2020年に東京オリンピック・パラリンピック開催が決定し、日本におけるサイバー攻撃対策も注目されています。そんな中、海外のセキュリティベンダーは日本への売込みに躍起になっています。
そんな状況を知ってか知らでか闇市場でのセキュリティベンダー(?)も、日本のセキュリティ関係者へ売込みを始めているようです。
その対象はサイバー犯罪者らへの売買だけでなく、セキュリティ研究者も対象としています。攻撃者は武器が増えますし、セキュリティ研究者もしくは担当者(CSIRTなど)は対策へ活用が可能な情報を得ることになりますので、どちらも顧客対象となるのでしょう。
その代表的のものがExploitコードを扱うセキュリティ屋さんです。例えば、次のようなメールで取り引きが始まります。

Exploit_Silverlight
紹介しているExploitコードは別として、このメールは一部のセキュリティ研究者や担当者が関心を引く内容となっています。恐らく、記載のものを売るつもりではないのだと思います。
何通かメールをやり取りし、扱っている商品やメールの内容を総合的に判断すると、どうも彼は他で扱っている商品を転売しているようです。(二次代理店とは違いそうでした。)
ちなみに、そんな彼によればオススメは Flash Player と MS Office Word (2003 - 2013)とのこと。
昨今のサイバー攻撃傾向に鑑みますと、このあたりがオススメというのも頷けます。
もっとも、どの程度信用するのかは別の問題ですが。

サイバー攻撃者と研究者の狭間で扱われる情報には、度々興味深いものがあります。しかし、その多くは信頼度の判断に苦慮することが多いことも事実です。
このような状況の中、如何に信頼度の高いものを選別し活用していけるかが今後の日本のサイバーセキュリティ対策のポイントとなりそうです。