:.:ヽ.: : : : :ｉ:.:.:.:.::ﾍ
/::／ /:.:.:.:|.:.:..:|::.:,ｨ'⌒|::|:ヽ:.::| ヽ⌒ヽ:.:.::.:|::ﾍ:::.:.:.}
|/ /:.:.:.:.:|.:.:.::|:.:.:/ |::|∨:::| ＼:.ヽ:.::|:.:ﾍｉ:::.:| そうだよ。
ｊ:.:.:.:.:.λ:.::|::;/_＿__.|:| ∨::| _＿__∨:|::|:::.:ﾍ:..:| 五徳、鉄瓶などに火にかけるために用いる器具だけど、
|:.:.:.::/::|::.:;|;ﾊ ≡≡ ` ヽ| ≡≡ ∨:.:|､:::.:.ﾍl、 それを逆さまにかぶって、白装束を着てね。
|:.:./ヽ:|:.:.::|:::} ・|ヽ:|ﾉ:::｀ヽl 他にも五徳の上には、ろうそくを立てて、
|:/ ヽ､:|:::ｊ ゝ‐'ｰ'l ,|::::::ｉ:::.:.:ｉ:| 真っ赤な口紅に歯にはお歯黒。
´ |.:::::::ヽ、 ´ｰ-‐' イ:|::::::|::::.:.:|ｊ
l´| |.:.::::|::ｉ:::｀＞‐- -‐＜´::::|::|.::::|:|:::.:.:|
| .| |ｉ.::::|::|ィ´ {::,ｊ {::::〉 ＼|:::::|::|::.:.:.|
,-ﾍ' .(´|､ ||.::::|:| |-‐‐-､./ |:::.:|:::|:::.:.:|
r'ヽ｀> .〉 }ｊ::|.::::||. | / ,|:.:.:|ﾍ:|:::. :|
｀ゝ'´ '´ ,ｨ' {::|.:::|＼. | / ／,.|:.:.:ｊ ﾊ:::..:|
{二二二}./"|.:::|＼＼ | / ／／ｊ:|:.:/ λ::.:|
{二二二}: ヽ::|{ ＼＼|./ ／／ }|:/ / |:.:.|
238 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:55:44 ID:l7GdGl2H
/ ヽ::}
_＿/:｀ヽ._＿__ |:|
_,.-:‐:‐=＝ﾆ￣:.:.:/:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣::`:┴-.､__
／￣＞:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|:.:.:.:.:.:.::､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...｀ヽ、
,ィ´ : : : : : : : : : : .|...:.:.:.:.:.::|:.:.:.:.:.::､::: : ｀ヽ､: : : ..ﾍ
／: : : : :/: : : /..:.:.:.:.:;|:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､:.:.:.:.::|::::.:.:.:.:.:.ﾍ::.. : ﾊ
／:.:.:.:.:.:.:.:/:.::.:.:/:.:.:.::;／|:.:.:|::.:.:.::.| ∨:.:.::|::::.:.:.:.:.:.:.:ﾍ::.:.:.:}
/:.:.:.:.:.:.:.::::::|::.:.:.:;ｨ'⌒;/ |:.:.|:::.:.::.:| V:⌒ヽ､:::.:.:..|::.:ﾍ:.:.:|
/:.:.:/:.:.:.:.::::::|:.:.:.:.:|:.:.::/ |:.:|'|:::.:.::| ∨:;|::::.:.:.:.:.:.|､::.:|:.:.|
j:.:.:/|.:.:.:.:::::::::|::.:.:.:|:.::/＿__, |:.:| |:::.:.:,|_＿_∨ヽ:::.:.:.:.:.:|::|::|:.:.|
首には丸い鏡を掛けて、 |:./ |:.:.:.:::::ｉ::::V:.::|::/ｬﾃ弐ﾏ V::| V:.:.:| ｵ弐ﾏァ∨.:.:.:.:|::ﾚ':..:|
一本足の高歯の下駄を履くのよ。 |/ |:.:.:::/|:.:.:∨:|;ﾊ ｉ ﾄ':::ｊ:} ヽ| V:.:| ﾄ'::::j::} / |:＼:.::|:::.:.:.:|
´ |:.:/ V.:.:.ヽ:|::ﾊ､Vｨ:;ﾘ ヽ:| V:ｨ:;ﾘ,' j/::::ヽ:|､:::.:.|
|/ ∨:.:.:| |::::} "￣ ' ￣゛´・/:::::::.:.:|,ﾉ::.:.:|
ヽ､:| |:::{ __ /::::::.:.:./:.::::ｉ:.:|
` |:::ヽ、 V_,) ,./::::.:.:.::/::ｉ:.::.:|:.|
|:.:.:|゛}:ヽ､ __ __,..-‐'´ﾉ:::.:.:.::/:i:::|.:::.ﾊ:{
|:.:::ｊ ,|:::::ｉ|:::::￣:::| ／:.:.::;／::::.|:::|::.:.:λ
|:.:/＾'´二ｊ"):::::::::|,.ｨ/:.:.:.:/"￣}::::|:::|:::.:.:.ﾊ
|:/ ‐-},ﾉ/ヽ／ /:.::／,,_ {:::::|::.|::::.:.:.::|
ﾉ ｒﾉ:/ ／ /:.:/-‐─.､ ∧::|:::|.:.:.:.:.:.|
/｀＞‐ｰ'":/／ ／ ,ｊ:;/ ＼ }::|:::|:::.:.:.:.:|
239 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:56:30 ID:l7GdGl2H
. ´丶. 人 人
. ´ ＼ _ （ ） -- （ ）
／ ヽ ＼｢| -´┌:‐┐ ┌:‐┐ ､
, ′ ／ｲ／ |...|´ |...| ￣ヽ.
/ ＼ У/ / |...|.／ィ´|...|ｲ i ＼
. / ∨ / ─────── ＼ヽ
｛ /イ ＿＿＿＿＿＿＿ / ﾄ､}
＼ | / ｌ l l ,,､;;;''"´ ,:=;＜;;j/ } ′
｀丶. l ﾊ ﾄl;;'"｢｀ = '､`ヾ'_｣!' , ｌ |
＼ l | ﾊ: ﾄﾊ l: : : |＞';;／／ ﾊ l
１ :l ／ ム! ヽ＞' - イ , / ﾘ
`､ | / .／, ' /ヽ_ -'一1／ ／/.イ
｀ - _! .／ / _∠ ´ __／'"´ ￣｀丶!
|／ _/'´ . ´ ／ ヽ.
/ ／ , ´ / ＼
, ／ ／ ｌ / ＼
l/ ／ '. l ｀ ー- - ｀ - ' ､
} , ′ ＼! ヽ
j／ | ── ＼＿
/ --- _ _ﾊ
r ´ _／｀ヽ } V
V ｊ-イ ＼─ -／ ∨
「こなたは説明しながら、先ほどとは違うページを開いて見せた。
そこには丑の刻参りをする女性の図が描かれていた。」
240 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:57:03 ID:l7GdGl2H
____
／::::___:｀ヽ.
./:／ ヽ;:',
/:/ __,.ﾍ､___!___
,. |/'"´::::|:::::ヽ::::::::::::｀"'' ､
,. ,. ''::::::!:::::::::/|:::::::::i:::::::::::::::::::､:::::ヽ､
'´ ／::::::::::::::::/ﾚ|:::::::::i:::::ヽ､ヽ;:::::＼:::::',
/:::::::::::::::::::/|￣i::::::::::|＼￣i｀ﾍ::::::::＼i
丑の刻参りが今言ったみたいな形に ,'::::::::/::::::/:/__!_.ﾊ::::::::| ＼!__ﾊ::::::::::::::ヽ.
なったのはちょうど江戸時代の頃だけど、 i:::::::/!::::::i/「i￣'T ヽ::::|. ｲ"￣「'!ヽ＼:::::::::',
ちょっと想像してみて。 !::::/::i::::::::ﾊ. ﾋ__r! ヽ! ﾋ___r! !＼::::!へﾊ!
V'! ｲi::::::/!:!"" ""・ﾊ:::ﾍ:::!:|
ヽ! ヽ!::|::i>､. __ ,.イ:::|:::::ﾚi::|
|::|:::|::::::｀7:.r--r 7´|:::|::::|::::::::|::|
.|::|::::|:::;:イヽ!__／::::｀>.,|::::|:::::::|::|
|:::|::::|く＼::::::!/::::::／／|::::ﾄ.:::::|::|
x＜￣￣￣＞――― 7
／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/_
/..:.:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／..:.:.:.:.:.:.:.::/..:.:.:ヽ
/ ..／.:.:／..:.:.´￣.X.ィ..:.:.:.:.:.:.:.:./..:.:.:.:.:.
|／.:.:／ ..:.:.:.:.:.:.ィ.:/ !..:.:.:.:.:.:.:ﾊ.:.:.:.:.:.:.:
. ／ ..:.:/.:.:.:.:.:.:.:／ l/ !.::.:.:.:.:/｀|ヽ.:.:.:.:.:.:
/.:.:／/..:.:.:.:.:圷 乍气. /..:.:.:.::/ /ｲ..:＼.:.:.
. |.イ..::/.:.:.:.／| { {て:::V '..:.:.:／ !.:.::|.:.:.: 今みたいに街灯も無い、
|.:/..:／ ..:.:|弋辷 / /..::／ 込≧!.:.::|.:.:.: 真っ暗な丑三つ時……
ﾚ.:∧」.:.:.:.:| ￣ / '´ ん::Ｖ }.:.:/.:.:.:. 蝋燭の明かりに浮かび上がる女の影が一つ……
|/..:.:.:|.:.:.:.:| ゞ少 ｲ.:/|.:.:.:/
|.:.:.:.:.:!..:.:.:l｀> , ･/.:!' l..::,'
|.:.:.:.:.:!..:.:.:|' _」 ＞ ┬‐..┬―< ..:! .l:/
|.:.:.:.:.:!..:.:.:|::|＿ /｀ヽ/..:.:/.:.:.:.:| '
|..:.:.:∧:.:.: !::! ｀/:::::::/..:.:/.:.:.:.:.:|
241 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:57:24 ID:l7GdGl2H
, -‐- 、
／:::::::::::::::::::＼
l::::::::::::::::::::::::::::l
l::::::::::::::::::::::::::::::!
l::::::::::::::::::::::::::::::ｌ
l::::::::::::::::::::::::::::::::l
|:::::::::::::::::::::::::::::::::l
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|::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : :l
|: : : : : : : : : : : : : : l
こんな時間に誰だ……？
そう思って良く見てみると、
女性にしては身の丈がありすぎる。
242 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:57:36 ID:l7GdGl2H
..ﾄ､ /'::|
ﾄ'､ /.:::;'
l:::', /::::::;'
. l::. '､ _,,.､､ィ―;r┬r- :-::､､,,_ /.::::::/
ﾞ､::.ヽ, ,､イ;;;彡彡彡;ハ;ﾐヾ､;;ミ;ﾐ､;;;;ﾞヽ､ .／:::::::/
';::::. ﾞｰ-<;彡彡彡:シ'´ : :: : :`'ヽミ'ヾ､ﾐ;;//´::::::::::/
ヽ;:::... .::l彡''"´ ヽ ＼;!l: : .:::::/
ヽ,;ゝ./'::::::::::.: : : . : :.: l;ヽ;;r'´l
徐々に視線を上げていくと、
その頭からは数本の尖ったものが……
243 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:58:23 ID:l7GdGl2H
-−-
_. ' ´ ｀ 、
／ ／ ＼
/ ／／ ｀ ー-
. /／ィ' .／ ＿_ _,./ ｜ |
,ｨ' ／ ／ ´, ' ＾ ′ ,| |
'´ ｌ′ _／ .__／ / 7ト/.
. / . ィ'/ 「'７女ァr / ／ !'| lヽ | これって本来は鬼になるための儀式なんだよ。
/／,ｒ１' ,.ｲ ﾑ. / / ／ ぇ､ﾘ | | 名前からもわかるでしょ？
. ´ l.{ |／ | [＿/ /／ ' ヾ:､ | 丑の刻、つまり鬼の時間に行うの。
| ヽ| | ' ん ／| / |
| ｜ | ヽ､/,ｒ´|／ ,ﾊ
| ｜ |＼ ´’ / , , ' l/
| ｜ | j｀ ー--‐ャ ´ ／ |／
'. ﾊ. |/ ／ ／ , < !
⊂,.￣｀ヽ∨ ∨ |￣｀/ / , ／,ｒ⌒.ー､
／ ﾞl Ｖ' | / /／'´ i´ ｀ヾ
}',. , ／ | ヽl. / /' ！ ）
,ｨ' . . . . . . . ./ . . |::: . ...:.:ｉ:.;:.:...... . . |. . ...:ﾍ.......:.:.:.:ﾍ
／:.:.;/:.:.:::/.:.:.:/.:.:.:.:.;|::::.:.:.:.:.:|::ｉ:.:.:.:.:.:.....|:: . . . ﾍ . . . . .ﾊ
/:.:.:;ｨ'.:.:.:::/.:.:.:.:|:.:.:.:./ |::ｉ:::.:.:.:.:|.:|ﾍ:.:.:.:.:.:.:|:::.:.: . . ﾍ. . . . . }
ｊ／ /:.:.:::/:.:.:.:.:.ト､:/ |::|､:.:.:.:.|:.| ヽ;／:.:|::::.:.:.:ｉ::::.∧.:.:.:..|
|:.:.:::::|:.:.:.:.:.;|:.:/＼. |::|∨:.:.:|:;l ,／ ∨::ｊ;::::.:.:..|:::.:.:.:ﾍ:::.:|
|:.:.:::::|:.:.:.:.:/|/＿__｀|::| ∨::.:|'`_＿__∨ |::::.:.:.:ﾄ､:::.:.:∧:|
|:.:.:::::|:.:.:.:;ﾊﾏﾃ〒行|ｊ ∨:| 〒:ﾃﾁﾔ７i:::.:.:.:.|::｀ヽ:::.:ﾍ、
|:.:.::::;|:.:/::ﾊ ｉk'｡ｨ::|´ ヽ:| |k'oｨ::ｊ.,' |::.:.:.:ﾘ:::.:.:.:.ｉ＼::l でっ、その儀式を行うための奇怪ないでたちも、
ヽ:.::|∨::::::λ`--'┘ ` └'--"．ｊ|::.:.;/:::::.:.:.:.|:.::| ` 鬼の姿になぞらえているわけ。
ヽ| |:.:::::::ｊ ' /:|;ｨ' ）:::::::.:.:.|:.:|
|:.:.:.:::ヽ、 ｰ'ー' ノ::::./'":::::::::.:.:.:|:ﾘ
|:.:.:.::::ｉ:::｀＞‐-ｧ-, -‐＜´:/::.:.;/-γ'´ ,,ﾌ:::|'
|.:.:.:.::|‐ｉ´{ｉ ,ｨ:ﾉ_＿__,／ /::;ィ´,.f´{ ´ -‐'⌒ヽ.
,r|.:.::ｉ::| {| :|| / ／ /.:.:{ {:{ | ｊ (´￣｀,}ｰｒ‐'
< |:.:.:|:ﾘ || :V ／=＝"ｊ:.:.:/ {:{ | {(_￣゛ |:: |
ノ" ヽ､:{＼ヾ､|／ _,.-‐ｧ'|::.:{ Vﾊ ( ￣__,ﾉ:: ｊ
／ ` {"ヽ、 ,ｨ'´ / |/ﾘ ヽ. ｉ λ::￣:::::: ,人
／ 〈 ハ,/ _,ノ :::::V `=ﾆﾆィ"::∧
244 名前： ◆qXkFkNuBGk [sage] 投稿日：09/07/30(木) 21:59:12 ID:l7GdGl2H
／'´ ／: : : : : : : : : : : : :/ : |: : : : : : : l: : : !: : : : : :＼ : ＼
／: : : : : : : :/: : : : : :/: : ,!: : : : : : : |: : : l: : : : : : : :ヽ: : ヽ
/: : : ／ : : : /: : : : : _/__:/ |: :l: : : : : :!ヽ :_|_: : : : : : : :ﾊ : :ﾊ
/: : : /: : : : : /: : : , '"/!: :/｀ l: :|: : : : : ! !: |､｀ ヽ : : l: : l: : : !
/: :,. ｲ : : : : : l: : : : : :/ |: / |: | : : : : | !:| ヽ: : :｀: : ! : l: : :|
. / : / !: : : : : : !: : : : :/ !/ l ||: : : : :! '.| ヽ : : : : l: : | : |
,': : / !: : : : : : | : : : / |' l!', : : : | ヽ: : : : l : | : !
l: :/ |: : : : : : :| : : / !´!￣￣｀! ! ヽ: : :! l￣￣｀lヽ : : : l: :|: :| これは私の持論だけど、
|:/ |: : : : : : |: : i' l_ | | ヽ: | '、 !∧ : : :|: |: ,! もしかしたら蝋燭の明かりも、
!' ! : : : ∧:|: :| ヽ r'､___,.! ヽ| l´､___,l ! : : |.､!/ 鬼の燃えるような目を表しているのかもしれないんだ。
! : : :! |:! :|: : l ゞ-‐' . `ｰ- '． ∧ : !ﾉ|ヽ
l : : | !:| |: : :!. '"'"'" ､__,､__,. '"'"'" ,! : l: :|: |ヽ!
ヽ: ! l:l:'l: : :| ヽ､ ,..､ !、 ,! ,. ｲ : : |:| : !
ヽ| !| : : : l |: : l＞ l }.__｀ ´ _ ＜´ : /: : : :|! : |
|:!: : : :| ! : |: : / l | ￣ .!- ､:|:|: :/: : : :/: : :|
! |: : : :ヽ: :l: ,/ ,./..､ ヽ!::::＼/: : : :/:!: : :|
|: :l: : : : ヾ´/ ´ ‐ヽ.＿＿/::::::::::!: : : :/: | : : |
|: :ヽ : : : ∨ { /::::::::::/: : : / ＼: : :|
l: :/!:ヽ: : :l /ノ /::::::::::/ : : :/'::／ヽ: :|
245 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 21:59:42 ID:l7GdGl2H
／ : ,. -／: : : : : : : : ／: /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
. ／,.. '´／: : : :／: : : : /: : : l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/／ / : : : : /: : : : : /: : : :,! : : : : : : l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',
. /: : : : : /: : : : : /: : : /.|: :|: : : : : |: : : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : l
/: : : : : /: : : : : /-‐ x' !: :|: : : : : |!: : : :l: : : : : :ヽ::::: : : : : : : : :|
!: : : : :/: : : : : / : : :/ ヽ| : | : : : : | l : : : |: : : : : : :ヽ:::ヽ : : : : : |
. !: : : :,.ｲ: : : : : :l : : / l : !: : : : :| ,.x-‐‐!-､: : : : : ﾊ::::ﾊ: : : : : !
|: : :/ !: : : : : :|: : / l: |: : : : :| ヽ: : !､: ヽ､ : : : l::::::l: : : : :|
それでその丑の刻参りによって鬼になる |: :/ |: : : : : : ! ll｀!‐- ､ l |､: : : :| ヽ: :| ヽ: :!: : : : :l:::::::!: : : l
かなわ |:/ l: : : : : ｲ l | ,!｀'.| ヽ: : | - ..__ヽ| ヽ: l: : : : :l､:::::l: : :!
女の話を描いた『鉄輪』って演目にこの |: : : : :l l:| r'ｰ',ﾉ ヽ: | | ｀丶､ヽ:|: : : : :|:ヽ::l : |
般若が使われてるの。 !: : : ,.!: |! ｀ '´ ヽ! r'､__ ,./'/l: !ヽ : : |）:ヽ|: l
', : / | : '、 '"'" , ヽ._,. ' l:∧!: 〉､ ,.! '´ ,):|
ヽ:l !: : :｀ヽ､ ､_ '"'" ･ l/: : : :l／ ／: l
'.| | : : : :|:l/丶､ `ｰ' r‐〈: : : : / ／、 : |
l: : : : |:| l:.:.:.:.:｀ ｰ,┬ '' ´ ,〉、r'ー-'､ /=-ヽ: :!
/! : : : |:! |:.:.:.:.:.:./ ' , ':/:.:.}-- ..__, !'" ｀ヽ:|
/ !: : : :|:! l:.:.:.:.:.:l｀ヽ､ / /:.:.:.l.＿＿,. l_,. --､:}:l
{ !: : : |:| |:.:.:.:.:.| ｀/ /:.:.:.:.:{ l ヽ!
246 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:00:03 ID:l7GdGl2H
,.. -―‐- ､
／ ,. -――- 、＼
/／ ＼ ヽ
|′ /｀ヽ､ ＼!
, ‐''´￣￣￣｀|: : : : ￣￣ ｀ '' ‐- ､ ／｀>
, ‐'"／: : : : : : : : : !: : : : :|､ : i: : : : : : : : ＼｀'´, -‐､
,. ‐´'"／ : : : : ／: : : : | |: : : : | !: :|: : : : : : : : : : ヽ ヾ'"´
/: : : : : //: : : :_:/:||:|: : : : | .!: lﾍ: : : : : :ヽ: : : :ヽ lﾆｺ
/ : : : : ://: : : :´ ｀/､:|: : : : | l_|__ヽ__: : : :|:ヽ: : : ﾊ
/: : : : :,//: : : : : /:/ !:| ! : : | l :! ',: ｀ヽ: l: :|: : : : l
|: : : ／ l l: : : : : /!:|--| | l : : | l/ ヽ : : : |: :l : : : :| でねっ、その『鉄輪』に使われる般若の面。
| : :/ /:|: : : : :/!´|￣|｀l |: : :| Tﾃミヽ'､ : : l: :| : : : :! あれを見て、ひらめいちゃったのよ。
r‐､ i´'! |: / !:/!: : : /:,| ﾄ､_| ヽ; :| |_ ｀∧: : |: l: : : :/
{ 、ヽ! | l/ |:| ! : :/:/:! . トり ヽ| r'､_,r'/ ∧: :l l: : :/
l ヽ'i l, , ‐; |:! | : :|/: { ￣ ` ‐-' /: :〉:l/: : :l
. { _ゝ ... ｀´／ | l : :|: : ヽ'"'" ､__,､＿,"'"'・ /: : !_ゝ |: :|
. ', ::::: / /:ヽ|: :::::::＞ 、 l } ,./: : :/::::::ヽ',:lヽ.
ヽ、 i l'￣∧ /: :l: | ,. --┬‐｀ 丶--‐'＜|∨: : / :::::::::|ヾ|: :＼
ヽ ':､/ ! l : :| / |:| |:| |::::::::/___ /:/: : /:::::::::::::|: :|: : : :ヽ
/':,. ‐'"／ /∧|: : i' /!| |:| |:::::::l ｀ヽ,./:::!: : /＼ ::::::::|: :|::::: : :
l､／ ／ ／ / ヽ :| /:::|| |:| |:::::::| ,:':::::| : /´, ‐＼::::|: :|:::::: : :
ヽ／,. '" ／l 〉:| !::: !| |:| |::::::| ／::／l: :/'" _,. -､ヽ|: :|:::::::::::
ヽ__,. '´ | ! /: l |::::::ヽ ;| |:::::! /:::::/::::/ /／/ /: /:::::::::::
〈 l/: :l !:::＼ヽ| |::::| /:::／::::/／::::::l /: /ヽ:::::::::
!ヽ ／: : :| |:::::::::::ヽ !::|/／::::／':::::::::::/ /: / ＼:::
247 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:00:23 ID:l7GdGl2H
/:.:.:.:::.:／.:.:.:.:.:.:.:.:;.::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:､:.:.ヽ､
/:.:.ｊ:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.::/::.:/|ヽ:.:..:|::.:.:.:.:.|'ｉ:.:|::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ､:ｉ
|:.:.:ｉ/. ../ . . . .:.:../::/ | ∨:|::.:.:.:.:| |:.:|ヽ､:.:.::::.:.ｉ . . .:ヽ､-､. . .｀ヽ
|:.:./. .,ｲ . .::.:.γ⌒::ﾄ | |:.|: : :.:| |::|⌒ヽ:.:. : :| . . . . .ヽ､＼ . . .
|:/: / . . : .::::.:./ |.:| | |:ｉ::.:.:.:j |:| ∨:.:.:.|::::..:.: : : ::ｉ ＼::
/::/:|:.:ｉ:::.:.:.:.:./_＿|ｊ＿.!_ |ｉ::.:.:/ _|ｊ_＿__ ∨:.:.}､::::.:.:.:.:.:.:|
l:/､:}:.:|:::.:.:.:.:ﾊ 「 ｆ:;::;;;::!゛` |:.::/ 'ｉ::;::::;;;:! 7 ﾊ:.:|::ﾄ､::::.:.:.:.:.| 被害者の竜宮さんだっけ？
ﾚ'|:::.:.::/:.:ﾊ ､込ﾒ:;j , |:/ 込:ｨ:;ｊ / ﾊ:;/.:|,ﾉ:|ﾍ:::.:.:.ｊ その人の家に送られてきたあの
|.:.|:.:.:/ｉ:.::::ﾊ ｀￣ ´ ￣´ ・ ﾊ:.:.::|:::::.| }:.::/ 『、のない鬼』の文字の意味にね。
|:.:.|:/:::|:.:::::::j ゛ ,.-､_ {:::::.:.|:::.:.:| |:/
|:.:..'::.::::|:.:.:.::ｉヽ、 ｀ーl＾: | ｀l ,.ィ:::::.:.:|::.:.:.:| ´
|:.:.:.:::::::|:.:.:ｉ::|:::i:｀＞‐-ｉ´ｉ | | |､τ´::ｉ:|::::.:.:.:|:.:.::..:|
|:.:.:.::::::::| : | |-‐´ {._ﾉ| .! ! | ｉ｀ｊｰ--|ｉ:::.:.:.:.|､:.:.: :|
|:.:.:.::::::/|:.:.|:| ヽ-{ ,,ﾉ_ /:.: : : :ｊ ﾄ､:: :|
|:.:.:.:::::ｆ｀|:.:.||＼ ﾍ ヽ、 ／ ｀ハ:.:.:.::/ / |:.::|
|:.:.:.::::| |::.:ｉ|＼＼ ﾍ ／ .／／ ∧::/ / |:.:.|
／￣￣＼
／ . u:_ノ｀ ,,＼.
/ ` （ ◯）（Ｏ): ホントか！？
.:| j（ （__人__）
:| ＾ ､｀ ⌒´ﾉ: 「勢いで俺は立ち上がってしまった。」
| u; ﾞ⌒}:
ヽ ﾟ " }:
ヽ :j ノ: ｉ |ｉ |
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i ＼
:: ヽ ノ :: ＼ ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿ ＼
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ ＼
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ) ＼
|| || | | ||| | ＼
248 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:01:20 ID:l7GdGl2H
_＿
‐＝ﾆ_ : : : : ｀Y: :`: : : : : : ｀ ヽ、
, イ: : : : : : : :l: : : : l: : : : : : : : : ＼
／;:／: : : : : : : |: l : : |、: l: : : : : : : : :ヽ
「そんな俺とは対照的に、 /／/ , : : : : :l_:_/|: l : : l l_:_|_: : : :ヽ: : : : l
こなたは余裕の表情でニッコリと微笑んだ。」 / /: : : :/ 'l:./｀|: l: : { ´l: |､｀ヽ: : l: : : : !
,' /| : : /: :/|{ l/l: : | ヽl ＼: : :l : : : l
|/ |: : /: :ﾊr┯┯ l : | ┯┯yl : |: :＼l
. |: :lｲ ;'ハ ｂ::| ヾｌ ｂ::! l l: l｀ｌ:`ﾒゝ
ヽ| ﾚ |: :ｌ ￣ ￣・ ｌ l/ｰ': :l
l.:|: :ゝ､._ ｰ'ｰ' _,.ｨ': : l:: : :|
|.:|: : : :__二７T ¨´lヽ､| : :l: : : |
|.:|: : :|| l´＿__7 |: : |､: :│
|:,ゝ､:ヽ │ / /: :/ !:: :|
|.:.:.:.:.:/:.:.:::/.:.::::.:.:..:;ﾒ､::/ |:::.:.:.:.:.:ｊ }:.:|´|::::.:.|:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
|.:.:.:.:/.:.::::/:.::::.:.:..://:.:/＼ |::::.:.:.:./ /|::| |::::.:.|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.: :.|
|.:.:./:.::::;ｲ.:.::::.:..://:／_＿ ヽ|::.:.:.:/ ∠__|:ｊ__ |::.:.:l:.::|::::ﾄ､:::::::.:.:.:|
|.:/.::／.:|.::::.:.::/ﾔﾃ;ｱ〒ｵ |:::.:./ 'ｵﾃ:;ﾏ:7 ﾊ::.:|.:.:|::::| ｀ヽ､::::.|
/／.:.:.::|.::::.::/:::|ｉ {o:k::ｊ::| ｊ;／ {okﾉ::ｊ ﾊ:.V:.::7::::| ＼l
´ｊ.:.:.:.:.::{|:.:.:/:.:|:;ｊ ､V:z:;;ｿ, V:z;;7,λ::::::.:./|::::|
|.:.:.:.:.:.:.|::/|:.::::|:ｉ ￣ ､ ￣ ・{::|::::.:/ |::7 いいっ？
|.:.:.:.:.:.:.:ゝﾍ:.::::｀＼ , , ﾉ::ｊ:／ｉ |:7 漢字と言っても元を正せば象形文字じゃない？
|.:.:.:.:::.:.:.ｉ:.::.:ﾍ.:.:.:::::＼ `ー'´￣ ,.イ::::::::::::.| ﾘ つまり、鬼というその文字自体が、
|ｉ.:.:.:::.:.:.:|.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:::＼‐- _,-‐､τ´:::/|::::::::::::.| オニの姿を表してるの。
ｊ:|:.:.::::.:.:.:|:.:.ｉ:::.:γ⌒ヽ､:.:.:.:.:/ }ー-ｨ､ |:::::::::.:.|
|ｊ:.:.:.::::::.::|.:.|:::./ ｀ｰ-､_ ｀ヽλ､ ,/ ｉ| |:::::::.:.:l
|.:.:.:.::::::.:..|:.:!:/〃ニﾆ〈｀ ｰ-'ヽ 〈 ｉ| |::ｉ:.:.:.ﾉ
|.:.:.:.:::::::::::|.:.:ｊ〃´ニﾆ〈ヽ､＿,ﾉ ）ﾍ､ ﾘ ﾘ|:.:./
|:.:.:.::::::::::::|:::| γ⌒丶ヽ ） ｲ.ヽ､ｊ;/ ｊ:/
249 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:01:41 ID:l7GdGl2H
,.-‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.'.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ、
'´￣_,.＞'´. . ....:.:.:.:|.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ
,ｨ' . . . . . . . ./ . . |::: . ...:.:ｉ:.;:.:...... . . |. . ...:ﾍ.......:.:.:.:ﾍ
／:.:.;/:.:.:::/.:.:.:/.:.:.:.:.;|::::.:.:.:.:.:|::ｉ:.:.:.:.:.:.....|:: . . . ﾍ . . . . .ﾊ
/:.:.:;ｨ'.:.:.:::/.:.:.:.:|:.:.:.:./ |::ｉ:::.:.:.:.:|.:|ﾍ:.:.:.:.:.:.:|:::.:.: . . ﾍ. . . . . }
ｊ／ /:.:.:::/:.:.:.:.:.ト､:/ |::|､:.:.:.:.|:.| ヽ;／:.:|::::.:.:.:ｉ::::.∧.:.:.:..|
|:.:.:::::|:.:.:.:.:.;|:.:/＼. |::|∨:.:.:|:;l ,／ ∨::ｊ;::::.:.:..|:::.:.:.:ﾍ:::.:|
そう考えると、 |:.:.:::::|:.:.:.:.:/|/＿__｀|::| ∨::.:|'`_＿__∨ |::::.:.:.:ﾄ､:::.:.:∧:|
あの鬼の字のてっぺんの『、』は、 |:.:.:::::|:.:.:.:;ﾊﾏﾃ〒行|ｊ ∨:| 〒:ﾃﾁﾔ７i:::.:.:.:.|::｀ヽ:::.:ﾍ、
何を意味するんだと思う？ |:.:.::::;|:.:/::ﾊ ｉk'｡ｨ::|´ ヽ:| |k'oｨ::ｊ.,' |::.:.:.:ﾘ:::.:.:.:.ｉ＼::l
ヽ:.::|∨::::::λ`--'┘ ` └'--"．ｊ|::.:.;/:::::.:.:.:.|:.::| `
ヽ| |:.:::::::ｊ ' /:|;ｨ' ）:::::::.:.:.|:.:|
|:.:.:.:::ヽ、 ｰ'ー' ノ::::./'":::::::::.:.:.:|:ﾘ
|:.:.:.::::ｉ:::｀＞‐-ｧ-, -‐＜´:/::.:.;/-γ'´ ,,ﾌ:::|'
|.:.:.:.::|‐ｉ´{ｉ ,ｨ:ﾉ_＿__,／ /::;ィ´,.f´{ ´ -‐'⌒ヽ.
,r|.:.::ｉ::| {| :|| / ／ /.:.:{ {:{ | ｊ (´￣｀,}ｰｒ‐'
< |:.:.:|:ﾘ || :V ／=＝"ｊ:.:.:/ {:{ | {(_￣゛ |:: |
ノ" ヽ､:{＼ヾ､|／ _,.-‐ｧ'|::.:{ Vﾊ ( ￣__,ﾉ:: ｊ
／ ` {"ヽ、 ,ｨ'´ / |/ﾘ ヽ. ｉ λ::￣:::::: ,人
／ 〈 ハ,/ _,ノ :::::V `=ﾆﾆィ"::∧
〈 ~｀ヾ::::..ﾉ,＞ ＜´ :::::`ｰｒ---‐'´:::::.:.:∧
＼ /´ / ::: ｀} |::::::::::::::::::::.:.:.:.ﾊ
250 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:02:27 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） ……………………
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
＿＿＿_
／ ＼
/ ─ ＼
…………………… ' （ー） ＼
（ｌ､__） |
⌒´ ／
｀ｌ ＼
ｌ ＼
251 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:03:00 ID:l7GdGl2H
＿ ,､ .ﾉｿ
-一＝ﾆニ ,,￣ ﾞ'一T￣~! ヽー- '´'',,_
,, -‐ ﾞ´: : : : : : : :i!: : : : : : : : : : ::｀ﾞ:.､
,／: : : ;; : : : : : : i: : ::|: : : : : : : : : : : : : : ､ヽ
. ／: : _／ :i!::: /|: : : : : :i : : : ヽ｀,
. /:,, ィ／ /: : : | : / .|: i: : : : |:ﾊ,: : : : . . . ﾍi!
/／ ./ . : : : :/: : : ,,|-‐ﾄ､.|: |: : : ::|!_⊥ _ : i: : : ::i: ﾊ
. / /: : :/: : :::i!: :／/|: / |::|i; : ::::| ヽ｀ヾ|: : : :i!: :|
l: : ::i: : : ::l: : : ./ |/ !:| l! : : :| Y: :|:::: : ::| : |
. l: : /l: : ::::l: : :/ | !| l.: ::::| ヾ:}::: : : |};: | 「俺とやる夫が頭を悩ませていると、
l: :/ |: : :::::l: : ! ＿＿_, i! ﾍ: ::|＿＿＿i!;:: : ::l::i!::| しびれを切らしたこなたが自分で答えた。」
. !/. l: : ::ﾊ:!: i!. ━━━ ヽ:|━━━ i!::::: l:::|ﾍ!
l. !: ::{::!,X:|:i ,,,, . ｀ .,,,,, ・i!::|::::l::::| はぁ……まったく。
ﾍ:::|!:｀ﾍ| l l::::|::i!:: | ツノよ！鬼のツノに見えない？
ヾ||:::::|:::::ﾞ's､., ⊂ﾆニ⊃ ,..ィﾞ:::::ﾚ' : :|
| ::::|: : : .|::::≧=‐----‐=≦::::|::: : :|:::::::|
. _y⌒ヽ-一ｯ |:::::::l: : : :i!´ {~ ~} ｀|::: : :|:::::: |
´ <´ .|::::::::}: : : :| . ﾍー-一ﾉ . l: : : i!､::::::|
（ } l:::::::ハ: : : lヽ ', / |: : : l /,:::: |
ヽ _,,ノ l ::::/ ﾍ: : ::l ､ヽ ヽ / .ノ|: : ://:ﾊ :: |
ゝ一'' |:::::! ヽ: ::l ヘヽ V ／´l: : /' ﾊ:: |
＿_ ━┓
／ 〜＼ ┏┛
／ ノ (●)＼ ・
. ｜ (.／) ⌒）＼ ツノ……？
. ｜ （__ノ￣ ＼ 言われてみれば、そう見えなくはないけど……
＼ |
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
252 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:03:26 ID:l7GdGl2H
____
／::::___:｀ヽ.
./:／ ヽ;:',
/:/ __,.ﾍ､___!___
,. |/'"´::::|:::::ヽ::::::::::::｀"'' ､
,. ,. ''::::::!:::::::::/|:::::::::i:::::::::::::::::::､:::::ヽ､
'´ ／::::::::::::::::/ﾚ|:::::::::i:::::ヽ､ヽ;:::::＼:::::',
でしょでしょ？ /:::::::::::::::::::/|￣i::::::::::|＼￣i｀ﾍ::::::::＼i
実は『鉄輪』のお面にも角が無いの。 ,'::::::::/::::::/:/__!_.ﾊ::::::::| ＼!__ﾊ::::::::::::::ヽ.
それでピンっときたの。 i:::::::/!::::::i/「i￣'T ヽ::::|. ｲ"￣「'!ヽ＼:::::::::',
ツノの無い鬼――― !::::/::i::::::::ﾊ. ﾋ__r! ヽ! ﾋ___r! !＼::::!へﾊ!
V'! ｲi::::::/!:!"" ""・ﾊ:::ﾍ:::!:|
ヽ! ヽ!::|::i>､. __ ,.イ:::|:::::ﾚi::|
|::|:::|::::::｀7:.r--r 7´|:::|::::|::::::::|::|
.|::|::::|:::;:イヽ!__／::::｀>.,|::::|:::::::|::|
|:::|::::|く＼::::::!/::::::／／|::::ﾄ.:::::|::|
,,=＝ニ＝､､
// ヾ
l| ,､ `
,.-.‐┼.──‐´: ├─.-.-､._
／::.::.／::.::.::.::.::.:l::.::.::l:.::.::.￣ヽ￣￣`
/:.::.::.//:.::.::.::.::.::./l::.::.::l.::.::.:::.::ヽ::.ヽ
/:.::.::./:/.:.::.::.::/.:/.::ll.::.::∧l:.::.::.::l.:.ヽ:.::ヽ
l.::.::/.::l.::.:.:／7７‐ /l.::./ lA､_::.:l:.::.:ﾐヽ:ヽ
|:.:://:l.::.::.:〃/ l |.:/ l|ヽ:.::.l.::.::.::l ヾ､ あの文字はそれを表してるんじゃないかって！
. l:.l/:.:l.::.::./ / ´l.:/ ll l.::.l.::.N:.:l
l.::,r┤:./l 三三 l/ 三ヨﾍ人/ ヾl
│ヽ l:/::.l , ・l:N:.:/ `
l:l:.::.ﾚ:.:丶_" ｰ'ｰ "_人l:./
ll:.::.::.l::.::.l:.＞┬-,､..-‐:T:l:.::.ﾊ/
l.::.::.:ヽ.::.Y Y '┤､::.:l.l:.::.l
l.::.::.／l:.::ヽ 「￣｀l >l:.::.:l
/.::./ミミﾐ､:.l l l 彡|:.:/
253 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:04:13 ID:l7GdGl2H
,ｨ,ﾆニｭ､_
// ｀`ヽ
__《__＿_＿__
,ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀‐-ｨ´ヽ、_
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::|:::`ニﾆ=‐-
/ : : : :.:.:.:.::.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|::.:.｀ヽ、
ｊ: : : : : : : : .／:.:./:.:.:..::ﾉ:.::.:λ:.:ﾘ::::.:.:..:.ﾍ、
{ : : : : :.:.:∠:ｊ:.::/::.:;／'⌒／|:.:/::::::::ﾄ､:.:.:ﾊ.
∨:.::.:.:.:..:::.:.:|::/:;／|/:;／＿ｊ;/,':/|:::| ＼:.:|
∨:.:.:.:::::.:.(_|::'"::::::|´ ≡≡ 〈:/ |/ ヽl そこで例えばの話なんだけど……
ｊ:.:.:.:.:::.:ｉ:.:/:|::::.:.ｉ::| 〉
|:.:.:.:::::.:|/::..,|::::.:|::| (.｀ゝ／
|::.:.::::::./:.:./､|:.:.:|::|‐-‐::'l´
|:.:::::::./:.:./ ﾍ:.:.::λ:::::::::|
|:.:.:::::/:.:./=＝､ヽ:.:.ﾍ､_::::}
|:.:.:::/.::/ , ＼＼::|,ｊ::ﾘ
. /: : : : : /: : : : : /: : : /.|: :|: : : : : |: : : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : l
/: : : : : /: : : : : /-‐ x' !: :|: : : : : |!: : : :l: : : : : :ヽ::::: : : : : : : : :|
!: : : : :/: : : : : / : : :/ ヽ| : | : : : : | l : : : |: : : : : : :ヽ:::ヽ : : : : : |
. !: : : :,.ｲ: : : : : :l : : / l : !: : : : :| ,.x-‐‐!-､: : : : : ﾊ::::ﾊ: : : : : !
|: : :/ !: : : : : :|: : / l: |: : : : :| ヽ: : !､: ヽ､ : : : l::::::l: : : : :|
もしっ、今道端で、 |: :/ |: : : : : : ! ll｀!‐- ､ l |､: : : :| ヽ: :| ヽ: :!: : : : :l:::::::!: : : l
ちょうどこの『鉄輪』のお面のような形相をして、 l: : : : : ｲ l | ,!｀'.| ヽ: : | - ..__ヽ| ヽ: l: : : : :l､:::::l: : :!
目がギラギラと光っているやつを見つけたら、 |: : : : :l l:| r'ｰ',ﾉ ヽ: | | ｀丶､ヽ:|: : : : :|:ヽ::l : |
どう思う？ !: : : ,.!: |! ｀ '´ ヽ! r'､__ ,./'/l: !ヽ : : |）:ヽ|: l
', : / | : '、 '"'" , ヽ._,. ' l:∧!: 〉､ ,.! '´ ,):|
ヽ:l !: : :｀ヽ､ ､_ '"'" ･ l/: : : :l／ ／: l
'.| | : : : :|:l/丶､ `ｰ' r‐〈: : : : / ／、 : |
l: : : : |:| l:.:.:.:.:｀ ｰ,┬ '' ´ ,〉、r'ー-'､ /=-ヽ: :!
/! : : : |:! |:.:.:.:.:.:./ ' , ':/:.:.}-- ..__, !'" ｀ヽ:|
/ !: : : :|:! l:.:.:.:.:.:l｀ヽ､ / /:.:.:.l.＿＿,. l_,. --､:}:l
254 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:04:36 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● そりゃまぁ……
| （__人__） 鬼だと思うかもしれないな。
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃ 「俺はしぶしぶ答えた。
／ .／ ＿ノ 今の話を聞いた後では、
(. ＼ ／ .／_ノ │ そう答えるしかない。」
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
／￣￣＼
／ ノ ＼ ＼／｀i
| （●）（●）./ ﾘ じゃあ、こなたは、竜宮さんの家に
. | （__人__）..| / ファックスを送ってきた犯人は、
| ｀ ⌒´ ﾘ ﾋ 怨念によって生きながら般若のような鬼になってしまった
. ヽ ／/ ,｀弋ヽ 女だって考えているのか？
ヽ - ′.Ｙ´ , ｀ヽ｀.ｌ
/〈 `ｰ〈::....ノ Ｖ
| ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/ //
| ﾌ-､｀ｰ┴‐-〃
`ー‐一′
255 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:05:00 ID:l7GdGl2H
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ、
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ 「俺が尋ねると、
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ こなたは少し自信なさそうに、
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:| 眉をひそめた。」
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:}
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/ うーん。
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/ さすがに自分でも現実離れしてるとは思ってるの。
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:|
,.-‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.'.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ、
'´￣_,.＞'´. . ....:.:.:.:|.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ
,ｨ' . . . . . . . ./ . . |::: . ...:.:ｉ:.;:.:...... . . |. . ...:ﾍ.......:.:.:.:ﾍ
／:.:.;/:.:.:::/.:.:.:/.:.:.:.:.;|::::.:.:.:.:.:|::ｉ:.:.:.:.:.:.....|:: . . . ﾍ . . . . .ﾊ
/:.:.:;ｨ'.:.:.:::/.:.:.:.:|:.:.:.:./ |::ｉ:::.:.:.:.:|.:|ﾍ:.:.:.:.:.:.:|:::.:.: . . ﾍ. . . . . }
ｊ／ /:.:.:::/:.:.:.:.:.ト､:/ |::|､:.:.:.:.|:.| ヽ;／:.:|::::.:.:.:ｉ::::.∧.:.:.:..|
|:.:.:::::|:.:.:.:.:.;|:.:/＼. |::|∨:.:.:|:;l ,／ ∨::ｊ;::::.:.:..|:::.:.:.:ﾍ:::.:|
|:.:.:::::|:.:.:.:.:/|/＿__｀|::| ∨::.:|'`_＿__∨ |::::.:.:.:ﾄ､:::.:.:∧:|
|:.:.:::::|:.:.:.:;ﾊﾏﾃ〒行|ｊ ∨:| 〒:ﾃﾁﾔ７i:::.:.:.:.|::｀ヽ:::.:ﾍ、 ただね、
|:.:.::::;|:.:/::ﾊ ｉk'｡ｨ::|´ ヽ:| |k'oｨ::ｊ.,' |::.:.:.:ﾘ:::.:.:.:.ｉ＼::l 『どんな不思議なことも、実証されるまでは
ヽ:.::|∨::::::λ`--'┘ ` └'--"．ｊ|::.:.;/:::::.:.:.:.|:.::| ` 否定することはできない。』の！
ヽ| |:.:::::::ｊ ' /:|;ｨ' ）:::::::.:.:.|:.:|
|:.:.:.:::ヽ、 ｰ'ー' ノ::::./'":::::::::.:.:.:|:ﾘ
|:.:.:.::::ｉ:::｀＞‐-ｧ-, -‐＜´:/::.:.;/-γ'´ ,,ﾌ:::|'
|.:.:.:.::|‐ｉ´{ｉ ,ｨ:ﾉ_＿__,／ /::;ィ´,.f´{ ´ -‐'⌒ヽ.
,r|.:.::ｉ::| {| :|| / ／ /.:.:{ {:{ | ｊ (´￣｀,}ｰｒ‐'
< |:.:.:|:ﾘ || :V ／=＝"ｊ:.:.:/ {:{ | {(_￣゛ |:: |
ノ" ヽ､:{＼ヾ､|／ _,.-‐ｧ'|::.:{ Vﾊ ( ￣__,ﾉ:: ｊ
／ ` {"ヽ、 ,ｨ'´ / |/ﾘ ヽ. ｉ λ::￣:::::: ,人
／ 〈 ハ,/ _,ノ :::::V `=ﾆﾆィ"::∧
〈 ~｀ヾ::::..ﾉ,＞ ＜´ :::::`ｰｒ---‐'´:::::.:.:∧
256 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:05:25 ID:l7GdGl2H
,ｨ,ﾆニｭ､_
// ｀`ヽ
__《__＿_＿__
,ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀‐-ｨ´ヽ、_
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::|:::`ニﾆ=‐-
/ : : : :.:.:.:.::.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|::.:.｀ヽ、
ｊ: : : : : : : : .／:.:./:.:.:..::ﾉ:.::.:λ:.:ﾘ::::.:.:..:.ﾍ、
{ : : : : :.:.:∠:ｊ:.::/::.:;／'⌒／|:.:/::::::::ﾄ､:.:.:ﾊ.
∨:.::.:.:.:..:::.:.:|::/:;／|/:;／＿ｊ;/,':/|:::| ＼:.:|
∨:.:.:.:::::.:.(_|::'"::::::|´ ≡≡ 〈:/ |/ ヽl まぁ、これは阿部先生の受け売りなんだけどね……。
ｊ:.:.:.:.:::.:ｉ:.:/:|::::.:.ｉ::| 〉
|:.:.:.:::::.:|/::..,|::::.:|::| (.｀ゝ／ 「そう言うとこなたは舌を出して笑った。」
|::.:.::::::./:.:./､|:.:.:|::|‐-‐::'l´
|:.:::::::./:.:./ ﾍ:.:.::λ:::::::::|
|:.:.:::::/:.:./=＝､ヽ:.:.ﾍ､_::::}
|:.:.:::/.::/ , ＼＼::|,ｊ::ﾘ
|:.:.:.:／ｊ ｉ ｉ {.＼｀_ |
|:.:/::|」| | ヽ､ | ｀V V}
ｊ:.:|:::::゛}.| { ｀ヽ、｀|
|:.ｊ::::::::｀| | 〉 ;}
257 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:05:44 ID:l7GdGl2H
／ ￣￣＼
／ ノ ヽ
|:::::: （● ） 「しかし、人の怨念がその姿までも変えてしまうなんて、
. |::::::::::: （__人） そんなことがあり得るんだろうか……。」
|:::::::::::::: ⌒ﾉ
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 「怨念によって生きながら鬼に
. | （__人__） なってしまった女……か。」
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
258 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:06:21 ID:l7GdGl2H
_＿
／⌒ヽヽ
__＿ ,、＿＿ |/
‐＝ﾆ_ : : : : ｀Y: :`: : : : : : ｀ ヽ、
, イ: : : : : : : :l: : : : l: : : : : : : : : ＼
／;:／: : : : : : : |: l : : |、: l: : : : : : : : :ヽ
/／/ , : : : : :l_:_/|: l : : l l_:_|_: : : :ヽ: : : : l
/ /: : : :/ 'l:./｀|: l: : { ´l: |､｀ヽ: : l: : : : !
「結局、こなたは怨念について ,' /| : : /: :/|{ l/l: : | ヽl ＼: : :l : : : l
それ以上は口にしなかった。 |/ |: : /: :ﾊr┯┯ l : | ┯┯yl : |: :＼l
おそらく本人もまだ整理できて |: :lｲ ;'ハ ｂ::| ヾｌ ｂ::! l l: l｀ｌ:`ﾒゝ
いないのだろう。」 ヽ| ﾚ |: :ｌ ￣ ￣・ ｌ l/ｰ': :l
l.:|: :ゝ､._ ｰ'ｰ' _,.ｨ': : l:: : :|
|.:|: : : :__二７T ¨´lヽ､| : :l: : : |
|.:|: : :|| l´＿__7 |: : |､: :│
|:,ゝ､:ヽ │ / /: :/ !:: :|
|:l＼ヽ: l | / l: :/／.|:: :|
,r'ﾆ:二ｭ､
（ 》
-‐=:＝:=-.､__,..-‐:─::─'':─-..､_
｀＞ : : ...::.:.:.:ｉ.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.､:.:.:｀ヽ、
／::,ｨ: : : :/:/::;|:.:.:.:.ｉ:|:.:ヽ､:.:.＼:::.:.:.ﾍ
/:;／/:.:;.::/:/:::/|:.ｉ:.:.:|:|:.:.:.:.ﾍ: : : ＼::.:.ﾊ 「オカルト肯定派とはいえ、
'"´ /:.:.:ｊ:.:j:.l::;/ |:|:.:::ｉ:|｀ヽ､:.ﾊ::.:.:.:､:＼::} 推測だけでは鬼の存在を証明できないと彼女は
j:.::/'|:.:|:.|:|⌒ |:|:.:.::ﾘ ⌒ヽ:.:l::.:.:l:..:|:`::ゝ 承知しているようだ。」
|:;/ .|:.:|::.ﾘ_＿_!'∨::|_＿__∨:.:.:.ﾄ､|:::/
'´ |:;∧::}≡≡ ヽ|≡≡ |:｀ヽ|:::.:〈、
,ﾉ|'::::::::ｊ ’|:.:.::|）ヽ:::｀ヽ、
. ,r'⌒ ｰ:-‐:`-､＿ｰ'ｰ' ＿ ｊ:.:.:.| ,イ´｀ヽ::〉
{ { {{ {'´`ｭ|| ;}´￣￣￣⌒~｀｝
259 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:06:47 ID:l7GdGl2H
_＿＿__ _
｀ヽ､:_:.:.:.:.:｀ヽ,ィ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
｀＞: : : : : : : : :.:.:.:.:::.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ、
／: :,ｨ': : : : :/ : : : : : .:|::.:.:::.:.:.:.:.:.:.:.:|:::::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ
/::;／/:.:.:.:.::::/:.::::::::/:.:.:/|:.:.::::.:.:.:.:.::|:.:|:::::.:.:.ﾍ: : : : ｀ヽ、.:.:.:.::ﾍ
ｊ:;/ /:.:.:.:.::::/.:.:::::::/:.:.:/ |:.::::::.:.:.:.:.:|:.:|ヽ､::::.:.ﾍ.:.:.: .: : ハ::.:.:.:.:ﾊ
「しかし、こなたの収穫は『、のない鬼』の ´ /:.:.:.:.:.:::::|:.:::::::/::.::/ |.:::ｉ|:.:.:.:.:.:|:.:| ＼::::.:ﾍ.:.:.:.::::.:.::ﾍ:.:.:.:.:}
文字に関する推測だけではなかった。」 ｊ:.:.:.:.:.|:.::::|:.:::::::|:､/ |:::|:ｉ :.:.:.:.:|::| Χ:::.|::.:.:ヽ､:::.::ﾍ:.:.::|
|:.:.:.:.:.|:.::::|.:::::::::|:.;|＼ |::| |:.:.:.:.:.|:| ／ |:.:.|.:.:.:.:.:.ﾍ:::::::ﾍ:::|
実はね、これもまだ推理の段階でしかないけど、 |:.:.:.::/|: ::::|:.:::::/|;/＿_ヽ､|:| ∨:::ヽ|ｊ／ _＿_.|:/.､.:.:.:.:.:.:.ﾍ::::.:ﾍ|
噂になってる鬼女の特徴って覚えてる？ |:.:.::/ |:.::::|:::::ﾊ. }ﾃﾆ弍ｵ|:| ∨:.:.::| ﾃﾆ弍ｵ7|:＼:.:.:.:.:.:..ﾄ､::ﾍ、
|:.:/ |:.::::|/:::λi |ｏ:tｨ::;|` ∨:::| |ｏ:tｨ::;| '|:::::::|＼:.:.:.|:::＼::〉
|:/ ヽ､::::|.|::ﾊ ､i込:沙 ヽ:| !込:沙 |:::::::|ﾉ::｀ヽ|::.:.:{｀
i＾ヽ ヽ:|ｊ::::::ｊ , ’ |:ｉ::::.|:::::::::::.::.:.:.|
| ,| |::::::::l、 , ':|::|:::.:|:::::::::::::::.:.:|
ｊ. | |: ::::::|:ヽ、 Δ ィ´:::::|::|::::.:|::::::::::::::.: :|
ｊ＾ヽ、.|/´ｊ |:.::.::::|::| ｀＞‐ ｧ -- -‐ "/ |:'::::::.:|:::::::::::::::.:.:|
/^ヽ ヽ_〉 / |:.:.:.::::|::|ィ´ | / |:::::::.:.:|`‐-､_:::.: :|
〈___,>-'´ } ,-‐|:.:.:.:.:::|:| |-─‐-､/ |:::::::.:.:| ,/ / ｀ヽ::|
｀ヽ、 ,ﾉ / |:.:.:.:.:::|:| | / |::::::.:.:.|/ / .ﾊ
260 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:07:22 ID:l7GdGl2H
ｎ
l^l.| | /）
| U ﾚ'/
＿＿＿ ﾉ ヽ
／ ⌒ ⌒＼ 〈⊃ lﾉ 確か……
／ （⌒） （⌒） ＼ ヽ / 『人を見かけると逃げる。』
／ （__人__） ＼ / ` / 『髪が短い。』
| `Y⌒y'´ | ／. 『タバコの煙を怖がる。』
＼. ﾞー ′ ,／ ／ ……この三つだったお？
/⌒ヽ ー‐ ｨ ／
/ rｰ'ゝ ／
/,ﾉヾ ,> ｲ
| ヽ〆 |
}/ ﾘ
. : :'"￣￣ ｀ヽ､
／ : ／: : : : : : : : : : ＼
./: :／: : : : : : : : : : : : :´|:: ＼
/／.: : : .:＿_ : : : ｲ: : :..:::|::::::::＼
／: : : : .: .:／/:｀／ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
/／|.: : : : :/_ /／/ l: : :::::/:::::::::::::ﾄ､|
|: :!.: : .:/「行圷' / : ﾊ/|V::::ﾊ::::| そうだね。
/: :ﾚl／ | ﾋｚｿ /／ｘく i:::::/::|::::| 中でも『タバコの煙を怖がる。』が唐突で
./: : : :| : : |、 , /ｸ／:::::/::∧::| 不自然だって話してたよね？
/ : : : ∧: : | ＼_(`7 ｀'ﾊ:/／|/ }ﾉ
/ : : ／ ﾍ : |、〈ヽ￣￣´::::/
./: : :/‐-、 i: :|ﾊ⌒ｉ ＼:::|:::::{
/: : :/ ヽ V ﾊ ｜ ∧:!:::/
./: : :ﾉ } ＼ ﾍ | / V/
/: : :/ ∨ ＼ ,ﾘ′ }{
261 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:07:40 ID:l7GdGl2H
____
／::::___:｀ヽ.
./:／ ヽ;:',
/:/ __,.ﾍ､___!___
,. |/'"´::::|:::::ヽ::::::::::::｀"'' ､
,. ,. ''::::::!:::::::::/|:::::::::i:::::::::::::::::::､:::::ヽ､
'´ ／::::::::::::::::/ﾚ|:::::::::i:::::ヽ､ヽ;:::::＼:::::',
ずっと気になって、 /:::::::::::::::::::/|￣i::::::::::|＼￣i｀ﾍ::::::::＼i
その理由を考えていたの。 ,'::::::::/::::::/:/__!_.ﾊ::::::::| ＼!__ﾊ::::::::::::::ヽ.
なぜタバコを怖がるのかって……。 i:::::::/!::::::i/「i￣'T ヽ::::|. ｲ"￣「'!ヽ＼:::::::::',
!::::/::i::::::::ﾊ. ﾋ__r! ヽ! ﾋ___r! !＼::::!へﾊ!
V'! ｲi::::::/!:!"" ""・ﾊ:::ﾍ:::!:|
ヽ! ヽ!::|::i>､. __ ,.イ:::|:::::ﾚi::|
|::|:::|::::::｀7:.r--r 7´|:::|::::|::::::::|::|
.|::|::::|:::;:イヽ!__／::::｀>.,|::::|:::::::|::|
|:::|::::|く＼::::::!/::::::／／|::::ﾄ.:::::|::|
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 「まだ卵とはいえ、
. | （__人__） 研究者の熱心さにはほとほと感心するだろ、
| ｀ ⌒´ﾉ 成果的に考えて……。」
.ｌ^l^lｎ }
. ヽ L }
ゝ ﾉ ノ
／ / ＼
／ / ＼
. / / |ヽ、二⌒)､
ヽ＿＿ﾉ
262 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:08:23 ID:l7GdGl2H
_,.-:‐:‐=＝ﾆ￣:.:.:/:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣::`:┴-.､__
／￣＞:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|:.:.:.:.:.:.::､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...｀ヽ、
,ィ´ : : : : : : : : : : .|...:.:.:.:.:.::|:.:.:.:.:.::､::: : ｀ヽ､: : : ..ﾍ
／: : : : :/: : : /..:.:.:.:.:;|:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､:.:.:.:.::|::::.:.:.:.:.:.ﾍ::.. : ﾊ
／:.:.:.:.:.:.:.:/:.::.:.:/:.:.:.::;／|:.:.:|::.:.:.::.| ∨:.:.::|::::.:.:.:.:.:.:.:ﾍ::.:.:.:}
/:.:.:.:.:.:.:.::::::|::.:.:.:;ｨ'⌒;/ |:.:.|:::.:.::.:| V:⌒ヽ､:::.:.:..|::.:ﾍ:.:.:|
/:.:.:/:.:.:.:.::::::|:.:.:.:.:|:.:.::/ |:.:|'|:::.:.::| ∨:;|::::.:.:.:.:.:.|､::.:|:.:.|
j:.:.:/|.:.:.:.:::::::::|::.:.:.:|:.::/＿__, |:.:| |:::.:.:,|_＿_∨ヽ:::.:.:.:.:.:|::|::|:.:.|
そこで私はある可能性に突き当たったの。 :./ |:.:.:.:::::ｉ::::V:.::|::/ｬﾃ弐ﾏ V::| V:.:.:| ｵ弐ﾏァ∨.:.:.:.:|::ﾚ':..:|
鬼女には煙あるいは炎に対するトラウマが |/ |:.:.:::/|:.:.:∨:|;ﾊ ｉ ﾄ':::ｊ:} ヽ| V:.:| ﾄ'::::j::} / |:＼:.::|:::.:.:.:|
あるんじゃないかって。 ´ |:.:/ V.:.:.ヽ:|::ﾊ､Vｨ:;ﾘ ヽ:| V:ｨ:;ﾘ,' j/::::ヽ:|､:::.:.|
|/ ∨:.:.:| |::::} "￣ ' ￣゛´・/:::::::.:.:|,ﾉ::.:.:|
ヽ､:| |:::{ __ /::::::.:.:./:.::::ｉ:.:|
` |:::ヽ、 V_,) ,./::::.:.:.::/::ｉ:.::.:|:.|
|:.:.:|゛}:ヽ､ __ __,..-‐'´ﾉ:::.:.:.::/:i:::|.:::.ﾊ:{
|:.:::ｊ ,|:::::ｉ|:::::￣:::| ／:.:.::;／::::.|:::|::.:.:λ
|:.:/＾'´二ｊ"):::::::::|,.ｨ/:.:.:.:/"￣}::::|:::|:::.:.:.ﾊ
|:/ ‐-},ﾉ/ヽ／ /:.::／,,_ {:::::|::.|::::.:.:.::|
ﾉ ｒﾉ:/ ／ /:.:/-‐─.､ ∧::|:::|.:.:.:.:.:.|
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ●）（● ） | トラウマ？
. | （__人__） │
| ｀⌒ ´ | 「鬼女という非現実的な存在に、
. | | トラウマなどがあり得るのだろうか？」
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
263 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:09:28 ID:l7GdGl2H
,,=＝ニ＝､､
// ヾ
l| ,､ `
,.-.‐┼.──‐´: ├─.-.-､._
／::.::.／::.::.::.::.::.:l::.::.::l:.::.::.￣ヽ￣￣`
/:.::.::.//:.::.::.::.::.::./l::.::.::l.::.::.:::.::ヽ::.ヽ
/:.::.::./:/.:.::.::.::/.:/.::ll.::.::∧l:.::.::.::l.:.ヽ:.::ヽ
l.::.::/.::l.::.:.:／7７‐ /l.::./ lA､_::.:l:.::.:ﾐヽ:ヽ
|:.:://:l.::.::.:〃/ l |.:/ l|ヽ:.::.l.::.::.::l ヾ､
. l:.l/:.:l.::.::./ / ´l.:/ ll l.::.l.::.N:.:l トラウマは簡単に言うと、
l.::,r┤:./l 三三 l/ 三ヨﾍ人/ ヾl 許容量を超えたストレスが加わって
│ヽ l:/::.l , ・l:N:.:/ ` 刻みこまれる心の傷のこと。
l:l:.::.ﾚ:.:丶_" ｰ'ｰ "_人l:./
ll:.::.::.l::.::.l:.＞┬-,､..-‐:T:l:.::.ﾊ/
l.::.::.:ヽ.::.Y Y '┤､::.:l.l:.::.l
l.::.::.／l:.::ヽ 「￣｀l >l:.::.:l
/.::./ミミﾐ､:.l l l 彡|:.:/
/,ｲ: : : : : /: : : : /: : / ! l: : : : : ∧: : ! ＼: :!: : : : : :
// |: : : : : :!: : : : ,! : / ! !: : : :/ ヽ: :| ヽ｀ヽ､ : : : :
!' l: : : : : l: : : :/.|: ,' ! !: : : ! l: | ヽ: ヽ: : : : :
| : : : : |: : :/ !|/'ｰ- |､ l: : l ', l ヽ: ヽ: : : :
| : : : : |: :/l |__ | !: |. ､'| ヽ;!､: : : :
発端となったストレスの原因に関連するものと接すると、 |: : : : :,!: !: l r ' i ! | | /｀''―- ､ヾヽ: : :
そのときのことを思い出し、 !: : : ｲ|/: :,! !ヽ-'/ l:! !_ /l: :∧: :
肉体的な変調をもたらすもの。 ',: : l l |': / ｀ ｰ' | r‐' i ./ ,' / : l : :!
ヽ:| | |: :! l､ ヽ.ノ,. ' /:/ : : | : l
'.| | |: : ＼ ､__ ` '´ /:/ : : : ,!: |
| |: : : : |ヽ､ ___ `ｰ' ･ /:/: : : : :/!/
| |: : : : |: :／／ ヽ ,.. /:/: : : : :/´|: :
| |: : : : |/ / /´.,'‐;!ー――,.i' ´-.//: : : : :/ : :|: :
| |: : :/7 / / / l｣ ,.. ''´:::::::::::::/': : : : : / : : |: :
| |: : ! |／::::::::::::::::: , ': : : : : , ': : : : |: :
264 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:09:48 ID:l7GdGl2H
. ／／ ＿／_,∠＿＿
/.:/ '" ￣￣ ヘ ＿＿ ¨.二ﾆ=-､
{::{ ／: : : : : : : : : : : : :＼: : : : : : : : : :｀丶、
ヾ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ／＿
>′.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ.::.::.::.::.::. ＼-.::.::.::.::.:＼_.::.::.＼´ ／
. /.::.::.::／ :.::.::.::.::.::.:: |.::.::.::.::.::.::.|::＼.::.＼.::.::.:＼｀＼∨
|.::.:: /.::.::.::.::.::／|⌒:j.::.::.:.:::.::.:: |.::| _＼.::.ヽ.::.::. ヽ
|.::.:/.::.:: /.::.::.::.: | .:/ ＼.::.::.::.::.:ﾚﾁ斤| ﾄ.::.',.::.::.::.:l
|.:/.:,'.::.::|.::.::.::.::/|:/__ ヽ.::.::.::|ち:::| {.::?＼.::.j これはどんな頑強な意思を持っていても
. Y.:/! .:: l.::.::.: / ｨチ行 ヽ.::.| Vﾋｉ ',::.l ∨ 抵抗は難しく、
ﾚ.::|.::.::.|.::.::.ﾊfﾍﾉ:::::ハ ∨ ・}.::.ｌ それは鬼女にしても同じなんじゃないかな？
lrｰゝ､∧.::.ｌ∧ V;少'' _' ｲ.::.:|
j ＼ ＼∨.::. ヽ, -、 こ.ノ ∠l | ::.:|
. ,'.::.::.（￣｀ヾｰ､_/ /、 ＿＿ ／//}│ .:l
. /.::.::.: (￣ ヽﾉ {＼ ハ /V/│.::.!
/.::.::.::.:r'¨`ｰt' ﾉ.::. ＼ｰ‐'´| 川{ ∨ﾘ
. / :.::.::.::. `ﾄ ー′ ｲ ＼.::ヽ＼ | // ﾉ
／.::.::.::.::.::.:人ゝ､_ lﾉ ﾊ.:.:}∨ヽ!シｲ
/.::/.:::.:::.::.::〃 ＼ ＼／ /） V二ﾆ¨´¨`ヽ
.::/|.::/.:::.::.::{{ ＼三／人 / } ＼
/ V.:::.:::.:::.:::ヾ ｲ ｀ （ {｀ヽ､_ ＞
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ それが煙か炎だと、
／ （●） （●） ＼ こなちゃんは考えたわけかお？
| （__人__） |
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
265 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:10:24 ID:l7GdGl2H
/::.::.::／:／／ .::.::.::.::.::.:.／ ! .::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.::.
＼ ゝ‐＜::./::./ .::.::.::.::＼／ | .::.::.::.::.::.:: /::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.:::
＼ 〃 ／ ＿ ヽ:/::.::.::.::.::.:／＼ |::.::.::.::.::.:: /::.::.:: |::.::.::.::.::.ヽ::.::
{{ / ／ __ ヽ ',.::／::.／ `ｰ |::.::.::.::.:: / |::.::.:/|＿::.::.::.::.:l::.::
. ── | ! /r ） } |ｲ斤テ左≡ｫz /::.::.::.::／ 斗七 !::.::.::.::.::.::.|::.::
. ∧ ヽヽ _／ /::! ﾚﾍ :::::::::/ /::.::. ／ j / | .::.::.::.::.:: |::.:: その通り！！
. , -―ﾍ `ー /.::.| rｰ'ﾟ:::::::/ /::.:／ テ左≠=ヵ::.::.::.::.::. |::.::
＿＿__／ { /.::.::.| ゞ辷ｚﾝ /／ う｡::::::7 /ｲ .::. |::.::.::.|::.:: 「こなたが笑顔で俺たちを指差す。」
彡_／ ヽ ｲ ::.::. | /ﾍ:::::::/ |.::.::.:|::.::.:∧::.
〃 V ヽ ヽ.::.: | ヾ辷:ﾝ ／:l::.::./!::.:/
l { ∨ }__.::.|＼ ＜! ･ /::.ｌ::|::./│/
ヽ ヽ { ￣￣￣｀ヽ _ ｲ::.: ｌ::|:/ j/
、 ＼ ＼ } ） ／￣￣￣l7::.:|::.::.j::l′ /
_,-,ﾆ二ニ=､
／／
/:/
ヾ`､
＞+:‐: ´:￣: ￣: :`:'￣:l.､＿＿＿,／
／: : : : ／: : : : : : : : :/ : : l: : : :く‐´´
/: : : ／: : : : : : : :/: :/: : : : l: : : : ､:＼
l: : : /: : : : : : : : :/: /l: : : : ∧ l: : : :ヽ: :ヽ
/: :/: :/: : : _,:_∠Ｌ､:::/: : : / l l: : : : :ヽ: : ヽ
l: /://: : : : :／::/':::::/: : : / -H､: : : : : lト､: ヽ
l://://: : : ｲミ土=､_/: : :/ l∧: : :l: : :l ｀ヾ､ 例えば、幼いころに火事に巻き込まれたとか、
l/: :l l: : : ｲ:llo:::::::/ /:// テﾃヵl: : :ﾊ: : l 事故で火傷を負ったとか、
l: : :l: l: :/.:l.:l し: 」 l/: P::::/'/l: : :l:N: :l それともタバコそのものに拭えない過去があるのか……
. l: : : W/: : N ､ `‐':::l::l: : lN V
. l: : : : :ﾊ: : : ト､ ー= ノlﾊ: :ハl
l: : : : : :､: : : 「ﾌ｀‐- ,､-┬:Ｔ´: :l l/
. l: : : : :,レ､: : :ヾ､ /､｀Y/:l:l: : l
/: : :rﾆミミヽ: : ヾ､-─┤ `┤: : l
/: : /￣＼ヾヽ: : :ヾ､ l ll: : l
/: : / ヽヾヽ: : lヽ l /l: : l
/: : / l ＼ヾ､: l ヽ l //l: :/
/: : :l l ハ ヾ､l､､l l////l
266 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:10:42 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 「タバコといえば、
| （__人__） 園崎魅音と初めて会ったとき、
. | ﾉ 彼女はかなりの嫌煙家ぶりを見せた気がする。」
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）） 「ただのタバコ嫌いかもしれないが、
. | （__ﾉ_） 一応保留しておくことにしよう。」
| ｀⌒ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
267 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:11:07 ID:l7GdGl2H
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ やらない夫、そういえば……
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼
| ￣ | 「やる夫が何かを思い出したように切り出す。」
＼ ／
＿＿＿
／）／ノ ' ヽ､＼
／ .ｲ '（●） .（●）＼ 沙都子ちゃんの母親、竜宮レナちゃんが二年前に
. /,'才.ﾐ). （__人__） ＼ 鹿骨の実家が火災になって両親が失ったとか
. | ≧ｼ' ´ ⌒｀ | 言ってなかったかお？
. ＼ ヽ ／
268 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:11:31 ID:l7GdGl2H
＿_
／ 〜＼
／ ノ (●)＼ 「そう言われば、
. ｜ (.／) ⌒）＼ 言っていたような言っていないような。
. ｜ （__ノ￣ ＼ だがやる夫の記憶通り、
＼ | 竜宮レナが火事に遭っていたとしたら、
＼ / 今回の誘拐事件に何らかの因果関係があるかもしれない。」
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
／ ￣￣＼
／ ノ ヽ
|:::::: （● ） 「調べる価値は十分にあるだろ、
. |::::::::::: （__人） 今後の捜査的に考えて……」
|:::::::::::::: ⌒ﾉ
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
269 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:11:47 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） |
| （__人／,〉.| よしっ、やる夫。
{ ´フ´ ./._ } その事件のことを編纂室に戻って調べてみよう。
ヽ .／,二ニソ}
_ヽ/ ,-― ､}ﾉ
／:;:{' ノｰﾍJ:;:;ヽ
／:;:;:;:;:;| _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／
,r'ﾆﾆﾆﾞヽ、
（"´￣￣ヾ）） ＿＿＿
| rｰ< ﾉと)／ ノ ′＾ヽ＼
| ｀ﾌ"ﾉ / （●） （●)＼ 了解だお！
ヽ、 ' （ ｌ :::⌒（__人__）⌒ﾞ::l
＼ ＼| `i-┬y'´ |
＼ ＼ ｀'ー' ／
＼ ヽ ー─ィヽ
270 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:12:21 ID:l7GdGl2H
／: : : :／ : : : : : : i: : : : : :ヽ : : : : ｰ ､ : : ＼
/: : : ／ : : : : : : : ,ｲ : : : : : : :l: : : : : : : ＼- ､:＼
. /: : : / : /: : : : : : / |: : : : : :| : |､: : : : : : : : ＼ ＼
.' : : :/ : /: : : : : : / ｖ : : : : l : |斗-: : ヽ: : : : ﾍ
|: : :/ : /| : : :― ｘ ∨: : :∧ | ∨: : :ﾊ: : : : :ﾊ
|: :/ : /: | : : : : / ｀ |: : :/ j/- ∨: : :l: : : : : :|
r┴､/:ヽ| : : : / |: :/ 示旡ｱV : :|: :|ヽ: : |
| | : :│: : /|. | / ﾄ::爿/ ハ: :|: :| ',: :| 私も調査は進めておくね。
'vｰく ,ｘ┤: / :|三≧x ｊ/ 込;ﾘ { : | ∧ | ∨ また何かわかったら連絡するよ。
／ ヽ. | /: :│ ,／ ' .:・} : |/ i/
| ／⌒}:? : :ﾍ:.:.:. ー'ｰr' ／: : |
{ ／´}_ﾑ: : :≧ｒ ､ .. _ ｰ ' .. ＜/: : : |
ヽ ／ }ﾍ: : ＼＼ 厂}ヽ._/ | : : : |
. ＼ __／ ＼: : ＼＼x-┴く ヽ| : : :.′
／ /ヽ ＼ : ヽ ＼ | |: : :/
/ {ヽ}} ヽ: : } ＼ l |: :∧
271 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:12:36 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ ー ‐＼
| （ ●） （ ●） ありがとう、こなた。
| （__人__） ようしっ、俺たちも頑張るぞやる夫！
| ) ｀ ⌒´ﾉ
| }
r⌒ヽｒヽ， }
/ i／ | __ ノヽ ＿＿___
./ ／ / ) __ . ／ ー ー＼
./ ／ ／ /／ ＼. ／ （ ●） （ ●） おうっ、だお！！
/ .／ /￣､⌒) ／ （__人__） ＼
.ヽ､__.／ ／ ⌒ヽ￣ | ｀ ⌒´ |
r ／ | / ＼ i⌒＼ / 「再び士気を取り戻した俺たちは、
/ ﾉ ／ ⌒ヽ, ＿.ヽ .＼／ こなたに礼を言い、
/ / / .／ |.／ｰ､＼ ＼ 意気揚々と編纂室へ向かった。」
./ ／/ ／i, ﾉ ＼＾ .i
/. .／ ./ ／､/ ヽ､_../ / . ヽ､__ノ
i ／ / ／ | ./ ／/ ／
i ./ ノ.＾/ .ヽ､_.／ ./ ／
i ./ |_／ / ／
i / ノ.＾/
／ / |_／
(_／
272 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:13:20 ID:l7GdGl2H
／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／ | |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／ | | ||||||| |||||||
| | |
, ――――――┴――――――――――――――――――
／ .|
／ .｜ llllllllll llllllllll
／ .| ＿＿＿＿＿_ ＿＿＿＿＿＿＿_
／ | |:::::::::::::::::... .. .ｉ| ||￣￣|￣￣|￣￣|| Ц γ |~ヽ
／ ／| | |:::::::::... ... . ' ..| ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || | | |
／ ／:::: | | |::::... .. . '' | ||￣￣|￣￣|￣￣|| | | |
／ ／...........| | |__.., | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || |＿|＿|
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／ ／:::| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; | ;;;;;;;;;||
|. ,,; |......ｉ| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| Ц γ |~ヽ
| ／| .| . ...| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || | | | ヾ;ゞ
ヽﾐゞ;; | .| . .| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| | | ヾゞ:;ヾ
ﾐ ゞ;;ﾐゞ;;.. ;. | ..| | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || |＿|＿| ヾ;/ゞ
ゞｿミゝﾐゞ;;ヾ;:;;: . | | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| ;ヾ ゞ;
ヾ;:;;:ヽﾐゞ;;ｿゝﾐゞ;;. | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || ヾ;;;ゞ ;;ゞ
ヾ;:;ミヽﾐゞ;;ヾ;:; | |;;;| |;;;|| | |;|::| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| Ц ヾ;;; ;;ゞゞ:;ヾ
;ゞゝヽﾐ;ｿミゝﾐゞ;;,| | |￣￣.| | |~''| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || ヾゞ:;ヾ ::ｿゞ
ﾐゞ;;;:;ｿｿミヾ;:;;: | |￣￣.| | |~''| | ||￣￣|￣￣|￣￣|| ゞ:;ヾ ゞゞ:;ゞ:;ヾｿ
iｿ ヾ;: ;;:ヽ_;:ゞ | |⌒l⌒| | | . | | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;;;;; || ゞ:;ヾ;ヾ ゞゞ:;:ゞ;;
;i;:ヽ_;:ゞﾐゞ | | |i.__|___| | |__,| | ||;;;;;;;;; |;;;;;;;;; |;;;;;; ヾヽ::ヾｿ;;;: ;ヾ ゞゞ;.;:ヾ
;ゞil|;;;;;ヾヾヾゞ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ::ヾｿ;;;:;ヾ ゞゞ:;:: ;;:ヾゞ ゞ;
273 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:13:43 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ ／ _ノ ＼
| （ ●） ） 「っと……警視庁に到着したところで
おーい！ . | （__ﾉ､_） 声をかけてきた人物がいた。」
| ｀ ⌒ﾉ
＼ . | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
/＼＿＿_／ヽ
／'''''' '''''':::::::＼
センパイ。ちょうど良かった。 . |（●）, ､（●）､.:| ＋
たった今、電話をしようとしてたんですよ。 | ,,ﾉ(､_, )ヽ､,, .::::|
. | ｀-=ﾆ=- ' .:::::::| +
＼ ｀ﾆﾆ´ .:::::／ +
,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
274 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:14:28 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ ノ ＼ ＼
| （●）（●） | 何かあったのか、ダディさん？
. | （__人__） |
| ｀ ⌒´ ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
/＼＿＿_／ヽ
／ '''''' '''''' ＼
│:::::::（ー）, ､（ー） l いやっ、
│/') ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,, │ ＋ 園崎魅音の状況について知らせておいた方が
/‐::: ｀-=ﾆ=- ' / いいと思いましてね……。
_,,,l ;! |:::＿＿__＿＿/ +
, -‐'ﾞ゛ i::.. | .ヽ/;ヽj! `‐-､_ +
l ﾉ::. .:|、 .ヽ,:ヽ| <゛~ヽ、
,:''`` ''"ﾞ.|;;:‐''ﾞ|.ヽ、 ヽ;::| / .|ﾞl
,: ヽ::il;;! ヽ､ヽ| / | :|
275 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:14:52 ID:l7GdGl2H
/＼＿＿_／＼
傷の方はそんなに深くないみたいですね。 ／ ⌒ ⌒ ::＼
ただっ、医者の話だと傷跡は残るだろうと…… | （●）, ､ （●）､ ::|
| ,,ノ(､_, )ヽ､, :::|
| ト‐＝‐ｧ' .:::|
＼ ｀ニニ´ .::／
／｀ー‐--‐‐一''´＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） そうか……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「彼女の今後を考えると胸が痛んだ。
. | } 思っていたほど酷い傷ではなかったというのは、
. ヽ } せめてもの救いだろう。」
ヽ ノ
.> <
| |
| |
276 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:15:20 ID:l7GdGl2H
/＼＿＿_／＼
／ ／ ヽ ::: ＼
それから、センパイ。 | （●）, 、（●）、 |
医者の話によると、 | ,,ノ(、_, )ヽ、,, |
どうも傷口が妙らしいんですよ。 | ,;‐＝‐ヽ .:::::|
＼ ｀ニニ´ .:::／
／｀ー‐--‐‐―´´＼
/＼＿＿_／ヽ
／::::::: ＼
.|:::. '''''' '''''' | いやねっ、
|::::.,（一）, ､（一）| はっきりとはわからないらしいんですが……
.|::::::: ノ ,,ﾉ(､_, )ヽ､,, | 『あんな傷は見たことがない』って。
＼:::::.ヽ｀-=ﾆ=- ' ／
/ ｀一｀ﾆﾆ´-,ｰ´
277 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:15:43 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● …………ダディさん。
| （__人__） 園崎魅音には会えないですか？
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
＿_／ヽ_∠Ｌ_
／::::::: ''''＼
.|::::::::: （●）, | そうですね。
|:::::::: ,,イ_,｀) 今、事情聴取をしているところみたいですし、
. |::::::::: ﾉ.-=ﾗ 傷が傷なんで難航してるみたいですよ。
＼::::::: ｀ﾌ
,,.....イ.ヽヽ:: ､ -─'--､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
278 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:16:51 ID:l7GdGl2H
/＼＿＿_／＼
／ ::＼
それに本人は、 | :|
ほとんど何も覚えていないようですよ。 | ノ ヽ､ :|
| （●）, ､ （●）､.:::|
＼ ,,ノ(､_, )ヽ､,, ::／
／｀ー ｀ﾆﾆ´一''´ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ そうなのかお？
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
279 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:17:05 ID:l7GdGl2H
/＼＿＿_／＼
／ ⌒ ⌒ ::＼
| （●）, ､ （●）､ ::| でも面会謝絶ってわけじゃないんで、
| ,,ノ(､_, )ヽ､, :::| 見舞いってことにすれば会えるんじゃ……
| ト‐＝‐ｧ' .:::|
＼ ｀ニニ´ .::／
／｀ー‐--‐‐一''´＼
/＼＿＿_／ヽ
／ ,,,,,,,ﾉiヽ,,,,,,:::i|li:＼
. |（●）, ､（●）､.:| ……あっ！！
| ⌒,,ﾉ(､_, )ヽ⌒ u.:::|
. |.u (＾ｰ＾> ｡.:::::::|
＼ ﾟ ⌒´ u .::::／
,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､.
280 名前：名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日：09/07/30(木) 22:18:14 ID:lJVEl+PI
どうした。いく夫か？
281 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:18:24 ID:l7GdGl2H
ｽｩｰ
三/＼＿＿_／ヽ
ｽｩｰ 三／ ,,,,,,,ﾉiヽ,,,,,,:::i|li:＼
三|（●）, ､（●）､.:| 「ダディは、何かに気づいたように顔をすくめると、
三| ⌒,,ﾉ(､_, )ヽ⌒ u.:::| 慌てて近くの物陰に身を隠した。」
. 三|.u (＾ｰ＾> ｡.:::::::|
三＼ ﾟ ⌒´ u .::::／
三,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､.
三: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
三 | ＼/ﾞ（__)＼,| i |
三 ＞ ヽ. ハ | |｜
／￣￣＼
／ ＼ ＼
「振り向くと、そこにいたのは……」.（●）（● ） u. |
（__人__） u |
.(｀⌒ ´ |
{ |
{ u. /
＼ /
ノ ＼
／´ ヽ
282 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:19:23 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ＼ ／ | 「見学会いくお警視だった。
|::::::（ （(・） （（・）| いく夫警視は俺たちの姿を認めると、
（@ ::::⌒ﾉ(､_, )ヽ⌒) 真っ直ぐにこちらに向かってきた。
| ｀-=ﾆ=- | 俺らの顔を軽蔑したかのようにねめつけてから、
＼ `ー'´ ／ 大声で怒鳴りつけた。」
,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ
| ＼/ﾞ（__)＼,| i
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.| 出しゃばったマネはするなと言っただろうが！！
|::::::::/ ⌒ ⌒ | 聞けば証拠を採取するために張っていたそうじゃないか！！
|:::::::〉 （(・） （（・）| ,. ‐- .. _
（@ ::::⌒（__人__）⌒) .／ __ ｀` ｰ- 、
| |r┬-| | , ｨ／ ゝヽ￣ヽ ｰ- '
＼ `ー'´ ／ _ ／ { {ヽ、_ ヽ' ﾉ_,.〉
イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-_ -ｧー- ､＿ ... -‐ ' ヽヽ、 ｀＞､..ﾉ=┘
／j >-‐ ' ´／ / / ／ _ノ ＼ `ｰ '!
, -‐ 7´/{⌒| ／ _/ ｊ ＞‐'
/ / /／| 〉‐ｆ／ ＼' ! , ' ´
/ ,' > .|/ ﾚ ﾟﾉ | ,.. -‐ '"
/ { ヽ | 〉 ／＿＿ ｔ ,. -‐ ' ´
| ヽ| / ／ ' ` ヽ、 ／
| ｀!/／ ／
283 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:19:44 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.| 俺の許可もなくな！！
|::::::::ゝ ⌒ ⌒ | 独断専行もいいところだ！！
|::::::（ （(・） （（・）|
,...-',,⌒ゞ（@ ::::⌒（__人__）⌒) ::::::::::.ヽ､
/::／..::::::::::::..ヽl_ ノし|r┬-| j（/ｖ':::::::::::ﾉ::_;;:::::j,ト､
/:::::::::::::::::::..`ｰ-､:l､ ⌒` `ー'´ .,ﾍ:::::;::::::/￣ ﾞ''ﾍｭ_ﾉ
/:::::::::::::::::::::::::::::::;;_ヾ;:､ ／:>:l/:::／
./:::i|:::::::::::::::::::::::::::::::..｀''ヾ､ｰ_-イ, 〉<.|／ _ノ⌒ ｰ - ,,,＿＿ ＿
}:::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..ﾞヾ!､!;::|:|,r‐'ﾞ ／/ ヽ
「::::ヾ|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ヽf ヽ l / l
../::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,-''',ﾆ,-'" ＼___ /
/:::::::::::..ヽ;::i:::::::::::::::::::::::::::::::::/ .／ l ＼X=-､,,＿_／
:::::::::::::::::..ヽl;:::::::::::::::::::::::::::::::| | ﾉ ` ､ ヽ ,ﾍ./
:::::::::::::::::::::..ヽ､:::::::::::::::::::::::::::| l i´ ` ､ ﾉ ヾ|
:::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ;::::::::::::::::::::| | | ､ `'rイ ,ノ
::::::::::::::::::::::::::::::::.::..＼∩:::::::::| l＼ `=､.._＿,ノ ￣
:::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::i＼∩:/ | ヽ､＿ ﾉ
::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::| ＼:!`ｰ､ ,,=''::::｀､'‐-'ﾞ
:::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::l ｌ ヽ_;;ｧ'~ヽ;::::::::::.ヽ
::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::| | i ヽ;::::::::::..＼
284 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:20:32 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ノ^, ^ヽ | 警察は組織なんだ！
|::::::（ （(・） （（・）| その歯車に組み込まれるのがイヤなら、
（@ ::::⌒（__人__）⌒) 警察なんて今すぐ辞めちまえ！！
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ
| ＼/ﾞ（__)＼,| i
＿＿＿_
／::::::::: u＼
／ﾉ└ ＼,三_ノ＼ ,∩__ しかし、新たな被害者の早期発見に
／:::::⌒（ ●）三（●）＼ fつuu つながったお！
|::::::::::::::::⌒（__人__）⌒ | | |
＼::::::::: ｀ ⌒´ ,／_ | | 「やる夫が怒りに紅潮していく夫警視に詰め寄る。
ヽ i 丿 喋り方も上司に対するものじゃない。」
/(⌒) /￣￣´
/ ／ /
285 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:21:00 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ─ ─ | 「だがやる夫を見返す警視の目には
|::::::（ （(・） （（・）| 明らかな怒りがあった。」
（@ :::: （__人__） )
| ｀ ⌒´ | そんなもの結果論にすぎねぇよ！
/ ∩ノ ⊃／ 今回はたまたま、被害者の早期発見に繋がったかもしれないが、
( ＼／ ＿ノ| | そうでなかったらどうなっていたと思う！？えぇ！！
.＼ “ ／＿_| |
＼／＿＿_ ／
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ノ^, ^ヽ | お前らは、手柄を立てるためなら
|::::::（ （(・） （（・）| 被害者の身の安全は無視してもいいらしいな！
（@ ::::⌒（__人__）⌒) あぁ！！
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r' ` ､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ
286 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:21:37 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ u ノ ＼
| .u （ ●） | 「いく夫警視の言葉は正しい。
. | （__人_） 正しいが……。」
| ｀ ⌒ﾉ
| }
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
／ ￣￣＼
／ ノ ヽ
|:::::: u （● ） 「俺は―――」
. |::::::::::: u （__人）
|:::::::::::::: ⌒ﾉ ? いく夫警視に言い返した。
. |:::::::::::::: } ? 何も言い返せなかった。
. ヽ:::::::::::::: } >>290
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
290 名前：名前なんて無いだろ常識的に考えて[] 投稿日：09/07/30(木) 22:23:55 ID:HWAIWSWK
1
292 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:24:26 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） そんな！
｜ （__人__） 俺たちは一刻も早く沙都子ちゃんを助けたいだけです！！
| |r┬| .} 手柄なんて考えてません！！
| | | | }
,..-'ヽ ｀ﾆﾆ } 「俺は反論した、だが……」
./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r' ` ､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
|.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
|::::/ ⌒ ⌒ |:::| ふんっ！どうだかな？
|:::〉 (・） （・） 〈:::| 口では何とでも言えるからな！！
（@ ⌒（__人__）⌒ @）
| |r┬-| | 「いく夫警視はさらに軽蔑した表情を
＼ `ー'´ ／ 俺に向けた。」
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
293 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:25:24 ID:l7GdGl2H
._ _ _
(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ
| （ ●）（●） 本当です！！
. | ノ（ （__人__） 俺たちは……俺たちは……
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ
. | } 「あなたとは違う。あなたとは違うんです！！
. ヽ } そう言いたいのをグッと我慢した。」
ヽ ノ
l/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ⌒ ⌒ |
|::::::（ ( ・） （・）| じゃあ、なぜ、
（@ ::::⌒（__人__）⌒) 他に脅迫状が届いている家がある事を
,＿＿__／ヽ |r┬-| | 俺に報告しなかった！？
r'"ヽ t､ ＼ `ー'´ ／
/ ､､i ヽ＿＿,,/￣￣￣
/ ヽﾉ j , j |ヽ
|⌒`'､__ / / /r |
{ ￣''ｰ-､,,_,ﾍ＾ |
ゝ-,,,＿＿＿＿_）--､j
/ ＼__ /
| "'ｰ‐‐---''
294 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:25:40 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒) そっ、それは……
. | u （__人__)
| |r┬|}
| | | |}
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::/ ノ ― | どうしたどうした？何も言えないのか？
|:::::::〉 ( ・） （・） | だったら手柄を独り占めしようとしていたと
（@ ::::⌒（__人__）⌒) 思われても仕方あるまい！
| |r┬-| | 違うか？
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
295 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:26:30 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.| そのお前らの行動が、
|::::::::/ ⌒ ⌒ | 被害者の命を危険にさらしているんだぞ！！
|:::::::〉 （(・） （（・）| ,. ‐- .. _
（@ ::::⌒（__人__）⌒) .／ __ ｀` ｰ- 、
| |r┬-| | , ｨ／ ゝヽ￣ヽ ｰ- '
＼ `ー'´ ／ _ ／ { {ヽ、_ ヽ' ﾉ_,.〉
イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-_ -ｧー- ､＿ ... -‐ ' ヽヽ、 ｀＞､..ﾉ=┘
／j >-‐ ' ´／ / / ／ _ノ ＼ `ｰ '!
, -‐ 7´/{⌒| ／ _/ ｊ ＞‐'
/ / /／| 〉‐ｆ／ ＼' ! , ' ´
/ ,' > .|/ ﾚ ﾟﾉ | ,.. -‐ '"
/ { ヽ | 〉 ／＿＿ ｔ ,. -‐ ' ´
| ヽ| / ／ ' ` ヽ、 ／
| ｀!/／ ／
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） 「いく夫警視の言葉は正論だ。
. | U （__人__） 俺の一連の行動は、
| |r┬-| 少なくとも警察の人間としては道を踏み外している。」
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
296 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:26:50 ID:l7GdGl2H
／ ￣￣＼
／ ノ ヽ
|:::::: U （● ） 「誘拐事件は非常にデリケートだ。
. |::::::::::: （__人） 俺の勝手な行動によって沙都子ちゃんの命が
|:::ι:::::: ⌒ﾉ 危うくなるかもしれない。」
. |:::::::::::::: }
. ヽ::::::::::::u }
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
, -――-、
／ ＼
/:::::::::::::: ヽ 「事件解決を焦るあまり、
/:::::::::::::::::: ヽ 先走りすぎてしまったのは事実だ。」
|:::::::::::::::::::::: /
.| /
＼ ／
297 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:27:27 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ＼
| （ ○）（○） ＼ ＼ 申し訳……ありません……。
. | （__人__） ＿＿
| ｀ー'´ﾉ´￣ ￣＼ 「俺はいく夫警視に頭を下げる。」
. | ／ } ＼
. ヽ ／ } }
ヽ ノ ＿＿＿＿＿＿ ﾉ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
.＿＿＿_
；／ ノ（ ＼；
；／ _ノ 三ヽ､_ ＼； 「やる夫も、不服そうな顔をしながら、
；／ノ（（ ｡ ）三（ ﾟ ）∪＼； 俺に倣う。」
；.| ⌒ （__人__） ノ（ |.；
..；＼ u. . |++++| ⌒ ／； くっ…………
298 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:28:27 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 「すべては事件解決のため。
. | （__人__） すべては沙都子ちゃんを無事に助け出す為だった。」
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ＼ 「そう思って、俺は『呪ウ』と『殺ス』の
| （●）（●） | 二通の脅迫状をいく夫警視に手渡した。」
. | （__人__） |
| ｀ ⌒´ ﾉ これがあなたが言っていた脅迫状です。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ |────┐
／ /⌒ﾉ （ ）
| / / | │
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.| ぶぜん
|::::::::ゝ ノ^, ^ヽ | 「受け取ったいく夫警視は憮然とした表情で、
|::::::（ （(・） （（・）| 鼻を鳴らした。」
（@ ::::⌒（__人__）⌒)
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ
| ＼/ﾞ（__)＼,| i
299 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:29:04 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） その切手に残っている犯人の唾液と、
. | （__人__） 園崎魅音の唾液を鑑定してみようとしたんです……。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 「俺は手渡した脅迫状について補足する。」
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
|.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
|::::/ ⌒ ⌒ |:::| ふんっ、鑑定は俺の方でやっておく。
|:::〉 （●） （●） 〈:::|
（@ ⌒（__人__）⌒ @） 「そういって、封筒を自分の懐にしまい込む。」
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ＼
| （ ○）（○） ＼ ＼ 見学会いく夫警視。
. | （__人__） ＿＿ 差し出がましいこととは承知でお願いします。
| ｀ー'´ﾉ´￣ ￣＼ どうか捜査の協力をさせてください！
. | ／ } ＼
. ヽ ／ } } 「俺は、もう一度頭を下げた。」
ヽ ノ ＿＿＿＿＿＿ ﾉ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
300 名前：名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日：09/07/30(木) 22:29:40 ID:nZ+DYtkX
編纂室にもうちょっと人員がいればな…。
301 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:29:45 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ー）（ー ） | 「沙都子ちゃんの行方、脅迫状を送った犯人、
. | （__人__） │ 園崎魅音の怪我……。
| ｀⌒ ´ | 依然として闇に包まれてはいるものの調査の
. | | 対象はいくらでもある。」
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
／ ￣￣＼
／ ノ ヽ
|:::::: （ー ） 「このままでは双方が独自に捜査していたのでは、
. |::::::::::: （__人） あまりに効率が悪い。
|:::::::::::::: ⌒ﾉ しかも事件発生から、すでに数日が経っている。
. |:::::::::::::: } このままでは本当に沙都子ちゃんの命が危ないかもしれない。」
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
|:::::::::::::: |
|:::::::::::::::| |
302 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:30:08 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::/ ノ ― | 「だが、行く夫警視の見解は異なった。」
|:::::::〉 （ ●） （●）|
（@ ::::⌒（__人__）⌒) はぁ、ダメに決まってるだろ！
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
ﾉ Ｌ＿＿＿_
⌒ ＼ ／ ＼
／ （○） （○）＼
／ （__人__） ＼ どうしてだお！
| |::::::| |
＼ l;;;;;;l ／l!| ! 「我慢の限界か、やる夫がくってかかった。」
／ `ｰ' ＼ |i
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ |そ
`ー､＿ﾉ ? l､Ｅ ﾉ <
ﾚY^Ｖ^ヽｌ
303 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:30:28 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
.. ／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
.. |:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ :.|
.. |:::::::::/ ._ノ ヽ ..| どうして？どうしてだと？
|:::::::〉 （ ○） （○）| お前は、何年刑事をやってるんだ！？
. （@ ::::⌒（__人__）⌒)
| u |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ はっ……？
／ （●） （●） ＼ それがどうしたお……？
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
／ ＼
304 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:30:48 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ノ^, ^ヽ | 普通の刑事なら、
|::::::（ （(・） （（・）| ここで『どうして？』なんて聞くか！？
（@ ::::⌒（__人__）⌒) 俺はこの事件の指揮官だぞ！！
| |r┬-| | お前は何様のつもりだ！！
＼ `ー'´ ／
./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r' ` ､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ
.＿＿＿_
；／ ノ（ ＼；
；／ _ノ 三ヽ､_ ＼； ぐっ……ぐぅ……
；／ノ（（ ｡ ）三（ ﾟ ）∪＼；
；.| ⌒ （__人__） ノ（ |.； 「やる夫が顔を真っ赤にしつつも押し黙る。」
..；＼ u. . |++++| ⌒ ／；
305 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:31:20 ID:l7GdGl2H
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ノ^, ^ヽ | 警察史なんたらとか言ってたな？
|::::::（ （(・） （（・）| そんなどこの馬の骨とも分からん連中に
（@ ::::⌒（__人__）⌒) 捜査の協力を頼めるはずがないだろうが！！
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ
| ＼/ﾞ（__)＼,| i
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ⌒ ⌒ | という事だ、じゃあな……
|::::::（ （(・） （（・）|
（@ ::::⌒（__人__）⌒)
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
／ ＼
((⊂ ） ﾉ＼つ))
（＿⌒ヽ
ヽ ﾍ }
ε≡Ξ ﾉノ ｀J
306 名前： ◆qXkFkNuBGk [] 投稿日：09/07/30(木) 22:32:00 ID:l7GdGl2H
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） いく夫警視！！
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「背中を向けて立ち去ろうとする
. | } いく夫警視に追いすがる。」
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ 二度と顔を見せるな！
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.| 今度邪魔したら、ただじゃおかんからな！！」
|::::::::/ ⌒ ⌒ |
|:::::::〉 （(・） （（・）| ,. ‐- .. _
（@ ::::⌒（__人__）⌒) .／ __ ｀` ｰ- 、
| |r┬-| | , ｨ／ ゝヽ￣ヽ ｰ- '
＼ `ー'´ ／ _ ／ { {ヽ、_ ヽ' ﾉ_,.〉
イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-_ -ｧー- ､＿ ... -‐ ' ヽヽ、 ｀＞､..ﾉ=┘
／j >-‐ ' ´／ / / ／ _ノ ＼ `ｰ '!
, -‐ 7´/{⌒| ／ _/ ｊ ＞‐'
/ / /／| 〉‐ｆ／ ＼' ! , ' ´
/ ,' > .|/ ﾚ ﾟﾉ | ,.. -‐ '"
/ { ヽ | 〉 ／＿＿ ｔ ,. -‐ ' ´
| ヽ| / ／ ' ` ヽ、 ／
| ｀!/／ ／
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） いく夫警視……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「そう言い残すと、
. | } いく夫警視は早足に立ち去った。」
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
つづく
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