山本昌が中日最多勝になった。すでにタイのときに中日歴代投手との比較をしているので、そちらをご覧いただきたい。
祝山本昌、中日歴代投手勝ち星の記録|2012NPBペナントレース
山本昌の投球はまさに名人芸だが、ここまでくると率直に言って手放しで喜んでいいのか、という気がしている。西武の渡辺久信監督や、古田敦也、池山隆寛などと同い年の投手。しかも昨年は登板がなく、手術明けの投手が、シーズン序盤とはいえ、セリーグの防御率断トツのトップに立っているのである。
今年の登板は5試合。

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4/1、4/22の広島戦で浅尾拓也が救援に失敗していなければ、4勝しているところだ。内容も素晴らしい。被安打も少ないし、四球も減ってきている。100球または7回をリミットにしていると思われるが、昨日など悠々と投げた。

本塁打を一本も食らっていないのも凄いことだ。このところ捕手は谷繁から小田に変わっているが投球内容に変化なし。いつものように130km/h代の速球と、少し遅いシンカー、スライダーを駆使して打者をほんろうした。

しかし、である。打てない打者にも問題はないだろうか。
今季、昨日までに対戦した打者の成績。

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まさに死屍累々。
41人が対戦しているが、安打を打ったのは11人だけ。複数安打打ったのは梵と川端の二人だけなのだ。長打も二塁打が2本だけ。全くふがいないとしか言いようがない。

昨日のDeNAは先発メンバーのうち7人を右打者で固めたが、山本にとって右左の差はほとんどない。

山本の1人の打者当たりの投球数は3.75。これは標準的。しかしイニングあたりの投球数13.75は非常に少ない。簡単に凡退する打者が多いということだ。

ベテランはスタミナ面で不安がある。じっくりと球を見たり、ファウルで粘ったり、いろいろ消耗させる手はあると思うのだが、そういうことをした形跡もない。

昨日の試合では1回先頭の一輝が9球粘って安打を打ったが、後続の打者は6球どまり。4月17日の阪神戦でも城島が9球粘ったが、あとは6球が最高。

山本昌の投球数が毎回20球を超える程度まで増えれば、5回で降板せざるを得なくなる。打てないまでも、そうした努力をすべきではなかったか。

世間は、NPBの打撃不振を統一球のせいにしたがるが、山本昌にここまでドヤ顔をされていることも、「飛ばないボール」のせいだというのだろうか。

このまま山本昌に、タイトルもなさしめるのか。セリーグの各打者は、総力をあげて山本昌を撃破すべきだ。調子が上がってきた巨人は、セリーグで唯一対戦していないが、手本を見せてほしい。

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